たった一度の青春を   作:かなりあ

6 / 7
少し文章を変更しました


YDT(やればできるタカトシ)

「うわっ、すげぇ!」

 

「頭いいんだね!」

 

「この裏切り者ー!」

 

俺が過去に戻ってきてから早くも2ヵ月がたった頃

クラスでは珍事が起きた

それは遡る事数時間前の事

 

~

 

「田中」

 

「はい」

 

「くそっー、ここは合ってると思ってたのになー」

 

「よっしゃ!ギリギリ平均点!」

 

「終わった....」

 

「テスト返してる途中だぞ!静かにしろ!」

 

テスト返し、やっぱり学生っていえばっていうものの一つ、高校にいた時もあったけどなんかこう心の持ちようが違う気がする

昔はみんなみたいに1点、2点で騒いでたけど

 

「津田」

 

「あ、はい」

 

流石にくさっても元高校生、80点はとれてるだろ

 

「え」

 

自分に返されたテストの点数を見て驚いた

そんな点数とったことなかったから

 

「おい、タカトシー、お前何点だった?やっぱりまた平均か?」

 

「う、え?あ、あぁオレモヘイキンダッタヨー」

 

驚いているところによくつるんでいた友達がやってきたので一応嘘をつく

見せたらやばそうだし

 

「そっかー、面白くねぇや」

 

「あははは、あっ!」

 

愛想笑いで誤魔化そうとした瞬間友人の手が伸びてきてテストを奪われてしまった

 

「なんて誤魔化そうったってそうは行かないぞ!」

 

「いや!ちょ、本当に待って!」

 

抵抗しようにも椅子に座っていたせいで手が届かない

 

「さてさて、一体どんな酷い点数を..!!」

 

「口に出すなよ!絶対だぞ!」

 

「ひゃ、100点!!??」

 

「口に出すなって言っただろ!?」

 

「あ、今のえろい」

 

「どさくさに紛れてぶっ込んだの誰だ!?」

 

~

 

 

という事があってクラスのみんなが俺の机に寄ってきている

...というかその後の点数も全て叫ぶとか確信犯だろあいつ

 

「はいはい、もう帰れよお前らー」

 

「んじゃ帰るから!」

 

「あ、待てよ!」

 

先生の呼びかけによって助けられた俺はダッシュで帰り友達伝いに耳に入れたコトミから母親に呼ばれて何故かお説教を喰らった後、お祝いをされたいうよくわからない事になったのはまた別の話

 

 

話は変わって土曜日

俺はテスト明けの部活に参加していた

過去に戻ったからって体力とかは引き継いだ訳じゃないのでとてもしんどいものだったが三年間かけて編み出した巧妙なサボりによりなんとか持ちこたえていた

 

「よし、お前ら集まれ!」

 

集合する時に不思議に思うことがあった

コーチの横に見たことのない女の子が立っていたのだ

他の部員もそれが分かると一気にざわざわしだした

そりゃいきなり女の子が現れたら誰でも不思議に思うだろうが俺の場合は違う

 

「今日からこのサッカー部にマネージャーがつくことになった、自己紹介してもらうからちゃんと聞いとけよ」

 

俺は未来の記憶を持っているのにその女の子を見たことがないのだ

勿論忘れている訳じゃない、記憶ではマネージャーなんて居なかった

 

「こんにちは!今日からマネージャーになります 桜井 桜花 (さくらい おうか)です!わからない事があると思いますがよければ教えてくださいね?」

 

部員が騒然とする中、俺は見覚えのない女の子に対して思った

いや、前から考えていたんだ

過去に戻ってから会ったことの無いはずの会長や姉さんと偶然出会った

テストでは前代未聞の点数を叩き出せた

 

そして居なかった筈の彼女

もし、もし俺が何かの拍子に過去を変えたのだとすると逆もできるんじゃないか

 

そう未来を...彼女達を救うことが

 

希望が見えたなか、桜井はこちらを見て微笑んだ気がした

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。