複製兵団が鎮守府に着任ス   作:コレクトマン

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人類が団結する時は、共通の敵の出現である。


呉鎮守府に到着したキャプテン・レイ率いるアンチ・トルーパー部隊は、提督代理である“長門”と出会う。そして中破状態であった謎の艦娘“リベルタス”をドック入りしている間長門から呉鎮守府で起きた過去の出来事をレイに話した。そんな最中、レイは駆逐艦である“吹雪”を見た瞬間、レイが好意を抱いていた女性ジェダイ・ナイトの人物と瓜二つであったことに驚きつつも謎の艦娘であるリベルタスをレイ達の船に住まわせる事になり、その翌日に滞在のお礼に呉鎮守府の復興を手伝うのであった。



EP3 深海棲艦の襲撃

 

 

太陽系第三惑星“地球”滞在日誌 三日目

 

 

 

 

12BBY 3DAY

 

 

 

 

我々アンチ・トルーパー部隊はリベルタス(艦)を呉鎮守府に入港して以来、呉鎮守府の復興作業に勤しんでいた。何でも呉鎮守府の被害はあまりにも酷く、鎮守府としての機能が未だに回復していないが故に、我々アンチ・トルーパー部隊はエンジニア達とリベルタス(艦)内にある資材を使い、鎮守府の復興と司令部としてのアップグレード作業を行っていた。今でも呉鎮守府の辺りには遠征に向かっいったLAAT/iが何回か着陸して遠征で鉱石や石油燃料、ボーキサイトなどを積んだ資材を降ろし、また離陸して遠征に向かうのを繰り返し、呉鎮守府の復興の為に行動していた。無論、リベルタス(艦)の修理も忘れない様にエンジニア達を二班に分けて行動している。リベルタス(艦)内に保管されているウォーカーであるAT-RTをエンジニアのアーサーがこの星のネットを使ってこの地球の様々な兵器や乗り物の画像を観覧している時にある事を思いついたそうだ。彼曰く、“AT-RTをスピーダー・バイクに変形出来る様になれば艦娘達も楽じゃね?”とのことだったそうなので一機を改造してその試作一号機を完成させ、試運転を行うのであった。……正直なところ、嫌な予感でしかない。試運転の時に他の艦娘達がアーサーが改造したAT-RTを拝見していた。拝見していた艦娘は夕立、睦月、電、雷、暁、響の駆逐艦達と北上、大井、木曽、龍田の軽巡洋艦達である。アーサーは改造AT-RTを拝見しに来た艦娘達に性能を説明していた。

 

 

「んで…この様にコイツの足が折り畳んで、変形した足からは水上に浮く為にコイツに俺が新たに作って搭載した反重力装置“リパルサーリフト”をオープン・コックピットの後ろに設置して完成って訳だ。流石にBARCスピーダーと性能的に劣るが、拡張性や機動性には負けないぜ?コイツに乗って夜のデートってのも有りかもな」

 

『おぉーー!?』

 

「ハラショー」

 

「何かと色々とてんこ盛りっぽい?」

 

「私は私で、何が何だがさっぱり……」

 

 

第六駆逐隊はアーサーが作った改造AT-RTの説明を理解できなかったが、フォルムがカッコいいと言うことは理解できた。夕立はアーサーの言う専用用語が多すぎて大雑把に把握した。睦月は夕立とは真逆で理解するのが難しかった。

 

 

「でも…それってつまり、便利ってことだよね?それなら良いんじゃない?」

 

「デートていうのもなかなか洒落た事を言いますわね。(北上さんとデートというのも有りかも)」

 

「あらあら…?随分と凄いのを作ったのねぇ?」

 

「俺はアイツの言う専用用語が判らないのだが…」

 

 

北上は自分なりに改造AT-RTの便利性を理解していた。大井はアーサーのデートという単語に反応したのか、北上のことを一瞬見て笑みを浮かべた。その笑みは、恋人と一緒にいられる様な可愛らしい笑みでもあった。龍田はにこやかそうに改造AT-RTの感想を呟く。そして木曽はアーサーが言う専用用語が未だに分からないでいた。因みにアーサーが改造AT-RTのスピーダー・モードの試運転を行なった時にスピードの加減を誤ってしまい、アーサーは改造AT-RTから海へ放り投げられてしまう。そして改造AT-RTは海上に着水してしまい、海の底深く沈んでしまう。試運転を見届けていた艦娘達は艤装を展開してアーサーを救助するのであった。そして案の定、キャプテン・レイのお怒りを買ってしまった。この時その光景を見ていたリベルタス(艦娘)は“相変わらずな光景ね…”と思う様な顔をしていた。貴重なウォーカーが一機損失は結構痛手でもあった。

 

 

「全く…唯でさえAT-RTの台数が少ないってのにアーサーの奴は……一体何時になったら胃薬から解放される日が来るのやら……」

 

「まあ…あの子のことだからきっとあなたの負担を減らそうと頑張っているんだから少しは大目に見てあげたら?」

 

 

リベルタス(艦娘)はクローン達のことを家族として見ている為か、アーサーの行いに大目に見て欲しいと頼む。

 

 

「それはそうなのだが……私は私でクローン達のことを思っているんだが、どうもなぁ…」

 

 

私は私なりにクローン達を気遣っているのだが、クローン達の故郷であるカミーノは既に帝国によって占拠されている為に帰ろうにも帰れないのだ。中にはホームシックになったクローンもいた。“兄弟達は…無事なのだろうか”と…。

 

 

「……それはそうと、ARCトルーパーのカーターから連絡よ。呉鎮守府に向かって来る車が一台接近中とのことよ」

 

「車?一体何処の者だ?」

 

「大本営と呼ばれるこの惑星の軍事勢力の様よ。通信を傍受した結果、何でも……大本営の高官が此処に訪れるそうね」

 

 

大本営から高官が来ると言う事は、新たな提督派遣が予想される。そう思ったレイは己やクローン達の身元をどうやって誤魔化すかを考えた。するとリベルタスがレイに、ある意外な事を話した。

 

 

「後、付け足しだけど…その高官は貴方達のことを知っているそうよ?と言うより、全世界の誰もが知っていることらしいけど?何でも映画で出て来るキャラと似ているそうのことで…」

 

 

映画?とレイは疑問に思った。私達が描かれた物語の映画があると言うのはどういう事だ?その疑問を解消する時間も無く、そこに一台の車が呉鎮守府にやって来たのだ。そして車から将校と思われる海軍軍人が降りて来た。見た目からしてまだ二十代前半の見習い将校であった。そこで私とリベルタス(艦娘)は、その将校に旧共和国軍式の敬礼で返した。すると見習い将校はレイを見つめた。

 

 

「……クローン・トルーパー?コスプレか?」

 

(んっ?リベルタスの言うように、私たちのことを知っているのか?)

 

 

レイはその見習い将校が自分たちの事を知っているのかを確認を取ろうとした同時に見習い将校が乗って来た車から艦娘が降りて来た。

 

 

「てーとくぅー!私を置いていかないでほしいネ!Wow!?本物のクローン・トルーパーさんデスカ?提督が好きな映画キャラが出ているなんて本当に凄いデース!」

 

「……何が何だが、判らなくなってきたぞ」

 

 

レイは見習い将校こと提督と新たにやって来た艦娘の対応に対処できなかった。そこにリベルタス(艦娘)がレイに助け舟を出した。

 

 

「……失礼、キャプテンが困っているのですが?」

 

「あっ……すいません…自己紹介が遅れました。自分は大本営から呉鎮守府に派遣されました蒼月守海軍少佐であります。そしてこちらが自分の秘書艦です」

 

「Oh! そーでしたネ!金剛型一番艦、英国で産まれた帰国子女の金剛デース!ヨロシクオネガイシマース!」

 

 

守は自分の軍属と階級をレイに説明した後、金剛が己が帰国子女であることと、艦娘であることを説明した。レイは金剛の元気すぎる自己紹介に少し戸惑った後レイ達は、軍人として己の軍属と階級を説明した。

 

 

「あ、あぁ…よろしく。私は旧共和国兼反乱同盟軍所属、アンチ・トルーパー部隊の隊長のキャプテン・レイだ。少し訳ありで呉鎮守府の艦娘に助けられて此処に滞在している」

 

「同じく、旧共和国兼反乱同盟軍所属、アンチ・トルーパー部隊の旗艦であるヴェネター級スター・デストロイヤーの一番艦リベルタスよ。よろしくね?」

 

「あっあぁ……よろしく頼む。(映画関係の人かな?…後でサインでも貰おう)」

 

 

各々自己紹介した後に私は守提督を提督室まで案内し、案内を終えると守提督からもらった色紙に旧共和国時代のシンボルと名前を書いた後、呉鎮守府の復興作業に戻ると守提督に伝えてレイ達は提督室を後にした。新たに着任された提督と秘書艦のリアクションに対応するのに苦労したのは余談である。そしてレイは、リベルタス(艦娘)からその映画のタイトルの名を聞いた。

 

 

STARWARS(星間大戦)……か。皮肉なタイトルだな、この映画が私たちの歴史と似て非なる形で描かれているとは………」

 

「だから言ったでしょ?私たちが歩んできた歴史とは少し違うけど、大まかな所は大体あっているわ。ただ違うと言うなれば、貴方の存在の有無ね」

 

 

レイは己が歩んだ歴史の中で、自身の存在の有無の違いで歴史は変わらない事を知るのであった。そんなこんなで、呉鎮守府と司令部の復興とアップグレード作業を開始してから一日目が終わったのであった。

 

 

太陽系第三惑星“地球”滞在日誌 四日目

 

 

 

 

12BBY 4DAY

 

 

 

 

呉鎮守府と司令部の復興とアップグレード作業を始めてから二日目、レイは大本営から呉鎮守府に着任した新任提督である蒼月から呼び出された為、レイは提督室で提督が淹れた珈琲をいただいていた。

 

 

「レイさん…どうです、ここの珈琲は?」

 

「……苦味はあるが、結構深みがあるな。この飲み物は」

 

 

レイは提督が淹れた珈琲を堪能しながら提督に呼び出された理由を聞き出した。

 

 

「……して、本題は何なんですか?此処に呼び出された理由とは?」

 

「本題といっても頼みごとでもあるんだが貴方たちの言う旧共和国の事で各共和国を調べてみたのだが、どれも貴方がいると思われる痕跡がどの共和国にもなかったんだ。まるで突然と姿を現したかのように……」

 

 

提督はどうやら、私たちの存在を薄々と気づいていたようだ。どの道隠し通せる訳でもないが故にここで話した方が良いと判断した私は、提督に我々の存在と履歴を話した。

 

 

「本物のクローン・トルーパーか………予想外だったのはまさか貴方があのアナキン・スカイウォーカーのクローンだったなんて……」

 

「本来ならそちらの映画では存在しない筈の人物だったのでしょうが、実際私がここにいる時点で実在する証拠です。私の場合は万が一そのオリジナルであるスカイウォーカーが暗黒面に落ちなかった場合の保険だったのだが、結局保険は意味を成さずにスカイウォーカーが暗黒面に堕ちて以降私は何処にでもいるクローン・トルーパーとして編成された」

 

「……まさかアナキンのクローンである貴方が、貴方がいた銀河で作られていたなんて」

 

「事実上、ヨーダを除いてスカイウォーカーや他のジェダイには気づかれなかったけどな」

 

 

提督はヨーダだけ気づいたのはどういうことなのかを提督はレイに聞き出そうとした時に、誰かが廊下を駆け足で走る足音が聞こえて来た。

 

 

「てーえーとーくぅー!」

 

「……ん?誰かがここに近づいている?」

 

「あー……多分金剛がこっちに向かっていると思われるな。彼女のいつものスキンシップが……」

 

 

レイは遠い目をしながら言う提督の言葉の意味を理解しようとした時、金剛が扉を思いっきり開けて提督に思いっきり抱きつくように飛び出す。

 

 

「あ……逃げ損ねた……」

 

「バアアアアニングゥ!ラアアアアブ!!」

 

「なっ?!危ない!」

 

 

流石のレイも危険を感じたのか左手を金剛に向けて前に突き出した。すると金剛が提督の50cmで

空中で()()していたのだ。

 

 

「……Wry?アレッ私浮いてます!?」

 

「これは……ジェダイ特有のフォースか?」

 

「あぁ……万が一に備えてのことかダース・シディアスがフォースの光明面と暗黒面の初段を私に密かに教えられたんだ。(光明面の方は好意を抱いたジェダイ・ナイトから教わったのだが………)それよりも提督、金剛を受け止めてやってくれないか?」

 

「あっあぁ……分かった」

 

 

提督は空中で静止した金剛に近づいて受け止める体制を取ったのを確認したレイはフォースでゆっくりと金剛を提督の方に下ろして提督が金剛を受け止めた。

 

 

「貴方がフォースを使えるのには驚いたが、まさか実際にお目にかかるとは……」

 

「でも、提督とロマンスなLOVEを味わえて私は嬉しかったデース!」

 

 

提督は複雑そうな感じでジェダイのフォースを目の当たりで目視して驚いて、金剛は提督とロマンスなハグが出来て嬉しがっていた。私には乙女の考えることが理解できなかった。その時に鎮守府内から警報が発せられた。警報と同時に通信担当のトルーパーの声が各スピーカーから発せられていた。

 

 

《警報っ!警報っ!呉鎮守府の海域にて接近してくる武装集団が、三個編隊を中心に鎮守府に接近中!艦娘の大淀から聞いた情報によると深海棲艦と呼ばれる勢力がこちらに接近中とのこと!中央はflagship級が一編隊、残り二編隊はelite級だ!各トルーパーは戦闘配置に着け!これは訓練ではない繰り返す、訓練ではない!》

 

「深海棲艦!それにflagshipにeliteだと!?クソッ!こんなタイミングで攻めてくるか!」

 

「提督!私も出撃するネ!今動ける艦娘達は?」

 

 

提督は悪態を吐きながらも提督としての職務に付き、秘書艦の金剛は旗艦として艦娘を率いる為に動ける艦娘がいないかをレイに聞いた。

 

 

「提督に金剛、すまないが今の艦娘達は全体の補給が完了していない。出られるのは天龍と吹雪しかいない」

 

 

提督は“そうか”とレイに答えた後に敵深海棲艦相手にどうやって切り抜けるかを考えた。しかし考える時間も有限であり、いつ敵が射程領域内に接近して来るのか不明な為に焦っていた。

 

 

(どうする?敵は三つの艦隊に編成された部隊だ。金剛や天龍に吹雪の練度では、切り抜けるのはまず言って無理だ。……かといって敵に易々と呉鎮守府を破壊させるわけにはいかない。そして未だに謎だらけの艦娘であるリベルタスの性能はまだ解ってもいない。…どうすれば?)

 

 

そう考える提督にレイはあることを告げる。

 

 

「提督、私に考えがある。我々アンチ・トルーパー部隊の中からARCトルーパー率いる少数精鋭部隊で敵の側面から強襲する」

 

「ARCトルーパー?上級偵察コマンドー部隊か!」

 

「ああ、作戦の説明は天龍と吹雪を連れて来てから話す。先ず天龍と吹雪を呼び出さなければ…」

 

 

そう言って天龍達を呼び出そうとした時に、天龍達がタイミングを狙っていたのか提督室から入ってきた。

 

 

「…そう言うかと思って、すぐ来てやったぜ!」

 

「お待たせしました!それで、状況はどうですか?」

 

 

何故天龍達がこう都合よく来てくれたのかの詮索は後回しにして、レイは作戦内容を説明した。

 

 

「君達……まぁ良い、取り敢えず作戦を伝える。敵深海棲艦の艦隊はまっすぐにこの呉鎮守府に向かって来ている。正面からは金剛を旗艦に艦娘達で迎撃しつつ、時間稼ぎをして貰いたい。その間に特殊作戦仕様のガンシップがARCトルーパーを乗せて敵の側面から強襲しこれを撃退する。艦娘達は攻撃しつつも逃げ回りながら時間を稼いで欲しい」

 

「成る程……だが、彼女達の練度ではどれくらい敵の攻撃に持ちこたえられるか判らない」

 

「その点については問題ない。PLX-1ポータブル・ミサイル・ランチャーを装備したトルーパー達が先制攻撃を行い、敵にある程度の損害を与える。そうすれば、ガンシップが強襲する時間まで金剛達を持たせられる」

 

 

レイの作戦を聞いた提督はそれしか策がないと判断し、レイに命令を下す。

 

 

「背に腹はかえられぬか……よしっキャプテン、貴方はACRトルーパーを率いて出撃命令を出してくれ。そして金剛、天龍と吹雪を率いて呉鎮守府に接近して来る深海棲艦の艦隊を迎え撃ちながらARCトルーパー達が側面に襲撃するまで持久戦に入り、持ちこたえるんだ。俺からは以上だ、各員戦闘配置!」

 

「Yes!私達の実力、見せてあげるネ!」

 

「おっしゃあ!そうこなくっちゃなぁ!抜錨だ!」

 

「は…はい!すぐ出撃します!」

 

「イエッサー!…カーター、私だ。ARCトルーパー達とガンシップの出撃準備だ。そしてジャズ、グリーン分隊を率いて深海棲艦に攻撃せよ。グリーン分隊のトルーパー達にはランチャーを持って先制攻撃を仕掛けろ」

 

 

金剛や天龍はやる気を出し、吹雪は慌てながらも出撃準備を行い、私はカーターにARCトルーパー達とガンシップの出撃命令を下し、ヘビィ・トルーパーのジャズにグリーン分隊のトルーパー達にPLX-1ポータブル・ミサイル・ランチャーで深海棲艦に先制攻撃を仕掛けるように命令を下す。

 

 

呉鎮守府では、今まで提督代理を務めていた長門は未だ補給が完了していない艦娘達をリベルタス(艦)に避難誘導させ、ヘビィ・トルーパーのジャズがランチャーを持ったトルーパー達とブラスター・ライフルを持ったトルーパー達にキャプテン・レイの指示を各トルーパーに命令を下していた。

 

 

「皆、落ち着いて慌てずにリベルタスの方に向かえ!そこが避難所になっている!」

 

「ブラウン小隊、配置急げ!ランチャーを持ったグリーン分隊は敵深海棲艦を捕捉次第、攻撃を開始せよ!その後に艦娘が前線に出る!」

 

『イエッサー!』

 

 

そしてコマンダー・カーター率いるARCトルーパーの分隊はガンシップに搭乗し、出撃準備を完了するとレイもガンシップに駆け寄り、ガンシップに搭乗するのであった。

 

 

「レイ、各ARCトルーパー準備完了だ」

 

「よろしい、一気に終わらせるぞ」

 

 

キャプテン・レイがそう言い終えるとARCパイロットが出撃可能であることを告げる。

 

 

《コマンダー、いつでも出撃可能です》

 

「よしっジャミング起動開始と同時に出撃!」

 

《イエッサー!》

 

 

ARCパイロットが出撃命令を受諾すると同時にジャミング装置を起動させ、レバーを引いてガンシップを浮上させて深海棲艦の側面に向けてガンシップが発進する。

 

 

一方の呉鎮守府の海岸では、ランチャーを持ったグリーン分隊を指揮するジャズがエレクトロバイノキュラーで深海棲艦を目視するとグリーン分隊に指示を出す。

 

 

「見えた!目標は11時の方向、目標がランチャーの射程に入り次第攻撃!」

 

 

ジャズの指示の下グリーン分隊のトルーパー達は深海棲艦がランチャーの射程内に近づいて来るのを待って、トリガーを引くタイミングを見計らっていた。

 

 

 

所変わって、flagship級とelite級の編隊を組んだ深海棲艦達はヲ級が飛ばした艦載機の偵察情報の元、壊滅した鎮守府を復興作業をしているとの事で敵にトドメをさすべくflagshipとeliteを中心に編成された三編隊で呉鎮守府に進軍するのであった。

 

 

「連中ハ既ニ虫ノ息…ココデ艦娘達ヲ叩キ潰シ、奴ラノ鎮守府ヲ確実ニ潰ス!」

 

「アーハイハイ、分カッテマスヨ。ヲ級ハ航空機ヲ爆装ニ換装次第、飛バシテオイテクレ」

 

 

flagship級の戦艦ル級が復興中の鎮守府に対して殺る気をだし、同じくflagship級の戦艦レ級は、ル級の殺る気さに呆れながらもヲ級に航空機の発艦をするように指示を出す。ヲ級は頷いて、レ級の言われた通りに航空機を爆装に換装させて航空機を射出させた。その時左方面に展開するelite級の重巡リ級は駆逐イ級二隻とハ級二隻を率いテイルと呉鎮守府から何かが向かってくるのをリ級が目視した。リ級が目視したのは、呉鎮守府からランチャーを持ったグリーン分隊のトルーパー達が発射したミサイルだった。

 

 

「……ッ!何カ来ル。迎撃……!」

 

 

リ級はこちらに向かってくる物体の危険性を本能で察知したのか、手持ちの8inch砲でミサイルを迎撃する。これに便乗するかのように駆逐イ級、ハ級が口から5inch砲の砲塔を出してリ級同様にミサイルを迎撃する。呉鎮守府から発射されたミサイルの数は12発。その内8発を迎撃するも4発撃ち漏らして、4発はそれぞれ駆逐イ級とハ級に直撃し、轟沈する。そしてリ級はこのことを報告すると同時に警戒を促すのであった。

 

 

「敵ノ攻撃?!……ル級達ニ伝エナクテハ!」

 

 

同時刻、呉鎮守府の海岸に展開したグリーン分隊のトルーパー達はランチャーからミサイルの発射を終えるとジャズがトルーパー達に次の指示を下す。

 

 

「よし…艦娘は出撃した後、深海棲艦を迎撃する!グリーン分隊はランチャーからライフルに持ち替え、艦娘達の援護を行う。ブラウン小隊は、深海棲艦がライフルの射程内に入り次第ぶっ放せ!間違っても味方には当てるな!」

 

『イエッサー!』

 

 

そして金剛を旗艦とする艦娘達は専用の出航口から出撃し、呉鎮守府を防衛する為に展開するのであった。金剛達が出撃する前にキャプテン・レイから渡されたヘッドイヤー型のコムリンクからクローン・戦術アドバイザーのゼノから通信が入る。

 

 

《金剛達、聞こえるか?今回、この作戦の戦術をアドバイスする戦術アドバイザーのゼノだ。現在の状況は敵の方が優勢だが、グリーン分隊によるミサイル攻撃で左に展開した敵は、既に壊滅的被害を与えた。金剛達はグリーン分隊が取りこぼした敵の掃討だ。中央の部隊はflagship級を中心に編成されている為撃退などせず、戦闘は避けろ。中央の敵flagshipはキャプテン・レイが率いるARCトルーパーが片付ける》

 

「了解デース!私達の実力、見せてあげるネ!」

 

「了解だ!うっしゃあ、やってやるぜ!」

 

「分かりました!が……頑張ります!」

 

《一応君達の提督から連絡だ。“決して無理はするな”だそうだ。私からは以上だ、作戦開始だ。フォースと共にあらん事を!》

 

 

グリーからの通信が切れると同時に金剛達は左方の深海棲艦を叩く為、戦闘を開始した。

 

 

 

その頃キャプテン・レイ率いるARCトルーパー少数精鋭部隊はガンシップ内で各々の武器の手入れをし、弾薬となるティバナ・ガス・カートリッジをアーマーに付いてあるポーチに差し込んだりDC-15Aブラスター・ライフルに装填し、アンダー=バレル・グレネード・ランチャーをDC-15Aのアンダー=バレルの接続部分に取り付ける。指揮官であるレイやカーターはDC-17カートリッジ式ハンド・ブラスターにカートリッジを装填する。そしてレイはお守り代わりなのか、腰に銀色の筒を外れないように付けていた。レイが持っていたのは、嘗てレイが好意を抱いていたジェダイ・ナイトの形見である“ライトセイバー”である。その時にレイはカーター達が着るレッグアーマーに追加装備が施されていることに気づく。

 

 

「……カーター、そのレッグアーマーに取り付けられているそれは何なんだ?」

 

「コレか?こいつはアーサーが作った新装備だそうだ。前にウォーカーのテスト運転の時に、海に落とされて艦娘に助けられた時に艦娘達を見て閃いたそうだ。この新装備はマイクロ・リパルサーが取り付けられてあって、水面上で浮くことができて艦娘達同様に水面上を駆け抜ける事が出来る装備だそうだ。それと、アーサーからこれをレイに渡してくれと頼まれている」

 

 

レイは、カーターからアーサーが作った新装備“リパルサー・レッグ・ユニット”を受け取った後、自分のレッグアーマーに取り付けた。そしてARCパイロットから連絡が入る。

 

 

《コマンダー、目標に接近》

 

「よし…ドア開け」

 

 

カーターがARCパイロットにガンシップのドアを開くように命令を下すと、ガンシップのドアが開いた。ドアが開いたその周りは満遍なく広がる海の蒼色が覆っていた。

 

 

《防御線に接近。探知されていません》

 

「突撃!」

 

《イエッサー!》

 

 

敵の対空包囲網に探知されていない事を聞いたレイは即決に突撃命令を下す。ARCパイロットは、レイの指示の下にガンシップの速度を上げて敵陣に突入した。敵の接近を察知したレ級は、後方を確認するとレイとカーター率いるARCトルーパーを乗せたガンシップがこちらに向かってくるのを肉眼で目視したのであった。

 

 

「ナ……何ダ、アレハ?艦娘達ノ新兵器カ?」

 

「レ級、何シテルノ?貴女モ早ク……ッテ、アレハ何?!」

 

 

ル級はレ級に攻撃する様に指示を出そうとレ級の方に顔を向けると、ガンシップがこちらに向かってくるのを確認した。そしてガンシップが水面上に着水すると、ガンシップからキャプテン・レイとカーター率いるARCトルーパー達が降りて攻撃を開始した。

 

 

「各員戦闘開始!敵はどんな武器を使うか不明だ!それに注意し、行動せよ!掛かれ!」

 

「よしっエクス、お前は2名を率いてル級を攻撃しろ!エミール、お前はエクスの援護!残りは俺に続け!」

 

『イエッサー!』

 

 

レイとカーターから的確な指示をトルーパー達に出し、それぞれ深海棲艦に攻撃を開始するのであった。この戦闘が後に、深海棲艦が艦娘以外の新たな脅威となるクローン・トルーパーとの初の戦闘と成り、レイ率いるアンチ・トルーパー部隊は艦娘と合同でレイ達にとって未知の敵である深海棲艦と初戦闘を開始するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

続く……。

 

 




新年から最初の投稿です。
前回の投稿から一年と二ヶ月ちょい凍結されていましたが
何とか解凍して投稿を再開します。
安定の不定期という名の亀更新ですが、今年もよろしく
お願いします。

次回はトルーパー達にとって因縁の奴らが来ます。
お楽しみに!
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