青春も、萌えもんも摩訶不思議すぎて訳が分からない   作:黒虱十航

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旅へ3

俺は、少しして解放された。そして案内されたのはこの村の村長の知り合いだという萌えもんに詳しい研究者の家に向かった。よく分からんのだがとりあえずそこに行けとの命令だった為行か無いと言う選択肢は、取らせてもらえなかった。だが、正直言おう。むっちゃ楽しい。

「何だ?君は本が好きなのかね?わしもこれから外に行かなければならなくてね。ちょっとそこらの本を読んでいてもいいぞ。君が助けた萌えもんもとりあえず今は、寝ている。おそらく起きるまでにも時間が掛かるだろうからね。最近の子にしては珍しい。気に入った」

と、いうその研究者の言葉によって俺は、彼の部屋にあった図鑑やら資料やら論文集やらをちゃっちゃと読んで無茶苦茶楽しい。あがる。あがるってこの使い方でいいのか?最近の子は、難しい言葉を使うなぁ。教えてもらってないよ、僕。まあそんなことはどうでもいい。それよりもあれだ。萌えもんにもそれぞれ種族で名前が決まっていて更にその中でも個体差によって能力が違うようだ。そして萌えもんは技とか呼ばれてる能力を有していてそれで戦うらしい。ああいう姿のくせに男もいるらしい。何か違和感があるな。それは種族によってなんだろうか。まあ、みた感じだと可愛いやつばっかだったな。それと、まだ未発見の種族も多いらしくて現在、500ちょっといるらしいのだがそれ以外にもおそらくいるだろう、とのこと。何かすごい違和感だなぁ。で、何度か聞いていたが俺が出会っていた萌えもんは「ピカチュウ」というらしい。電気、とかいうタイプらしくて他にも結構な種類のタイプがあった。ゲームの属性的なものなのか攻撃が通じやすい通じにくいとかの有利不利が存在しているらしい。なんだかなぁ。不思議不思議。それで地域によって出現する萌えもんが違うのは分かっているらしい。しかしそれについては、まだ深く分かっていないらしい。おう、すっごいなぁ。本読むってやっぱ楽しい。刑務所暮らしだったしそれ以前に森暮らし(2日ほど)だったからな。うむ。最高。

「うむ・・・・・マジで便利だな。文字も何となく脳で変換されてるし多分、運び神の仕様か・・。転生って無茶苦茶便利じゃないか。この世界、良ゲー過ぎる。」

「ん・・・んん」

俺がいつものノリでついついボソッと言ってしまうとどこかからうなり声が聞こえた。おそらくどこかの部屋で寝ていたピカチュウが起きたんだろうな。おお、その子とかあの子とかこの子とか使わなくていいのって超便利だな。名前を知ることでこんなにも便利になるとは。さて、じゃあ行ってやろうか?起きた時に誰かがいると安心するのは、事実だしなぁ。兄属性爆発すぎてやばい。

「えーっと・・・・」

俺は、ピカチュウが寝ているベッドを捜す。くるくると周りを見渡すと俺がいた部屋にいたようで本棚の隙間から白い毛をふさふさと生やした―――ちょっと言い方があれだけど―――萌えもんを見つけてゆっくりと歩く。落ち着いている。そこらのぼっちみたいに落ち着きすぎて弱々しく歩いてたら挙動不審でキモがられてたりもしない。パーフェクトウォーク。

「起きたのか?」

「え?・・・・え?」

俺が声をかけるとびくっとピカチュウは、びくっと跳ね上がり何故ここにいるのだ勇者よ!!みたいな目で見てくる。恐ろしい。ほんとに。怖いよぉ怖い。そんなまでみるなぁ。

「な、何でこちらにいらっしゃるんですか?確かあの時リーダーと戦って・・あ、あの戦い・・負けたんですね?何かご迷惑おかけしてしまいましたか?というかここはどこでしょうか?」

勢いよく言ってくる割に語尾が弱まっていく。うう・・いいなぁ獣っこ。この子普通に可愛いし萌えもん自体も可愛いしどうみてもふらっとしてしまいそう。それは置いておいて。

「ああ、そうだなあ。色々話さなきゃならん。まずあの戦いだけど相討ちになってその結果こっちの勝ちになった。けどお前がぼろぼろになったんで村に運んできてここの村でお前を預けた。まあ、色々あって俺もお前もここにご厄介になってる。萌えもんの研究者だか博士だかそんな感じの人らしい。今、外に出てる。それで?お前は、どうなんだ?体は大丈夫か?」

「はぃ・・・それは大丈夫です。確かに普通の気絶よりも度を越してたすごい気絶でしたけどそれでも今、体自体は、問題なく動いている感じです。」

そういってピカチュウは、ベッドから起き上がり跳んだり跳ねたりして見せた。ほぅ・・なるほど。中々、いいじゃないか。うむ。万全のようだな。さて、では次のお話である。濾鬼と話したように現在、俺はこの子と旅を出ることになっている。それは俺と濾鬼の間での勝手な話でしかないのだが旅をしてこの世界のことを知らないとこの世界を守ったり出来ないのも確か。コミュ障でも頑張る。

「えーっとそれでだな。ちょっと相談したいことがあるんだけど」

「何でしょうか?私で役に立てるならご相談にも乗りますよ?」

「それは助かる。えっとだな何だ・・そのお前、俺と一緒に旅に出ないか?戦いたくないって言うならそれでもいい。だが、正直他の萌えもんと旅に出るよりもお前と旅に出たほうがしっくり来るんだ。だから、もし言ってくれるなら何だ?そのマスターになってやる。誰よりも優れた。」

俺的にもまだ、マスターだの何だのについては、わかっていない。だが、正直に言おう。それが出来なければ俺はこの世界にいる目的が無い。濾鬼もいて俺もいてなのにこの世界の神がいない。神がいない時点で謎。おそらくこの世界で何か起きている。それを運び神も気付いていない。という事はまだ水面下で進んでいるだけだ。しかし、俺がこの世界にすむならば力が必要なのは確か。

「あ・・・あの良いんですか?私で・・。私、リーダーも言ってたように他の萌えもんと違いますし弱いですしだめだめですよ?多分私よりも他の萌えもんに・・もしピカチュウがよければそれこそあの群れにいた萌えもんの方が絶対にいいですし・・・」

「いいや。他の萌えもんと違って大丈夫だぞ。それのおかげであのリーダーとやらにだって勝てた。一つ言ってやろう。お前に足りないのは自身の武器を活用する能力だ。自分だけの武器があるならそれを有効利用しろ。この世界には、その武器すらない弱キャラだって山ほどいるんだ。まあ、ピカチュウ自体も弱キャラみたいな部分があるっぽいな。調べたところ良待遇萌えもんと呼ばれては居るくせに実際はほとんどのマスターが使ってないっぽいな。だから俺のルール。弱キャラ萌えもんを仲間にして最高のマスターになる。お前がその一人目だ」

萌えもんについてまだわかりきっていない。だが、な。俺は知ってるんだよ。この世界には、弱キャラと強キャラの差が激しい。それは分かりきっていない萌えもんの世界でも変わらないだろう。これが、俺の立てた目標の始まりだった・・・。

 

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