捨てられた少年
の続話となっています
まだお読みになっていない方はそちらからどうぞ
ではごゆっくり
美鈴、あの子なかなかうまく行っているようね
そうですね。
流石元奴隷。というのには皮肉でしょうか
事実だから仕方ないわね、
それにしても、働き者ですね。
ええ、貴女にも見習ってもらいたいわ。寝サボり門番さん。
うう、痛いことを…
まぁ、それでこその美鈴でしょうけど
なんだか、そういう言い方されるのはむず痒いですね。
決して褒めてはないわ。
わかってます。
さて。あなたにも話しておくわ。
はい?
明日フリーデ公がまた来るわ。
なんのために?
うちを買うとか言ってたわね。
馬鹿らしい。買われるくらいなら襲い返して逝くまで血を吸ってやるわ。
愚かというか、なんと言うか、
それで、あの子のことを話すのだけど。おもしろそうだから責め込んでみましょうよ、
はい?
最終的には閻魔のお説教地獄にするつもりよ。
それはまたひどいことを…
ハルが仕返しをするって、まぁフリーデ公のバツよ、
そうですね、当然の報いでしょうか…
人間が図に乗りすぎなのよ。
奴隷を持つなんて
ましてや自分の子をそうするなんて。ありえないわ。
それもそうですね。
さて、そろそろお茶にしようかしら。
今日は貴女に頼もうかしら。
パーフェクトメイドじゃなくていいんですか?
たまにはあなたの濃いめも飲みたいのよ。
承知しました。では少しお待ちを。
敬語も使えて、忠誠心も強い
仕事も難なくこなす。
いい執事を持ったものね。
あら、パチェ早いのね
美鈴も言っていた通り
流石元奴隷ね。
まだ大人には遠いから、無理させすぎるのも気に触るわ。
大図書館にもたまに寄っているらしいじゃない。
ええ、小悪魔の補助をやってくれているわ。
なんでも、本の整理が捗るとか。
まぁ、人手が増えればもちろんのことでしょ。
あっ、そういえばあの子ぼやいてたわよ。
ん?なんて?
こんな環境で暮らしてていいのだろうか、って、
そう。
まぁ、奴隷でいた頃に比べると、
そうね、疑心感を持つのもわからなくはないわね、
奴隷から執事なんて、とんだ機転、
人間の言うのことは本当のようね。
ん?なにが?
人生何があるかわからないって、やつよ
ハルはその言葉の通りってわけね。
そう。まぁそれでこそ生きるのが素晴らしい、って考えを持てるのでしょう
不思議なものね。
こう長く生きていると。そういうのも感じ難くなるのかしら。
仕方ないわ、私達とは違って
人間は短い一生にそういったものを見い出そうとするのが本質だから。
私は長く生きているものだから、そういうのはもうあまり気にしなくなったわ。
まぁ。仕方ないわね。
さてと。
美鈴お茶ありがとう。
はい、ありがとうございます
濃いめのお茶は久しぶりね。
なかなか美味しかったわ
ありがとう
パーフェクトメイドさん程ではありませんよ。
それに、私の本職は門番ですし。
そう言うならしっかり努めてもらいたいものね。
ま、まぁ、誰も来ないからつい、
ふふふ。咲夜がいつも呆れて見ているわよ。
たまにナイフ飛んできてたりしますからね…
なかなか物騒なのね。
あれでも、かなり甘い注意らしいけど。
殺しに来てて甘い注意なんて、
恐ろしいですよ。
居眠りする方もどうかと思うけど。
そりゃ、まぁ
そうですけど。
ふふ、しっかりして頂戴ね。
はい、気をつけます…
さて。明日に備えて先に寝ようかしら。
まだ早くないかしら?
時間軸をずらしては迷惑でしょう。
あのフリーデ公にわざわざそんなことを?
一応お客だし。閻魔が来るまでは普通を装うのよ。
そう。おやすみレミィ。
おやすみ、パチェ、それと美玲
おやすみなさい、レミリア様
…
ここに来るのは二月ほど前かな?
ようこそおいでくださいました、
フリーデ公。
レミリアお嬢さんも、相変わらずですな。
お食事をご用意させて頂きました。
どうぞこちらへ。
おお、気が利くではないか。
お言葉に甘えて頂こう。
こちらへお掛けください。
おや、男かね。
ええ、先日執事を雇いまして。
女ばかりでは物足りなさを感じましたので。志願した人間を雇いました。
ほう、なかなか面白いこともするのだね。
少しばかり館内の雰囲気も変わりこれはこれでいいと思う。
ありがとうございます。
それでは食事にいたしましょう。
…………
ごちそうさま。
なかなか美味しかったよ。
それで、今回の訪問の理由は
おわかりかな?
ええ、
紅魔館ほぼ全ての買収
及び土地の買収と大図書館も買収
ですね。
当然の館の職員も私の直属となるわけだが。
どうかな?
謹んでお断りさせていただきます。
ほう、なぜかな?
私は紅魔館の主
そしてこの館を守る義務があります。
それを赤の他人に任せるわけには参りません。
買収後も、レミリア殿は館に残ってその義務を果たせるが。それではダメなのかね?
はい、あくまでも主であることなので。
買収されてはそれもなくなってしまいます。
それにこの館はスカーレット家の遺産。それを安々と買収されるわけにはいきません。
では、今回の交渉は失敗かな。
これ以上は意味をなさらないと思われます。
それでは仕方ないな。
おい。ガキ。黙って従え
なんのおつもりで?
無理矢理にでも、ここを頂くんだよ。
それがなんの意味をなしているのか。
わかっているのですか?
たかがガキにこんな館守れるか。
さっさと契約書よこせ。
ねぇ?
あん、何だよ。
おい、あんたの妹だぞ、さっさとどっか連れてけ。
ねぇ?あなたの子供はどこに行ったの?
知らねぇよどっかで野垂れてるだろ、
お母さんとお兄さんは?
どっか行ったよ。知るかあんな奴ら
ふーん、そう、じゃぁね、
ちっ、なんだあのガキは。
おい、早く契約書をよこせ!
お断りします。
っつ!なんだと!
あなたのお子さんは
ハルス=エル=フリーデ。
ですね。
ああ、そうだよ、あいつがどうしたってんだ。
ハル、来なさい、
はい。
さっきのちびがなんだってんだよ。
見覚えないかしら。
あん?知らねぇな。
フリーデ公、
あなたは次男を覚えていないのですか?
知るかあんな奴
奴隷と同然だ、
消えて当たり前だ。
そうですか。
わかりました、
レミリア様おねがいします
おい、何でもいいから早くしろ。
それはできない。
なんだよ、ったく。
この執事はハルといいます。
あなたの実の息子、
ハルス=エル=フリーデ
本人よ、
はぁ?何言ってんだか。
フリーデ公、この額の傷。覚えているでしょう。
そりゃ、俺があのガキにナイフでつけた跡。
あぁ!
やっとお気づきですか。
なんだよエル、こんなとこにいたのか。ほら早くこっち来いよ、
俺に許可もなくそんなことして、
厳しいバツだ。
お断りさせていただきます
ってめえ!
主人に楯突くな!
お言葉ですが、
僕の今の主人はレミリア様です。
なっ!てめぇ!
あなた、自分がどういうことしているのかわからないのかしら、
使えねぇガキを使えるように教育するだけだ。
それが過ちなのよ。
奴隷と同然だ
そう言ったわね。
なんだよ、
自分の子を奴隷など、
そんなことはどこの誰でも許されないことよ、
それに私から紅魔館を奪おうなんて。
千年生きてから言いなさい。
じゃないと血を枯らすわよ。
なんだよ、何なんだよ!
いい加減にしろ!
っ!
お前は父親失格だ。
いや、人間失格だ!
奴隷のてめぇに言われたか。
あなたがそれを言う資格はないわ、
なん!誰だ!
今のあなたは奴隷よりも価値のない存在です。
お、おめぇは…閻魔!
私を呼び捨てなんて、あなたは何様のつもりですか?
あぁー。四季様、お怒りだなぁ。
レミリア・スカーレット。
この度はご協力ありがとうございます。この男の行いには地獄でも噂になっていたようですから。
そろそろ潮時でしょう。
は、ハメやがったな!
度が過ぎるんです、
金持ちというだけで偉いとでも?
この幻想郷には人間以外もいることがわかっているでしょう?
彼女レミリア・スカーレットは
吸血鬼なのよ?
なん!あんなガキが…!
掴みかかって行けば確実に殺されていたでしょうね。
こんな人間の血なんか吸いたくないわ
チっ…
さて、小町。
そろそろ時間ですから。
へーい。
な、何をするつもりだ…
あんたを殺すんだよ。
その魂を閻魔様が裁くのさ。
やめろ!まだ死にたくは…
悪かった!俺が悪かった!
みな、そうやって罪から逃げようとします。ですがその頃にはもう手遅れなのですよ。
ハル、目を伏せてもいいのよ。
いいえ、父親の最後ぐらいは。
そう、強くなったのね。
やめっ!ひっ、うわぁぁ!
うっ!
…
さて。この男の魂も抜けたところで私達はこれで帰ります。
これからこの男に真っ黒い判決を下すという仕事もありますし。
ええ、お疲れ様。
ハルス=エル=フリーデ
あなたは彼のようになってはダメですよ。
はい、
それじゃーなぁー。
こら小町、挨拶ぐらい真面目にしなさい、
えぇ、別にいぃじゃん。
終わったんですね。
ハル。最後までよく耐えたわ、
その涙ももう流していいのよ、
辛かったでしょう、
例え自分にひどいことをした親でも。決別の時だけは。悲しいものね。
これで…いいんです…
全部終わりましたから…
レミリア様…
ありがとうございました…
いいのよ、
これには散々迷惑被ったから。
いい仕返しできたわ。
あの、これからもここで働かせてもらえませんか?
兄と母は?心配でしょう?
母が里で結婚したと…
美玲さんが言っていました。
兄もそこにいます。
ともに暮らせばいいじゃない。
いえ、僕をここで執事として働かせてください。
レミリア様の執事として。
あなたがそれを望むのなら。
私に止める気はないわ。
それじゃ、これからも頼むわね。
-ハルス=エル=フリーデ
あなたを私の直属の執事に任命する-
はい、喜んでお受けします。
咲夜と仲良く頼むわね。
はい、これからも
よろしくお願いします
2話読了ありがとうございました。
また気が向いたらやってみようかな。
ではまた会えたら会いましょう