長め?になりました。
今回も恋物語ですよ。
もう前書きなんてなくてもいい気が…
ではごゆっくり!
山小屋に住むようになったのはいつ頃からだっただろうか。
俺は小屋の持ち主ではない
居候だの同居だの同棲だの。
まぁ好きに言えばいい。
持ち主は犬走椛、白狼天狗だ。
訳あって彼女に頼み込まれてここに住むことになった。
元は。人里の鍛冶屋だったのだが。
ある事があってここに住まうことになった
…………………
「ふ〜。やっぱり休みの日には水浴びするのは気持ちいいです。」
「さて休みの日とはいえ、鍛錬は欠かせないですから。早く戻って、って…あっ…」
「す、すまない。取り込み中だったようだな。俺は帰るよ。」
「まてまてまてまて!」
あ~…捕まったよ…メンドイ
「わ、私の裸を…見たな!み、見たんだな!」
えぇまぁ見ましたとも。
目に写ったんだ
「無かったことにしよう。それで解決だ。」
「それでは気は済まない!、お前、剣を持ってるな。」
「これか?ただの護身用の飾りなんだが。」
「そんな事はどうでもいい、私と戦え!」
こりゃ、ご乱心だな…
「えぇ…釣りに来ただけなんだが…」
「拒否権はない!早く構えろ!」
「あなたは早く服を着てくれ」
「そ、そんなことはわかってる…」
…
「それで?勝ったらなにがあるんだ?」
「そ、そのまま見逃す。」
「負けたら?」
「殺す!絶対殺す!私の裸を見た刑に処す!人間なんて関係あるものか!」
お〜…相当ご乱心…
「仕方ない…か」
居合なんてひさしぶりだからうまくいきそうにない。
………
…それからなぜかあっさりと勝ってしまって、見逃してもらえることになった。
「ふぅ…これで、いいか。」
「敵わなかった…うぅ……わかった。見逃す…」
それはいいんだが次の日の朝だよ
面倒なことになった。
「さて、炉の火をおこさないと。」
コンッコンッ。
ん?こんな朝早くに誰だ。
「どなたですか?」
見覚えがある…というか人里の人間じゃないということに驚き
「先日私と手合わせした人間で間違いないだろうか…」
「あ~。あの川辺で」
「そう!それで、謝罪とか…いろいろとあって。」
なんと言うか、律儀なもんだ
「まぁ入って。」
「先日は申し訳ない。私は犬走椛。白狼天狗で山の警備とかを仕事にしている。」
白狼?天狗?まぁいいか。
「俺は上矢頼家(かみやらいか)この通り鍛冶屋だ。」
「だから、あんなに質のいい剣を持っていたのか」
「正直アレは鈍らだ。キレるもんじゃない。」
「それを使って私に勝つのだから剣術も…一体誰に教えてもらったのだ?」
「鍛冶も剣術も独学だ。」
誰かに教えてもらおうとか思ったことないしな。
「独学でそこまで…私とは大違いだ」
「まさか妖怪に殺されかけるとは思わなかったよ。まぁ、山に行く時点で覚悟はしてたけどな」
「うう…それは…私の気が気じゃなかったから…」
そりゃ、あの場面で裸見られたら誰でも乱心するわ
「まぁ、あれはね。」
「それで…お願いがあるのだが…」
お願い?また面倒なことになるのか
「なんだ?お願いって」
「実はあれからずっと気になって仕方なくって。」
ん、なんだ?
「その…あなたの…嫁にさせてもらえないだろうか…」
「……は?」
「嫌ならいいんだ、諦めるのははっきり諦める…」
そんな残念そうに涙目で俯かれて、断れるか?
天然なのか誘ってるのか…
困った…
「すまん、急に言われてもなぁ」
「もちろん、少しづつでもいいんだ。無理にとは言わないし。」
仕方ねぇか…あの時は。一応俺も悪くないわけじゃないしな
「まぁ、里にも飽きてきているし、山で鍛冶ができないわけじゃないしな。」
「ということは、いいのか?」
「まぁ、同居なら、」
「あ。ありがとう。」
………………
椛が住んでいるという小屋に引っ越す、そしてその小屋の隣に鍛冶屋を建てた。
鬼と神様に頼んで作ってもらっただけはある。立派な作りをしている。
「しばらく世話になる。よろしく頼むな。」
「部屋は私の隣の客間が空いてるからそこを使ってほしい。」
「わかった。」
朝起きては椛を起こし。特訓に行く椛を見送り、鍛冶をする。夕頃には止め椛が帰ってきてから。夕食をとって、読書やら娯楽を楽しんでから寝る。
もちろん話もする、食事の際は二人で食事を楽しみ、その言葉の通り。普段の生活だ。
特別変わりはない、強いて言うなら同居人が妖怪ということだけだ。
それもあまり気にはしない。
「それじゃ行ってくる、」
「おう。気をつけろよ。」
椛を見送って、さぁ鍛冶をするか。と思ったのだが、今日はどうも体の調子がおかしいような気がする
朝食に何か悪いものでも食ったか。
いや、至って普通の食事だった。
「今日は、いいか。」
そう思って、今日一日はのんびりと過ごした、読書のたまにストレッチ、ストレッチに疲れて昼寝。そういう一日だった。
しかし。やはり体調は良くなかったらしい。
昼寝から目が覚めると、身体が熱い、目眩がする。思い通りに体が動かない。
リビングにあたる部屋の椅子で寝ていたからか。疲れが取れていない感じもする。
そのせいでしばらく動けなかった。
扉が開いて椛が帰ってきた。
「ただいま帰った。珍しく今日は早くっ…ど、どうした!」
「あぁ…風邪引いたみたいだ…」
「風邪?よくわからないがとりあえずベットまで連れて行けばいいか?。」
「あぁ…助かるよ」
これは困ったな…
「風邪…ど、どうすれば…?」
もーみーじー。遊びに来ましたよー!
「文さんならなにか知ってるかもしれない」
そうだといいんだが…
「あ、文さん。ちょっと助けてください。」
「ん?何かありましたか?」
「上矢さんが病気なんだが。風邪ってどうすればいいのかわからないんだ。」
「上矢ってあぁ、人間の、風邪はアレですよ。人里に売ってる風邪薬があればなんとでもなりますよ。」
「風邪薬か。ありがとう!すぐもらってくる!」
「まったまった、こっちに来た時の荷物になかったんですか?」
「あるかも。聞いてみよう。」
こりゃたまげた…また妖怪か…
「ほうほう、あなたが上矢さんですか。」
「そうだ。で、何かあったか。」
「風邪薬ってありますか?」
「あるはず。そこの鞄に入ってないか?」
「これですかね?」
「それだ。食事の後に飲むから。置いておいてくれ。」
「わ、わかった。」
「あ、夕飯ご一緒させてもらいますね。」
「ちゃっかりしてるんだな」
「そりゃもちろん食事代浮きますし?椛がわなわなしながら看病する姿もみてみたいですし?」
「相変わらずいい趣味してる…」
「椛、上矢さんの夕飯は別のものを用意するんですよ」
「え?なんで?」
「風邪引きにはお粥がいいんですよ。風邪を知らないってことはお粥も知らないんでしょ?」
「お、お粥くらい!つ、作れる…と、思う…」
「私も手伝いますから。ほら三人分の夕食の用意しますよ。」
「ほんとに食べてくのか…」
………
いいにおいがしてきた…
腹は減ってないが…食わなきゃ薬が効かない…
「お、お粥を持ってきた…」
「なんでそんなに恥ずかしそうにしてるんだ。」
「風邪引きの病人には看病する人が食べさせて上げるんだって、文さんが…」
おいおい…すごいなこりゃ…
「ま、まぁ俺はそうしてもらったほうが楽ではあるが…お前は夕飯があるだろう?」
「まだ作ってる最中で、文さんに代わってもらってるんだ。」
「そ、そうか、それじゃ、頼むよ。」
「わ、わかった。」
「はぁー!いいですねぇ〜!この構図!見ててすっごい面白いですよ!」
………
く、口を開けてくれ。
お、おう。
…あつ!あっつ!
だ、大丈夫か!
ちょ、み、水!
こ、これ!
あぁ…火傷するかと思った…
す、すまない。
まぁ、作りたてはこうなるか…
つぎ、大丈夫か?
冷ましてから頼む…
あ、あぁ、
ふーふー
いいか?
あぁ
うん。旨いな。
そうか!良かった…
犬走が作ったのか?
あぁ、教えてもらいながらだが、
でも旨い。ありがとう。
そ、そんなうまくは作れてなかったと思うんだが…そう言ってもらえると嬉しいよ。
………
「もみじー!イチャイチャタイム終わりましたかー?」
「イチャイチャはしてない!」
「へぇー?そうですかー?」
ほんといい趣味してるな…
「さて、私達も夕食にしましょう」
「あぁ、そうだな。それじゃ、行ってくるよ」
……
…ガチャ…
「上矢、調子はどうだ?」
「あぁ、さっきよりかはマシになった。」
「すまない…私がしっかりしないばかりに…」
「いいんだよ。風邪に気づかなかった俺が悪い。」
「その…なんだ…私は、上矢を…頼家を助けたくて、」
「あぁ。ありがとう。薬も飲んだから明日か明後日には良くなるよ。」
「…すまない…私もまだまだだな…」
「何かあったのか?」
「何でもない…」
様子がおかしいというか。何か悩みでもあるようだが…
「言いたいことは言ってくれよ、」
「あぁ。わかってるよ…私は寝るよ。おやすみ」
「あぁ。おやすみ。」
………
「椛を起こしに行かないと…あぁ…まだ体がだるいな…」
「もう起きてるよ、」
「早いな。いつも起こしてたのに。」
「頼家は無理しない方が。」
「まぁ、そうだな。」
「少しだけ出てくる。今日は私は休むように言ってくる、」
「いいのか?」
「病人を放っておけない。私も心配してしまうからな。」
「わざわざ有り難うな、」
「それじゃ、行ってくるよ」
まさかとは思ったが風邪引くとはなぁ…慣れない環境だからか
まだ眠たい…というか体がだるい…
もう一眠りするか。
………
よく寝た…
すっかり、とまではいかないが良くなって来た気がする。
「おはよう。頼家。」
「あぁ。おはよう」
………
なぁ頼家
なんだ?
私は…頼家の邪魔になってるのだろうか…
どうしたんだ?
昨日文さんと話をして…いろいろと怒られたんだ。
何を言われた?
人間と向き合うのに。人間のことを知らないのでは頼りないと。勢いでアタックしたとしても迷惑になりかねないって。
それで?
私は…私は頼家のパートナーとしてふさわしくないんじゃないかって…
…お前はそれでいいのか?
私は!…私は頼家と一緒に居たい!…一緒にいたいんだが…でも…
泣くな。迷う気持ちもわかる。
俺だって悩んでるさ。
そうなのか…?
あぁ、椛は妖怪で、俺は人間だ。
俺にやれることは何がある?
妖怪と比べて体は脆くてひ弱だ。この通り病気にもなる。当然力もない。
そんな人間が妖怪の為に何ができるのか。わかりもしなかった。
そんな…
今までたくさん助けられてるのに。
お互いに助けあっていた。
それが気づけなかったんだ。
俺もお前も。
でも今こうやって話し合ってやっとわかった。
私は…頼家が…す、好きだ。
あぁ、俺もだ。
だから、椛、
は、はい。
俺と一緒にいてくれるか?
私も、あなたと一緒に居たい。
ありがとう
これからも…よろしく頼む。
少しずつ本文を伸ばしていけたらなぁ(願望)
のんびりした雑談もそろそろ書こうかな
ではまた会えたら会いましょう。