五代目勇者の勇者道《ブレイブストーリー》   作:上井カルタ

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どうもみなさんこんにちは。上井カルタです。
今回からまた新小説を書いていきます。
ごゆっくりどうぞ。


第0章 すべての始まり
プロローグ 『勇者』


「――――はぁ・・・はぁ・・・でりゃ!!」

 

「フンッ!!」

 

城の中で砂埃が激しく舞い、その空間で金属音が響き渡り、剣と剣が火花を散らして交錯し、衝撃波が起こる。

 

「もう、諦めたほうがいいんじゃないか?」

 

そんな言葉と共に、振リおろした剣を弾かれた青年は着地と共に口から血を流した。

 

「ふざけるな・・・俺は『勇者』だ!俺は『魔王』を倒すまで諦めない!」

 

「その『魔王』に今、貴様は負けているのだぞ?」

 

ふらつきながら剣を構える青年に対し、目の前の平気な表情で剣を立てる男は、その愚かな青年に呆れるほか無かった。

 

「もうじき『魔神』も復活し、この世界に終焉をもたらす。貴様はそんな状態で我を止められると思うのか?」

 

「・・・ああ」

 

「っ!!!ほざけ!」

 

男はその場から青年の元へ飛び、懐に入り、剣を振った。

 

「ぐっ・・・」

 

青年は咄嗟に剣を前に出し、ガードするも、その勢いに負け、奥の壁に吹き飛ばされた。

衝突した壁は粉々に砕け散り、崩れ落ちた壁の残骸から剣を杖代わりにしながら青年が立ち上がる。

立ち上がった青年は先ほどよりも息が荒く、出血の量もひどくなったのにも関わらず、真っ直ぐ男を睨み付ける。

 

「なぜ貴様はそこまでする。何をしても結果は変わらぬと言うのに・・・」

 

男の問いに、青年は掠れた声で答えた。

 

「俺が・・・『勇者』だからだ・・・」

 

「まだ言うか。魔王一人倒せない勇者が勇者を名乗るな」

 

今にも倒れてしまいそうな彼に冷たい言葉が突き刺さる。

男は剣を上にかざし、呪文を唱え始めた。

さらに呪文を唱えると共に男の背後にある黒い球体がドクンドクンと心臓のように動き始めた。

 

『我が主である魔神よ。我と共にこの世界を闇に染め、世界に終焉を―――――』

 

男が呪文を唱え終わる時だった。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

青年は手に持っていた剣に、出せるだけの力を込め、男目掛けて剣先を向けた。

すると、青年の周りから光が立ち込める。

 

「この力は・・・」

 

「これが・・・最後だ!!」

 

青年の剣が眩い光を放ち、雷を迸らせている。

 

『我、勇者が放つのは、聖なる封印の一撃なり。目の前の敵を封じ、平和と言う名の正義を取り戻せ!』

 

『ジャスティスブラスト!!』

 

青年は剣を強く握り締めると、男目掛けて剣を投げた。

光を放った剣はとてつもない速さで男へ飛んで行った。

 

「バカめ!そんな攻撃が私に通じると・・・」

 

「誰もお前に攻撃なんかしてねぇよ!」

 

剣は男の目の前で先程以上の光を放ち、男の目を晦ました。

 

「クソっ!・・・しまった!」

 

男が目を開けたときには剣は男の背後にある球体に突き刺さっていた。

剣が突き刺さった球体は動きを止めた。

 

「もう遅いぜ。魔神は封印した。仮にお前がその封印を解除しようとすれば、剣と共に魔神が消滅するぞ」

 

「貴様・・・よくも・・・よくもおおおおおおおおおおお!」

 

男は悲痛な叫びを上げながら剣を振り下ろした。

振り下ろしたと同時に、とてつもなく大きな斬撃が放たれた。

 

「ガハッ!」

 

斬撃が青年の左腕を切断し、青年はその場で仰向けになって倒れた。

切断された左腕は宙を舞い、ボトッと音を立てて地面へと落ちた。

 

「我が主を封印したことは見事だ。これで我の世界の終焉という願いは消えた。だが、貴様が行った封印の罪は重い。よって貴様を死刑とする。何か言い残すことはあるか?」

 

男は、剣を青年の首に当て、問いかけた。

 

「へっ・・・元から殺すつもりだったくせに何を今更・・・そうだな・・・一つだけある」

 

青年は最後の力を振り絞って答えた。

 

『俺の力を受け継ぐ、新しい勇者が、お前を必ずぶっ倒すていうことだけだ』

 

青年は笑いながら目をつぶった。

 

 

 

「そうか」

 

 

 

次の瞬間、青年―――――勇者は魔王の手により、絶命した。

 

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