問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~ 作:華鳩羽
美麗な金の髪を特注のリボンで結び、紅いレザージャケットに拘束具を彷彿されるロングスカートを着た少女がレティシアと呼ぶらしい。
(金髪ロリ吸血鬼、まさに王道?」
「? なにかいいましたか? 累さん」
心の中で喋っていたつもりが口にだしていたようで、青ウサギに聞き返され
「いや~何でもないよ?」
と累はそっけなくそういった。
「そうですか………」
「こんな場所からの入室で済まない。ジンには見つからずに黒ウサギに会いたかったんだ」
「そ、そうでしたか。あ、すぐにお茶を淹れるので少々お待ちください! あと累さんはその服装でいいんですか?」
青ウサギはそう聞いてきたので
「これ気に入ったからね。もらっていい?」
「いいですよ」
青ウサギは笑顔でそういうと、仲間との出会いがそんなに嬉しかったのか、小躍りしながら茶室に向かう。
十六夜の存在に気づいたレティシアは、彼の奇妙な視線に首を傾げる。
「どうした? 私の顔に何か付いているか?」
「別に。前評判通りの美人………いや、美少女だと思って。目の保養に鑑賞してた」
レティシアはなるべく上品に装って席についた。
「ふふ、なるほど。君が十六夜か。白夜叉の話通り歯に衣着せぬ男だな。しかし鑑賞するなら黒ウサギも負けていないと思うのだが。あれは私と違う方向性の可愛さがあるぞ」
「あれは愛玩動物なんだから、鑑賞するより弄ってナンボだろ」
「ふむ。否定しない」
「否定してください!」
紅茶のティーセット持ってきた青ウサギが口を尖らせ怒る。
温められたカップに紅茶を注ぐ際も少し不機嫌な顔だ。
「レティシア様と比べられれば女性のほとんどが鑑賞価値のない女性でございます。黒ウサギが見劣るわけではありまんっ」
「いや、全く負けちゃいねえぜ? 違う方向性で美人なのは否定しねえよ。好みでいえば黒ウサギの方が断然タイプだからな」
「………。そ、そうですか」
不意打ちの言葉なのか青ウサギの頬と耳が紅くなった。
「…………黒ウサギ、まさか私は無粋な事をしたか? 合い挽きの最中だったとか」
「め、滅相もございません! して、どのようなご用件ですか?」
慌てて話題を戻す青ウサギ
「用件というほどのものじゃない。新生コミュニティがどの程度力を持っているか、それを見に来たんだ。ジンに会いたくないというのは合わせる顔がないからだよ。お前達の仲間を傷つける結果になってしまったからな。その傷を治したのが累だった。実に助かったよ」
レティシアの言葉にハッとする青ウサギ。
鬼種の中でも個体が最も少ない一つとされる吸血鬼の純血。その生態は十六夜のしるものと変わりない。
血に飢えたものは独自のゲームを開催し、参加者からチップとして吸血を行う。
箱庭で人と吸血鬼が共存できるのは互いにこのルールを尊重しているからだ。
「吸血鬼? なるほど、だから美人設定なのか」
「は?」
「え?」
「いや、いい。続けてくれ」
十六夜はヒラヒラと手を振って続きを促した。
累さんが空気と化しました。
原作通りに進むと難しくなりますね。