猫。それだけです
それでは後ゆっくり
「よしよし今日も元気だな。」
幻想郷の里に住む動物も、捨てられて帰る場所を無くしたりすることはある。
「シロは今日は不機嫌そうだな、また喧嘩したのか」
里の外に住むある私は、里で捨てられた猫を拾い、自家を住処とさせていた。
「あっ。ちょっとミミ、おもちゃ横取りしちゃだめだろ。」
どこもかしこも猫だらけ。
でもそんな風景が私にとっては幸せなのだ、
「おっ、クロ、そんなに甘えてどうした?」
気が付けば足元には猫。
座り込めば両膝に猫。
頭の上にも猫。
そんな具合である。
それぐらい猫に好かれている。
「もうこんな時間か。」
手に抱えた猫を下ろすと台所に向かう。
戸棚から大きな袋を取り出す
もちろん中は魚のそぼろ、猫用に加工してある、それをいくつもの皿に注ぎ分ける。
部屋に戻り、その皿を置くと猫は寄ってたかってそぼろを食べていく。
その光景が大好きで幸せそうに眺めていた
しかし、あることに気がつく。
皿が一つ多いのだ。
先日亡くなった猫の分も用意していた、
「おっと、幽霊さんに上げる餌はないんだ、戻しておくか。」
そうつぶやいて餌の皿を持つと一匹の猫が足元で顔を擦り付けていた。
「お?もう食べ終わったのか?おかわりはないぞ~」
しかし、ふと顔をずらすと各皿で皆、猫が餌をほお張っている
「あれ?みんないるな」
どこからか現れた猫。
仕方ないと皿を置き餌を上げることにした。
「お前も食べるか。」
声をかけてみるがその猫は食べる気配はなくただ座っていた。
「ねだっていた訳ではなさそうだな。」
とりあえず餌を袋に戻す。
そして部屋に戻ると先程の猫の姿がなかった。
「何だったんだろう。野良なのか?」
疑問に思って少し探したが見当たらなかった。
そうするうちに猫達は餌を食べ終わっていたので皿を片付けることにした。
結局その日は先程の猫は見当たらなかった
次の日の朝
目が覚めるといつも通り猫達が元気に遊んでいた
しかしそこには一人の少女がいた。
「君は?」
猫のような耳と尻尾。
明らかに人間ではなかった。
「私の名前は橙。」
橙、八雲の式神ということは知っているが実際に見るのは初めてだ。
「君は式神だろう。主人はどうした。」
「今は自由行動中なの。」
「そうか。」
そう言いながらうちの猫達とかなり仲良くしている。
「懐かれるの早いな。」
「猫って可愛いよね」
「あぁ、そうだな。」
橙は猫達とじゃれ合っている
「ここに来た理由は?」
「猫がいたから。」
猫がいる。
まぁ確かに猫は沢山いる。
だが今初めてあったこの少女に
この場所を教えた覚えは無い。
「どうしてここに来たんだ?」
「猫がいたから、」
もう一度同じような質問をしたが全く同じ答えが帰ってきた
橙が猫と戯れ合っているのを見ると何故か微笑ましく思えてくる。
なぜだろうか…彼女も化け猫の類だからか?
考えに呆けていると俺のもとにも猫達が集まってきた。
「おっ、お前たち。遊ぶか」
足元に集まる猫達とじゃれ合いながら。
また一日過ごしていた。
橙は気がつくと居なくなっていた。
しかし。夜中猫達が大人しく寝床に戻る頃、橙は戻ってきた。
「どうした?もう皆寝るぞ?」
「今日はここで寝るから。」
そう言うと橙は部屋の私のベットで横になる
「仕方ないな」
私もベットで橙の隣で横になり寝た
すると。橙は私の胸の辺りで丸くなるように眠った。
朝、橙に体を揺すられ起きた。
「ねぇ、怪我してるよ。」
橙が抱えている猫の右後ろ足に切り傷のような跡があり、そこからわずかに血が出ていた、
喧嘩したのか何かに引っ掛けたか。
とにかくこのままでは。歩く度に痛むだろう。
動物用の傷薬を塗り包帯を使って保護しておく、
「これでいいか、」
「大人しいんだね」
普段里の動物用の治療医院だとこの子たちは拒むように暴れる。
しかし、ここだとなんの気もなく大人しくしている。
「多分、私だからだろう。」
「なんでわかるの?」
「動物医院の人は飼い主ではないからな、主人でもない人に体を触られるんだ、嫌がるだろう、たとえ人でも、それは同じだからな。」
「そっか、それだけ信頼されてるんだね」
「ここはこの子達の帰る場所でもあるしな。」
怪我をした猫は手当が済むとゆっくりと歩きながら他の猫達のところに行って行った。
「どうしてここに住んでいるの?」
「どうしてか」
「里からは遠いよね。」
「まぁ、元々里には住んでいたんだけどな。」
「わざわざここに?」
「捨て猫を拾っていくうちに迷惑がられてね。うちの子達に暴力振るわれたりしたから、耐えれなくて里を出たんだ」
「そっか。」
「それにここなら、猫達も伸び伸びと過ごせるだろう?まぁ私も世話は大変だが。それも私にとって楽しかったりするし。」
「困ってはなさそうだね」
「まぁ、里を出たほうが良かったかもしれないからこれはこれでいいかな。」
「そうだね。」
「お前は主人は良かったのか?」
「呼ばれるときは行くけど普段は自由行動なの。」
「そうなのか」
「ここはいいね、静かで猫達もいて遊び相手にも困らないし。」
「まあ、化け猫のお前にとっては環境はいいのかもな」
「しばらくここに居てもいいかな。」
「別に私は構わないよ」
「自由だから、特にやることもないし。」
「その分猫達と、遊ぶか?」
「そうだね。」
今日も家には猫がたくさん遊び回っていた。
橙は家の猫の遊び相手をしながら過ごしていた。
私はそんな風景を眺めながら一日を過ごす
のんびりゆったりと書いてこんな感じ
のんびりした内容って案外かきにくいものです
また会えたら会いましょう