今年最後ぐらい短く
ごゆっくりどうぞ、
もうすぐ大晦日ですね。
お掃除終わりました?
とっくに終わってるわよ。
さすが、毎日暇する巫女さんですね。
あんたね、冷やかしに来たなら帰ってくれない?
これから宴の準備で忙しいの。
そりゃ、失礼。
それじゃ、また来るよ。
………
あんた、また来たのね。
お賽銭持ってきました。
それは!ありがとう!
とはいっても五百程ですよ。
僕だって裕福ではありませんから。
いいわよ、それでも
塵も積もればってね!
塵って額でも無いですけど…
まぁいいじゃない!
宴って大晦日の準備ですか?
そうよ。あんた来るの?
宴ですか。騒がしくなりそうですね。
その様子だと来なさそうね
鬼がいないなら。
もちろん来るでしょうね。
はぁ、ならいいです。
そう、あんたね、宴よ?
たまには気分を変えてみたら?
そうですね。気が向いたら。
寄ってみますね。
そう。またその返事じゃない。
別にいいじゃないですか。
宴に行くも行かないも自由ですから
そうね、勝手にするといいわ。
…………
おーい!れいむー!
あっ萃香、お酒持ってきてくれた?
おおー!しっかりとな!
これでいいんだよな?
そうそう、焼酎にビール、ワインにチューハイ。
これだけあれば、十分ね!
私の酒もあるからな!
それはきついから、どうしてもって時でいいわ。
なんにせよ、今夜が楽しみだ!
そうね。久々じゃないかしら?異変以外での宴なんて。
そうだな。まぁ大晦日なんだから、パッとやろうじゃないか!
そういえば萃香、悠となんかあったの?
ん?なにも無いけど?
ふーん。なんか、あいつ、鬼の事を気にしてるのよね。
私達を?うーん。
恨まれてたりするのかな。
そういえば!あんたこの前人里で暴れてたでしょ!
あれなー、ちょっと派手にやりすぎた。
それに巻き込まれたとか!
いや、あの時はあいつはいなかったぞ?
うーん、あっ、飲み屋でひと悶着とか?
いや、あいつとは酒を飲まないぞ。
ていうか、悠って飲み屋行くのか?
そりゃ行くでしょ、彼も酒好きよ?
そうだったのか!
ならなんで私の酒を飲まないんだろ。
さぁ?知らないわよ。
うーん。今日来るのか?
鬼がこないならみたいなこと言ってたけど。
そっかー、じゃあ来ないのか。
あいつ。人里の飲み屋に出入りしてるらしいわ。
人里か、寄ってみるか。
じゃぁまた今夜な!
…………
今日はいつもより静かだな。
よー!ここにいたのか!
この声は…萃香さん。
どうしたんです?今日は宴に行くんじゃなかったんです?
騒がしくなる…かな…
宴までは少し時間があるからなぁ、
ならなんでここに?
たまには普通の酒もいいかなと思ってな。
いつもうまい酒しか飲まない萃香さんがなぜ?
宴のお酒もいつもと変わらないじゃないですか。
お前だって宴で出る酒を飲めばいいじゃないか、
宴はあまり好きじゃないですから。
でもあの雰囲気は好きですよ
ふーん。なら別に拒む必要なんてないんじゃないか?
ないですね。でも、絶対参加しないといけないという理由も無いですよ?
そうだな。できるだけ参加して貰いたいんだけどなぁ
お前お酒好きなんだろ?
そうですけど、沢山は飲めないですから。
そんな馬鹿みたいに飲むわけじゃないから、いいんじゃないか?
酔った人たちが次から次に勧めてるのが。あまり好きじゃなくてね。
まぁ、私もその一人ではあるからなぁ
ところで、悠は最近私等鬼を避けていると聞いたが、
別に避けているわけじゃないんだが…
避けてはいませんよ?どうしたんです?いきなり
霊夢から聞いたぞ、鬼が来ないなら宴に行くかもと。
あぁ、そのことか。
あまり話したくないんですけど。ダメですか?
こればっかりはこちらもあまり気が良くない。できるなら話してくれないか?
仕方ないか…
萃香さんの伊吹瓢や星熊さんの鬼の杯。あれらがあまり好きじゃなくって、ですね…
お酒はいろんな種類があって深み旨味があるでしょう?
まぁ、そ、そうだな、
同じお酒を飲み続けたり、杯に注いだだけでうまい酒になったりっていうのがどうも許せなくて。それで避けてる様になってしまっているのかもしれません。
なるほどな、そうか、
だがな、私等も普通にお酒を飲むことだってあるのだぞ?
宴の時はどうしても足りない時しか使わないし。
そうですよね。
誰だってうまい酒は飲みたくなりますし。
僕だって物足りない時がある
その、なんだ、使わなければいいんだよな?
ならいいさ、宴来いよ。
私らは鬼の道具を使わない。
それでいいだろ?
うーん…わかりました。
仕方ない…か
なら早く行こう、
もうそろそろ始まってしまうからな。
あの、まだ飲みきってないですって、
ちょっと、!
………
おーい!悠連れてきたぞ!
どうも。
おう、珍しいじゃねぇか。
って、お前聞いたぞ、
鬼に、なんかあったかい?
杯と伊吹瓢があまり好かないってだけですよ。
うまい酒は嫌いかい?
いえ、ですが、うまい酒というその定義が、嫌いなだけです。
そうか。気にいらないって言われてもあたしらはそれを受け入れはしないよ。
はい、わかっていますよ。
すいません。いきなりこんな話で。
構わないよ。さぁ霊夢!派手飲もうじゃねえか!
萃香さん、やっぱり僕はいいです、
外で飲んできます。
一本もらっていきますね。
おいー、そんなことはないだろー。
萃香、すまねぇな。
いいんだよ。ちょっと言ってくるな
…………
あれ、萃香さん。
中で飲んで来なくていいんですか?
一人で飲みたいのに、
誘っておいて一人で飲ませるわけにはいかないだろ
それは、まぁ、
一杯もらっていいか?
ええ、どうぞ、
私、鬼だろ?
鬼ってだけで嫌われてな。
でも、こうやってみんなで集まるのがとても好きなんだよ。
ならなんで、わざわざ僕のために?
私だってこういうのを避けたい時があるんだ、
そう、なんですね。
そう思って、あと私は悠と飲みながら話することがなかっただろう。
それも兼てだよ。
そんなにお酒は回したくないですから、あまり飲みませんけど。
私も今日は少ない量しか飲まないよ、
そうですか。
まぁ、はっきり言うのは苦手なんだが今言うのが筋なんだろう。
もう一度言う、
私は鬼だ
人間と過ごすことはできない、
でも人肌恋しくなる時がある。
その時だけでいいから、
私の隣にいてくれないか…?
そんな急に…
えぇ、と、はい。
僕で良ければ。
すまないな、急なお願いで。
いいんです、萃香さんで良かった。
僕は萃香さんの呑気な所は苦手でも萃香さん自体は好きですから。
微妙なとこだが、でもありがとう。
今日は隣で飲んで話をしてもらえないか?
いいですよ。今夜はお付き合いします
良いお年を
来年もよろしくお願いいたします