問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~ 作:華鳩羽
黒ウサギのキャラ崩壊により、柔軟になったといえばいいのか、黒ウサギは笑うようになった。
最初に会ったときからそうだったが、なにか無理して笑っているようなそうでないような
感覚があった。
三年前に仲間を連れ去られたことにより、無理に動かしていたのかも知れない。
増えれば喜び減れば悲しむ。
それが普通なのだ。
気づきあげてきた地位を奈落の底に落とすような勢いでもそれまで頑張ってきた努力という
ものがある。
黒ウサギは、自分がしっかりしなきゃという負荷が溜まりに溜まったから無理して笑っているよ
うな感じを受けていたに違いない。
三年前に起きたという魔王による襲撃で仲間を地位を奪われたのは相当ショックなんだろう。
レティシア争奪の時だって一喜一憂していたぐらいだ。
今の黒ウサギの笑いは作り物の笑顔じゃなく本物の笑いである。
それでもツッコミはよくあることである。
現在黒ウサギは十六夜から逃げるべく走っていた。
最初に追いかけていたのは三人。
十六夜、耀、飛鳥。
三十分以上走り続ければ疲れてきたであろう飛鳥を救助するように耀が残り
最終的に十六夜が追いかけている。
ちなみに、追いかけている理由は例のめざま時計のことである。
「うきゃきゃきゃ~~~」
「待ちやがれ!!」
黒ウサギは、奇声を発しながら逃げている。
それを追いかける十六夜。
「……流石におかしいな……」
黒ウサギと十六夜を見てそう呟いたのは雨本である。
「おかしいって……? 黒ウサギのこと?」
隣にいた耀は訊いてきた。
「確かに黒ウサギは変わったわね。キャラが崩壊したような感じみたいだし」
耀の隣にいる飛鳥も不思議そうに答えた。
「十六夜には、黒ウサギを気絶させてくれとお願いしたんだが『ハハハッ! いいぜ!』
と笑いながらの了承だ」
「なにか憑いているの?」
「ペストが言うには寝言は言わないタイプらしいからおかしいだろうって話しだしな。
憑いているんだろ」
雨本は呆れながらそう答えた。
「おーい! 気絶させたぞ?」
十六夜の声で雨本達は十六夜のところへ向かった。
「何か憑いてた?」
耀は憑き物系に興味津津である。
飛鳥はそうでもなさそうだが興味はある顔をしている。
「見る限りないな……。やっぱりキャラが崩壊したか……?」
「そうでもないみたいだよ?」
そう言ってきたのは佐伽羅である。
ついさっきここに来たばかりだ。
「子供たちに訊いてみたけど、台所で何か食べてたみたいだから調べてみたらこれだったよ」
といってポケットから取り出したのはキノコである。
「なんだそれ?」
「希少崩壊キノコだよ。これを生で食べるとイラズラをするようになったりするんだよ。
焼けば無害なんだけど。青ウサギはこのキノコを一樽分食べたみたいで……。
一ヶ月以上はこの状態が続くよ」
佐伽羅は、希少崩壊キノコをポケットに入れ直してから言った。
「羽村が生でよく好んで食べるよ」
「え!?」
という訳で黒ウサギのキャラが崩壊し続けます。
あとこのキノコはオリジナルのキノコなので存在しません。