たった一度の青春を   作:かなりあ

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遅くてすみません


いつもの彼女

「ほら、そんなに恥ずかしがらず早く見せなさい」

 

「で、でも.....俺こういうの初めてで.....」

 

「大丈夫だ、私は知識なら沢山あるからな。安心しろ、優しくしてやるから....な?」

 

そう言って彼女は俺の頭をゆっくりと撫でた、そしてその手はゆっくりと下へ向かっていく

 

「ほ、ほう、これはなかなか立派じゃないか....」

 

「は、早くして下さい、恥ずかしいんですから」

 

「うむ、では失礼するぞ」

 

彼女は慎重に少し緊張気味に手を伸ばす、その震えからかその指先がふと触れる

俺もグッと手を閉じて我慢しようとしたが耐えきれずに声を出してしまう

 

「す、すまない!痛かったか?」

 

「い、いえ!なんでもないです、続けてください」

 

「そうか、では続けるぞ、さっさと終わらせてしまおう」

 

そう言うと彼女は自分のスカートに手を掛け

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消毒液を取り出した

 

「なむさん!」

 

「いってぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良し!これでもう大丈夫だぞ!」

 

「ありがとうございます....痛ててて」

 

「それにしてもなかなかいい足をしているんだな、何かスポーツでも?」

 

「ええ、サッカーを、部活でですけど」

 

質問に対して俺は治療して貰った膝を擦りながら答える

やはり会長は会長であってそれは5年前でも変わらないんだなと膝を見て思った

会長に最後に会ったのはたった数日前、今はまだ出会ってすらいなかった事になっているのに俺はとても懐かしい気持ちになっていた

 

「ふふ、サッカーか....やはり男子は玉遊びが好きなんだな」

 

「なんかひっかかる言い方だな.....はは」

 

何時だったか忘れたが同じ様な会話をした事がある気がするあの時は七条先輩も一緒だったっけ、つい思い出し笑いをしてしまった

 

「あ.....」

 

「え?」

 

会長が小さな声で驚いたので何かと思うと頬に暖かい水が滴っていた

 

「あ、あははは、すみません。目にゴミが」

 

「あ、いや、」

 

「じゃあ俺、妹を待たせてるんで!」

 

そう言って強引に会長から離れる、会長も何が何だか分からず混乱している

 

「絆創膏ありがとうございました!さよなら、天草さん!」

 

そして背を向けて次はコケないように全力で走る

会長も困惑しながらも手を振ってくれた

変な所を見せてしまったが次に会うのは5年後だ、会長も忘れてくれているだろう、そんな気持ちで俺は家に帰ってしまった

大きなミスを犯しているのを分からずに

 

「.....私、名前教えたっけ?」

 

このミスがいつか大きな失敗だったと気づくのは彼がまた彼女に会う時である




また次も遅れると思います、ごめんなさい
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