知将MUR   作:ピュゼロ

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イベント特需なのか、e7甲攻略中にサラトガ任務していたら初めて元帥になりました。ブルネイ鯖です。よろしくお願いさしすせそ。


第114514話 その⑦

 

 帰ればまた来られるから……。

 来れるだけである。また、同じぐらいの金言として、油の一滴は血の一滴よりも重い……! というのもある。

 

「じゃあどっちなんだよ」

「んもう、お馬鹿なこと言ってんじゃないの」

 

 八重歯を剥きだして唸る朝霜に、足柄はやれやれと首を振ってたしなめた。

 

「いい? 海の上では全てが闘争よ。カンタンに、じゃんけんとしてみましょうか。朝霜、アンタ今から私と霞に勝ちなさい。出す手は教えてあげる。こちらは三つどれでも出せるの。アンタにはグー出すのを許すわ」

「あー? それでどうやって勝つんだよ」

「――二人とも、馬鹿ばっかり言ってんじゃないの!」

 

 じろりと霞が睨みつけた。

 足柄は胸元のスカーフをいじりながらくすくすと笑う。

 

「ね? 一つしかないってのは、いかにもお馬鹿なことなのよ。何事も使い分けというわけね」

「ふうん。なあ、霞。だってサ」

「出撃前よ。私語は慎みなさい」

 

 話を戻すわね。

 帰れば、また戻れる――とは限らない。そもそも、敵の勢力圏内で(特に私たちの戦いはそれが多いわね)追撃を振り切らないといけないし。

 出る必要がなくなる事もあるわね。

 私たちが動かされる時には、戦術的目標と戦略的目標とがあって初めてお呼び出しがかかるわけなんだけど……。

 例えるなら、戦術はじゃんけんで何を出すのかという作戦で、戦略目標は勝ち抜いて得られる最後一つののプリンだったりするわけ。

 

「ねえ。さっきからその例え、いる?」

「んもう、いいじゃないわかりやすくて」

 

 つまりね。

 敗走する――という事は、その大目標を果たせてないという事になる。

 尻尾巻いて逃げ帰ってるんだものね。ま、帰る分にはどうぞご勝手に……という事かもしんない。ただし、もう一度来てもプリンはもうとっくに食べちゃってる……なんてことが、ないとも言い切れないわよね。

 

「あたいはプリンはいいかな。どっちかってーと……ゼンザイかなあ」

「あら。いいわねえ。間宮さんの白玉ぜんざいは絶品よね」

「あー? 足柄はカツじゃねえの? 甘いもんも食えるんだな」

「那智よりかはね」

 

 三人の前を、どっちが艦首でどっちが艦尾だかわからなくなった熊野が運ばれ、そのまま風呂にぶちこまれた。

 なんとなく、そのまま黙り切って、遠くの方から響いてくる奇声を聞くともなしに聞いていた。

 

「……じゃあよ、補給が先かい? それとも修理か?」

 

 しばらくして、朝霜が再び口火を切った。

 こりゃあなんとも思慮深い問題じゃねえの? え、霞よう?

 

「……もちろん補給ね」

 

 間髪入れず足柄が断言した。

 こういった馬鹿話は、得てして互いに極端なまでに意見をいった方が面白くなるのだ、という表情をしている。

 

「へー? じゃあ今のは放っとくのかい」

「そうは言ってないけどね。お腹が減ってちゃ何にもできないわ! 熊野にも一緒に補給しましょ」

「アレに何か食えってのはけっこー難儀だぜ……」

 

 食ったものどこに貯めればいいのかパッと見てわからなかったじゃねえかよ……。

 朝霜は口の中でもごもごいった。

 

「霞はどう思うかしら」

「は? そんなの、どっちでもいいわよ」

 

 結局のところ、提督どのが手早く工廠と補給のボタンを押せばいいのだという結論に達して、あとは、いつものように上官への不平不満に終始した。

 

 ちなみに、足柄たちの出撃は、空母に補給するボーキサイトがどこにもないという事でとん挫した。

 

「約二時間後に物資が到着する予定です。それまでは各員待機していてください」

 

 口を尖らせる三人に、秘書艦はいつもの笑顔でそう指示した。

 別に空母が動けなくても構いやしねえ! あたいはこのまま刺し違えてでもやるぜえ!

 そんなふうに気炎を上げる朝霜を、足柄は片腕で羽交い絞めにしながら大きくため息をついた。

 

「は…なせ…ば……首…絞まってる……!!」

「貧乏くさい戦争ねえ」




e7甲第二ゲージ削り終わったところでボーキが底をつきました。ラスダン攻略中のバシクルは楽しいなあ(建前)
このゲームもうしたくないです……(本音)
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