たった一度の青春を   作:かなりあ

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遅くなって非常に申し訳ありません


フラグ建設株式会社タカトシ

周りがすっかり暗くなった頃ようやく練習が終わった

周りを見渡すと見るからに疲れている部員達が無理をして立っている

まぁ、理由は単純だ

 

「わぁー、皆さん凄いです!あんなに頑張ってたのに全然平気そう!」

 

「「いやー、そんな事は」」

 

皆、桜井さんにいい所を見せたいのだ

 

(どう見たって限界だろ...足ぷるぷるしてるじゃん)

 

桜井さんは少し天然が入ってるのかな、と思っていると足元にボールが転がってきた

 

「そう言えばサッカーするの久しぶりだったけど意外に動けたなぁ、身体が覚えてるってやつなのかな」

 

せっかくなのでリフティングをしてみた

ボールを蹴りあげるのは少し苦戦したものの上がれば、トントントンとリズムが刻まれる

 

「うおっ、タカトシお前いつからリフティングできるようになったんだ?初心者だったろ?」

 

「あ、なんか俺も意外なくらい出来てて」

 

友人が不思議がるのも仕方ない

たった数日前まではサッカーなど遊びでしていだけの未経験者だったのだ

 

「よっ、ほっ、はっ」

 

「す、凄いです!津田さん!」

 

「さ、桜井さん!?」

 

いつの間に背後にまわったのだろう、桜井さんが後ろから尊敬の念をこめて褒めてくれた

そしてそれに驚いた俺はボールを踏んでしまい転けてしまった

 

「い、いててて」

 

「おい、大丈j「大丈夫ですか、津田さん!?」.....」

 

「だ、大丈夫だから...いっ!?」

 

「ダメですよ!保健室行きましょう!」

 

そういうなり桜井さんは俺に肩を貸してくれ、さぁ!行きましょう!とリードしてくれる

確かに彼女が原因と言えばそうだがこの子に羞恥心という言葉はないのだろうか?

周りにはまだ片付け中の人達が沢山いるのだが

 

(こ、これは流石に近くないか...ってか視線が痛い!)

 

俺は桜井さんの行為に甘えてそそくさとその場を去った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

津田さんを保健室に連れていった後、すぐに顧問の先生に報告しに行った

心配だったから一緒に居たかったけど、ぐねっただけだから大丈夫だと笑って済ませてくれた

 

ミーティングが終わったあと私は校門で津田さんの事を待っている

 

はぁー、やっちゃったなー

と心の中で呟く

今日は転校初日であり早く溶け込むために色々と張り切っていたから、つい大声を出してしまった

そのせいであんなに上手な人を怪我させてしまった

 

「どうしよう...これでサッカーが出来なくなっちゃたら...許してくれるかな....」

 

うーんうーん、と頭を悩ましているうちに思考はさっき見たリフティングに変わっていた

 

「サッカー上手だったなぁ....あんなにかっこよくボール蹴れるなんてちょっとかっこよかったなぁ津田さん」

 

「俺がどうしたの?」

 

「」

 

「あれ?聞こえてない?おーい、桜井さん?」

 

「い、いつから居たの!?聞いてた!?」

 

いつの間に来ていたのだろう

もし聞かれていたら...と想像すると顔が暑くなる

 

「え、今だけど」

 

「そ、そう良かったぁ」

 

聞かれてはいないようでホッとする

それよりも忘れる前に謝らなくては

 

「あの、さっき本当にごめんなさい。私のせいで怪我を...」

 

「いやいや、いいよ。俺も不注意だったし、今回はおあいこってことで」

 

「で、でも」

 

「こんな怪我なんて事ないよ、ほら、ジャンプだって出来るし」

 

「な、何してるんですか!?危ないですよ!?」

 

津田さんがいきなり大きく中に飛んだので焦ってしまった

けど何故か津田さんは笑っていた

 

「ほら、桜井さんは大きな声出すぐらい元気な方が可愛いよ」

 

「え.....」

 

急に言われたその言葉に胸がドキッとした

今まで言われたどの褒め言葉よりなんだか嬉しくてにやけてしまう

 

「あ、あ、か、可愛いなんて、あはははは、そんな事は」

 

「いやいや、絶対に可愛いよ」

 

(え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ)

 

止まらない鼓動を抑えて考える

けれど経験した事のない気持ちにより私は思いも寄らぬ答えにたどり着いてしまった

 

津田さんは私に告白しているのだと

 

「ご、ごめんなさい!私まだそういう事に興味なくて!」

 

私はそう言って家に全速力で帰った

走っている途中も鼓動を早くて今にも心臓が飛び出しそうだった

家に着いても何も考えられなくてその日はすぐに寝てしまった

 

 

 

 

 

 

 

「え、お、俺なんか言ったか?」

 

1人置いてかれた俺はよもや今フラていてしかも友人が背後でそれを目撃しているのを知る由は無かった

 

 

 

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