物語館   作:むつさん

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どうも、夢子です、

寝ぼけてます。

寝る寸前で書き終えたせいで。
題名を考えるのに一苦労しました


二人の愛 二つの愛

事あるごとに博麗神社は宴を開く

異変解決後となるとよくあることだ…

 

「うおーい!酒持ってコーイ!」

 

「ちょ霊夢、飲み過ぎだって!」

 

「まったくぅ!」

 

いつも平和で何よりだ…

というか…今回は異変というより、

ちょっとした事件なだけなんじゃ…

あれ…霊夢さんって今回何かやった?

 

「楓さん…だったかな、どこだろう…」

 

文さんと同じ…烏天狗か。

すぐ見つかるかな。

 

「おっ?もみじじゃなーい!」

 

あっ、やべ、霊夢さんに見つかった…

 

「あはは…こ、こんにちはー、」

 

「なぁにぃ?あんたも宴に来たのぉ?」

 

「いや、私は人探してるんです…」

 

「あそう!それじゃあ!飲みましょー!」

 

ええ!どうしてそうなるの!

 

「飲みませんから!」

 

「霊夢ほら!こっちで飲もうぜ!」

 

「おお!まりさぁ!飲むぞ飲むぞぉ。」

 

「ほら、椛、今のうちだぞ」(小声)

 

「あ、ありがとうございます…」

 

た、助かったぁ…

 

さてと…烏天狗は…

あ、いた?

 

「あのー。」

 

「はい?って、白狼天狗がなんでここに?」

 

「えっと、楓っていう烏天狗を探してます。あなたですか?」

 

「いや、僕は椿です。楓さんならすぐそこにいますよ?」

 

「うん?…あっ」

 

あの烏天狗かな。

 

「楓さーん!」

 

「んっ?どうした椿?」

 

「天狗さんが楓さんをお呼びみたいです。」

 

なんで二人も烏天狗が…

 

「私ですか?」

 

「はい。これを渡しに来ました」

 

「ん?あー。あれ?」

 

「印鑑?」

 

「どうも文さんのところに置き忘れていたみたいです。」

 

「あちゃ。私としたことが。わざわざありがとうございます。」

 

「いえいえ、では私はこれで。」

 

こんな危険なところ。早く撤退しますよ…

 

 

 

「ふぅ…やっと戻ってこれた…」

 

「あっ、お帰り椛」

 

「文さん、来ていたんですね。」

 

「ええ、あなたの上司に用事があったので。」

 

「暮葉さんに何か?」

 

「なんとも。俺の取材をしたいとかって」

 

「取材?」

 

「そうですよ。最近彼の話題が上がってますからね。これを期に取材して。もっと広めてしまおうと思ったんです!」

 

「俺は大したことしてないんだが…」

 

「は、はぁ…?」

 

「んー…でもいつまで経って以前話になったことしか話題がないんですよねー、おかしいなぁ…」

 

「だから、大したことはしてないって…」

 

「仕方ありません。ここはひとまず戻って何か考えるとします!それでは〜」

 

相変わらず…何なんだあの人

 

「大変ですね、」

 

「人が書類片付けてる間に強引に来るんだ、ほんとは迷惑なんだが…」

 

「無理やり追い出してしまえば?」

 

「んー…それもそうなんだが、下手なことすると大天狗様に怒られるしなぁ…」

 

「あー…まぁ。」

 

ある事件を境に上下関係の態度を厳しく見るようになった。

 

「なんとも…こればかりはなぁ」

 

「えっと。書類整理手伝いますよ」

 

「ありがとう助かるよ」

 

「たまに手伝ってもらってますから」

 

「んー?俺のほうが手伝ってもらってないか?」

 

そうだったかな?

 

「うーん?気のせいですよ」

 

「あっそう、まぁいいや。」

 

相変わらず小難しい書類ばかり…

上の人達の仕事って大変ですね…

 

「そういえば、今日は哨戒任務は?」

 

「今日は担当表になかったでお休みです」

 

「へぇー。そうか。」

 

「だから、私がわざわざ印鑑届けに行ったんですよ」

 

「そ、そうだったな」

 

「ん?これは?」

 

「あれ。それ、前の事件の」

 

「椿…?どこかで聞いた名前。」

 

あれ…さっきの烏天狗?

 

「あー。椿か。懐かしい名前だな。」

 

「知ってるんですか?」

 

「おう。俺より仕事のできる凄いやつだ、ただ、人里に行っちまったからなぁ、大天狗様も残念がってたよ」

 

「でも。これ見ると椿さんって私と同じ哨戒天狗ですよね。」

 

「んー。あいつはな。本来なら大天狗様の補助役職を貰えるくらいだったんだがなぁ。」

 

「何があったんです?」

 

「あいつの上司がなぁ…遊び人だったせいでいつまで経ってもことが起こらずで下っ端のまま。上司の分まで仕事してたんだ、」

 

「え?そんなにできる人だったんですか?」

 

「まぁな。それで嫌気さしてやめたんだとさ。」

 

「実はさっき、宴にいましたよ。」

 

「へぇ~、まぁ人里に住んでるとなれば巫女のとこの宴も参加するだろうな。」

 

「ですよね」

 

「さてと。こんなところかな。」

 

「終わりですか?」

 

「うん、とりあえずお昼休みで、」

 

「はい。」

 

「いつもありがとう。」

 

「ひぁ…あっと…」

 

「嫌だったか?」

 

…頭を撫でられると…なんだか…

 

「嫌では、ないです」

 

「暮葉ー?あっ!」

 

扉の音…誰か来た?

 

「あれ、甘乃じゃないか、どうした?」

 

「まーた、女の子誑かしてー!」

 

「誑かしてないぞ、仕事手伝ってくれた部下を褒めてただけだ。」

 

「ほんとに?」

 

「な?椛。」

 

「えっと…はい!」

 

「あっ、そう。」

 

「んで?なんか用事か?」

 

「昼休憩かなー、と思って。」

 

「そうだな。」

 

「一緒に人里に食べに行かない?」

 

「すまん、弁当がある」

 

「そっかー。なら仕方ない、また今度行こう。」

 

「ああ、また今度な」

 

行っちゃった。

 

「お弁当、持ってるんですね」

 

「ん?ああ、弁当な。持ってないよ。」

 

「え?嘘ついたんですか?」

 

「まぁ。この時間の人里は行きたくないからな。確かに人里の美味しいお店はいくつかあるんだけど、こんな昼間だと混んでまともにゆっくりできないから、行くときはいつも夕方か夜のピークを過ぎた頃に行くんだ。」

 

「こだわりがあるんですね」

 

「食事くらいゆっくりしたいんだ」

 

「まぁ、確かにそうですね」

 

「さてと…それじゃ俺は一眠りするかな」

 

「お昼ご飯は食べないんですか?」

 

「前話してなかったか?俺は普段昼は食べないぞ。」

 

「あれ、そうでしたか。」

 

「椛は?」

 

「私はおにぎりがありますから。」

 

「ふーん、せっかくだし一個もらっていいかな」

 

「え?まぁ、構いませんけど」

 

うーんと…何だか…複雑な気持になるなぁ…

 

「えっと、こんなので良ければ…」

 

「おお…なんだこれ…でかいな、これを3つも?」

 

「はい、具は普段あまり使いませんが、今日は魚のそぼろがどれかに入ってます。」

 

「へぇ~、入ってるといいな、んっ?これか?」

 

あぁ…私のそぼろがぁ〜

 

「あ、それです…」

 

「あっ、ごめん。」

 

「い、いいですよ。渡したんですから。」

 

「一口くらいは食べなよ。」

 

「い、いえ、そんな」

 

「ほら、あーん。」

 

ふぇぇ!いやいや…

 

「全部食べちゃうぞ?」

 

意地悪ですね…

 

「一口だけ…一口だけ…あ~んっ!」

 

「おお…食い方が…大胆…」

 

「んむぅ!んー…」

 

あぁ…恥ずかしくてたまらない…

あぁ…!もぅ〜…

 

「ははは、椛は可愛いなぁ。」

 

やっぱり…誑かしてる…のかな。

 

「おい。そんな睨むなよ、怖いぞ?」

 

「意地悪。」

 

「ははは、意地悪か。」

 

「ええ、意地悪です。」

 

「意地悪な上司は嫌いか?」

「その言い方、やっぱり…意地悪です。」

 

「ははは。俺は椛が好きだな」

 

ん…好き…?

 

「それはどういう…」

 

「可愛いし、真面目で素直だし。自慢の部下だな。」

 

「んもう…」

 

「困ったか?」

 

「恥ずかしい…です」

 

「そうか。」

 

「でも、ほんと、椛は素直で真面目でいいと思うぞ。」

 

「そうかな…」

 

なんか…嬉しいというか。

 

「少なくとも俺はそう思う」

 

「えっと、ありがとうございます」

 

…相変わらず優しい方です…

 

「まぁ、俺は一眠りするから」

 

「えっと、お邪魔しました。」

 

「うん、またあとで」

 

座ったまま寝るつもりなのかな。

座ったまま寝る…器用だなぁ…

そんな寝方で疲れ取れるのかな。

 

まぁいいや。

 

「さてと。」

 

「あれ、さっき暮葉のとこにいた。」

 

「はい?えっと甘乃さん。でしたっけ?」

 

「うんうん。今からご飯?」

 

「あっと…私もお弁当で、もう食べちゃいました。」

 

「そっかー。今日は弁当組が多いなあ、仕方ない一人で行こうかな」

 

「行ってらっしゃい。」

 

どうしようかな。

 

にとりさんの所に行こう

 

 

「おや。椛じゃんどうしたよ?」

 

「今日は哨戒任務は休みです、とりあえず将棋でもしますか、」

 

「おー、今日は暇じゃないんだ、すまないねまた今度で頼むよ。」

 

「そうでしたか、ならわかりました」

 

んー、どうしようかな。

 

んー……

 

「おっ、椛。」

 

「あれ?暮葉さん?」

 

「こんなところで会うなんて、」

 

「寝てなかったんですか?」

 

「なんか寝れなかったんだよな、昨日が休みで散々寝てたからかもしれない、まぁ暇だったから散歩しようと思って」

 

「そうでしたか、」

 

「そうだ、散歩ついてに椛がいつも哨戒任務で通る道を教えてくれよ」

 

「私が通る道ですか。」

 

まぁ、それもいいかな、

 

「うん、散歩ついでだ」

 

「いいですね、行きましょう」

 

 

「椛は千里先を見渡せるんだったね」

 

「そうです。哨戒任務にもかなり役に立つんですよ」

 

「だよな。便利そうだな」

 

「そういう暮葉さんは?」

 

「俺か?俺はあまり役に立ったことないな」

 

「確か、天眼?とかでしたよね」

 

「そう。最近役にたった試しがないからな。」

 

「そうなんですか、」

 

「俺の場合は体現してみないとわからないな、あとで特訓でもするか?」

 

彼との特訓…初めてかもしれない。

 

「はい!是非!」

 

あっ。そろそろ

 

「ここで一旦停まります。」

 

「ん?何かあるのか?」

 

「この辺は比較的見渡しやすいので普段ここで一度停まってるんですよ」

 

「そうなのか。何か見えるか?」

 

「今の所は特に何も、哨戒任務中の天狗とか妖怪とかぐらい。」

 

「そうか、ほんとに椛は働き者だな」

 

「そ、そうでしょうか」

 

「俺が椛と同じ哨戒天狗の頃は、周りは適当なやつばかりだったよ、俺は椛と同じ念入りに任務をこなしてた、特訓でも同各位なら負けはなかったし、そう思うと椛って昔の俺みたいだなって思う」

 

「そ、そんなことは…」

 

「椛は頑張り屋さんだな」

 

また…頭を撫でる…なんだか…

 

「ほ、ほら!次行きましょう」

 

 

 

「ここですね」

 

「ここは…」

 

「何かあったんですか?」

 

「ここは昔に…いや、この話はまた今度にしよう」

 

「そうですか。」

 

昔何かあったのかな

 

「さてと…」

 

「何か見えるか?」

 

「えっと…あれ?あれは…静さん?」

 

「静って…俺等と同じ白狼天狗の?」

 

「はい、その先には…哨戒中の天狗たちですね。でも様子がおかしい…喧嘩?かな」

 

哨戒中の天狗が喧嘩なんて珍しい…

 

「野次馬じゃないが、天狗の喧嘩は隅に置けない、案内してくれるか?」

 

「はい。こっちです」

 

まずいなぁ…嫌な予感

 

「あっ、いま刀を持ち出しましたね…」

 

「急ぐか…」

 

静さんがたどり着く前になんとかしたいけど…

 

「間に合わないかな…」

 

「ん?どうした?」

 

「あっ、いえ、なんでもないです」

 

むしろ静さんが先についたか…

 

「くっ…二人を相手には分が悪い…」

 

「おい!大丈夫か!」

 

「お前は?暮葉か?」

 

「椛が、二人がいがみ合うを見つけてくれて、駆けつけてきたんだが…これはどうなってる…二人ともまともじゃないぞ」

 

「止めに入ったら襲ってきたんだ…全くどうなってる」

 

「この二人って…静さんとこのあの二人?」

 

「ああ、あいつらだ…毎日のように特訓してる、おかげ様でこの二人を同時は私も手に負えないよ」

 

「静さん下がって」

 

「お前の実力はよく知ってる、でも一人で相手しきれるほどこいつら容易くないぞ。下手したら殺される。」

 

殺気が…尋常じゃない…

 

「大丈夫なんですか?」

 

「まぁ、なんとかなるさ。大丈夫だよ」

 

そんな…簡単にそんなこと言って…

 

「とにかく任せて」

 

「どうなっても知らないぞ」

 

…ほんとに一人で…

 

暮葉さんが近づくと、すぐに二人は襲いかかった、容赦のない攻め。私ならすぐにでもやられてしまうだろう…

でも、彼はそれを意図も簡単に避けていく。

 

「ははは、こりゃおもしれーな。」

 

なんで笑ってるの…

 

「わ、笑うなよ」

 

「すぐ片付けるさ。」

 

鞘も抜かずに、刀を使って二人の武器を払っていく、腹部に突きを入れて、蹲ったところを気絶させていく。

 

「手慣れてるな。流石だ」

 

「凄い…」

 

「ちなみに、天眼は使ってない。」

 

「はぁ?まったく…うちの子達も舐められたもんだ…完敗だ」

 

ん…何だろう…体が痛い…!

 

「う…ん……」

 

「どうした」

 

「椛?何かあったか?」

 

「わから…ない…苦しいの…」

 

苦しい…体が熱くて…頭が響くように痛い…

 

「椛、深呼吸して落ち着けるか」

 

「息が…苦しくて…」

 

なんでだろう…暮葉さんの声を聞くと…

すごく嫌な気がする…

 

「なんかの術だな…」

 

「なら術者がいるか?」

 

「そう遠くないとこにいるかもしれない、静さん、探してもらえるか、椛ならすぐなんだが…この調子だからな、手探りでもいいから頼む」

 

「わかった。」

 

二人きりになった…

二人きりか…

 

「暮葉…さん…!」

 

暮葉さんを見る度に嫌な気がする。

憎く…恨めしく…殺気が湧く…

理由もないのに…

理由なんていらない…

なぜ…なんで…!

 

体が言うことを効かない…

 

「椛…大丈夫か!」

 

「う、うるさい…!」

 

「椛…?」

 

「お前なんか!」

 

そんな…やめて…

 

「刀を収めて、落ち着け。」

 

「嫌だ!」

 

体が…言うことを効かない

勝手に体が動く…

こんな…

 

「危ないな…なんだ…椛も十分強いじゃないか」

 

「うるさい!」

 

普段とは思えないような…

そんな攻め方…

なんで…こんなこと、したくないのに…

 

「よっと…」

 

「うっ!剣が…」

 

武器が飛んでいった瞬間、抱き締めてくる

 

「椛…そのまま聞いてくれ。」

 

「嫌だ!離せ!」

 

…話して…聞いてるから…

 

「椛は俺が嫌いか?」

 

嫌いじゃない…嫌いじゃないよ…

 

「離せっ!ううー!」

 

「俺は…好きだぞ。真面目で素直で正直で可愛い椛が愛おしい、ずっと側にいて欲しい」

 

「なんで…」

 

「椛…?」

 

「私は…お前が…暮葉さんが…」

 

「心を落ち着かせろな。多分俺のことを考えると苦しくなるんだろう」

 

「うう…」

 

「だから。何も考えず話を飲み込め。」

 

「は…い」

 

「椛、そのまま力を抜いて」

 

言うとおりに…

 

「今はただ落ち着くだけ…」

 

「…」

 

「最後に一言だけ聞いてくれ、」

 

「はい…」

 

「椛、愛してる」

 

その言葉を聞いた瞬間、

何かが弾け飛んだ気がした。

体の痛みとか、湧き上がった感情とか

色々開放された気がした

 

「椛…?」

 

その後かな…何もわからないまま気を失ってしまった。

 

「んー…こりゃ効きすぎたか…」

 

…………

 

「さてと…困ったなぁ…」

 

静さんが戻るのを待つか。

 

「うーん…?」

 

哨戒天狗の二人のうち片割れが目を覚したみたいだ。

 

「起きたか」

 

「あれ…僕は確か哨戒の任務に…」

 

「何かの出来事で隣で寝てる相方と喧嘩始めただろ。」

 

「そうだ!えっと…なんでだっけ…」

 

「そのうちわかるさ。とりあえず安静にしてろ。」

 

「わかりました…えっとあなたは?」

 

「俺は暮葉だよ。」

 

「あ、暮葉さんでしたか、」

 

静さんも遅いな

 

「あれ…椛…?」

 

「知ってるのか?」

 

「この前。一緒に特訓してたので」

 

「そうか。どうだった?」

 

「負けはしませんでしたが、余裕のない試合でした。気を抜けばすぐにでも負けていたと思います、」

 

「へぇ~お前が言うなら、椛もそれほどの実力なんだな。」

 

「それでも、僕達は二体一で戦いましたから。個々の能力としては椛のほうが…」

 

「あー。なるほど、二体一でも余裕がなかったと。」

 

「はい。相当な実力かと…」

 

「なるほどねぇ」

 

「暮葉、無事か」

 

「ああ、まぁな。」

 

「それに満も目が覚めたみたいだな。」

 

「何があったんです?」

 

「こいつだ」

 

捕まえてきた妖怪…か

見た感じ、花か何かの妖怪だな。

 

「どうやらこいつが呪術の類を使っていたらしい。叩きのめしたらすぐに吐いたよ」

 

「なんて?」

 

「どうやら、対象者の"感情を逆転"させる術らしい」

 

「感情か。」

 

「つまり満と霧はお互いの仲の良さのその関係の何かの感情が逆転し、いわゆる犬猿の仲状態まで陥った、その後駆付けた私には普段の部下上司の関係で忠誠心か何かの感情が逆転し殺しにかかってきた、と言ったところだろうな」

 

「なるほど、感情の逆転。か」

 

「僕達が静さんを…?」

 

「心配するな、私は無事だ、お前達が襲ってきたのも単に術のせいだ、咎めはしないさ、それにそれが逆転なら、お前たちの仲の良さも私への忠誠心も良くわかったからな」

 

「そ、そうですか。」

 

「さて。問題は椛だな。」

 

「とりあえず満、霧を連れて一度戻れ、哨戒任務は次がもう回ってるからいい、」

 

「わかりました。」

 

…さぁ、椛はいつ起きるかな

 

「椛、大丈夫か?」

 

「まぁ、とりあえずは」

 

「まさかお前、女の子相手に暴力奮ってないだろうな」

 

「まさか、物理的なことは剣弾いたくらいだ」

 

「物理的なこと?どういう意味だよ」

 

「例えるなら…言葉の暴力?」

 

「そのままの意味なら逆効果じゃないか、」

 

「意味合いはかなり変わって来る」

 

「よくわからんな…」

 

「静さんが離れたあと、椛はかなりの勢いで俺の事を消しかけに来た。それこそ剣を抜いて殺す気で襲い掛かってきた。」

 

「えっ?」

 

「びっくりしたが…感情の逆転ってことはつまりは…」

 

「あぁ!なるほどな!」

 

「声をかけるたびにうるさいだなんだって、ほんとにびっくりだよ。」

 

「ほぉー。ってことはだ」

 

「察してくれ。」

 

「うんうん。それで?」

 

「あのよ…まぁ、俺も椛のことは気にかけてるけどよ」

 

「気にかけてるだけか?」

 

「ホントは、それ以上だけども」

 

「それをそのまま伝えたと?」

 

「ええ…まぁ」

 

「ははは!ほんと。お前は、面白いやつだな!」

 

「やめてくれ恥ずかしいから、」

 

「もう、これはお幸せにとしか言えねぇよな!」

 

「はぁ…」

 

これは…地雷踏んだやつか…

 

「まぁ、いい、とりあえず俺達も戻るよ、」

 

「そうだな。」

 

………

 

「う、うーん…」

 

こ、ここは…?

 

「椛、起きたか。」

 

「暮葉さん…」

 

暮葉さんの家かな…

 

「気分はどうだ?」

 

 

「体調はあまり良くないです…でも…」

 

「ん?まだ安静にしないとな。」

 

「あの…暮葉さん…」

 

「どうした?」

 

「ごめんなさい…私、あんなに酷い事を…」

 

「謝らなくていい、仕方なかったからな。」

 

「何があったんでしょうか」

 

「妖怪の術だったんだよ。感情を逆転させるっていう効果。」

 

感情の…逆転?

 

「そう、だから、椛の感情が逆転して、俺の事が憎かったり恨めしく思うようになってしまった、結果襲い掛かってしまうまでに至ったんだろう」

 

「本当に…ごめんなさい…」

 

「だから、いいって。今言ったろ、感情の逆転だって。」

 

「ん?どういう意味ですか?」

 

「俺の事を散々嫌っていたということは、その逆のことを…」

 

「え?ん?んー…」

 

つまり私は…あ…あぁぁあああ!

 

「だから椛、気にすることはないぞ」

 

「…気にしますよ!、私は恥ずかしくて!あなたは役得なだけじゃないですか!」

 

「本当にそうか?椛の素直な気持ちの現れだったと思ったんだが…」

 

「確かに…そうですけど…もう!こういうのは…なんていうか…」

 

「椛」

 

また…抱き締めて…

でも…あのときとは違って優しい感じが…

 

「椛は…俺の事が嫌いか?」

 

「嫌いじゃない…」

 

「俺は好きだぞ。真面目で素直で正直な椛が愛おしい。側にいて欲しいくらい」

 

「…私は…」

 

心も気持ちも私だって同じ…

いつも一方的に彼が話をして

私はその隙をついて話すことができない

本当に意地悪でずるい人

でも…嫌いになんかならない

 

「椛…?」

 

「ねぇ。暮葉さん。」

 

「なんだ?」

 

少し強引に向かいあってみる。

 

「ど、どうした?」

 

「やっぱり暮葉さんはずるいです。」

 

「なっ…ず、ずるいか?」

 

「はい、ずるくて意地悪です。」

 

「ご、ごめん。」

 

「私だって言いたいことは沢山あります。伝えたい気持ちもありますが、部下としての立場もありますからずっと我慢してたんです!」

 

「う…うん。」

 

「あなたはいつ一人で話を進めてばかり、私は何も言えないじゃないですか」

 

「あっ…うん、ごめんよ」

 

「だから。今日は、今日こそは…私が独り占めするんです。」

 

「椛…」

 

もう一度…抱き締めあって…

 

「私だって暮葉さんのこと、愛してます、ずっと、あなたの部下でいいとも思ってしまっています。」

 

「うん。」

 

「愛おしいのも、側に居たいのも、私だってそう。だから、あなただけで私を引っ張らないで?」

 

「わかった。気をつけるよ。」

 

「うん…ありがとう」

 

やっと伝えれた。

ずっと我慢してた

これからは私も強気で行こうかな。

そうじゃないと、また私が恥ずかしがるばかりになっちゃうから。

 

「ごめんな、椛。」

 

「…」

 

「今思うと、椛のことわかってなかったんだなって。」

 

「そうかもしれないですが…でも私のことは愛してくれていたんですよね、」

 

「うん…それは変わりない。」

 

「なら、これからはお互い様です。」

 

「ああ、わかった。」

 

「さてと、気持ちはすっきりしたんですがまだちょっと足りない感じがします。」

 

「そ、そうか。」

 

「なので、ちょっと身体動かしませんか?」

 

「特訓、するか?」

 

「はい!」

 

「それじゃ、外出ようか」

 

気がついたら、もう夜なのか…

今日はなんだか…早かったなぁ…

 

「さぁ、いつでも、どこからでもいいぞ」

 

「手加減はしませんからね!」

 

「お、おう?」

 

手は抜かない。

さっきの続きをするんです。

 

「ちょっと!ほんとにまじでやるのか!」

 

「手加減をすると、面白くないです!」

 

彼に一つ思い知らせるんですから。

 

「おい、うわ。くっ…危なっ…」

 

「防戦一方ですよ!」

 

「言ってくれるな。」

 

鞘も抜かずに刀で受けて…

まだまだ追い込まないと。

彼の本気が見てみたい!

 

「くっ、仕方ないな。ここまでなのは久々だぞ…」

 

急に目つきが変わった?

 

「刀は使わないんですか!」

 

「こいつはあまり使いたくないんだよ。よく切れすぎるから…」

 

「ふーん。面白い言い訳ですね。」

 

「まぁ、まだ大丈夫か」

 

「まだまだ余裕そうですね!」

 

そう言ったけど、攻めを強くしてみても…

次から次に避けられて、刀で受けられて

だめだ。もっと攻めないと!

 

「避けてばかり!なんで攻めないんですか!」

 

「うーん…これじゃ特訓というよりは、椛の鬱憤晴らしにしか思えないんだが…」

 

もとよりそのつもりですが…?

 

「特訓ですよ!ほら!」

 

「まぁ、いいか、俺も久々に天眼を使ってるわけだし」

 

「やっぱり…」

 

やっぱりそうだったんですね

 

「そろそろ終わろう、俺も疲れてきた、」

 

「終わらせるなんて、簡単に、なっ!」

 

また、剣を弾かれた⁉

 

「ひゃ!痛い…」

 

何…?身体がいきなり吹き飛ばされて…?

 

「……はぁ…」

 

えっ…今何が起きたの…?

 

「終わり、これ以上は俺が許さないぞ」

 

何この刀…見たことない…

私の持ってるものとは…全然違う…

 

「ちょっと調子に乗りすぎだ。落ち着け」

 

「えっと…はい…」

 

「まぁ、よく追い込んだと思うよ、俺でなければほんとにやばかっただろうな。」

 

「天眼…どうしても知りたくて…」

 

「あぁ…まぁな。そう思うのはわかるが…俺も疲れるから、できれば勘弁してくれよ…」

 

「はい…ごめんなさい…」

 

「正直あのままだと怪我で済むかどうかだったから、使わないと後がなかったのも確かだ、ほんとに、やばかった」

 

「なんていうか…」

 

「すっきりしたか?」

 

「えっと、はい。」

 

「そうか、そりゃよかった。」

 

「でも、最後何されたのかわからなかったです。あと、暮葉さんの刀も初めて見て…」

 

「ちょっとした衝撃波みたいなものだ。」

 

「そんなことができるなんて…」

 

「まぁ、一種の弾幕みたいなものだぞ、そう言うのは椛の方が得意だと思うんだけど…」

 

「近すぎて見えなかったですから…」

 

「あぁ、まぁな」

 

「その、刀は?」

 

「こいつは、昔、魔法の森の近くの変な店で買ったんだ。外の世界の日本刀とか言うらしい、」

 

「外の世界の刀…すごいですね。」

 

「ああ、さっき言った通り、よく切れる。」

 

「刀身が…なんというか、綺麗ですね。」

 

「ああ、椛が使ってるのと比べると、こっちは細身で割と長い、厚みもこいつはあまり無いな。おまけに軽い」

 

「ほんとに、すごいですね…」

 

「外の世界ではこんなものがたくさんあるらしい。」

 

「私には扱えないです。」

 

「木ぐらい、簡単に斬れるからな、容易に使うもんじゃない」

 

「そう思えば…半霊の人が同じようなものを使っていたような。」

 

「魂魄妖夢だったか?あれに似てるな。でもあれは持ちやすいように全体的に小さい。それに、これは単純に斬るための刀だ。」

 

「確かに、そうですね。」

 

「さあ、戻るか。疲れた。」

 

「はい。ありがとうございました。」

 

私も、少し疲れたかな。

 

 

 

「椛。帰らなくて大丈夫か?」

 

「今日はもう遅いですし…できれば泊めていただけたら…」

 

「うん、いいよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「俺はもう眠たいから。先に寝てるよ。」

 

「あの…」

 

別々のベット…なんか気に入らない…

 

「そっち行っていいですか!」

 

「い、いいけど…今日はやけに積極的だな…」

 

勢いで…やっぱ恥ずかしい…

 

「相変わらず椛は素直だよな。」

 

「い、いきなりなんですか?」

 

「ん?今だって、恥ずかしいんだろ?」

 

「うぅ…はい…」

 

「まぁ、俺もまさか同じベットで寝るなんて思わなかったから、正直気が気でないけど。」

 

それにしてもやけに落ち着きすぎですよ…

 

「へ、変なことしないでくださいよ?」

 

「んー。保証できないかな。」

 

「なっ!ど、どうしよう…」

 

出たくないけど…出たい…けど…

ど…どうしようかな…

 

「嘘だよ、いきなり襲ったりなんかしないさ。」

 

「ほ、ほんとに?」

 

「あはは、椛が可愛すぎたら、わからないな。」

 

「むぅ…」

 

ほんとに大丈夫かなぁ…

 

「そういえば。暮葉さん。」

 

「どうした?」

 

「昼間、観察地点に停まったときに何か言い出してましたけど。何だったんですか?」

 

「んー、聞きたいか?」

 

「そうですね。半端で止めちゃって。気になりますし。」

 

「面白い話はできないぞ?」

 

「面白ろくなくても聞きたいです」

 

「まぁ…昔な。あそこはもう少し広かったんだけど、」

 

……

 

あの頃は丁度今の椛と同じくらいで

哨戒天狗だった

 

その頃からあの刀も持っていて。

天眼も使えていたんだ。

 

あの広場は、天狗同士で特訓するのに最適な場所で、毎日誰かはあの場所で特訓していたんだ、俺もそのうちの一人。

 

その頃はまだ、大振りの哨戒天狗の剣を使っていたが、あることを期にあの刀を使い始めた。

 

哨戒任務を終えて、同じ哨戒天狗と特訓していた時。いきなり妖怪達がやってきて、襲い掛かってきた。

 

もちろん、俺達は天狗とはいえ哨戒天狗、見回りが専門だから、大して戦力にならない奴が大多数だ。

 

俺も必死になって戦ってた。他の仲間も戦っていたが。目の前で殺される奴もいた…俺も流石に数で押されると、仲間を庇う隙すら作れなったんだ。

 

次第に逃げ出すやつもいた。

一人の烏天狗がすぐ戻ると声をかけて、飛んでいったのを、よく覚えてる、

 

ジリ貧になってきて。俺の剣がついに欠けてしまって…それで、背負っていた、刀を鞘から抜いて構えた。

 

その時始めて刀を構えたんだ。

さっきまでと刀身はあまり変わりがない。

なのに軽くて振りも早い。

慣れるのには時間が掛からなかった。

 

その刀で攻め返したんだ。

武器が軽くなった分動きもさっきより軽くなって避けやすくなった。

 

それでも、数に圧倒されるのは変わらなかったけどな。

丁度そのときに刀の強さを知ったのと同時に、刀の恐ろしさも知ったよ。

相手の隙ができた瞬間に、振りかざしたら、相手の腕が落ちるのが見えた、

切り込むだけじゃなく。骨まで断ってしまうなんて思いもしなかった。

無我夢中になってたから。そんなことを考えてる場合じゃなくて。痛がっていたのをそのまま切り捨てた覚えがある、

 

少ししたら、上司達が来て、妖怪達が退治された。

 

妖怪達が居なくなったあと。

上司達に連れられて。

妖怪達が襲ってきたことや、他の天狗のこと。刀の話もした。

 

話が大きくなりすぎたのか。

俺は大天狗様に呼び出しもされた。

まぁ。特にお咎め無しだったから大丈夫だったけどな。

 

あの事件依頼、あの場所は誰も行かなくなってしまった。

 

それからしばらくしたあと。

哨戒任務中に妖怪達が俺を呼び出した

 

あの広場までいって。

殺してほしいと願い出てきた。

妖怪達は痛みのない最期を迎えたいって言ってたよ。

 

確かに、あの刀であれば、痛みを感じる前に命が断てる。

総確信したんだろうな…

 

俺は特に断る理由もないから。

言われたとおり一体ずつ首を落としていったよ…

 

そのうちに刀が、恐ろしく感じてきた。

よく斬れすぎるせいで、無残にも命が経たれていく。

全員の死体を見て俺は正気でいられなかった。そこから逃げたかった、でも、刀が恐ろしいはずなのに、捨てることはできなかった。

 

………

 

「それ以来、刀の鞘を抜かないようにしている」

 

「なんだか…複雑な気持ちになりますね…」

 

「だから言っただろ、面白い話はないって。」

 

「さっき鞘から抜いてましたよね。あれは?」

 

「衝撃波を飛ばすため。かな。あれ自体は弱い衝撃だ。吹き飛ばす程度の威力しかないから。安心してくれ。」

 

「もしも刀身が当たっていたら…」

 

「万が一にもそんなことはないよ、」

 

「そう…ですよね」

 

「あの時の大振りの剣は。まだ残ってるんだ、今でもたまに使ってるよ。」

 

「そう…なんですね」

 

「椛。」

 

「はい?」

 

「眠たいだろ?」

 

うん…だんだん眠たくなってきてる。

 

「今日は疲れた。」

 

「私も…疲れました。」

 

「おやすみ。」

 

「はい…おやすみなさい、」

 

 

そっと。抱きついてみる。

男の人とこんな風に親しくなるなんて初めてだから、少し恥ずかしいのはあるけど。

 

でも、とても安心感があって暖かい。

 

「暮葉さん…ありがとう。」

 




次どうしようかな

それではまた会えたら会いましょう
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