海軍所属のオリ主の話   作:かろんたバンズ

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3話、姉ちゃんは美人

僕はビルカと共に姉ちゃんの部屋に訪れた。

 

久しぶりに会った姉ちゃんマジ美人。

弟ながらそう思わずには居られなかった。

 

どっからどう見ても超高級そうなドレスを身にまとっていて、高そうな金だかダイヤモンド鉱石のネックレスを着けている。髪飾りも豪華な花だ。

 

部屋も煌びやかだ。

 

金の装飾がたくさんの家具にシャンデリアに、よく分からないがどこかの意匠の絵画が飾ってある。

そして姉ちゃんの自画像まである。タダでさえ濃い美麗さ増し増しだ。

 

そんな部屋の姉ちゃんは椅子に座って爪をいじっている。

部屋の扉脇には帯刀している護衛らしき女が1人、メイドが1人。どちらも綺麗な人だ。

そして姉ちゃんのすぐ後ろには4mはありそうなデカイ男だ。武器に持っている刀もその身体のサイズに合わせてデカイ。何より顔が馬鹿っぽい。

 

「何を見てるんだどバロジーニ」

 

「相変わらずの馬面だと思ってな」

 

「なんだど! また直ぐそう言うど!」

 

姉ちゃんの下僕のバガは何時までも変わらないようだ。怒ってこっちに向かってくる。

拳を振り上げてきて顔面を殴られた。

 

つい懐かしい感触に笑みが零れてしまう。

 

「どうだどオラ今ではこの国で一番強くなったど」

 

たしかに強くなったと思う。けど本当に?

 

「次は俺の番だな」

 

「ぶべら!」

 

グーで殴ったらぶっ飛んで行ってしまった。

 

「まあ俺の方が強いよな」

 

その時、扉の脇に控えていた女護衛騎士が剣を抜いて襲い掛かってきた。

 

なんで?

 

「護聖剣瞬凛!」

 

そこそこなスピードで斬りかかって来たけども思ったより簡単にかわせた。

避けたけどまだまだ斬撃を加えてくる。

 

美人な女の人はなるべく傷付けたくないのでガバみたいに殴り飛ばす訳にはいかないし困った。

 

それにあまり動き回ると姉ちゃんの部屋が滅茶苦茶になってしまうのでその場から1歩も動かずにかわし続けている。

剣はパンチと違って当ったら怪我をしてしまう。面倒だ。

 

「そこだあ!」

 

いきなり大振りの攻撃をしてきた。

これは好都合だ。大振りすると隙だらけになる。のでこの女の手首を叩いて剣を落とし奪い取ってあげた。

護衛騎士の女は驚愕して目を見開いて居るけど何を驚くことがあるのだろう。

 

その時やっと爪いじりを終えたらしい姉ちゃんが顔を上げて喋った。

 

「はいそこまで〜。ガバもバカ騎士ももう動かないでね。ガバがバロジーニにぶっ飛ばされる事になるとは思っていたけども、バカ騎士まで戦い出すことになるとは思わなかったね」

 

手をパンと叩いて姉ちゃんは注目させると言った。

 

「私が動くのは当たり前なことです。いくら奥様に招待された客人とはいえ我々護衛の1人に手を出したのですよ。排除に動くのは当然です」

 

女騎士は僕から剣を奪われた状態の姿勢のままそう言った。

もしかして姉ちゃんに言われた動くなという命令を守っているのだろうか。器用な人だ。

 

「そっか、そうなるのね。やっぱり貴族になるとこんな馴れ合いも一大事になってしまうのね」

 

姉ちゃんは溜息を吐いた。

その後で倒れていたガバが起き上がった。

 

「やっぱガバあんたバロジーニに全然敵わないじゃない。図体ばっかデカくなって良い気になってたのにこれよ」

 

姉ちゃんはやれやれと首を振る。

 

「す、すまんど姫様。不覚ど」

「まったく、それでも私の護衛なんだからしっかりとしなさい。もう部屋の外に出ていって外で護衛をしてなさい。誰も部屋に入れないように」

「分かったど姫様」

 

ガバは部屋の外に出ていった。

 

「困ります奥様。勝手に護衛を離してしまわれて。このように危険な野獣を相手にそのような身勝手を」

「いいのいいの。こいつは私に襲い掛かるわけがないし。アンタも出ていって。バロジーニ以外全員ね」

「しかし!」

「人払いよ人払い。全員ね」

「それは出来かねます奥様。奥様は旦那様というお人がいるのですよ。殿方と2人きりで密室に籠るなどあってはなりません!」

 

すっごい強い語気で護衛騎士の女は言う。けども相変わらず剣を取られた状態で固まっていて間抜けだ。

 

「あーじゃあもういいわ。バカ騎士あんたは部屋の中で見張ってなさい。それと剣は返してねバロジーニ」

 

剣を差し出そうとしたらブン取られてしまった。すっごい睨まれている。どうやら嫌われてしまったらしい。美人な人に嫌われるのは悲しい。

護衛騎士の女はそのまま姉ちゃんの背後に控えた。

 

「紅茶とお菓子です」

 

ずっと静観を保っていたメイドの女はお茶とお菓子を出すとビルカを伴って部屋の外に出て行った。

 

姉ちゃんは紅茶を一口飲むと僕にも飲むように勧めた。めちゃくちゃ旨い。やっぱお貴族様は口にするものが違うと思った。

 

 

「姉ちゃん説明してくれよ。何がどうして貴族になったんだよ」

 

「別に説明してもいいけど大したことじゃないね。あの男が私の美貌に惚れ込んで妻にした。たったこれだけのこと。そう難しいことではないわ」

 

姉ちゃんは何でもないようにそう言うけど貧民街に貴族が行くことなんてまず無いから姉ちゃんを目にする機会なんてまず無いはずだ。

 

「やっぱあんたは頭を使うことに向いてないわねえ。私がいつまでもあんな貧民街に籠るわけが無いでしょう。金はあったんだしそれ相応の場所にいただけのことよ」

 

 

そういえば昔とはわけが違うんだった。賞金の仕送りで豊かな生活を出来ているのだった。

 

「そんなことよりあんたはこれからどうするの。知ってるわよ? 火砲のアトラーにこっぴどくやられたんでしょう?」

 

「ちょっと待てよ姉ちゃんどうして知ってるんだよ!」

 

まだこのことは誰にも言っていないはずだ。ビルカ達にも。

 

「馬鹿ねえあんた。私は今は貴族なんだからそれくらい分かってるし、次期にビルカ達も知ることになる。

それくらいの情報を集められる程度には会社組織を作り上げたの」

 

「そんな……」

 

目を背けていた現実を突きつけられた。僕はこれからどうするのだろうか。

 

「で、あんたはこれからどうするのさ。このままアトラーに負けた負け犬としての運命を歩んでいくの。そんなことは私が許さないけどね」

 

「なんで姉ちゃんが許す許さないの話になるのさ」

 

これからは姉ちゃんが立ち上げた会社で働くのがいいかもしれないり昔と違って今は貧民街にも職があるのだから。

 

「言っとくけどあんたを私のところで働かせるつもりはまず無いから、あんた頭使えないから必要ないし。

ねえ、私から言う気は無かったのだけどあんた仲間の仇を取りたいとか思わないわけ」

 

そんなこと決まっている。

 

「取りたいに決まってるじゃないか。でも無理なんだよ……」

 

「なんで?」

 

「姉ちゃんは見てないから言えるんだ。億超えの賞金首の実力を」

 

「それで?」

 

「だから絶対勝てないんだよ」

 

「馬鹿馬鹿しい」

 

姉ちゃんは笑う。何がおかしいのさ。

 

「そりゃ今のあんたがかなうわけがないでしょ。あんたはまだ子供で、向こうは大人なのよ?」

 

虚を突かれた気がした。

今まで子供扱いされてなかったからすっかり忘れてた。

まだまだ僕は成長する余地があるのだった。

だから僕は火砲のアトラーを倒すことが出来るようになる。

 

「ありゃ、やっぱ馬鹿ねあんた。もう吹っ切れてる。

まあそういう事であんた海軍に入りなさい。今ちょうどこの島の港に停泊しているし志願してきなさい」

 

あれ? なんで海軍?

まあいいか。僕は絶対に仲間の仇を伐つ!

 

「あんたなら平気よ。間違いなく私の血が流れていてトップになる資質があるのだから。私の役に立てるはず」

 

姉ちゃんが最後にボソッと呟いた言葉はよく聞こえなかった。

 

とにかく海軍になって強くなろう!




とりあえずKAKUGOをしました。オリ主ですしね。
次は西の海の海軍船です。
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