問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~ 作:華鳩羽
家事掃除全般ならなんでも出来るとはいえ、大雑把な部分もあるわけで
今はその大雑把にしていた商品の並びを綺麗にしているところだったりするわけだが、
その大半は雨本ではなく羽村がやっている。
「不器用にも程があると思うけどなぁ~」
羽村は大雑把という名の不器用な雨本に驚きつつも棚の位置を直していた。
「自分でもこんな不器用とは思わなかっただけだ」
それに対し雨本は、羽村の独り言のような語りに答えながらふてくされていた。
それまで雨本は自分が不器用といことは自覚していなかったようで、女性店員に言われるまでは
これで完璧だと思っていたようで、試しに折り鶴を作らせると、五時間以上掛けて完成させる
という結果になった。
「じゃあさ、料理とかの調味料とかはどうしてるのかな?」
たま~に、〝サウザンドアイズ〟にお邪魔している佐伽羅は雨本を見ながら問いただすと
「適当に作っているが……」
不器用ゆえに料理の砂糖と塩を間違って入れてしまうのはよくあることだが、その前に味見を
しないのかと思うぐらいの適当な量を入れて作っている。
いわゆる目分量というものだ。
「料理の腕は確かなのにね」
実際に雨本は佐伽羅が来た時におやつ程度としてフライドポテトとポテトサラダを作って
渡してあるが、それを食べた佐伽羅や羽村、それに〝ノーネーム〟の子供たちから太鼓判を
貰うほどの美味しさを獲得している。
「手先が不器用って不憫だねぇ~」
羽村は相変わらずの不気味な笑顔でそういう。
「悪かったな」
雨本は顔をそらしながら作業を続けた。
それから二時間後、雨本と羽村と佐伽羅は一緒に街を散歩していた。
その度にすれ違う人から
「三つ子がいるぞ!」
などと騒ぎ出させる。
この箱庭には珍しいのか? と思わせるぐらいである。
「そういえばさ、雨本と羽村って私の男性版と性格が違う版に似てるよね?」
街から離れて草原っぽい所に出たところで先頭を歩いていた佐伽羅は振り返りながら訊いてきた
「私が表にいるときいっつも現れる二人が君らに会うと一切出てこないのはなんでだろうね?」
佐伽羅は雨本と羽村の答えを待たずにいう。
この時の佐伽羅は確か、羽村を認識していなかったと思った。
雨本と羽村がここで佐伽羅と一緒にいる自体記憶にない出来事でもある。
黙ること数分後、羽村は大きなため息をついて
「なんだかなぁ~。はっきり真実を言えばいいのかなぁ? それとも何が別のを知りたいのぉ?」
佐伽羅を見据えながらそう答えた。
「両方かな。どちらも重要だと思うし」
それに対し佐伽羅は少し不気味ぐらい微笑んだ。
認識していないと思ってたのは雨本と羽村の二人だけであって、
佐伽羅自身は気づいていたという話です。
これで佐伽羅の中にいる二人がどうやって移動するかにつながると思います
ちなみに折り鶴に五時間以上かかったのは作者の体験談です。
料理はできませんが