ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――通り過ぎて』 作:鍵のすけ
”僕なり”のラッキースケベです。
どうぞごゆっくりお楽しみください。
......僕は不幸な人間だ。
いや、この話を友達なんかに言うと『ふざけんなてめぇ!!そんなこと俺ら”男”にとって夢であり幸せなひと時を過ごせる最高のハプニングなんだよ!羨ましすぎるんだよコンチクショー!!』なんて壁ドンされることもしばしばあるから、あまり多言はできない。
でも、わかって欲しい......
”ラッキースケベ”は心身ともにすり減らす危険なハプニングだということを。
そんなラッキースケベを実は楽しんでやっているという自分もいることを。
そう、僕は不幸な人間なんかではない。
とても幸せ者な変態であり、苦労者なんだ!
─── 幸せで不幸な人間と餌食なるAqours ───
「それじゃあ一回休憩入れようかー!」
今日も今日とて浦の星女学院のスクールアイドル”Aqours”は、ギラギラとコンクリートを熱する炎天下の中で練習をしていた。
中学時代の同級生の”高海千歌”からお願いされて彼女たちのサポート役としてお手伝いすることになり、今はこうして彼女たちのスポーツドリンクを運んでいる。
「ねぇ早くこの堕天使ヨハネにも
「はいはい待っててね~そんなに焦らなくてもちゃんと配るから」
休憩が始まってすぐに地べたに座って謎の厨二病の用語を駆使しているのは”津島善子”ちゃんといい、僕と同じ高校一年生の女の子だ。
その彼女に急かされて、僕はクーラーボックスから冷え冷えに冷え切ったスポーツドリンクのペットボトルを人数分を取り出す。
「あ、私も手伝うよ。君にばっかり雑用任せるのは良くないから」
「え?いいよ”梨子”ちゃん。そのための僕なんだからさ」
「いいから私にも手伝わせてよ!これ私が配ります〜!」
こうして謎に意地になって僕の仕事を奪おうとするのは”桜内梨子”さん。音ノ木坂という”μ`s”が生まれたあの高校からの転校生の彼女は、僕が持ってるペットボトルを無理やり奪って今度はそれを僕が奪い取る。
...駄目だ、これは僕の仕事なんだ
「私もするよ!ずっと私たちのダンス見てくれたりタイム計ったりしてくれてたんだからこれくらい私が!」
「や!これは僕のお仕事!」
「ありゃありゃ...また梨子ちゃんあの子と言い合いしてるよ...」
「仲いいのか悪いのか...」
僕たちの子供じみたやり取りを傍で眺めている千歌ちゃんと”松浦果南”さんは自分のタオルで汗を拭き取る。
それでも僕と梨子さんの子供っぽいやり取りはヒートアップし、クーラーボックスの引っ張り合いを続けている。
と、
「あっ!」
「きゃぁっ!」
引っ張り合いになった結果、僕が引っ張っていたクーラーボックスのベルトが引き千切れて中身ごと空中へぶちまけてしまった。
そういえばベルトがそろそろ切れそうだな、なんて”渡辺曜”さんあたりと先日話していた気がする。
って!そんなことはどうでもよくて、なんとか中身を零さないように、且つ誰にも被害が及ばないように全力で拾わなくては!!!
......なんてことを頭の中で数秒間費やしているうちに、クーラーボックスの中身の十本以上のペットボトルが宙を舞い、”何故か”しっかり閉めていたはずのキャップが外れて中身の液体も同様に舞っていた。
そしてその落下地点の先には僕と引っ張り合いをしていた相手がいらっしゃいまして......
バッシャァァァ!っと豪快にドリンクを豪快に被った時には時すでに遅しだった。
「あ......」
「.........」
当の本人が呆然唖然としてる中、僕だけでなく皆の視線を一気に集めてしまう。
「ちょっとこれどうしよう!!びしゃびしゃじゃないの!」
「で、でもさっきまで練習してて汗かいてたんだから丁度いいシャワーになったんじゃないのかな?スッキリしたでしょ?冷水シャワー的な意味で」
「そんなわけないでしょ!!君が素直に私にも手伝わせてくれないからこうなったんじゃないの~!」
「ですからそれは僕のお仕事だと何度も———」
そこで話している途中、梨子さんのとある一点に目を向けてしまい思わず目を逸らしながらも指をその部分へ抜けて指し示す。
僕のそんな不自然な態度に疑問を持ち。差された指の方向へ視線を辿ると......
——————スポーツドリンクでずぶ濡れになったことで衣服の下が透けて見えている状態、つまりTシャツの下のピンク色の下着がぴったりと張り付きながら自己主張をしていた。
「きゃっ!?君はどこ見てるのよー!!」
「うぇっ!?僕はそんなつもりは───」
その後のセリフはバチンッ!という破裂音に遮られて一瞬視界がグラつき、左頬に強烈な痛みを感じた後に『僕は叩かれた』ということを自覚した。
「もー君はいつもそうなんだから〜。そんなんじゃ本当に変態扱いされちゃうよ?」
「で、でも僕はそんなつもりはないよ?」
「そんなつもりは無くても周りのみんなからはそういう目で見られてるのに?」
曜さんに指摘され、「え.....?」と叩かれた頬をさすりながらぐるりと見渡す。
「そ、そそういうのは良くないんじゃないかな〜。」
「いつもの事だけど貴方の行動は狙っているようにしか見えないずら」
「本当に下劣ですわ。堂々と女性を辱めて何が楽しいのです?」
"黒澤ルビィ"ちゃんは、ジト目で睨んでくる同級生"国木田花丸"ちゃんの背後に隠れながら苦笑いを浮かべ、僕が最も尊敬する高貴な女性でルビィちゃんの姉"黒澤ダイヤ"さんは軽蔑された目で僕を見ていた。
───あぁ、ダイヤさんにそんな目で見られるなんて快感だ.....じゃなくて!!!
ここでダイヤさんに悪印象を与えたままだと仲良くできなくなる!!それは困る!
だから僕はみんなに弁明しようと(主にダイヤさん)彼女達の前に踏み出して、
「待ってくださいよみんな!僕は───」
ビチャ。
という水たまりを踏んだような音がした。
そういえば先程零したスポーツドリンクを掃除されてないままだから、
「ヤバ!しまったー!」
「ちょっと何をなさってますの!!」
ツルッと豪快に足を滑らせた僕に駆け寄ってくるダイヤさんを見ながら僕は彼女に手を向ける。
そして、"何か"に引っ掴んだまま地面へ顔を激突させる。
鼻頭からしっかりと。骨が折れたんじゃないかと思わせるくらいインパクトの強い激痛。
「いっててて...これだから滑るのは嫌なんだよなぁ~。滑るのはネタだけにして欲しいよ。」
何はともあれ、むくりと体を起こして...周辺を見渡すとなぜかみんなが赤面して、ルビィちゃんは何故か僕の手を指さして『あわあわ...』とあたふたし、そしてあの”小原鞠莉”さんですらも目を逸らしている。
よくわからないけど、嫌な予感がしたのは言うまでもない。
「.......なにか、」
頭上。いつもよりトーンが低く、とても声の先へ顔を上げたいとは思えない様なドスの効いた女性の声。
ぞわりとトリハダが立ち、ゆっくり僕は後ろへ数歩下がる。
「なにか言う事はありまして?」
憤怒、羞恥。
声だけでその感情が含まれている事はわかった。
何をしたのかは多分ルビィちゃんが指さしていた僕の手を見ると......
────”誰か”のミニスカートと黒い布らしきものを引っ掴んでいた。
それが誰のモノかはもう考えなくてもわかるよね。
僕はおずおずと立ち上がり、右手に掴んだスカートと...多分スパッツ。
それを彼女の前にすっと差し出してこう言う。
「だ、ダイヤさんの割にはなんとも可愛らしい猫さん柄のおパンツを履いていらっしゃいますね~」
「なっ!!なっ!!なんて...!!」
「あ!け、決してバカにはしてませんよ!!ただ、僕のダイヤさんのイメージ的には黒くてスケスケアダルティパンティーにガーターベルトが定番かなぁと———」
「なんですのそれは~~~~~!!!!!」
僕は何も間違ったことは言っていない。
昔から嘘を付いてはいけないという教育的指導の下、僕は嘘を付かないようにしているのであってダイヤさんを怒らせるようなことは———
「貴方はハレンチですわ!!身の程をわきまえなさい!!!」
「ぶひぃぃぃぃぃぃっ!!!!!」
当然、ダイヤ様からのグーパンチを頂き軽く意識が飛ぶ中、僕が最後に見たものはダイヤ様が僕を蔑む様な目で「さいっていですわ」と罵りながらスパッツとミニスカートをはき直している姿だった。
罵りながら履き直すあたり、可愛いと思いながら......
~☆★☆~
「はっ!!!!ここは!!!」
目が覚めると『和』の雰囲気を漂わせた木材の天井。
見た事あるような無いような天井を見ていると少しずつ手足の感覚が戻ってきたような、
(うわ.....なんかすげぇ痺れてる。変な寝方してたかな)
感覚はあるのだが、右手と左手がビリビリと走っている為、思う様に上手く動かせない。
.....というか、両腕に何かのっかっているような気がする。
柔らかくて人肌のようなほんのり暖かい感触。それが一定のリズムで上下し、何がのっているのかとりあえず手でそれを動かしてみる。
「ひゃあうっ♡」
「ふわぁあっ♡」
ぷにゅぷにゅと形を変えると同時に誰かの艶めかしくて扇情的にさせる甘ったるい声が耳に響く。
甘ったるい声が...その、所謂”感じてる”ということを意味していると理解したのはしばらくその弾力ある柔らかい”ナニか”を揉みしだいている時。
そして何を揉んでいるのかもすでに理解。
────止めなければならない。
脳ではアラート音がビンビン響いているのにどうしても触れている両手は揉むのを止めない。
だって女の子のおっぱいなんて普段から触れるような代物じゃないぞ?あ、今おっぱいって言ってしまった。
でも今誰のおっぱいを揉んでいるのかわからない。動くのがめんどくさいので首だけ動かして腕の先を辿ると.........
「...ルビィちゃんと花丸ちゃん?」
「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」
「あっ……ああっ……んっ、ああっ……あっ……」
つい数か月前までは中学生だった二人の発育途中のおっぱいをこれでもかと遠慮なしに揉みながら涎を啜る。
...うん、僕は最初からそんなつもりはなかったんだ。目を覚ましたら二人が僕の隣で寝ていて丁度手に力を入れたら”たまたま”ルビィちゃんと花丸ちゃんのふくよかなお胸さんがあって。
だからこれは事故なんだ。僕は悪くない。
というかなんでここで寝てるの?
なんてことを脳内で弁解しながら満面な笑みで触っていると、
「...な、何をしているのかな?人の部屋で...」
「え?あれ?千歌ちゃん?それに人の家ってことは...」
声がした方に首をずいっと向けるとそこには中学からの同級生千歌ちゃんが腰に手をあてて軽蔑した目で僕の顔を見ていた。
...うん普段からそういう表情をしない彼女から、そういった目で見られるとなんとも興奮してしまう。
「ねぇ君は私の家でなんで花丸ちゃんとルビィちゃんにいやらしいことをしてるのかな?」
「え?いや、その...これは事故と言いますか、偶然が重なっちゃったと言いますか」
「でも気づいてからずっと触ってたよね?私ずっとここにいたから知ってるんだけど...」
なんと、千歌ちゃんは部屋の隅でずっと僕の行動を見ていたのか!
恥ずかしいような...そもそももっと早めに声をかけてくれれば二人が僕に弄られるなんて事にならなかったのに...
「君の事は中学の頃から知ってるけど、ここまで来ると擁護しきれないんだよね~」
「え!?ちょちょっと待ってよ。千歌ちゃんから見捨てられたら僕はAqoursのサポート役としてお手伝いできなくなるんだけど!?」
千歌ちゃんのおかげでここまでAqoursの仲間と仲良くなれたのに、その彼女たちに見捨てられて、あまつさえ千歌ちゃんに嫌われた暁には僕の居場所を失ってしまう!!
それだけは回避したいところ。
「ごめん千歌ちゃん!そんなつもりは無かったんだよ。ただ近くで眠ってたルビィちゃんと花丸ちゃんのおっぱいが思った以上に大きくて柔らかったからつい夢中になっちゃって!でも千歌ちゃんにドン引きされたいと思ってやってるわけじゃないからね!!」
ベッドから起き上がりながら千歌ちゃんに弁解し、立ち上がったところで僕はまた何かを踏んづける。
「えぇっ!?またかよぉ~!!」
「きゃぁっ!!」
なんでこんなところにビニール袋があるんだろうって考えているころにはすでに千歌ちゃんの懐に突っ込んでいて、僕の体重を支え切れなくなった彼女ごとズデンっ!!っと大きな音を立てて転んでいた。
「いてて......」と、一番強くぶつけた背中と頭をさすりながら起き上がろうと...
...したんだけど下半身から下にズシリとした重みを感じ、動かせませんでした。
千歌ちゃんのお尻の形が服越しでしっかりと伝わり、しかも丁度女の子の大切な部分が僕の僕(意味深)のダイレクトに当たって疑似騎乗位といういくらなんでもベタな展開が出来上がっていた。
未だ現状に理解できていない千歌ちゃんは「いてて...も~気を付けてよー」と言っている。
「千歌、ちゃん。降りて〜」
「へ?あれ?な、なんで君が私の下で寝っ転がってるの?」
「それは僕が聞きたい...」
そしてそして。
あろうことか、僕の両手にまたしても柔らかい感触。喩えていうなら山。喩えて言うならメロンパン。いや、それ以上の大きさの"お"で始まる女性の象徴を僕は掴んでいた。
それに気が付いた千歌ちゃんは細い眉を逆八の字にして柔らかいほっぺを膨らましてこう言う。
「君は女の子を見つけたら必ず胸を触るの?そういうのセクハラって言うんだよ?さっきまでルビィちゃんと花丸ちゃんの胸も触ってたのに.....」
「そ、そんなつもりはないよ?千歌ちゃんにぶつかって"たまたま"こうなっただけで────」
「でも"たまたま"でオラの胸触るってどういうことずら?」
「しょうがないでしょ〜!目が覚めて手を動かしたら花丸ちゃんとルビィちゃんのおっぱいがそこに───」
───そこでふと、気付く。
今最後に喋った女の子は間違いなく千歌ちゃんではない。
だって彼女は、今僕の下半身に跨って真っ赤になった頬を手で隠しながら「あん.....やぁん♡」と妖艶な喘ぎ声を響かせている。
何故か。それは現在進行形で僕に巨峰を揉まれているから。さらに詳しく言うと巨峰のとんがった頂点も弄っているから。
では誰か?
よくよく考えると語尾に『ずら』と付いていた。僕の知っている限り1人しかいなくて、その子はさっきまで千歌ちゃんのベッドで寝てて僕におっぱい揉まれてた少女で.........
────寝転がってる僕を蔑んだ目で見下してる子がかの低身長巨乳少女である国木田花丸ちゃんなわけではない!!
ここで適当にボケておくか。
「あぁ、君は僕のイチオシの女の子であるμ'sの”小泉花陽”たんより低身長でおっぱいぱいが1センチ大きいズラちゃんじゃないかぁ!!」
「そうやって小泉さんと比べないでほしいずら!それにオラはそんなに胸大きくないずら.....」
何を言っているんだろうこの子は?84だろ?もっと大きい子もいるけど既にバインバインの仲間入りサイズじゃん何それ貧乳の人が可哀想だから言ってやるなよ。
って言うセリフを言うのが可哀想なのでグッと喉元で抑え、現状整理。
「……あ、あぁん……ひぁあっっ♡」
「すぅ~...んん、お、お姉ちゃん怖いよぉ~」
ルビィちゃんは爆睡。ただし僕からおっぱいを揉まれていたので服がはだけて中のピンクのブラジャーが丸見え状態。即ち、傍から見ると襲われたかのような光景。
「あっ、んっ……や、やめてよ~あっ♡」
「むぅ...オラのは小泉さんより大きいずら~?」
千歌ちゃんは僕と接触事故起こした後、ずっと僕からおっぱいマッサージ受けてるのでマッサージされて気持ちよくて喘いでるのか、それとも揉まれて感じているから喘いでいるのかは定かではない。
花丸ちゃんは、自分のおっぱいは小さいと勝手に卑下しながら自分のを触ってサイズ確認している。
そして、そんな僕は千歌ちゃんの下になって冷静になってこう考える。
───この状況、カオスだな。
と。
~☆★☆~
数日後.........
理事長と化している鞠莉さんのお願いにより、Aqoursの皆さまは夏の体育の授業で使用するプール清掃に駆り出されていた。
当然僕にも召集命令が下されるわけで、浦の星女学院の生徒ではない僕も巻き込んでの清掃活動...奴隷扱いだけど、とりあえずダイヤ様の体育着姿が拝見できるという鞠莉さんからの情報に食いついて僕もやって来た。
...あ、言っておくけど僕は彼女たちの中で心に決めた女性はダイヤ様です彼女の為なら何でもできます。
「ねぇ君~。自分の世界に浸るのもいいけど、お仕事しないと君の愛しの方から怒られるよ。さっきからずっとあの方の事見てるし」
「え?それはまずいですね!しっかり働いてるところをお見せしてダイヤ様に『貴方の働きはまだまだ足りませんわ。そこでさぼってる暇がありましたらわたくしの為に手足を動かしなさい』って言ってもらいたいなぁ!」
「いやぁ、多分ダイヤはそんなことは言わないと思うけどねぇ~」
僕の引かれるような発言に若干戸惑いながらも冷静にコメントするのはダイヤ様と鞠莉さんの同級生である”松浦果南”さん。
みんなが体育着でプール掃除をする中、一人だけスクール水着で掃除をするというあまり男の目を気にしないサバサバした大人の女性。
いや、もう一人水着の方はいらっしゃるけども。スク水の方は、という意味で一人”だけ”だ。
僕の独り言はさておき、果南さんに言われた通りにブラシを片手にせっせと掃除を遂行する。
妙に足元がぬるぬるしていてお決まりの展開は避けておきたいところ。
いや、そーゆー偶然で起きたエッチなことはドンドン起こって欲しいけど、今はダイヤ様の目の前。
できればあの方以外でハプニングを起こすのは控えておきたいんだ。
だからできるだけ彼女達から離れて、プールの片隅でゴシゴシと力いっぱいこする。洗剤を垂らしてこする、垂らしてこする。そんなことを数回繰り返しているとさっきの不快なぬめりは無くなって来たけど今度はまた違う感じのぬめりが僕の足元をすくってくる。
気を抜くと完全に転びそうなので慎重に...慎重に...。
と、僕が気を張りながら掃除している時に限って誰かが邪魔してくるんだよな!!
そう、例えば僕に向かって突っ走ってくる片方にお団子を作ってる自称堕天使と、いつもいつも英語を駆使するハイテンションなハーフ理事長とか......って、
「はっ?」
「ちょっと!!なんでこの堕天使ヨハネを追っかけてくるのよ〜!」
「だってぇ〜!ヨシコのおっぱいフカフカでエクセレントなんだも〜ん!」
「だからってー!」
正面を見ていない善子ちゃんとダイヤ様のおっぱいを触る時と同じような顔つきで追いかける鞠莉さん。
だから足元が洗剤でツルツルになっているという事を2人は知らない。
「ちょっと二人とも足元気をつけて〜!」
「〜そんな余裕ないってちょっ!きゃあっ!!」
「え!!!」
果南さんの声がけにワンテンポおくれて善子ちゃんが正面を向くのと同時に足を滑らせて.......そのまま僕の方へ....って!!
「だからなんでいつも僕なの〜〜!!」
「ワァーオ!これが日本でポピュラーな”ラッキースケベ”っていうものねぇぇ!!」
「ちょっとさり気なくヨハネの胸触りながら押して来ないでよぉーー!!」
彼女達の悲鳴(?)と共に軽快なツルッという音が鳴り響いて善子ちゃんのお団子ヘッドが僕のお腹目掛けて飛んでくる。
当然、僕の運動神経じゃ避け切れるはずも無く、彼女の頭が腹部にめり込んでその勢いのまま僕は後ろへ大きく吹き飛ばされた。
ガツン!!
何か硬いものに当たった音。
それは僕の頭がプールの壁に激突した音だった。
────それだけで終わらないのが"幸せで不幸な男"というセンスの欠片を感じない異名を持つこの僕。
善子ちゃんを追いかけていた鞠莉さんも同じく足を滑らせて.....いや、わざと滑らせて僕の顔に向けて飛んでくる。
.....そう、彼女の顔が。
目を開けた時には僕の眼前には彼女の真っ白な顔が広がっていた。
距離感ZERO。彼女のぷっくりでぷるんぷるんな唇と僕のカサカサの唇が重なった。
(お、女の子の.....唇!?や、やわらかい.....)
いくらこーいったハプニングを経験していても1度もキスした事無いDT思考の僕はかなり動揺している。
赤い花びらに似た薄い受け唇を僕はフレンチに受け入れながらもジンジンとあとからくる胸の高揚感と、後頭部にくる激しい激痛に耐えながらも僕は無我夢中で味わう。
ただし、フレンチに
「もが.....ひょっひょどきなひゃいよ!!」
「え?」
鞠莉さんの下で善子ちゃんがもがいてる。
.....僕の僕(意味深)に顔を埋めて真っ赤になりながらも彼女の上にのしかかってる鞠莉さんをどけようと必死だ。
妙に息子(意味深)が生暖かいと感じるのはそのためだった。
彼女の吐息を受けていると意識した途端、ムズムズムズムズムズムズムズ.....と、疼きが発生して元気になろうとしてる息子(意味深)がいる。
だけどそれを抑えようと躍起になる僕もいる。
「も、もぉ.....私のファーストキッスを強引に奪うなんて、君はアグレッシブな子なんだから♡」
「え!?や、そんつもりは───」
「ひょふなこひょよりふぁやくふぉきなひゃいよ!」
上では照れながらも自我を保とうとする金髪ハーフ。
下では僕の股間に顔を埋めてジタバタ暴れる変態堕天使。
「もぉ〜何してるの2人とも。遊んでないで早く掃除終わらせようね」
そして、変態堕天使をズルズルと引きずっていく果南さん。
ネタでやってるのか、そうでないかはわからないけどいつも通り過ぎてなんとも形容し難い。
「ほーら。君もそこにずっと座ってないで」
「あ、はいすいません.....」
果南さんから手を差し伸べられたので僕はその手をとり、一気に体重をかけて立ち上がる。
流石果南さん。筋肉のついた体に自信もってた分だけあって僕の体重を軽々と支えてくれた。
「え?」
「あれ?」
けど、思った以上に僕の体重が無かったのか彼女は僕を引っ張って、そのまま後ろへと倒れ込んでしまった。
その上へ僕が突撃し、何も考えずに成るがままの現状を受け入れて果南さんの乳へ飛び込んだ。
まるでクッションのようなやわらかさだった。
「も、もう.....大胆なんだからぁ〜。」
「すいません.....こうなるとは.....予想してましたけどホントになるとは思ってませんでした」
実際考えていなったわけでもなかったわけで。
でもこうして果南さんのおっぱいに埋もれるのは至福の時でずっと堪能していた。
顔を谷間に埋め込んでもぞもぞと動いていると果南さんの「んっ.....」と何かを我慢してるような声が聞こえる。
「ちょ、君ぃ。あまり動くと.....んっ、変な気分になるよ...」
もはやプール掃除なんてどうでもよくなってきた。
ただこのおっぱいの谷間に顔を埋めている瞬間を大切にして、今日は締めくくりたい.....
「もー!!!君はさっきから仕事しないで何女の子といちゃいちゃしてるのよ!!」
「ぐぇぇ!?く、首根っこは掴まないで!」
ぐいぃっ!と服の襟を引っ張って天国から引きずり下ろしたのはグレーの短髪少女の曜さん。
怒ってるのか、いつもは優しそうなタレ目をしているのだが今はキッと引き寄せて僕を睨んでいるんです。
怖いけど.....可愛い.....
そして1人だけ競泳水着という。
本人曰く『こっちの方が動きやすいから』とのこと。
僕は視線を曜さんの顔から下へ移す。
肌にピッタリと張り付いた水着は彼女のボン・キュッ・ボンのスタイルを露骨に示してくれて、尚且つ僅かながらの日焼けのあとがまたエロさを感じさせる。
そして、若干はみ出た横乳は興奮を高めてくれる素晴らしき箇所。
「ど、どこ見てるのかな?君は」
「もちろん曜さんの───」
と、言いかけて止める。
どこからか殺気というか.....
「も~しっかり君が働いてくれないとこれ、今日中に終わるかわからないんだよ~。みんなと遊ぶのはそのあとでいいからね?」
くるりと反転して曜さんはモップを片手にゴシゴシと。
部活でプールを使用するからそれなりの想いがここにあるのかもしれない。
ふと、周りを見てみると千歌ちゃんだとかのいつもははしゃぎまわってるイメージを持つ彼女たちがずっと青いプールの床やらごみが溜まりやすい排水溝だとかの掃除をずっとしている。
———完全に場違いなことに気づいて流石の僕も恥ずかしくなった。
「仕方ない......やるか」
そうしてしっかり気合いを入れたところで。
「ドーンッ!」
「わわっ!?」
誰かに背中を思いっきり押された。
声でわかる。
......鞠莉さん...貴方ねぇ。
押された挙句、つるつるの床を滑ったのでこの先起こるであろう結末はもうわかる。さっきから同じようなことをずっとやってるもんな。
僕はもう抵抗しない。
しようとしたところで更に現状が悪化するから、今を受け入れて被害を最小限に。
ん?誰が被害を受けるかって?
僕の前には背中を向けている曜さん。
「曜さん危な~い!!」
「え!?」
ドシン!と、痛そうな音が聞こえるはずなのにそのまま倒れなかった。曜さんが僕を支えてくれたらしい。
ケガはなかったけど多分それだけでは済まない。
ふと僕の手の行方に目をやる。
「えっと、君は何してるのかな?」
「さ、さぁ...でもこれは僕が悪いわけでは」
柔らかかった。僕は今までおっぱいを何度も触って来た。
不本意だけど......。
だけど、”生”でおっぱいの感触と体温を味わうのは今回が初めてだった。
彼女の水着の隙間から手を忍ばせて生で揉むなんてこれなんてラッキーか。
「き...」
「き?」
「きゃぁぁぁぁぁぁっ~~~~~~~!!!!!!!」
ビダン!!!と豪快な音が浦の星女学院のプール内で響き渡った。
幸せだけど心と体に傷を負い、下手すると人間関係にヒビが入るかもしれない僕の日常。
こんな毎日を、貴方は過ごしてみたいと思う?
...僕は楽しいけど、もう勘弁してほしいな
読んでいただきありがとうございました。
僕自身こういった内容を書くのは初めてで四苦八苦しながら考えました。
ニヤニヤしながや読んでいただけたのなら幸いです。
今回も企画に参加させていただき、ありがとうございました。
ではではこの辺で失礼します。