仮面ライダーと月城医大   作:とましの

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第十一話

強い雨が窓を叩く。音に目を覚ました真琴はカーテンの隙間に光がちらついたのに気付いて窓際へ近づいた。

 

強い雨が降る中で地面に空いた穴から光がこぼれ、そこから複数の怪物が出てこようとしていた。

 

真琴は寝間着のまま慌てて病室を飛び出して雨の降る中庭へ向かう。

スリッパのまま外へ飛び出した真琴の目の前を銀のヴェールが広がる。

なるほど地面が光っていたのではなくこれが現れたのかと察した真琴はポケットからカードデッキを取り出した。

 

しかしそんな真琴の隣にすらりと細身の仮面ライダーが降り立つ。

 

赤を基調としたそのライダーは気だるげな動きでカードを取り出し腰のベルトに収納する。

 

「だれだ?」

自然と問いかけた真琴の目の前で仮面ライダーは小首を傾けるように振り向く。

 

「通りすがりの仮面ライダーだ」

 

それだけ言い放った仮面ライダーは様々なカードを使って様々な仮面ライダーに変身していった。

時に信長が扱っているはずの仮面ライダーカブトに、そしてその次に政宗が扱うはずの仮面ライダーブレイド、そして見たことのない仮面ライダーにもなっていく。

 

 

そうして怪物を倒した仮面ライダーは何を言うでもなく銀のヴェールの向こう側へ飛び込んでしまった。

 

 

それを見ていた真琴も仮面ライダーを追いかけるように銀のヴェールへ飛び込んだ。

 

 

ヴェールの中を歩いている感覚から一転して落下しているような浮遊感に襲われ真琴は背中を丸める。

こんなにも長い間落ち続けるなどどれ程の高さなのかわからない。

 

落下を続ける中で不意に抱き締められ真琴は目を開かせる。するとなぜか信長がいて、真琴を抱き締めたまま落下していた。

「おまっ……!」

「大丈夫だよ、真琴。君は僕が守るから」

銀のヴェールの中はいくつものヴェールが霧状のように重なっていた。

 

落下しながら何枚ものヴェールを抜けていく。その間に信長の手元へカブトセッターが飛び込んだ。

「普通には進ませてくれないらしいね」

「どういうことだ?」

真琴が疑念を抱く間に信長は笑顔を見せると真琴を強く突き飛ばす。

「信長っ!」

 

落下する中で一気に距離が離れてしまい真琴はとっさに手を伸ばした。そんな真琴の目の前で変身を済ませた信長が体勢を変えると腰のベルトを操作する。

同時に仮面ライダーカブトとなった信長の姿が消えた。

 

数瞬の間をあけて上空で爆発音が響き爆風が真琴を襲う。

 

爆風に吹き飛ばされた真琴はいくつも銀のヴェールを抜けながら誰かの腕に支えられた。

抱き締められる形となった真琴は信長が戻ったのかと目を開ける。

 

しかしそこにいたのは仮面ライダーカブトではなかった。同じ赤色の仮面ライダーだが、黒い裾をひるがえして真琴を両腕に抱える。

「痛いとこはないですか? 徳川センセ」

その明るい声を耳にした真琴は小さな安堵を抱えながら信長を探すべく見上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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