ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――通り過ぎて』   作:鍵のすけ

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はじめましての方は初めまして、今回、鍵のすけさん主催のこの企画に参加させていただきました、ヒロアと申します。最後まで是非、楽しんで読んでいってください!


夏も桜はピンク色! 【ヒロア】

太陽きらめき、窓から見える海の景色は船、船、船!

そんな俺が新学期直前に引っ越してきた町、内浦だがこの時期になってくると釣りをしに毎年市外からも多くの釣り人がやってくる…らしい。

しょ、しょうがないだろ!引っ越してきたの春だもん!実際に見たことないんだよ!

とゆうわけで、近くの釣りスポットには釣り人がわんさかいる。しかも地元民よりも外から来た人の方が多いとかいう不思議な光景。

ま、地元民は船で海の真ん中で漁してるからいないんだけど。

そんなこんなで夏の内浦は釣りシーズン!乗るしかねぇ、このビックウェーブに!

 

「ってなわけで…釣って釣って釣りまくるぞぉ!」

「「おおー!」」

「あはは…」

 

元気よく返事をするのは自称内浦一のミカン好きの千歌、われらが船長、曜、そしてそんな二人のテンションについていけてないのは、この内浦に一緒に引っ越して今も近所に住んでいる幼馴染の梨子。

合計四人の浦の星女学院二年生ズ+α(俺)チームでお送りします。

 

「そんじゃ、各自始めようか」

「えっと~…お兄さん」

 

控えめに手をあげる千歌。

あ、お兄さんってんのは俺ね、一応三年生で年上だからなぜかお兄さんってみんなから呼ばれてます。

 

「どした?千歌?」

「…釣りってまずなにすればいいの?これ振れば釣れるの?」

「アホか、振るだけでつれたら釣りなんて面白くないっての…えっとまずはだな…」

 

そう言って俺は千歌に釣りが何たるかを教えようとしたのだがここで梨子から私もわからない宣言。

さて、どうしたものかと考えていると我らが船長、曜が意気揚々と手をあげた。

 

「はーい!私が千歌ちゃんに教えるから、兄さんは梨子ちゃんよろしくね!」

「え?でも…「いいね!」…はい」

 

それから三十分とした後、俺も曜も簡単に説明を済ませ、四人並んで釣りを始めた。

あ、ちなみに千歌と梨子は俺の釣り竿貸してやってる。割と昔に使ってた初心者用の竿だから扱いやすいだろう。

☆ ☆ ☆

「…まだ釣れないのー?」

「……あのな、まだ始まって五分もたってないぞ!そんな早く釣れるかっての!」

「えー!でももう飽きたー」

「あのな…」

 

そんなやり取りをしながらも着実に時間はたっていき、三十分に差し掛かったところで千歌の竿に獲物がかかった。

 

「おぉ!?ひいてる!ひいてるよ!」

 

大声を出し立ち上がり、はしゃぎだす千歌を曜がサポートする。

 

「千歌ちゃん、いったん落ち着いて!ちゃんと竿を持って!」

「う、うん!」

 

そこから千歌と獲物の格闘(笑)が始まった。

やることもなかったので千歌たちの様子を見ていたが、ふいに、千歌のサポートのため、いったん置いておいていた曜の竿が一気に空に投げ出される。

 

「「あ?!」」

「やべっ!かかってたか!…とどけぇ!」

 

俺は何とか反応し、腕を限界まで伸ばし、海に落ちる前にそれをキャッチ、すぐさまリールに手をまわし、釣り上げる体制に入る。

特に大物というわけもなく、苦も無く釣り上げることができた。

千歌の方も釣り上げたらしくかかった時よりも大はしゃぎしている。

 

「やったぁ!やったよ曜ちゃん!つれたよ!」

「うん、おめでとう、千歌ちゃん!あ、兄さんもありがとね、気づいてくれなかったら今頃私の竿、海のなかだったよ…」

「気にすんなよ、曜は手が離せなかったんだからさ」

 

そしてそこで、ひと段落付き、また俺達はかかるのを待っていた。

 

☆ ☆ ☆

 

「お前ら喉乾いたろ?ジュース買ってくるけど何が欲しい?」

 

俺がそう言って立つと、三人からオーダーが飛んでくる。

 

「わたしはお茶でいいよ」

「千歌はミカンジュース!」

「私はスポーツドリンクで」

 

上から梨子、千歌、曜の順だ。

 

「りょーかい、曜、ちょっと竿たのむわ」

「任された!」

「ん、そんじゃ頼む」

 

曜に竿を任せ、俺は近くの自販機に向かった。

 

~自販機に行ってる間の三人~

 

「兄さんってさ、周りをよくみてるよね」

「…」

「?急にどうしたの?曜ちゃん?」

「いやー、いつも練習見てもらってるけどさ、少しのずれも教えてくれてさ、結構よく見てるんだなって、今日だってさ、魚かかってると一番早く気付いてたし」

「…」

「そう言えばそうだったね…」

「…」

「…えーと千歌ちゃん?なんでそんなに静かなの?千歌ちゃんらしくない…」

「おーい、買ってきたぞー」

「おっそーーーーい!千歌のどかわいたぁ―!」

「「…」」

「…まぁこんなことだろうと思ったよ…」

「千歌ちゃんらしいと言えば千歌ちゃんらしいね…」

☆ ☆ ☆

ジュースを買ってくると千歌に怒られ、何故か曜と梨子には呆れた顔を向けられた。

…一体俺が何をしたんだ?

しかも千歌にはありがとうも無しに缶をひったくられたし…

 

「ごめんね、千歌ちゃんが…凄く喉乾いてたみたいで…」

「いやいいさ、ほい、曜と梨子のぶんな」

 

二人とも竿を片手に持ち、空いた手で飲み物を受け取った。

 

「きゃあ!?」 

 

その時、梨子の竿が強く引っ張られ、海の方向に梨子は体勢を崩し、竿ごと空中に投げ出されそうになる。

「おっと、」

 

俺は梨子の肩を支え、倒れる梨子を受け止めた。

 

「あ、ありがとう」

「ああ、問題な…ッ!」

 

俺はその瞬間、顔を梨子からそらした。

視界に入ってしまったのは胸元の白い下着とさらにその内側のほんのり柔らかみのある…これ以上は考えちゃいけない…

 

「?どうしたの?」

「い、いや…なんでもねぇよ…」

 

くそっ!どうしてもそっちの方向に目がいってしまう…これが万乳引力か…ッ!

視線に気づいたらしい梨子は顔を真っ赤にし、胸元に両手をクロスさせ、こっちを力なくにらんできたが、すぐに収まり耳元に顔を寄せた。

 

「本当に…あなたはよく見てる、色々と、ね?

 

―――――――――――――――。」

 

その後、わざとらしく自分の服の首元に指をひっかけ、体が見えるように反対側へ引っ張った。

そのせいで俺はまた、梨子の体を見て、ドキリと、顔が熱くなってくる。きっと真っ赤になっていることだろう。

 

「ちょっ!り、梨子!?」

「ふふっ」

 

梨子はすぐに服を戻すと、まるで俺を誘惑するかのように微笑み、何事もなかったように釣りに戻った。

俺は、高鳴る鼓動と頭にフラッシュバックする肌色の体で我に返るまで、その場につったっていた。

 

「本当、あなたはよく見てる、色々と、ね?

―――こんなことするの、あなたにだけだからね?」

 

最後につけたされたこの言葉は、俺の心を魅了させるには十分すぎる言葉だった。

真夏の今日、俺のなかの桜は満開に咲き、ピンクに染まった。




どうだったでしょうか?今回、ラッキースケベというテーマで一話、書かせていただきましたが、しっかりスケベしてたか、ちょっと不安です(笑)
しっかりスケベしてたかなんてところから少しずれているとは思いますが、気にしない方向で。
さて、今回の企画、僕以外にも多くの作家様方が参加しています。どうぞこの後も、ごゆるりと、楽しんで読んでいってください。
では。
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