クラスメイト全員が勇者召喚された時、一人だけステータスが低すぎたので闘技場に行かされ始末されそうになったがおかげでおぞましい力を得ることの出来た少年の物語 作:青猫ハマト
「勇者様方.......どうか我々をお助け下さい.......」
今、転生・転移・召喚系の小説でよくあるテンプレ発言をしたのは青いドレスを身をまとう少女だった。
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俺、神谷滋は何処にでもいる平凡な中学2年生.........とは言いがたくオタクで何時もいじめられている基本的ないじめられっ子だった。
驚くことなかれ、今まで少しでも関係を持った女子は1人だ。
しかも、その1人との関係など、中学の入学式で「おはよう」と挨拶をしただけでその後徐々に俺から離れて行った程度の悲しい過去だ。
頼れる親も2年前に他界、親戚も引き取ってくれずに一人暮らし。
それに加え1年前にあった凶悪強盗事件で正当防衛と言う名の人殺しをしてしまった俺には先生ですら相手にしてくれない。
そして、追いうちをかける様に生徒が俺の情報を学校中にばらまきいじめはエスカレート。
人生とは言いがたい、最悪な生き方をしていた。
----もういっその事、自殺をすれば楽なのではないか?
そう考えていた時の事だった。
急に、教室中が白く優しい光に包まれ視界がホワイトアウトされた。
そして、視界が戻り目を開けると.......
「勇者様方.......どうか我々をお助け下さい.......」
今、転生・転移・召喚系の小説でよくあるテンプレ発言をしたのは青いドレスを身をまとう少女だった。
クラスメイト達は、なんなんだ!?とかどうなってんだ!?とか混乱を思わせる発言をばらまいていた。
「ああ、よかった!勇者召喚に成功したぞ!」
側近らしき人の放った今の発言だけで滋は現在状況を理解できた。
そう、俺達は異世界召喚.......正式には勇者召喚をされた勇者候補であるということだ。
恐らく魔王を倒せというのだろう、わかりきったことだ。
俺が、状況判断をしていると一人の生徒が口を開いた。
「あのー。これはどういう状況なんでしょうか.......」
恐らく誰もが思った事だろう。
因みに今のは唐木帝の発言だ。
唐木帝は、俺と同じいじめられっ子なのだが少々頭がきれており巧妙に全ての脅威を俺に向けさせたブラックリストに記録してある一人だ。
「あ、申し訳ございません.......とりあえず今から行く場所でお話をさせていただきます。あっ、あと、ステータスオープンと唱えて下さい。不備があると困りますので.......」
俺達はどうすることも出来ないので、それに従いステータスオープンと唱えた。
すると、目の前に数字や文字の書いたロールが出てきた。
すかさず少女は説明する。
「皆様、ロールに目を通して下さい。一般的な数値は全ステータスが30くらいですが勇者様は基本的にレベル1で運以外の全ステータスは200前後の筈です。」
周りのステータスを見ていると、
『黒木厳 14歳 レベル1
体力 250 魔力 183
攻撃 214
防御 196
スピード 235
運 20
スキル
『女神の加護lv1』
』
等、他のクラスメイトも同じような数値だった。
だが、俺だけ数値がおかしい。
『神谷滋 14歳 レベル1
体力 1 魔力 1
攻撃 1
防御 1
スピード 1
運 1
』
実際、周りの人も注目している。
当然、注目されているので少女も見に来る訳だが少女はステータスみた瞬間俺の手を取って、その場から離れた。
話にならないから、金だけ渡すので自由にしてくださいとか、そんな感じだろうか。
だが、俺に告げられた言葉は信じられないものだった。
「貴方には、ドラゴンの餌になってもらいます」
ただそれだけの言葉。
それを聞いた瞬間、俺の意識は闇に沈んだ。
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俺は、大声で目を覚ました。
まだ意識は朦朧としている。
だが、はっきりと声だけはきこえる。
「ハハッ!神谷がドラゴンに食われるショーだってよ!」
「まあ、あんなクズ居なくても魔王倒せるだろ」
「というかぁ、足手まといっていうかぁ邪魔だよねぇ」
笑い声が聞こえる。
クラスメイトの声だ。
そっか.......俺は、どんな世界でもこんな役なのか.......。
人に頼れず、見捨てられ、すぐに人生が終わるのか.......。
早く死ねるなら喜ばしいことかな.......。
出来れば、もっといい人生を送りたかったなぁ。
すると、ふいに声が聞こえる。
『新たなる人生を歩みたいか?』
出来るものならな.......。
『お主は何を望む?』
楽しい人生.......誰にも縛られず、自由に行動して.......あいつらに復讐する。
『あいつらとはお主の仲間か?』
仲間?ハッ!あのクラスメイト達は仲間でも何でもない.......復讐対象だ。
『お主は本当に新たなる人生を歩みたいか?』
歩みたい!そして、あいつらに復讐したい!
『フム.......どうやら本気のようだな.......。良いだろう。お主にそれを実行する力を与えよう。だが、我はお主に干渉はしない。力をどう使おうがお主の勝手だ。』
それを境に声は消えた。
そして、自分にとてつもない力が入っていくのが分かった。
そうか.......これが力か.......。
「ハハッ!フハハッ!フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
俺は、いつの間にかおぞましい声で笑っていた。
不気味な不気味な声で.......。
「うおっ!どうした?壊れたか?」
「まあ、あれは古代龍といい、最強種のドラゴンですからね。しかも、あのドラゴンは召喚されたものでして特別な力を秘めています。」
へえ、古代龍か。
話は出来るのかな。
疑問に思ったので΄΄【龍語】„„で話してみた。
『なあ、あんた会話は出来るのか?』
『!!?貴様龍語を.......?』
『ああ』
『ほう.......龍語を話す人間は居なくなったと思っていたが.......貴様面白いな.......』
龍語を話す人間は死んだのか.......じゃあ、俺に力を与えた奴は人間じゃないのかも知れないな.......。
『なあ、今から始まる戦闘だが.......賭けをしないか?』
『賭け?』
『そうだ。お前が勝ったら、命を差し出そう。ただし、俺が勝ったら絶対服従を誓え。』
『ほう?だが貴様の対価と私の対価.......釣り合っておらんぞ?人間の命など、我にとっては対価にもならん』
『いや、あんたはプライドもかけているからな。人間一人殺せないとなると、名誉が傷つく。.......それで?やるか?』
俺が最終確認をすると龍は黙ってコクンと頷く。
それとほぼ同時に、始まりの合図が聞こえた。
始まった直後、龍は一瞬で目の前に移動して、鋭く、尖った爪で俺を切り裂いた。
真っ二つに。
龍は勝ち誇った顔で.......。
審判は呆れ顔で決着を告げようとする。
「この勝負、古代龍のk「おいおい、勝手に殺すな」ッ!」
会場に死んだ筈の俺の声が響いた。
すると、呆れ顔だった審判だけでなく、勝負を見ていた全ての人が真剣な顔で俺を見る。
そう、胴体が繋がっている俺を.......。
『なっ!我の攻撃が効いてない.......?!』
「次は俺の番だな」
俺は、龍に威圧を与えた。
すると、龍はだんだんと圧されていく。
そして.......敗けを認めるように頭を下げ、うずくまった。
そう、威圧だけ。
たったそれだけで、最強種の古代龍は敗けを認めたのだ。
その光景に見ている全員が息をのむ。
中にはその光景を信じられないような顔つきで見ている者もいる。
俺は、降参している、古代龍に近づき、龍語で話す。
『さて、約束は守れよ?』
『.......分かった。我も誇り高き龍だ。契約に従おう。』
こうして俺は、異世界初の龍種契約.......それも最強種 古代龍の契約をしたのだった。
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