なんとなくゆったりした話になりました
まぁ、たまにはいいかと
ではごゆっくり
「たまにはこういう散歩も悪くないなぁ」
ドレミーは名もない森を歩いていた、
「それにしても、すっごく静かだなぁ。森なんだから妖怪の一匹や二匹いると思うのに。」
そう呟いた直後、視線にあるものが映りそれに気づく。
「あれっ、もしかして…」
木陰に隠れているように見えるそれに
恐る恐る近づいていく。
「お、やっぱり人間かぁ」
木にもたれ掛かって昼寝をする人間だった。
「まぁ、これだけ平和だったら、昼寝もしたくなるねぇ。」
ドレミーは人間の側でしゃがみこんで少し考えた。
「そうだ、どうせだからどんな夢か見てみよう。」
隣に座って手をかざす。人間から白い何かが広がりドレミーはそれに飛び込んだ。
…
「へぇ…こりゃなかなかに…」
夢の風景は。
辺り一面草原で、地平線の先までずっと青空が続いていた。
所々丘のように立地の高いところもある。
そんな夢だった
「清々しい夢見ていらっしゃる…」
ドレミーは周りを見渡して思った
「だめだ、キリがない…」
そのままでは意味がないと思い歩きながら周りを見渡していた
「さっきもさっきで歩いてたし。疲れてきたなぁ。」
そう言うと体を浮かし。低空を飛んで進み始めた
「うーん…なんにもないなぁ…」
いくら進んでも一面緑と青、そんな風景ばかり続いている
丘のような場所に着いて周りを見渡していた。
「帰ろうかな…」
そう思った矢先。緑の中に黒っぽい点を見つけた。
「お、もしかして、さっきの人間さんかな。」
少しばかり足を速めて近づいていく。
形がしっかりとわかったところで。
ようやくさっきの人間だとわかった。
「ようやくだよ…」
人間は草原に寝転んでいた。
「まさか、寝てる…?」
恐る恐る人間に近づく。
「俺に用事か?」
人間は目も開けずそのままの姿勢でドレミーに話しかけた
「あっ、起きてた」
人間は起き上がるとドレミーの方に体を向けた。
「なんだ?お前」
「私?私はドレミー」
「ドレミー、ふぅん。」
「よくこんなとこに居るね」
「そう言われても気がついたらここに居たんだ。まぁ静かで暖かいものだからついつい眠たくなってさっきまで寝てたな。」
「ふーん。ここがどこかわかってる?」
「さぁ?自分がどこにいてどこからここに来たのか、むしろどうしてここにいるのかすら知らない」
「まぁ、そうだろうと思った」
「何か知ってるのか?」
「それは秘密」
「あっそ。」
人間はまた寝転んで、大きな欠伸をした。
「眠たそうだね。」
「そりゃ、ずっとこんな景色で。何もないし。何もやる気が起きないからな。眠たくもなるさ。」
ドレミーは横に座り込む。
「確かにこんなに清々しいと気分も落ち着いちゃうなぁ」。
「あぁ、全くだよ」
「すごいねぇ、こんなとこに実際に見たのは初めてかな。」
「まぁ、だろうな。」
ドレミーも人間の隣で寝転んだ。
「ほんと。最初はどうしたものかと焦ったけど、次第にどうでもいいかなって思ってそれからはここからほとんど動いて無いんだよな。」
「これだけ。広いとね、どれだけ歩いても変わらないかな。」
「多分、そうだろうな」
「いいなぁ、静かで。」
「そうやって落ち着くと動かなくなるんだよな」
「そう…だねぇ。」
「あー、いや手遅れか」
「かもね?」
「なんにもないな。」
「うん。」
「帰ろうかな。」
「帰るったってどこに」
「それは秘密かな。」
「あっそ」
ドレミーは起き上がると指を鳴らした
その瞬間ドレミーは人間の夢から消えた
「どこにいったのやら」
人間は呟いた。
ドレミーは夢から出ると人間にいたずらをしようと企んでいた
「どうしよっかな。」
そうつぶやいた直後、人間が目覚めた、
「んん…誰だ…?」
「あっ、起きちゃった。」
「あ?その声は…」
人間はしっかりと目覚めるとドレミーを見た。
「お前はドレミーか?」
「そうそう。覚えてるんだね」
「夢…?」
「ううん、今は現実」
「ということはさっきの風景が夢か…?」
「そういう事」
「ならドレミーはなんでいた…?」
「私はドレミー、夢を創ったり食べたりが出来ちゃうんだ、まぁ操ったりも出来るんだけど」
「それで入り込んで来たわけか」
「そういうこと、」
「妖怪…だよな?」
「そうだねぇ。」
「妖怪ね…やっぱ出てくるもんなんだな。」
「とは言っても私は乱暴は嫌いだよ」
「そうか、そりゃ助かる」
「夢の管理人でもある私が夢以外で乱暴なんかしないさ。」
「ほぅ、そうかい。」
「ところで、貴方は何でこんな森にいるの」
「あるものを探してたんだよ」
「あるもの?」
人間は大きな籠を指はした。
「これさ、」
籠にはぎっしり詰まった果物が入っていた。
「果実だね、こんなものを探しに?」
「そうさ。林檎の一種でな、林檎に比べて果汁が多いんだ。」
「へぇー。そんなものが有るんだね」
「最近里で流行っていてね。ちょっと高いから手を伸ばしにくいんだ。」
「それで、買わずに自分で採るわけなんだね」
「もちろん、商売屋に売り付けてお金にすることもできなくはない」
「でも、買うより安いじゃん」
「お金のほうが何かと便利なのは間違いないんだよ。」
「そういうもんなの?」
「そういうもんさ。」
人間は果物を手に取るとドレミーに渡した。
「せっかくだし食べてみろよ。」
「高いんでしょ?いいの?」
「沢山あるしな一個ぐらいいいさ」
「ありがとう。」
ドレミーは一口齧ると
果物からは果汁が溢れだした、
「うわっ、すごいね!」
「だろ。その果汁も甘いからな、そのままジュースにしても美味いんだ。」
「確かにこれが流行るのはうなずけるなぁ」
「まだこれ明確な名前が無いんだよな」
「ふーん。名前ねえ、林檎の似たものかぁ」
「普通に林檎でもいいと思うんだけどそれじゃだめだって言うやつもいるからな」
「林檎でいいと思うけどねぇ、」
「まぁなんでもいいんだけどな、」
「スイートアップル、ってのはどうかな」
「なんだ唐突に」
「普通の林檎よりも甘いからと思ってさ、」
「スイートアップルか、」
「ふふ、私の名前の果実かぁ」
「名前?どういうことだ?」
「私の名前、全部言うと、ドレミースイートだから、」
「なるほどな、」
「でも悪くないでしょ、ちょっと広めてみてよ。」
「まぁ、悪くないしな」
「よし。じゃあ広めてみてね!」
「おう、分かったよ」
人間は立ち上がると籠を背負った、
「さて、そろそろ帰るよ」
「うん、じゃぁねぇ。」
人間とドレミーは別々に歩き、別れた。
後日。
人里にはある流行りが出来ていた。
様々な食べ物に【スイート】という前付がされているのだ。
しかし、それら全てスイートアップルを使った食べ物だった。
スイートアップルが流行るどころか
【スイート】という単語が流行っていた
うん、林檎って美味しいですよね
私はアップルティーが特に好きです
ではまた会えたら会いましょう