ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――通り過ぎて』 作:鍵のすけ
今回は、というより今回も……いや、今回は今まで以上にふざけました()
タイトル通りの展開です←
相も変わらずな作品ですが、是非ご覧下さい
「果南!ダイヤ!Luckyスケベをしにいくわよ!!」
それは小原家のマリーからの余りにも唐突な誘いだった。
「私ね、思うんだ……Luckyスケベって何だろうって…」
急に語り始める鞠莉。Luckyの発音が巻き舌発音なのが私とダイヤをイラッとさせる。
「それはきっと途方も無いRomanなのよ!胸を熱くさせ、人々を強くする大きな夢……!そこそがLuckyスケベなの!!」
キラキラとした笑顔で話す鞠莉だが、内容が非常にしょうもない。この子は本当にどうしたのだろうかと、私達は心配になってきた。
「さぁ!Luckyスケベを求める旅へ、Let's go!!」
「いや、行かない」
「行きません」
「What!!!??」
私とダイヤに秒で返されてしまい「嘘でしょ?」と言いたげな目で驚く鞠莉。ここ最近では最大級の「What」が浦の星女学院に木霊した。
「何で!?何で行かないの!?」
「いやいや、寧ろ何で行かなきゃいけないの?」
「Luckyスケベの為だよ!!私達はアニメ版のあの幼い日に誓い合ったじゃない!?みんなでぶどうパンいっぱい食べようって!!」
「してません!!何ですかぶどうパンいっぱいって!?Luckyスケベ関係無いではありませんか!?あと、アニメ版とか言わないで下さい!!」
ボケる鞠莉にダイヤのツッコミが炸裂する。鞠莉は「It's joke」とか言ってテヘペロを見せ付けてきた。
「まぁ、今のは嘘。本当の理由は別にあるの」
「別の理由?」
「出番が欲しい」
「「えぇ…」」
真剣な目でそう言う鞠莉。何とも生々しい理由に私達は困惑してしまう。
「確かに3話以降、私の出番は多くなっているわ。それも毎回何かしら意味深なこと言ったりしてる。はっきり言ってDeliciousなPositionだと思うの」
「ちょ、鞠莉さん何を言って…」
「でも!!問題は漫画版よ!!何よアレ!?私の出番が下駄箱にShoesをShootするだけってどういうことよ!?私アニメじゃ理事長よ!!ボスよ!!権力でこの学校どうにでも出来るのよ!!」
「ま、鞠莉、落ち着いて…!」
「漫画版で1話目からメインで出ていた果南はだまらっしゃぁーい!」
「「だまらっしゃい!?」」
触れてはいけないであろうことに全力で突っ込んでいき、口調もキャラもめちゃくちゃになってきた鞠莉には驚くしかない。そして鞠莉はダイヤにへと寄っていく。
「ダイヤならわかるわよね!?漫画版で放送(台詞なし)してただけのダイヤなら!?あ、貴女はアニメ版では毎話出てるから別に漫画版なんて気にしてないわよね……。〈おい、スクールアイドル知らない設定どこいった?〉とか、〈ダイヤさんガチライバーじゃないか〉とか言われても気にしてないわよね…」
「辞めなさいその話!」
暴走の止まらない鞠莉は次元を超えた話を容赦なくしてくる。
「さぁ!くどくどやっても仕方ないからさっさと行くわよ!」
「いや、だから行かな……」
「Let's go!」
「」
飛び出していく鞠莉。彼女のことをほっといたら何があるのか分からないので、私とダイヤは嫌々、渋々、仕方なく着いて行くことにした。なんか身体中から悪寒が止まらないのは気のせいだと思いたい……。
「最初のターゲットは2年生組よー!」
やってきたのは浦女の屋上。そこでストレッチをしていた千歌と曜と梨子が最初の犠牲者として選ばれたようだ。
「はぁ……。鞠莉さん本気でやる気ですの?」
「もちろん!見てみなさい千歌のあのおっぱいを!さすが、ちかっちのちちっちはでかっちちというタグを作られただけのことはあるわ!そしてセカンドシングルのセンターになった曜はでかい!ちかっちのちちっちと同じ大きさの筈なのにそれより大きく見えるわ!そしてそして当初から音ノ木坂のエリートレズと言われ、アニメで完全に確定させてしまった梨子!彼女ならきっとLuckyスケベを喜んでくれるわ!」
「鞠莉、そろそろいろんな人から怒られそうだからやめて」
ジュルリとヨダレを垂らして3人のことを木陰から見つめる鞠莉。その目は最早ただの獣同然であり、ラッキースケベをすることしか考えていない。
「でも、実際どうやってラッキースケベをするつもりですの?」
「倒す、揉む、以上よ」
「いや、それってラッキースケベじゃな…」
「GO!!」
鞠莉は私達を置き去りにし走り出す。体勢を低くし、千歌と曜と梨子に突貫していくその姿はまるでタックルを仕掛けるラグビー選手のようだ。
「ん?」
「あら?」
「な、何!?」
そしてその存在に気付いた3人。距離はだんだんと縮まっていく。
「Try & Tryよぉー!!!」
謎の叫びを上げながら3人にルパンダイブで突っ込む鞠莉。あと数センチまで迫ったその時………。
「辞めなさい」
「シャイッ!!?」
一瞬にして鞠莉の元まで肉薄した私は空中で彼女の脇腹を蹴り飛ばした。鞠莉は柵に叩きつけられ、ダイヤはそれを見てビビっており、千歌達3人は全く意味が分からずポカンとしている。
「ごめんね、みんな。何も見なかったことにしといて?」
「あ、はい」
私にそう言われよく分かんないけどとりあえず返事をしておく梨子。「シャイ…シャイ…」と謎の鳴き声を発する鞠莉の頭を雑に掴んで引き摺って屋上から去っていく。ダイヤもその後をそそくさと着いていき、3人はその様子を見るしか無かった…。
「あ、待って!さっきの鞠莉さんのって、ラグビーのトライと、私達が3人ってことのトライ(try)を掛けた…!」
「いや、絶対違うから」
「さぁ!次のターゲットは1年生!善子、花丸、ルビィ……ニィッ!!?」
アレを受けてものの10分で復活した鞠莉の次なるターゲットは善子、花丸、ルビィの1年生勢。……の筈だったが、彼女の脳天にダイヤの手刀が叩き落とされた。自身の可愛い妹を狙うなど言語道断。鞠莉の企みは即効で潰えた。
「痛っ〜…!?」
ダイヤの手首という尊い犠牲を経て……。
「何…アレ?」
「ずらぁ…?」
「お姉ちゃん、手首大丈夫かなぁ…?」
結局ラッキースケベなど出来ず終いになった鞠莉は今、生徒会室で正座をさせられている。そんな彼女を私とダイヤは仁王像の様に立って見下ろしていた。
「何か言うことはありますか…?」
「Shiny!!」
「怒るよ…?」
「Sorry」
相変わらずな鞠莉に溜め息を吐いてしまう2人。そして私は、彼女にある重大なことを話すことにした。
「あのさ鞠莉。貴女ラッキースケベがしたいって言ってたでしょ?」
「Yes!」
「この際道徳とかそういうのは置いといて、まずそれって無理があると思うんだ」
「What?」
言っている意味が分からず首を傾げる鞠莉。
「だってさ、ラッキースケベって
「………」
暫くの沈黙………そして。
「ホワァァァァァァァァツッッ!!!!???」
過去最大規模の衝撃が彼女を襲った。狙ってやるラッキースケベはラッキースケベでは無いのだ。根本的な間違いを犯していた鞠莉は絶叫し凄い形相で私に迫ってくる。
「そ、そんなぁ!!マリーの今までの努力は無駄だったっていうの!!?」
「ちょ、落ち着いて鞠莉…!?」
「鞠莉さん落ち着きなさい…!?」
その時だった。鞠莉が余りにも勢い良く来たものだから、私は鞠莉に押し倒される形で尻餅を着いてしまう…。
「痛っ!?も、もぉ〜、鞠莉った…ら……?」
「oh……あら?」
「あ…」
私のことを押し倒した鞠莉。偶然にも彼女顔は私の胸に突っ込んでおり、両手もそれを挟み込むように添えられていた……
最悪だ……その状況はまさにラッキースケベである。
「こ、これがLuckyスケベ…!!」
「んっ…!?ま、鞠莉、早く退いて…」
「最高よぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「あっ…!?んっ!?」
両手で私の胸を揉みながら、顔を更に埋めてくる鞠莉。これには思わず変な声を洩らしてしまった……。全力で堪能する鞠莉を、初心なダイヤは顔を真っ赤にして見ている。助けてよぉ…。
「よし!満足したわ!Thank you 果南!」
「はぁ…はぁ……」
スッキリした表情の鞠莉に対し、息切れ切れとなっている私。そして顔を真っ赤にして頭から湯気を出してるダイヤ。何よこの状況は…?
「じゃあ私は次なるLuckyスケベを求めてAdventureに向かうわ!!Ciao!」
そう言って自分所為でボロボロになった私を完全放置して生徒会室から飛び出していく鞠莉。2人が残された生徒会室は、何とも言えない空気だけが漂っていた……。
–––––因みに鞠莉はその後梨子に捕まり、復活した果南、ダイヤからそれはそれは恐ろしいお説教を受けたそうな。めでたしめでたし。
「めでたくない!!」
本来なら男オリ主とAqoursによってラッキースケベとは繰り出されるのだろう……。しかしそんなのは一切無視。最初から最後までAqoursしか使わないのが私流←
実は過去二回と今回、全部Aqoursキャラを全員登場させているんです。
今回でひとまずラストということですが、また機会があれば参加させて頂きたいです。
読んで頂いてありがとうございました!