前書きはありませんですよ。
ではごゆっくり
博麗神社で宴があるのにも関わらず、遠くで一人静かにそこからの花火が打ち上がるのを見ていた
すると後から足音が聞こえてくる。
「ん…誰だ?」
「あっ。ばれちゃった!」
「なんだ、地獄の妖精か。」
…地獄の妖精、クラウンピースだ。
「なんだとはなによ!なんだとは!」
「また来たのか。今度はなんだ?」
「ふん!もちろんいたずらするつもりよ!」
バレてる時点で意味が…
「あぁ、そう。」
「なっー!反応うすすぎるよ!」
「たかがいたずらだしな」
「うぅ…じゃあ、イタズラじゃなきゃいいんだね!」
ほう、いたずら以外か
「今日はあたいの松明であんたを狂わせてみようかなぁ?」
狂う。へぇー
「あー!信じてないなー!」
「うん、まぁ。」
「もう怒った!どうなっても知らない!」
と、その瞬間、火の音が聞こえてくる。
クラウンピースは手に松明を持ち。近付いてくる。
「どう!良い炎でしょ!」
「それって触ったら熱いのか?」
ちょっと遊んでやるか…
「ふぇ?えっと…多分…」
「多分…ね。」
「いや!そうじゃなくて!」
「あっ。違ったか?炎っていうから熱いのかと思ったけど。」
「いや、熱いだろうけど、そうじゃないの!」
「あー。頼むからこの小屋燃やすのはやめてくれな。唯一の家なんだから。」
「えっ?燃やす?あたいの炎で燃えるのかなぁ……」
「家事でも起こったら大変だからな。」
「いや、燃やす気もないから!」
「ふーん。んで、どうすんの?」
「どうするもこうするも!あなたを狂わせるって言ってるじゃない!」
「俺の発言で調子狂ってる奴に言われたかないけどな。」
「うぅ…それは…」
なかなか、おもしろいな
「ほら、イタズラするならしろよ」
「えっ?えっと……」
「まぁ、隣座れ。花火上がってるから見ようぜ」
「えっ?花火…?」
「そう、花火、きれいだぞ」
「そ、そっか、うん。」
あっ、座るのか、案外素直だな。
「向こうの方だと。博麗神社?」
「ああ。丁度昨日の異変解決の打ち上げ宴みたいだ。」
「異変…?何かあった?」
「人里の妖怪襲撃の話。知らないのか?」
「知らなかったな…昨日はずっと寝てたから…」
「はぁ、寝てたのか。」
「だって、眠たかったんだもん、」
妖精でも一日だらけるのか…
以外だなあ
「花火。きれいだね…」
「久々だからな。冬に花火なんて合わないけど。」
「夏は外の世界で花火が多いって聞くけど…」
そうなのか。夏の暑い時期に上げるのか、
「だから、丁度冬頃に花火のことを忘れるのか」
「うん。晴れてるとよく見えるね」
「まぁ、また次は次の冬になるしな。」
「そっか…長いなぁ…」
「ところでクラウンピース、何しに来たんだ?」
「えっ?えっと、なんだっけ?」
理由忘れるなんてな。
「忘れたのか?」
「んー…と、あなたを狂わせる、だった気がする。」
「へぇー。狂わせてみろよ」
「あたいの松明ですぐだよ、」
そう言うと、すぐ松明を持ち出して。
赤紫の炎が現れた。
「どう?狂えてくるでしょ?」
「いや、全く。」
「えっ?なんで?」
なんでだろうな?
「今までみんな狂ってきたのに!」
「騒がしくするなよ。」
「だって!おかしいよ!」
「そうだな…おかしいかもな」
「もぉー!なんであなたはいつも反応が薄いの…?」
「んー…さぁ?」
「えっ。自分でもわからないの?」
「気にすることが少ないだけだろ」
「あっ、そう…」
「狂う炎か。」
「なんで?ほんとに何もないの?」
「んー。何も無いわけじゃないけど。クラウンピースの言う狂気は出てきそうにない。」
「うーん…あたいの松明では狂気が足りないのかなぁ…」
「俺は違う意味で狂ってるからな。」
「どういうこと?」
「ちょっとした病気だ、直るかは知らないが」
「そうなんだ…」
「永遠亭の医者に診てもらったが。どうも神経麻痺だの何だのって言われた覚えがあるな、それで感情が湧かなかったり。ずっと頭が働かなかったりするんだろうな、。」
「…大丈夫なの?」
「さぁ?むしろ今は怒る気持ちも悲しい気持ちも湧かないし、花火をただ眺めて静かにするのがいいから、」
「感情か…狂気だけでも沸かせてあげたいな。」
「んなもん、いらねぇよ」
「ぶー、でも。大変そうだね。」
「最近になって、話をすることも減ったから余計無心になることが多いな」
「だめだよ、話をしてもっと色々感じないと。余計悪くなっちゃうよ?」
「それはわかってるんだが、でも結局無心になって話をできなくてな」
「あたいのことも…わからなくなるの?」
「さぁ…そのときにならないとわからない」
クラウンピースの声が震えてきている。
泣いてるのか?
「あたいは…あんたがいなくなるのは寂しい。」
「えっ?」
「いつも、何しててもあんたは優しいし。怒ってくることもないけど…でも他の人間とは違って、あたいたちに仕返しもしない。」
「それも、病気のせいかな?」
「そんなわけない!そんなわけ…ないよ…」
「そうかな。」
「病気なんて無くたってあんたはきっと優しいよ」
「そうだといいな。」
「あたいは、あんたのこときらいじゃない。むしろ、あんたとこうやって話をする時間も最近増えてきて楽しく感じてた。」
「怒ってたりするのにな、」
「それはその時だけ、結局別れてからあんたのこと思い出すとまた会いたくなるし。」
「そうか。」
「もっとあんたのこと知りたいし。それこそ、そんなこと聞いたら余計心配するよ。」
「心配する…か」
そう思われるのは久々だな…
「そう。心配するの。」
「お前はなんとも思わないのか」
「何を?」
「俺が鬱陶しいとか、うざいだとか。」
「そんなふうに思うことはあるよ。でもね。それはその人の個性でしょ。そんなの悪態つけて嫌ってたらあたいなんて誰とも居られないよ。」
「そうか。そうだよな。」
「あんたは嫌われ者なの?」
嫌われもの…か
「いつしか誰も寄り付かなくなった。人間も妖怪も妖精や、鬼、天狗も。」
他人か…疎遠だな
「なんで…?」
「わからない。」
「あんたは優しいし…強いし…それなのに、…」
「見捨てられた。と思ったことはない。元よりそれまですらなかった様に感じてたからな」
「ひとりで…寂しくないの…?」
「寂しいと思ったことはない。」
「辛かったり、悲しかったり。そんなこともないの…?」
「……ない」
「そんな…」
「ただ。一人で黙々と過ごしているだけだ。」
そう、ただ一人で
「……あんたは…ほんとにそれでいいの…?」
「構わないね。むしろ。もう他の選択肢はないと思ってる。」
「だめだよ!そんなの!」
「なっ、いきなりどうした。」
おこってるのか…?
「もっともっと楽しんでさ!笑って!怒って!泣いて!そうやって生きたほうがきっと、ううん、もっと良くなるよ!」
「…ありがとうな…」
「そう!そうやって感謝もするの!」
なんだか…自分が情けないな、
「あんたは優しいんだから。もっと笑顔を振りまいてさ。周りも笑顔にしたりさ!」
「笑顔か。」
「本当は寂しんじゃないの?」
「………多分な」
「あんたは狂ってなんかない。ふつうの人とは違ってとっても優しくて強いけど、本当は凄く心脆い。だから。その強さで変に無理をして、一人でいても何も思わない、感じないんだと思う…」
「無理をしているつもりはないんだが…」
「もう…無理しないでよ…?」
無理か……
「多分だけど…よく覚えてないだが」
「うん。」
「一度だけ誰かを恋しくなった事はあるんだと思う」
「そうだよね。だってずっと一人は寂しんだもんね」
「ずっと昔だとは思う。もう覚えてないが」
「でも。そんな気持ちも大切なんだよ。あたいは子供みたいで、そんなのはあんまりわかんないけど…でも、他の妖精達といたずらすると楽しいし。」
「そうだな、誰かと…か」
「あたいはあんたと話をしてて楽しい。」
「そうか…?」
「そう。だからさ。もっと楽しもう?」
「あぁ…楽しむ…か」
「ねぇ?」
やっと分かった…自分の気持ちが。
「なぁ、クラウンピース」
ずっと探していた見えなかったもの
「なに?」
「やっと見つけたよ。自分を」
「自分を見つけた?」
「あぁ、だからな。クラウンピース」
「うん、何?」
「お前は俺の話をずっと聞いてくれた。俺を見捨てないで寄り添って必死になって俺を変えようとしてくれた。」
クラウンピースただ一人だけだ…
「うん。だってほっとけないし。」
「その心が…今すごく嬉しいんだよ。」
「ほんとに…?」
「あぁ、苦しいくらい嬉しい。」
「あたいは…そんな大したことしてないよ」
「あのな。クラウンピース。」
「なに?」
「俺は自分をずっと隠してた。誰かと繋がりを持つのを恐れてた。それで、誰とも話さなくなって無心になって。ついには精神にまで来ていた。」
「寂しい?」
「あぁ、物凄くな。でもな。お前のおかげで、わかったんだ」
「心の秘がやっと分かった」
「心の秘…?」
「クラウンピース…あのな。」
「う、うん。」
「俺は、誰かと生きたかった。大切な人と繋がりを持ちたい。そうやって思う度に、苦しくなって押さえつけるように無心になって。ずっと心が痛かった。」
「そうだったんだね…」
「だからな、クラウンピース。聞いてくれ」
「うん…話して」
「俺はお前が恋しい、俺に寄り添ってくれるお前は、とても大切な人なんだ。」
「うん…ありがとう。」
「ありがとう…今は凄く…嬉しいよ。」
クラウンピースを出したかっただけ。
クラウンピース要素は最初だけ。
クラウンピース可愛いと思うんだ
それだけ。
また会えたら会いましょう