【Fate/kaleid ocean ☆ イリヤの奇妙な冒険】   作:荒風

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『25:Yarn――織糸』

【ある魔術師のノートより】

 

 この数十年、聖杯戦争という儀式の仕組みが流出し、数えきれないほどの亜種聖杯戦争が行われてきた。

 百の聖杯戦争のうち、九十五は準備段階で頓挫、残りの五つの内、四つは魔力を注ぎ込んでいる段階で聖杯が爆発。最後の一つが本家の冬木聖杯戦争より遥かに劣化した形で、何とか儀式として成立する。

 そんな下手な鉄砲数撃てば当たるという言葉で評価される、これらの儀式であるが、中には本家にも匹敵する儀式を成功させたこともある。

 

 太平洋戦争末期の日本で行われた『帝都聖杯戦争』。

 かのアルカトラスの第七迷宮を舞台とした『迷宮聖杯戦争』

 夢と悪夢の競演『スノーフィールド聖杯戦争』

 魔術と異能の混然一体『杜王町聖杯戦争』

 世界を終わらせる黙示録を達成させかねなかった『東京聖杯戦争』

 

 これらは本家以上の規模で行われた聖杯戦争であるが、聖杯を完成させ、儀式が達成できたかと問われれば、ほぼノーである。

 結局、どれほど有望に見えていようと、聖杯戦争は参加に値する賭けではないと結論するしかないのだ。

 それでも、聖杯戦争を行う者、参加する者は後を絶たないだろう。そもそも、魔術師という生きざま自体が、根源に到達できるか否かという、ほぼ勝ち目の無いギャンブルであるのだから。

 

 

 

   ◆

 

「【魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)】!!」

 

 まず攻撃を仕掛けたのはアヴドゥルであった。10個の炎の十字が放たれ、モンスターを囲み、逃げる隙間をなくす。だが、あらゆる方向から襲い掛かる炎を睨んだモンスターは、短刀を一閃する。モンスターから見て右側の炎が全て殺され、揺らいで消える。炎の檻の中に空いた穴を抜け、アヴドゥルの攻撃を切り抜けたモンスターは、攻勢に移る。

 床を蹴って一瞬で間合いを詰める。狙いはアヴドゥル。

 

「フンッ!」

 

 だがアヴドゥルはひるまず、スタンドで蹴りを放つ。確かにモンスターの速度は目にも止まらぬものだが、彼女より遥かに速いスタンドとも戦ったことがあるアヴドゥルにとって、とらえることは容易い。

 モンスターは再度床を蹴りつけ、天井近くまで跳んで【魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)】の、炎をまとったキックをかわした。そして、跳んだモンスターは、当然落下する。落下地点にいるのは、イリヤ。

 

「ランサーのカードを、渡してっ!」

 

 イリヤもまた勇んで攻撃を仕掛ける。極大の魔力砲が、空中で動きの自由がないモンスターに、叩き付けられる。

 

「…………」

 

 モンスターは短刀ではなく、カードを持った方の手を、魔力砲へ突きつける。すると、魔力砲もさきほどの炎同様、炎で炙られた雪のように、形を失って消える。

 

《やっぱり、短刀であろうと拳であろうと、『死』に触れさえすれば、対象を滅ぼすことができるようですね》

 

 ルビーが冷静に分析する中、モンスターが頭上からイリヤを襲う。魔力砲を、短刀を持つ方の手で殺さなかったのは、イリヤの方をより確実に殺すために。鋭い切っ先は、素手よりも正確に『死の線』をなぞり切れる。

 

「…………」

 

 無言のままに、モンスターはイリヤの前に降り立ち、流れるような動きで短刀を振り下ろし、

 

「……?」

 

 イリヤを切り裂く前に、動きを止めた。

 ギシギシと、油の切れた玩具のように、四肢の動きが鈍い。いや、動かない。

 

「……!」

 

 モンスターの表情に驚きの色が、微かに混じる。獲物を前にして、体が固定されたモンスターは、その原因を探す。まだかろうじて動く首を、ゴリゴリと無理矢理動かし、周囲を見据える。

 そして見つけた。

 

 魔力を秘めた、四角い瞳。

 ただ見るだけで奇跡を起こす、堂々たる反則。すなわち、『魔眼』。

 

「魔眼には魔眼……!!」

 

 神話伝説の中に語られる中でも、特に有名なもの。

 ギリシア神話に語られる、メドゥーサの『石化の魔眼(キュベレイ)』。

 その眼差しをモンスターに投げかけるのは、肩を露出したドレスと、長い手袋とソックスを身にまとった少女。ライダーを『夢幻召喚(インストール)』した美遊であった。

 

「やったよミユ!!」

 

 イリヤは戦友に声をかけながら、ルビーを振りかぶり、至近距離から魔力砲を放った。

 

 ゴゴウッ!!

 

 初めて、モンスターにまともな攻撃が当たる。衝撃で宙を舞うモンスターに、

 

「駄目押し……!」

「行きますわよ!!」

 

 凛とルヴィアが、宝石の魔力を開放する。灼熱と烈風が、モンスターへの追撃となって襲い掛かる。

 

 ボボボボボォォォォオオッ!!

 

 並みのサーヴァントならそのまま消滅する威力を持った、更なる爆風に煽られ、モンスターは高く打ち上げられた。

 イリヤは、この機を逃さず更に魔力砲を放とうと、ステッキを振りかぶる。

 

 これが、イリヤたちの最初の作戦。アヴドゥルやイリヤの攻撃でモンスターの注意を引き付け、その隙に、美遊がライダーの力を『夢幻召喚(インストール)』する。

 モンスターの魔眼は強力だが、魔眼で浮かび上がった『死の線』を攻撃する手段が封じられれば無力。つまり、動きを封印すればいい。

 けれど、凛たちの魔術で封印するのはタイミングを合わせるのが難しい。だが、手持ちのカードには、一睨みするだけで、動きを封印できるものがあったわけだ。

 ライダーの『石化の魔眼』はイリヤの魔力砲を殺した直後から、モンスターに向けられており、徐々にその動きを鈍らせ、イリヤが殺されかけるギリギリで完全に静止させることができた。

 ギリギリで静止させられたのは完全に運であり、あとちょっとでイリヤは死んでいたところだ。モンスターが止まった時には、全員が心から安堵した。イリヤに至っては泣きそうだった。

 ともあれ、

 

砲射(シュート)ッ!!」

 

 極大の魔力砲が再び、放たれる。だが、またも魔力砲が当たる前に、

 

 キュガッ!!

 

 モンスターを覆っていた爆炎が切り払われた。そして、再度振るわれた短刀により、魔力砲が両断される。爆炎で、『石化の魔眼』がモンスターの姿を正確に捉えられなくなり、わずかながらも効果が弱まってしまったのだろう。

 美遊はもう一度、モンスターの動きを止めようとするが、対するモンスターは空を短刀で薙いだ。

 

「痛ッ!」

 

 美遊が目を抑える。両目に鋭い痛みが走り、モンスターの姿が視界から弾けるように消えた。もう一度モンスターを見るが、白い霧がかかったように、ぼやけて見える。他の物は普通に見えているのに、モンスターだけがはっきり見えない。

 

 視線を殺されたのだ。

 

(物理的に存在しないものを殺せるというの……?)

 

 見ることにより発動する魔術である以上、魔術的に存在しているといってもいいのだろうが、常識外れなことに違いない。

 美遊は今更ながらに、『直死の魔眼』の力が恐ろしくなる。

 だが恐ろしがってばかりはいられない。まだ戦いは始まったばかりだ。

 

「『石化の魔眼』を破られた! 次の作戦を!」

「わかったっ!」

 

 美遊が叫び、イリヤは頷く。

 落下したモンスターは、猫のように軽やかに身を捻り、着地する。その身に傷はない。サーヴァントでも無事では済まない、相当な威力の攻撃であったはずだが、まるで堪えた様子もない。

 だが、この結果は予想されたことだ。モンスターは、聖杯にくべられた6体のサーヴァントを贄として召喚された。一番単純に考えても、サーヴァント6体を殺しきるだけのダメージを与えなくては、倒すことはできない。

 

(でも6回分やっつければ済むなら、バーサーカーよりはまだマシだね!)

 

 あの鉛色の巨人は、もはやイリヤにとって若干トラウマになってしまったようである。

 

(クラスカードを……)

 

 美遊が使っているライダー以外の、5枚のカードはイリヤが持っている。

 

 一番強力な戦闘能力を得られる、セイバーのカード。

 分身と気配遮断を行える、アサシンのカード。

 様々な魔術を行使できる、キャスターのカード。

 多くの武器を投影できる、アーチャーのカード。

 まだ『夢幻召喚(インストール)』をしていない未知数の、バーサーカーのカード。

 

(作戦に有効なカードは……)

 

 しかしカードを選ぶ前に、モンスターが動く。

 

「っ! ミユっ!」

 

 今度の狙いは美遊。『石化の魔眼』を煩わしく思ったか、先に潰す判断をくだした。

 美遊は、ライダーの武器であった、鎖付きの杭剣を取り出し、投げ放つ。ジャラジャラと鎖が音を立てて振り回され、遠心力で速度と威力を増した杭剣が、モンスターへ突き付けられる。

 

「…………」

 

 杭剣は美遊が鎖を動かして操作し、蛇のようにうねって、死角である背後から迫った。背中に眼はついておらず、『死の線』を見ることもできない。だが、

 

「…………」

 

 背後からの一刺しを、モンスターは杭剣を見ることもなく、紙一重でかわした。完璧な見切り。そして外れた杭剣は、モンスターの短刀の一撃を浴び、破壊された。

 美遊は狙いが外れたことを、悔しがりながらも、一方でやはりと思う。

 

(彼女の魔眼は強力。だけど、魔眼に頼り切ってはいない。武術を体に染み込ませている……モンスターは、眼が無くても、強い)

 

 美遊は今、英霊の戦闘能力を身に着けている。だからこそ、いつも以上に相手の強さが感じ取れた。美遊の頬を冷や汗が伝う。

 一方、モンスターは緩やかな動きで足を動かし、美遊の視線の死角に回り込んでくる。『石化の魔眼』は回復しているが、これでは使えない。

 

(下手に視線を巡らせたら、イリヤたちまで石化させてしまう……!)

 

 魔眼は強力だが、そこまで自由に使いこなせるものではない。見た物を選んで石化させることはできず、敵味方区別なく、全員束縛してしまう。

 

「この! 砲射(シュート)!」

 

 見かねたイリヤが魔力砲を放つも、モンスターは数歩動くだけで、それらをかわす。アヴドゥルの炎のように自在に動かせるものならともかく、放たれた後は真っ直ぐ飛ぶだけの攻撃など、魔眼で見るまでもないということだ。

 

「なら……!」

 

 イリヤはクラスカードを取る。

 

「『夢幻召喚(インストール)』!!」

 

 イリヤは、紫のローブをまとい、長い杖を持った姿へ変わる。

 それは、神代の魔女の姿。ランサーが、セレニケから奪取したキャスターのクラスカード。

 イリヤは、自分と一体となった魔女の記憶を感じ取り、その能力を汲み上げ、行使する。

 

「竜牙兵――!!」

 

 イリヤの周囲に、5体の影が現れる。剣を持った、骸骨の兵士。神話の時代から伝わるゴーレムの亜種。かつてはイリヤたちを襲った、魔術の産物だ。

 

 ザッ!!

 

 5体の竜牙兵が、一斉にモンスターへ襲い掛かる。前後左右から囲んで斬りかかる傀儡に対し、モンスターもかわすばかりではいられない。

 

 ヒュパッ! ズタッ!

 

 モンスターは一瞬で竜牙兵2体を斬り裂いた。骸骨の剣士は、積み木細工のように、ばらばらに崩れ落ちる。この調子では、竜牙兵が全滅するまで3秒も持てばいい方だ。

 だがそのわずかな時間が稼げれば、勝機をつかめるかもしれない。

 

「来て――」

 

 美遊がその手に光り輝く手綱を出現させる。そして同時に、白く輝く獣が召喚される。

 一度はバーサーカーを屠った、幻獣の疾走が再び放たれようとしていた。

 

(これで当たれば、モンスターを倒せるかもしれない。けれど)

 

 モンスターの魔眼は、あらゆるものの『死』を見る。

 だが、魔力砲より遥かに高速で動く物体の『死』を正確に捉え切れるか?

 目で捉えられたとしても、正確に『死』を突き刺せるか?

 

(おそらく……突き刺せる)

 

 まだ、足りない。

 ライダーの宝具だけでは、モンスターに対抗しきれない。イリヤが横から攻撃しても、大きな隙をつくるには至らない。

 

(だから……頼みます。ルヴィアさん、凛さん、アヴドゥルさん!)

 

 三人を信じ、美遊は手綱を握り、ペガサスを地より離す。浮かび上がったペガサスは、モンスターから距離を置き、狙いを定める。だが、それはモンスターも同じだ。竜牙兵と戦いながら、視線はペガサスから外していない。

 ペガサスの突進が、いつかかってきてもカウンターで殺しにかかる準備をしている。

 このまま突進しても返り討ちだ。だがそれでも、

 

「――【騎英の手綱(ベルレフォーン)】!!」

 

 美遊は、勇気をもって、突撃を決意する。ペガサスの力が開放され、黄金の光が弾け、地下に太陽が生まれたようだった。

 そして、その閃光が生まれると同時に、

 

「『クロス・ファイヤー・ハリケーン・スペシャル』!!」

 

 アヴドゥルは十個の炎の十字を放つ。十字一つ一つが、身の丈ほどもある。

 しかし、その程度では無論、モンスターは怯みもしない。冷静に炎の動きを見極め、最も効率の良い動きでもって、炎を殺そうとする。

 だがその刃が、炎の一つを殺す直前、

 

 パチリ

 

 アヴドゥルの指が鳴り、炎全てが搔き消えた。

 アヴドゥルの力は、『炎を操る能力』。自在に炎を生み出し、操り、そして消すこともできる。そして、消えた炎の中から、

 

Anfang(セット)――!!」

Zeichen(サイン)――!!」

 

 宝石を手にした、凛とルヴィアが現れた。炎に包まれていたというのに、肌には火傷一つ無い。

 アヴドゥルの力は、『炎を操る能力』。自在に対象を焼き、そして焼かないこともできる。

 短刀を空振りさせたモンスターは、炎を着ぐるみのようにまとって目くらましとしていた、魔術師二人への対応が一瞬遅れる。その間に彼女たちは、強力な魔術を行使する。

 

「「『獣縛の六枷(グレイプニル)』!!」」

 

 柔らかに見える薄布が幾つも生み出され、モンスターの五体を拘束する。一見、清潔なリボンにも見えるその帯は、しかしサーヴァントの力でもびくともしない。

 かつて北欧神話で、世界を滅ぼすことを運命づけられた最強の魔獣、フェンリル狼を縛った封印の名をつけられた大魔術。あのバーサーカーの怪力でも押さえつけられる。

 

「更にッ」

 

 だが、まだだ。指一本動けば、封印を殺して自由になるかもしれない。だから、凛は『本命の切り札』を持ち、モンスターに近づき、その碧い双眸に幅のある帯状の物を巻き付けた。

 

「…………!?」

 

 眼を覆われ、隠されたモンスターの驚愕が、その場にいる者たちにまで伝わってきた。

 外から見れば、今のモンスターは、顔にバイザーをつけているようであった。その眼を覆う物は、ただの目隠しではない。そんなもので『直死の魔眼』は遮れない。遮るとしたら特別な――そう、宝具でもなければ。

 

「ふっ……【自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)】、ですわ!」

 

 なぜか自分のことのように誇らしげに、ルヴィアが言い放つ。

 ともあれ、その目隠しこそは美遊がカードで呼び出したメドゥーサの宝具。『石化の魔眼(キュベレイ)』を封印していた、魔眼封じ――【自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)】である。

 魔眼を抑えるのに、これ以上のものはあるまい。

 

「無駄に威張ってないで、退くわよ!」

 

 凛に急かされ、ルヴィアはちょっとムッとした顔をしつつも、モンスターの傍から離れる。

 そして、魔眼と戦闘術――全ての武器を奪われたモンスターに向かい、ペガサスの突進が執行される。

 

 ガオンッ!!

 

 有翼の白馬があまりの速さに一条の線となり、金色の矢のように、まっしぐらに滑空する。空間を貫き、大気を引き裂き、一秒の間もなく、モンスターとの距離を零にする。

 そして、天馬の前足の蹄が、モンスターを撥ね飛ばした。

 

 モンスターを縛る『獣縛の六枷(グレイプニル)』があまりの衝撃に引きちぎられ、その身は飛んで、壁に叩き付けられる。壁が砕けるほどの衝撃が響き、骨が砕け、肉が潰れる。

 

「こふっ!」

 

 モンスターが口を開き、呼気と共に血を噴き出す。初めて、彼女にダメージらしいダメージが通った。

 

(よし! もう一撃!)

 

 美遊は手綱を引き、ペガサスを動かす。白馬は一度いななくと、再び翼を力強く羽ばたかせ、モンスターに鼻先を向ける。

 そして突進を始めた時、美遊の身をおぞましい寒気が襲った。

 

「ッ!?」

 

 ペガサスもまた、同じおぞましさを感じたらしく、手綱を通して震えが伝わる。だが、今更突進はやめられず、モンスターに向かって突き進む。

 

(これは……昨夜の)

 

 美遊は本能でその寒気の意味を悟る。

『死』が浮かび上がっているのだ。『直死の魔眼』によって。

 

(けど、魔眼は【自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)】で封印されているはず)

 

 惑う彼女の目の前で、鮮血が舞い上がった。

 

「ペガ――ッ?」

 

 天馬の首が斬り落とされた。ガクリと脚が折れ、転倒する。美しい獣は、無惨に血を噴き出し、存在を維持できずに消えていく。

 倒れたペガサスから投げ出された美遊は、、床に落ちるより前にそれを見た。自分にとどめを刺そうとしている、モンスターの姿を。

 その碧い眼を覆う物は無く、十数の破片に斬り裂かれた【自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)】が、モンスターの周囲を漂っていた。

 

(信じられない――)

 

 あの宝具は、強力な結界であり、いわば小さいながらも一つの世界そのもの。魔眼に対し、一つの世界をぶつけることで封印している。それを破壊したのなら、モンスターは世界を一つ殺したようなものだ。

 

「…………」

 

 大それたことを成し遂げたモンスターは、ただ冷たく美遊を見つめ、静かに手にした獲物を振りかぶる。その手の武器は、既に短刀ではなく、長い日本刀に変わっていた。天馬の突進で受けた全身の傷を、全く気にかけていない素振りだ。

 

(宝具――!!)

 

 より精密に、より高次元に『死の線』を見ることで繰り出される、全体攻撃。たとえ剣が届かないところであっても、距離という概念を『殺し』、空間を超えて、『死』に触れることができる。それが生前から持っていた力なのか、バロールとして召喚されたことによって変質したものなのかわからないが、目の届く場所にいる限り、避けようがない。

 顔につけられた【自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)】を、目隠しの内側に現れた『死の線』を、空間を超えて斬り裂き、破壊。その後、反す刀でペガサスの首を撥ねた。

 今度は、美遊の番だ。

 

「――――ッ!!」

 

 動けなかった。筋肉が、恐怖にすくんでいる。

 蛇に睨まれた蛙のように、『死』に飲み込まれていく。そのうえペガサスから落ちた美遊は、鎖付きの剣となっていたサファイアから手を離してしまう。カードの効果も切れ、ライダーの姿から、ただの少女に戻ってしまう。もう身を護る術はない。

 

「ミユっ!! こ、こいつでっ!」

 

 友達を護らんがため、イリヤはキャスターの魔術により、空間を超越し瞬間移動を行う。美遊の目の前に現れると、美遊に触れて、再度瞬間移動しようとする。しかし、それよりも早く、モンスターの刀は振り下ろされていた。

 

「きゃあっ!!」

「!! イリヤっ!!」

 

 イリヤの背が斬られ、血が流れる。キャスターの『夢幻召喚(インストール)』が解け、その身は倒れる。倒れた拍子に持っていたクラスカードが零れ落ち、床にばら撒かれる。突如現れたイリヤは『死の線』を狙われたわけではなかったため、致命傷ではなかったのが救いか。

 

《イリヤさん! 早く別のクラスカードを使ってください!》

「イリヤっ!」

 

 ルビーと美遊が必死で呼びかける。モンスターはその必死の声を聴き流しながら、刀を動かす。その刀はイリヤではなく、降りかかってきた炎と魔術を斬り裂いていた。

 

「くうっ!」

 

 凛が無傷のモンスターに対し、悔し気に唸る。凛とルヴィアの魔術、アヴドゥルの炎、どれもちょっとした邪魔にしかならない。

 だが、そのちょっとした邪魔が、一瞬の猶予をイリヤに与える。

 

「――『限定展開(インクルード)』!!」

 

 痛みで霞む意識で、目についたカードをステッキで突く。『夢幻召喚(インストール)』よりは楽な『限定展開(インクルード)』を選択したのは、傷を負った体で『夢幻召喚(インストール)』できる自信がないためだ。

 だが、ルビーはその行為を、

 

《まずっ!》

 

 失敗であると焦った。

 なぜなら、『限定展開(インクルード)』を行うために選んだカードがアーチャーであったからだ。

 魔術協会が事前に回収したカードであったアーチャーは、『限定展開(インクルード)』した時の効果が既にわかっていた。

 アーチャーのカードで出現するのは『弓』である。だが、それだけだ。矢は造り出せない。武器として完全に役立たずなのだ。

 

《ああもうっ! イリヤさんっ! せめてブン投げて牽制してから、次のカードを使って!!》

 

 弓を投げつけた程度で怯むような相手ではないが、逃げることもできないのでは、それくらいしかアドバイスできない。ルビーは天に祈る気持ちであった。人ならぬステッキが、いったい何に祈るのかはわからないが。

 

「――えいっ!!」

 

 イリヤは、ルビーのアドバイスに従って、出現した物体を思い切りモンスターに向けて投げつけた。

 

「っ!!」

 

 モンスターの血が滴った。

 

《えっ》

「あ……」

 

 ルビーが驚きに思わず声をあげる。

 

 アーチャーのカードを『限定展開(インクルード)』して現れたのは、『弓』ではなく、二振りの中華剣――干将・莫耶であった。

 

 イリヤが投げつけたのは、そのうちの一方、莫耶であった。その鋭い刃は、モンスターの剣を持つ腕に突き立ち、動きを止めることに成功する。

 イリヤのまとう空気に殺気が感じられなかったために、モンスターはまさか自分を傷つけるほどの攻撃が来るとは思わず、対抗できなかったのだ。イリヤ自身、攻撃ではなく牽制にすぎないつもりだったのだから、無理もない。

 それでも、美遊から受けたダメージが無ければ、通用しなかっただろうが。

 

「ハッ!!」

 

 アーチャーの持っていた剣。それを自分が持っている。

 その事実が、イリヤに傷の痛みも忘れる勇気を与える。掛け声とともに、彼女は残された剣、干将を振り抜いた。狙うは、モンスターの、日本刀を持たない方の手。

 

 研ぎ澄まされた剣は、驚くほど鮮やかに、モンスターの手首を切り落とした。その手は、床に落ちる前に、咄嗟に手を伸ばした美遊によって受け止められる。

 ランサーのクラスカードと共に。

 

「イリヤっ!」

「うわわわっ、手っ! 手っ!」

 

 手ごと渡されて、イリヤは慌てふためくが、何とかカードを取り、手の方は床に落とした。

 対するモンスターは、イリヤに剣を振るいはしなかった、タンと床を蹴って跳び、イリヤたちから離れ、凛たちを含めて、全員の姿が目に映る場所に着地する。

 イリヤたちは悟った。昨夜、最後に見せた宝具を、今こそ使おうとしているのだと。

 

「ルビー……行くよ。最終作戦っ!!」

《どんと来いですよー!!》

 

 ライダーの石化の魔眼を使った、動きを封じる作戦。

 ライダーの宝具を使った、魔眼を遮る作戦。

 

 そして3つ目。ランサーのクラスカードを使う作戦。

 

(お願いランサー……!!)

 

 ランサーの力が、想定していたものではなければ、作戦は失敗する。だが、賭けるしかない。

 

「『夢幻召喚(インストール)』!!」

 

 そして、イリヤの姿が変わる。

 髪は編まれ、両側頭部で球状の膨らみをつくる。腕には蝶とナイフを象ったタトゥー。

 四角い鋲を打ったズボンに、ブーツ。腕のタトゥーと同じデザインを胸部にあしらったタンクトップ。

 そして、首の背中の付け根に現れた、星型の痣。

 

 ランサーという存在が、イリヤスフィールと一体になった瞬間であった。

 

「【運命の石牢に自由を求めて(ストーン・フリー)】」

 

 イリヤは、すぐにランサーの魂の像――糸のスタンドを出現させる。

 そして、ランサーの宝具を展開する。

 

(ランサー……貴方の夢を見たよ)

 

 イリヤが見た、ランサーの生きざま。

 

『アナスイが自分を犠牲にして父さんを守ってくれたから、あたしは今……かろうじて生きている。エルメェスが神父を攻撃してくれたから、ロープを伸ばしてイルカを捕まえる間が出来た』

『一人で行くのよ、エンポリオ。あんたを逃がすのは、アナスイであり……エルメェスであり、あたしのお父さん、空条承太郎……。生き延びるのよ。あんたは《希望》!!』

 

 彼女の最期は、二つの宝具を生み出した。

 

 一つは、自分自身を犠牲に、仲間を逃がす宝具――【運命の荒海に希望を託して(ストーン・オーシャン)】。

 

 そしてもう一つ、

 

「みんな!!」

 

 スタンド、【運命の石牢に自由を求めて(ストーン・フリー)】から糸が伸びる。

 宝具の力を発揮するために。

 糸の数は、6本と4本。

 

 6本は、イリヤの手にあるクラスカードに伸びる。

 セイバー。

 アーチャー。

 ライダー。

 キャスター。

 アサシン。

 バーサーカー。

 苦闘の末に手に入れた、6体の英霊。

 

 そして4本は、仲間たちへと伸びる。

 

   ◆

 

 美遊・エーデルフェルトが、伸びてきた糸を自ら手に取る。

 もう一方の手には、先ほど拾い上げたサファイアがある。

 

「イリヤ……私の友達」

 

 美遊は過去を想う。過去が不幸であったわけでは決してない。

 むしろ、胸を張って幸福といえる。愛されていた。優しくしてもらった。孤独ではなかった。

 だからこそ、それが失われたことは、臓腑が掻き毟られるような苦しみだった。

 幸福であったからこそ、傍にいてくれた人がいたからこそ、独りになった悲しみは耐えがたかった。

 だから、サファイアが現れた時は、遮二無二すがった。ルヴィアに求めた。自分の居場所を、役割を。失われたものを埋めるように。進んで力を示し、報酬を求めた。そうして、自分の力だけで、やってきた。

 だけど、

 

『イリヤスフィールじゃちょっと堅苦しいから、イリヤでいいよ。友達はみんなそう呼んでるから』

 

 向こうから、与えられたのは初めてだった。

 

「初めての、友達」

 

 美遊は微笑みを浮かべる。不安はなかった。

 

   ◆

 

 遠坂凛が、伸びてきた糸をつかみ取る。

 

「貴女なら勝てるわ。何てったって、貴方はこの私のサーヴァントなんだから、最強じゃないわけがないわ!」

 

 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが、伸びてきた糸を、胸を張って迎え入れる。

 

「フッ、これも貴族の義務……力を貸して差し上げますわ!」

 

 二人はどこまでも自分勝手で、迷惑で、けど、楽しかった。

 このおかしな二人がいたから、この聖杯戦争は楽しかった。

 

   ◆

 

 モハメド・アヴドゥルが、伸びてきた糸に、己がスタンドの炎を纏わせる。

 

「イリヤ君。熱くなりやすい私は賭け事が苦手なのだが、この勝負には自信がある。君に賭けよう」

 

 そして、今はいないランサーにも、心の中で呼びかける。

 

(ランサー……実を言えば、感じるものはあった。君に流れる血はおそらく……いつ、どの時代にいたのかわからないが、君も『彼ら』の血統なのだろう。ならば、私に君を信じないという選択はない)

 

 アヴドゥルは、自分で見た彼女の戦いから、彼女の宝具の力を推測していた。

 オンケルを殴り倒した、炎の拳をつくり出した宝具。

 自分と仲間の力を、融合させ、より強い力へと昇華する宝具。

 

「君たちの、星のごとき輝きに、万華鏡の如き鮮やかさに、賭けよう」

 

   ◆

 

 人と人の『出会い』という名の『重力』を、一つの力へと変える宝具が――完成する。

 

 

「【運命の重力に世界を繋げて(ホワット・ア・ワンダフル・ワールド)】!!」

 

 

 4人の仲間と、7体の英霊の力が、イリヤの中で一つとなった。

 

 空気が変わるのが、明らかに分かった。英霊一人でも、人の眼を引き付け、魅了してやまない存在感がある。

 その特別が重ね合わされば、もはや物質的圧力さえ感じさせる。空間が唸りをあげ、世界が雄叫びをあげる。

 

 英霊を超えた力を持ったイリヤを前に、モンスターはやはり、何も変わらなかった。

 左手は既に生え変わり、何の痛痒もない。

 静かに、ただ静かに、『死』を見つめ、刀を構え、

 

「【無垢識】――」

 

 初めて、モンスターの声を聴いた。おそらく、ランサーも聞いた声だ。

 良い声だと思えた。

 

「【空の境界】」

 

 戦国の英雄も手にした名刀が振るわれ、モンスターの宝具の真価が発揮される。

 時間と空間を超え、いかなる防御も回避も無駄になる、根源からの襲撃が、イリヤに、そしてこの場にいる全員に襲い掛かる。

 

 だが、イリヤは絶対の死を与える刀を、死を見据える魔眼を真っ直ぐ見つめ返す。そして背後で、スタンドが動き、

 

「【運命の石牢に自由を求めて(ストーン・フリー)】――ッ!!!」

 

 幾度もの勝利をつかみ取った拳を、繰り出した。

 しかし、モンスターの宝具は単純な物理攻撃では相殺できない。強度に関係なく、触れれば殺される。

 そもそも、『直死の魔眼』の本質は、全ての魔術の悲願、この世界の全ての源である『根源』である。モンスターの魔眼はこの根源に通じている。この世界に存在するものである限り、この世界の全てを生み出した根源の力には、敵わない。一度見られたら、もう逃れられない。空間を、距離を、殺して刃が追いかけてくる。

 セイバーであれ、バーサーカーであれ、この聖杯戦争に召喚された強大なサーヴァントたちでさえ対抗できない、必殺(・・)――無敵(・・)

 

 世界をも滅ぼす魔王の力は、慈悲無くイリヤに斬りかかり、

 

 バギィィィィッ!!

 

 根源より放たれた(・・・・・・・・)神をも殺す刃を(・・・・・・・)圧し折られた(・・・・・・)

 

「…………!?」

 

 初めて、モンスターの表情が変わる。愕然と、自分の必殺が否定された有様を見つめていた。

 

「刀が砕かれて悔しい? けど、気にすることはないよ」

 

 イリヤは強い声で言い放つ。強敵に対して、毅然としたその様子は、まるでランサーのようだった。

 

「これからもっと砕かれるんだから……貴方の中の聖杯が!」

「…………!」

 

 モンスターの身が僅かながら退いた。

 モンスターは知ったのだ。

 目の前の少女には、自分を倒せる力がある。自分に通じる力がある。

 

 今、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは、『根源』と繋がっている!!

 

「貴方を倒すのは、私であり、ランサーであり、ミユであり、凛さんであり、ルヴィアさんであり、アヴドゥルさんであり、アーチャーさんでもある……」

《誰か大切な名前をお忘れでないですかー?》

「……あとルビーとサファイアも」

 

 本来、聖杯戦争は、七つの英霊の力を束ね、その力を一度に放出することで、根源への道を生み出す儀式。

 ならば、七つの英霊の力が重なっている今のイリヤの力もまた、根源に届く力となる。

 そう、イリヤ自身気づいてはいない。彼女は今、根源に繋がっていた。

 

 だが、英霊の力を束ねたのはランサーの宝具だとしても、それで根源に通じるものか?

 イリヤ以外が使って、同じことができたかどうか――何も知らずに。

 英霊の力を一つの体で飲み込み、根源に繋がることなど――まるで、『そのための機能(・・・・・・・)』が、もともと備わっていたかのように。

 

 彼女が持つ力――普通人にはありえぬことを引き起こした力。

 それはそもそも何なのか?

 

 そもそも彼女は――否。

 

 彼女は、今はただ、友のために戦う魔法少女。今はそれだけでいい。

 ゆえに、ただ彼女は力を恐れず、歓迎する。

 

「みんなで、貴方に勝つ!」

 

 死さえ覆し、神をも超える、力を振るう。自分の力を受け入れ、立ち向かう。

 

「…………!」

 

 宝具を破られたモンスターは、折れた日本刀を放り捨て、古武術の構えを取る。

 最後まで戦う気のようだ。いやそもそも、荒ぶる魔神として召喚されたモンスターに、戦い以外の発想など無いのだろう。

 

 イリヤとモンスター。どちらも、7体分の英霊の力を内部に秘めているが、モンスターの方は、まだランサーを取り込みきっていない。

 更に、イリヤにはもう4人分の力が上乗せされている。

 

 数の差を考えれば、イリヤの勝利は必然であった。

 

「オラオラオラオラオラオラァ――――ッ!!」

 

 全ての力を合わせた拳の連打が、機関銃よりもなお激しく放たれ、モンスターの身を撃ち抜く。モンスターが拳を撃ち放つ隙も無く、無数の拳がモンスターを蹂躙する。

 

 バッグオオオオォォォォォッ!!

 

 その身の内にある聖杯が砕け散り、存在を維持していた力が流出する。

 

「…………――――」

 

 魔王として召喚されたサーヴァントは、やはり最後まで静かな表情のままに、この世から消滅する。

 

 微かな光の粒子を残し、後には砕けた器の欠片が残るのみ。

 

 こうして、イリヤたちの聖杯戦争は、幕を下ろしたのだった。

 

 

 

 

 モンスター『バロール』――完全敗北……消滅(リタイア)

 

   ◆

 

【CLASS】ランサー

【マスター】マナヴ・ソービャーカ→イリヤスフィール

【真名】空条徐倫

【性別】女性

【属性】中立・善

【ステータス】筋力D 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運E 宝具A+

【クラス別能力】

・対魔力:D

 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。

 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

 

【保有スキル】

・黄金の精神:A

 人間として、正しい道を歩もうとする精神の在り方。

 常に十全の精神状態で戦うことができ、本来の実力以上の能力を発揮させることができる。本人以外にも影響を与え、周囲の味方の精神状態を安定させる。

 

・凄味:A

 研ぎ澄まされた強靭な精神力によって生み出される、理屈抜きの超感覚。Aランクともなると、【勇猛】、【直感】、【心眼(偽)】の効果を兼ね揃える。

 

・心眼(真):A

 修行・鍛錬によって培った洞察力。窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。

 

・気配遮断:C

 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。

 自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく下がる。

 

・スタンド能力:EX

 スタンド能力の保有。スタンドは特殊な才能であり、ランクは全てEXとなる。

 

運命の石牢に自由を求めて(ストーン・フリー)

破壊力A スピードB 射程距離C 持続力A 精密動作性C 成長性A

 

 糸が集まってできた塊のようなスタンド。人型の時は、力は強いが、本体からの距離は2メートルが限界。また、糸状になれば遠い距離まで行けるが、その分、力は弱くなり、ダメージも受けやすい。

 

【宝具】

 

運命の荒海に希望を託して(ストーン・オーシャン)

ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:10〜40 最大捕捉:100

 

 己を犠牲として、仲間を逃がした逸話が宝具となったもの。

 己が危機の中、一人残ることで、他の仲間全員を安全地帯に逃がすことができる。

 宝具の形はイルカの形で表され、仲間はイルカに引っ張られてその場を離脱する。無限大の速さを持つ敵を相手に、最終的に仲間を『次の宇宙』にまで逃した、まさに最速の『槍』である。

 

運命の重力に世界を繋げて(ホワット・ア・ワンダフル・ワールド)

ランク:E〜A++ 種別:対人宝具 レンジ:10〜40 最大捕捉:100

 

 自分と仲間たち全員の力を合わせて、強敵と戦った逸話が宝具となったもの。

 自分と仲間を糸で繋ぐことで、自分に仲間の力を上乗せすることができる。

 

 

 

 ……To Be Continued

 

 




 ランサーの宝具、運命の重力に世界を繋げて(ホワット・ア・ワンダフル・ワールド)の名称は、ジョジョの奇妙な冒険・第6部『ストーン・オーシャン』最終話のサブタイトルから拝借しました。
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