ロックマンX IRIS OPERATION   作:走り屋になりたい田舎者

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今回はカーネル、アイリス兄妹とx5,6でおなじみのダグラスしか出ません。
また、今回はX4のアイリスに関するレポートと兄妹の対話がメインです。
ゼロらは次回から出しますのでしばらくお待ち願います。


序章 再会
プロローグ 眠り姫


「運がいいぜこりゃ。ボディのダメージがひどいが彼女のメモリーチップのダメージは軽い。あの兄貴のメモリーチップが守ったのか奴のチップだけが壊れてやがるから結構難しいがプラン通りにやりゃ修理するのは可能だな。問題はダメージを負ったメモリーがボディの修復完了と再接続までもつかか。」

イレギュラーハンター本部の地下にある技術部

その最奥の部屋で腕を組んでつぶやくのは大戦後にイレギュラーハンター本部に転属してきたエンジニア ダグラス。

元はハンター本部傘下の技術開発局に所属する技師だった彼は約半年にわたって続いたレプリフォース大戦の際、傷ついたハンターを修理する技師が不足したためにハンター本部技術部へ出向した。そこで彼が見せた修理スピードとその確実性に技術部長が目をつけ、大戦終結後総監の辞職で麻痺した司令部にこっそり彼の転属要請書を提出。

本来なら入念に経歴等を調べるため承認に時間のかかる転属要請書だったが司令官不在による混乱から抜け出せていない司令部は内容をよく確認せぬまま承認。

かねてより本部への異動を夢見ていたダグラスも戻ってほんの一ヶ月も経たずに辞令が降りて夢が叶ったことに困惑しつつも正式なハンター本部技術部のエンジニアとしてハンター本部の地下にある技術部で働けることを喜んだ。

が、それはあくまで彼がここにくるまでの話。

着任した彼に最初に出された仕事は、技術部長の引き継ぎと第0特殊部隊長が大戦の最後の戦いの地 ファイナルウェポンから連れ帰ってきた女性型レプリロイドの修理というものだった。

というのも着任して技術部長にあいさつにいったとき、部屋に入るとそこはもぬけの殻でデスクの上にダグラス宛の書き置きが置かれていた。そこには自身が司令部の体制刷新のために技術部長を降りハンター本部を去ることになった旨と新技術部長にダグラスを推薦して承認されたこと、そして大戦の影響で止まっていた数々の開発計画についての詳細とある女性型レプリロイドの修復計画が書かれていた。

数々の開発計画に関してはどうせ司令部が落ち着かない限り進めようもないのでとりあえず他の技術者たちと顔合わせと技術部長就任の旨を伝えた後に女性型レプリロイドが眠る部屋に行き、眠る彼女の傍で状態に関するデータをひらいて出たのが冒頭のつぶやきというわけで更に状態に関するデータを進めていくと彼女の詳しい経歴が書かれていることに気づく。

「アイリス・・・・これが彼女の名前か。

なになに、第0特殊部隊長 ゼロの友人でレプリフォース陸戦隊長 カーネルを兄に持つオペレーター。

大戦の始まるきっかけとなったスカイラグーン墜落事件でイレギュラーに拉致された際にゼロによって救出、ハンター本部に保護される。

大戦勃発後は軟禁されるもすぐにレプリフォースのオペレーターとしての能力を買われ、手伝うようになりその可憐な容姿もありハンターらに受け入れられた。

しかし元々争いを嫌っているため命の恩人 ゼロと兄である カーネルが敵同士で戦うことを嘆いていた。

大戦末期のスペースポートの戦いではゼロがカーネルを撃破しカーネルが死亡、この一件の報告が本部に入ってきた直後失踪する。

報告によるとスペースポートに打ち捨てられたカーネルの遺体からメモリーチップを回収、宇宙に建造されたレプリフォースの決戦兵器ファイナルウェポンに向かっていた。

その後は彼女を追って宇宙へとあがってきたゼロを待ち構え、カーネルのメモリーチップを取り込んで創られたアーマーを纏い彼に襲いかかるも撃破され機能を停止した・・・・・か。」

メンテナンスベッドで安らかに眠る彼女の過去、スカイラグーン全文を読み終えデータを閉じるとダグラスはアイリスの方、正確には彼女の身体のそばに置かれたカプセルに収められた鈍い光を放つ彼女のメモリーチップと破損したカーネルのメモリーチップを見て頭を下げた。

「スカイラグーンの墜落事件も、レプリフォースのイレギュラー認定も、嬢ちゃんの兄ちゃんをゼロが殺すことになっちまったのも元はと言えばイレギュラーハンター司令部の責任だ。だが、だからと言ってすべての責任が司令部にあるわけじゃねえ。俺ら技術屋含め、ハンターたちにもそれぞれ責任がある。俺は絶対に嬢ちゃんのこと完璧に直してやるしゼロに会わせてやっからよ、ぜってー逝くんじゃねえぞ嬢ちゃん。」

ダグラスは誓う。自分の誇りにかけて彼女を絶対に直すこと、そしてゼロにもう一度会わせることを。

その時だ。2枚のメモリーチップが一瞬だけ強く光ったことをダグラスは気づかなかった。

 

 

『アイリス・・・・・アイリス・・・・・」

「にいさん?どこ、一体何処にいるの!」

白い靄に覆われた謎の空間

その場所をただひたすら兄の声を追って泣き叫び進む影が一つ。

身体はボロボロでレプリフォースに正式配属になった後はトレードマークとなった赤いベレー帽も失った彼女の名はアイリス

そう、ファイナルウェポンで死んだカーネルのメモリーチップを取り込んだことでイレギュラー化してゼロに倒されたカーネルの妹。

ファイナルウェポンで倒された彼女だが実は機能停止していなかった。ボディは動かせないがメモリーチップの緊急保護プログラムがまだ生きており、この深層意識の迷宮に囚われていたのだ。

『お前はまだきてはいけない・・・・・・・お前はまだ生きている。』

「お願い、お願いだから出てきてよ。私を、1人にしないで!私を逝かせて!もうあんな現実に居たくない!」

この迷宮に囚われてからずっと聴こえてくる兄の声を頼りに先へ先へと進んできたが一向に兄の姿はなく、代わりに声がだんだんと彼女を現実へ戻す声へと変化していていった。

だがここで変化が訪れる。

『お前にはまだ、ゼロがいる。あいつならきっとお前を受け入れてくれる。』

兄、カーネルが突如姿を現したのだ。

「兄さんはどうしてそんなことが言えるの?私は、ゼロに武器を向けた。そして彼に倒されたから今、ここにいるのよ!彼の元に戻れるわけがない!」

笑いながらそう告げる兄に糾弾するかのように叫ぶアイリス。彼女自身、本当は戻りたい。が、彼女自身のある行動がそれを妨げている。

彼女がどうしても戻りたくない理由、それはあのファイナルウェポンで彼に武器を向け挙句に傷つけてしまったことと後悔だった。これらによって戻ってはいけないと思っている。

『ゼロは絶対にお前を拒否したりしない!だったらなぜ今私のメモリーとお前のメモリーが共鳴してるというんだ。あいつはお前の身体を連れて帰ってきている。私のメモリーも一緒にな。あいつはまだお前を救うことを諦めていない。だったらお前もあいつに応えてやるべきだ。』

「・・・・・・・・」

なぜゼロが自分をあの場所から連れて帰ってきたのか。気にならないと言えば嘘だ。だが、本当に戻っていいのだろうか。

生きてもいいのだろうか。

『お前にはまだ帰る場所がある。レプリフォース司令部ではなく、イレギュラーハンター本部だがイレイズ事件のこともあってお前なら迎えてくれる。』

「戻ってもいいの?」

『ああ。やり直すんだ、もう一度な。今度はゼロと一緒に。それに、あんまり早くお前をこちら側に連れてきたら私が他の将校たちにあの世で殺さねかねん。』

「ふふ。ビストレオさんとかフクロウル参謀長じゃありえるわね。ありがとう兄さん。決心がついたわ。私はゼロと一緒に生きます。そして、平和の維持とレプリフォースを立て直してみせる。」

兄にしては珍しい冗談をさらりと流しつつ彼女は決意する。現実に戻ることを。そしてゼロ、愛する人の場所に帰ることを。その目にこれまでの涙はなく、彼女本来の優しいながらも凛々しさ漂う目をして。

『レプリフォース再興は別にやらなくてもいいがまあ、期待させてもらおう。レプリロイドだけの世界ではなくレプリフォース本来の理想、レプリロイドと人類が共存する平和な世界の実現を。』

「じゃあ、行ってきます兄さん。」

『行ってこい。』

愛を胸に彼女の意識は上へと上がっていく。現実へと。そして兄はその姿を見送る。妹のこの先が幸せなものになることを願って。

 

 

 

《メインメモリー及び躯体の修復確認、動力炉稼働率安定、メインシステム再起動シークエンス開始。共鳴プログラム、シャットダウン》

『さらばだ。アイリス』

世界の崩壊とともにカーネルの姿は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ、ここは?」

「起きたかい嬢ちゃん。よく戻ってきたな。」

大戦終結から2ヶ月後、再起動直後ゆえの軽い頭痛を患いながら彼女は現実世界に帰還した。

続く




てなわけでロックマンX前半シリーズ最大の戦いレプリフォース大戦で亡くなった彼女、アイリスの簡単な説明と復活までの回でした。
改めまして大変お久しぶりです夜天の盟主(そこ、名前が痛いとか言わない!)です。
ながーいこと読み専やりながら生きとりましたはい。
さて、記念すべき創作復帰作はロックマンXです。読者の皆さんの中にはなぜ1からではなく4終了時点から開始したんだと思う人もいるでしょう。
その答えはタイトルを見て欲しいのですが IRIS OPERATIONこれでなんとなくわかると思いますが主人公がX4のメインキャラ、アイリスなんですよねー。
ただ正史では死んじゃうから改変したい。でも私のスキルじゃ4の素晴らしいシナリオを完全破壊しかねない。なら、4のゼロシナリオでゼロが彼女を連れて帰ってきて復活させれば5以降で使えるじゃないか。5から後は色々やる余地あるしというのと、別サイト 暁の某作者様のX作品で女性ハンターが活躍するものを読んだ時に
「アイリスがハンターとして復活する作品作ってみるか。」と書き始めたのがおよそ半年前。
しかし全然浮かばなくてちょっと書いて放置してたらつい先日、大学のサークルの後輩くんがハーメルンユーザーだったことが発覚して作品読ましてもらったら面白くて「後輩に負けてられるか!やってやらー!」と勢いに任せていたらこんなのができました。
カーネルとアイリスが出てくることがない(X5ゼロED除く)後期シリーズあるいはイレハンのシリーズ、もしくはエクゼの2人しか知らないよという人に向けて作中でもダグラスに語ってもらいましたが再度解説します(いらない人は進めてください。)


このアイリスと兄、カーネルが初めて登場したロックマンシリーズというのはX4(アイリスはソウルイレイザーが先かも)で2人はイレギュラーハンターではなくレプリフォースに所属しカーネルはゼロの友人、アイリスはその妹という設定になっており、特にアイリスはゼロに恋心を持っておりゼロも親友以上恋人未満な付き合いをしていました。
ところが、レプリフォース大戦によってゼロとカーネルは対立しアイリスはその直前の事件でゼロに保護されたためにハンター本部で軟禁されました。
その後戦いの激化によってだんだんとレプリフォースは追い詰められ後半、地上での制圧圏がなくなったためスペースポートから宇宙への脱出を図ります。出撃命令を受けたゼロはスペースポートに急行、そこでカーネルとゼロが対峙し、カーネルが破れ死んでしまいました。それによりアイリスは生きることに絶望してハンター本部を脱走、ファイナルウェポンのエリア1で第1ボスとして立ちはだかるということになりました。
この一件はおおくのプレイヤーに深い悲しみを与えるとともにシグマへさらなる憎しみを抱かせたことでしょう。
そしてこの時にゼロは自分がなんのために戦うのか疑問を持ち始め、X5以降の作品で度々ゼロがEDで眠りにつこうとするようになるきっかけとなったのです。


さて、わりとざっくりめに解説させていただきましたが今後、アイリスがどのような思いを持って戦っていくのか。シグマと対峙したときいったい何を思うのか。ゼロとの関係はどうなるのか。楽しみにしていただければと思います。
次回はアイリス復活後のゼロとの対話なんかを盛り込みます。
更新は不定期ですが夏休みの間は急ぎで書くつもりなので文章力の拙いこの駄文にお付き合いいただければと思います。
ではまた。
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