転生した俺は、新しい世界で新しい家族と暮らしていた。
5歳になった俺は、この世界がどういう世界なのかすぐに分かった。個性を持った人達がヒーローを目指すこの世界の名は、
僕のヒーローアカデミアの世界だった
両親共々とても優しい人で、めちゃくちゃ幸せだった。
そんな俺にも、個性は発現した。
今日はとても良い天気で、外で遊ぶにはもってこいだった。
「母さん、外で遊んでくる!」
「気をつけてね。」
玄関を開け、外へ出掛けた。
遊ぶために出掛けるわけじゃないんだけどね~
とある人通りの多い場所。
ガヤガヤと騒がしいほどの足音や信号の音が色々な建物に当たり、こだまする。
幼い少年にとっては、耳を塞ぎたくなるほどの大きな音。
だが、熾音にとってはそんなの気にしない。
なぜなら、慣れているからだ。
この世界に来るまでは熾音は大学生だった。
友達と色んな所に遊びに行ったのだから、当然騒がしいところにも行っている。経験済なのだ。
まぁ、そんな話はここまでにして、何故熾音が此処に来たのかというと…
それは、己の
「一通りあの医者からは聞いたけど、やっぱり試してみねぇーとな!」
ニッと笑い、熾音は個性を発動した。
すると、今まで避けていた人達がいきなり熾音の小さな体にぶつかりだした。
よろけながらも、熾音は自分の
「外は結構人がいたでしょう?」
「うん」
母親の問いに答えつつ、熾音は夕食のオムライスを口に含んだ。
少しトロミのある卵とケチャップと絡み合ったご飯が口いっぱいに広がり、おもわず頬が緩む
───────旨い
「熾音は旨そうに食べるな~父さんも腹減ってきたよ~おーい、
「あら、お帰りなさい
視織は嬉しそうにそう言い、オムライスを作り始める。透は熾音の目の前に座り、「ただいま」と笑顔を向けると、熾音も笑顔で「お帰りお父さん」と返事を返し、再びオムライスを頬張る。
「………」
俺の小さい時もこんな感じだったのかな?
熾音には、家族の思い出があまりない。
それは、熾音─真谷は幼いとき、孤児医院に預けられた子なのだ。だから、熾音には家族とどう過ごしたのか知らないのだ。
熾音にとって、今の家族はとても大切で失いたくない
大切なものを守るためには、ヒーローが良いのかもしれないが、熾音はヒーローになろうと思っていない。
ヒーローにならなくても、この人たちは必ず俺が守る。
そう、強く思っている。
この人たちを守るためには、自分が強くならないといけないんだ。神様から貰ったこの身体を鍛え、磨き、そして、
─────自由に生きていく
ヒーローにならず、それでも己の道を進んでいく
次の日から熾音は身体を鍛え始めた。
どんなに辛くても、泣き言を言わず、必死に身体を鍛えた。5歳にして、肉体を鍛え始め、強くなろうと決意した。
何年も何年も、身体を鍛え続けているうちに月日は流れ─────
───────────13年がたった。
18歳になった熾音の身体は成長し、身長も178㎝と大きくなった。
鍛え上げられたその身体は、素手でコンクリートさえも砕く程の力を身に付けた。足も普通の人とは比べ物にならない程速くなり、ジャンプ力も並外れていた。
「さーて、どうやって過ごそうか…」
ニヤリと口角をあげ、熾音は呟いた。
そして、此処から始まる仙ヶ炉熾音の新たなスタートは
───────幕をあげたのだった。