物語館   作:むつさん

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どうも、夢子です

もうだめ前書きのネタがないの。

ゆるして

ではごゆっくり


花と愛人

 

幻想郷の広大な花畑の隣に、一軒の家があり

 

妖怪…風見幽香と、その知り合いの半妖の男が住んでいた。

 

 

 

「幽香。体調はどうだ。」

 

「…全く良くならないわ」

 

「そうか…どうすれば治るんだろうな…」

 

 

妖怪である風見幽香は、2日前、花畑を荒らす人間を粛清した際に、人間が持っていた謎の薬によって病気を患わってしまった。

 

病の正体も治療方法もわからず。

半妖の男は手探りにいろんな方法を試していた。

 

「普通の薬も効かないか…」

 

「元々人間用だもの、効かなくてもおかしくはないわ」

 

ゆっくりとベットから立ち上がる幽香、支えるように男は手を貸す

 

「寝ておかなくて大丈夫か?」

 

「食事、自分で用意するわ。」

 

「いや、俺が作るよ。休んでてくれ。」

 

「…すまないわね…」

 

そう言うと幽香はベットに座った。

 

「私のことはいいのよ…?」

 

「いくら妖怪で丈夫だとはいえ、そんな状態のやつはほっとけないからな」

 

「…そう。悪いわね、引き止めてしまって」

 

「まぁ、もうこいつも年だからな。」

 

部屋に飾ってあるカメラ。

かなり使い古されている。

 

 

「やめてしまうのね。」

 

「代わりになるやつがないから。ここで終わりだろうな。」

 

「残念ね…」

 

 

軽い会話を終えると。男は部屋を出て台所で食事を用意する、

 

「…ほんと、らしくない…」

 

謎の病のせいなのか。

 

空も飛べず。弾幕も出せず。

おまけに微熱と体の不調まである、、

 

立って歩くことすら満足にできない状態だった。

 

いつものように花と会話するが。

それでも。心配されてばかりである、

 

「…私も何か探らないといけないかしらね」

 

「無理するな。必ず治る方法を探してやるから。安静にしてくれ。」

 

男はスープを作って持ってきていた

 

「そういっても。迷惑かけてばかりではいられないのよ。」

 

「お前はあの場所守るために頑張ってたからな。だから今は充分に休め、」

 

幽香は何も言わなかった。

 

「スープ飲めるか。」

 

「ホントは飲まなくてもいいのだけど…」

 

「薬飲んで。熱下げるためでもあるんだし、少しでもよくするためだ」

 

「わかってるわ。」

 

普段食事という食事をしないため。

食器などの扱いに慣れていない。

その為か、初めはスプーンでスープをすくうこともうまくできなかった。

 

「…お願いしてもいいかしら。」

 

「そういうとこ不器用なのか…」

 

「…悪かったわね」

 

「そう怒るな。誰も拒否はしてない。」

 

「…お願いするわ…」

 

男は呆れながら幽香にスープを飲ませた。

 

「次からティーカップに用意するか…」

 

「…そうね…そのほうがいいかもしれないわ」

 

スープを飲み終わると幽香は人間用の簡易的な風邪薬を飲み。また横になった、

 

男は大きく息をつくと椅子に座って休憩をしていた、

 

「貴方に1つ言いたいことがあるのよ。」

 

「なんだ?」

 

「なんでそんなに私の世話をするのかしら?」

 

「困ってる人を放っておけない性格だからな。」

 

「そう」

 

「それに。昔の知り合いでもある」

 

「そうね…」

 

そう一言言うとまたつぶやいた。

 

「…迷惑かけてばかりではいけないし、私もそろそろ外に出て何かしら探さないといけないかしら…」

 

「それはだめだ」

 

「…なんでかしら、」

 

「今のお前は何もできない上にまともに動けもしない。そんな状態で妖怪にでも襲われたらどうする、」

 

「なんとかして逃げるわ」

 

「普段力でねじ伏せてきたお前が、逃げ方を知っているのか?」

 

「…」

 

「それに、逃げれたとしてその後も身の保証はできない」

 

「なら。メディスンに。」

 

「同行してもらう分には構わない。ただ足手まといになるということも考えろ。」

 

「……」

 

「俺がついていったって、力が十二分にあるわけでもない。わかるか。」

 

「……不便ね…」

 

「そうだな…不便だ、」

 

「はぁ…わかったわ、貴方の言う通り。大人しくしてる、だから、」

 

「だから。?」

 

「たまには花がみたいの。」

 

「向こうの花畑か?」

 

「ええ、」

 

「…わかった。」

 

幽香は立ち上がり、歩きだす。

 

「ついてくよ。」

 

手を貸す男。

 

ふらつきながら歩く幽香を見守りながら一緒に歩きだす。

 

「そこの椅子に座ってくれ」

 

「立って歩くわ。」

 

「河童に車椅子を用意して貰ったから。それを使う。」

 

「そうね。そのほうが楽そうね。」

 

幽香は車椅子に座りそれを男が押して進む。

 

少し歩くとすぐに花畑に入り。

辺り一面が花で覆い尽くされる、

 

「やっぱりここだけは変わらないわね」

 

「ああ、いつ見ても。綺麗だな」

 

しばらくすると幽香は呟いた。

 

「私なら大丈夫よ、」

 

「花か。」

 

「ええ、心配されてばかり。」

 

幽香は空を見上げると。溜息をついた。

 

「らしくないな、」

 

「仕方ないわ」

 

夕方になる頃に、花畑から戻り始め、

家についた頃にはすでに暗くなっていた。

 

 

部屋に戻ると幽香は車椅子からソファに移り。お茶を用意していた、

 

「座って、話がしたいわ。」

 

「どうした、話って。」

 

「私が、もし治らなかったら、貴方はずっとこのままのつもりなのかしら」

 

「まぁ、そうだろうな。」

 

「それなら…例えば私が治ったらどうするのかしら?」

 

「あまり考えてないな、」

 

「そう。」

 

「まぁ、カメラ無くても旅はできるし。カメラも河童に直してもらうこともできるだろうし、それはその時に。かな」

 

「治ったら旅を続けるのね。」

 

「まぁ、だろうな。」

 

「そう。わかったわ」

 

「あぁ、それだけか?」

 

「迷惑かけてばかりだものね。今の話は忘れて。」

 

「うん?まぁ、」

 

お茶を飲み干すと、幽香はベッドに移り横になる。

 

男は、まだ同じ部屋でソファに座ったまま少し考えていた。

 

「…なぁ…」

 

男は唐突に話しかけた。

 

「なんか引っかかるんだよ…」

 

「…」

 

「まだ起きてるか?」

 

「ええ。」

 

「なんであんな話をしたんだ?」

 

「忘れて、あの話はもういいわ。」

 

「俺が良くない」

 

「……」

 

「なぁ、あの話の意図はなんだ」

 

「強引ね…」

 

「答えてくれよ」

 

「ただの我儘よ。気にしなくていいわ。」

 

「我儘…我儘なら、それこそなんで言わない」

 

「また迷惑かけるわけにはいかないでしょ」

 

「言ってみてくれ、言う分には何も起きやしない。」

 

「……」

 

「……」

 

お互いに黙りあったまま。

約一分は沈黙が続いた。

 

「私は…貴方が大切だと思ってるわ。」

 

「大切…?」

 

「そう。」

 

「それは。今だからか?」

 

「いえ…これからずっとね、」

 

「わかった…それで、我儘っていうのは?」

 

「貴方には…ずっと居てもらいたいの。」

 

「そうか。」

 

「我儘だから。別にいいのよ」

 

「……」

 

「貴方は貴方が好きなようにして、」

 

「まぁ、そうだな。」

 

「だから、この話は忘れて頂戴。」

 

「検討しておくよ。」

 

「そう…」

 

男は部屋を出て行った。

 

幽香はそのまま横になっていたが。どうしても眠れなかった。

 

 

男は外に出て、また幻想郷を飛び回り、幽香の病気を治すためいろいろと探り始めた。

 

「…不器用だな、」

 

花畑から離れて呟いた

 

 

 

 

 

「目覚めが悪いわ…一段と気分が優れない…」

 

いつの間にか眠ってしまっていた幽香は

昼前に目が覚めたが。

いつもより体の不調が強かった。

 

「今日は立つのも無理そうね…」

 

横なったまま呟いた。

 

部屋の扉が開いて。男が椅子に座って、幽香に声を掛けた。

 

「幽香。わかったぞ。」

 

「そう。治るのね?」

 

「薬。飲めるか?」

 

「ええ、」

 

男は包を渡した。

 

「しばらくしたら良くなるだろう。」

 

「その根拠は?」

 

「それは私から説明するね。」

 

あとから、メディスンが扉を開けて入ってくる。

 

「メディスンが、あのとき幽香に掛かった粉末の薬物を調べてくれたんだ。」

 

「地面に残ったものがそのままだったの。」

 

……

 

あの粉は植物を枯らせるための除草用の粉末を魔法で変換させてた。ちょっとした薬。

 

それが、本来は植物を狂わせて化物…いわゆる食虫植物に近い状態にさせる、正確には人を食べるけどね、そういう薬なのだけど、妖気を奪ってしまうような効能も持っているの。

 

それで風見さんに掛かったときに吸ってしまって風見さんが弱ってしまったということなの。

 

……

 

「それで、幽香さんを治す方法なんだけど」

 

「それがこの薬?」

 

「そう。」

 

「一体何の薬なのかしら。」

 

「八意さんと一緒に作ったの。でも大元は栄養剤なんだよ。」

 

「栄養剤?」

 

「栄養剤を粉末化させて乾燥させた薬草を混ぜただけ。簡単なものらしい、」

 

「こんなもので治るのかしら…」

 

「わざわざ実験までしたから」

「おかげで優曇華院は2日間元気が余りすぎて寝れなかったらしい」

 

「毎日朝それを飲んで少しずつ体を慣らしていけば数日で治るわ。」

 

「そう。わかったわ」

 

幽香は了解すると薬を飲んだ

 

「これでとりあえずは様子見だな。」

 

「そうね…」

 

「私にできることはこれだけ。また良くなったら報告待ってるね。」

 

そういうとメディスンは帰っていった、

 

男は部屋をあとにして朝食を用意していた。

 

幽香は薬を飲んだ数分後にまた寝てしまった

 

男は食事を用意していたが仕方なく起きるまで待っていた。

 

日も登った昼過ぎに。幽香は目を覚ました

 

「おっ、起きたな」

 

「そうね…よく寝たわ。」

 

「飯、食うか?」

 

「ええ、頂くわ。」

 

慣れない手つきで箸を扱い。

慎重になりながらも昼食を済ませた

 

「いい加減慣れてきたわ」

 

「まだ不器用さが抜けてないけどな。」

 

「…悪かったわね」

 

「そう怒るなよ。」

 

二人が昼食を片付けてお茶を飲んでいた

 

「もう少しなのね。」

 

「何が?」

 

「何でもないわ、独り言よ。」

 

「そうか。」

 

ちょっとした会話が終わるとまた静かな空間が続いた

 

男は本を読んでおり。

幽香はずっと外を見て考えていた。

 

幽香はふと視線を男に向けると

男はソファで座ったまま寝てしまっていた

 

「疲れてるのね…」

 

幽香は、向かいのソファから移り、男の隣に座る

 

最初は距離があったが、

恐る恐る距離を詰めて、少しずつ近寄っていた。

 

「きっと、またいつか来てくれる…よね」

 

幽香はそう呟いて男に肩を寄せた。

 

しばらくその状態が続くと。

幽香もいつの間にか眠ってしまっていた。

 

 

 

幽香は目が覚めるとベットで横になっていた

起きあがって座ると男が話しかけた。

 

「俺はともかく、お前はしっかりとした場所で寝ないと。治るものも治らないぞ。」

 

「わかってるわ…ただの居眠りよ、」

 

「気をつけてくれな、今はどうだ?体調のほうは」

 

「問題ないわ、今なら普通に歩けそうなくらいよ。」

 

「そうか、それはよかった。」

 

「…本当に元通りになるのね…」

 

「そのほうがいいだろ。何か後遺症が残ってたらそれこそ不便だろ」

 

「それはそうね…」

 

幽香は不服そうにしながら外を眺めていた

 

男はまた外に出て行った。

 

 

 

それから2日ほど経つ。

幽香は、元の状態に近かった。

 

空が飛べるようにまで戻り

体の不調もなく普段通りに過ごせている

 

弾幕は、火力こそ低いが問題なく出せるようになっていた。

 

「こうして、花畑を足で歩くのも久々ね。」

 

「よかったじゃないか。」

 

「ええ、貴方のおかげよ。」

 

「俺は何もしてないさ。ただの人助けだ、」

 

「その人助けが私にはありがたいのよ」

 

「そうか、どういたしまして。」

 

 

 

二人はしばらく黙って花畑を歩いていた。

 

数分歩いたところで唐突に幽香は足を止めた。

 

「ん?まだ、足が痛むか?」

 

「違うわ」

 

「それならどうした」

 

幽香は後ろを向き上を見上げて話しかけた。

 

「貴方は、本当に旅に出るの」

 

「…まだ決めてない」

 

その答えを聞くと幽香は俯いた。

 

「まだ治りきってないんだ」

 

「そう…ね」

 

男は幽香に近づこうとした瞬間、

幽香は振り返った。

 

いつものように凛々しい表情を見せたが。

いつの間にか泣いていたのか涙を流していた。

 

「俺が大切…か」

 

「…ええ。」

 

「我儘だったな。」

 

「いいえ…今なら、お願いかしら」

 

「そのお願いとは?」

 

「貴方が愛おしい…だから」

 

幽香は黙って見つめる男に近寄り

そして抱きしめた。

 

「これからも私と一緒にいてほしいの」

 

 

 

 

 

幻想郷には

 

花が咲き乱れる広大な花畑がある。

 

よくよく見つめると

 

手を繋いだ二人の人影がのんびりと散歩をしている様子が伺えるだろう




後書きのネタもないの。

勘弁して…


また会えたら会いましょう
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