青春も、萌えもんも摩訶不思議すぎて訳が分からない 作:黒虱十航
俺が今後の目標というか決意的なことを堂々と口にしてから数十分。今の俺の状況を一言で説明するなら至極簡単「気まずい」である。ホントどうしよっかなぁってくらい気まずい。ああ、もういっそちょっと前の自分をぶん殴りたいわぁとか思うレベルに恥ずかしいことを言ってしまった。マジで。しかも、その後のピカチュウの反応が戸惑った顔して何も言わずにベッドにもぐっていったからな。「ださっ」とか思ってるに違いない。そして更にいたいのがタイミングよく研究者の奴が返ってこない。ゲームだと来るはずなんだけどこういう所が本当にゲームじゃないんだって感じる部分。
「ま、いっか。本でも読むか。えーっと―――。」
俺は、再び本棚から本を探して読み始める。俺はな。こういう本を無茶苦茶読み込むタイプなんだぜ。まあ、ゲームだとプレイしてから空いた時間に説明書やら攻略をみるのが鉄則。読み込んで覚えるまである。それにしてもまだまだデータが曖昧だな。それでもかなりのデータ量があるけどこれ、データ化すればもっといろんなことの役に立つんじゃないか?まあ、それも後々考えておこう。それよりも今は、別の問題がある。それは、今後どうするべきかということを考えるものである。勿論旅には出る。それで少しでもこの世界についての知識が学べたらそれが一番だしな。問題は、その次だ。旅に出てマスターになってその後どうする?強くなればそのロケット団とやらを倒すことも出来るがそれをやってその後どうするか。この世界で生きるのだとしてだとすればこの世界について神の立場から知りたい。だがそれが出来ない。なぜなら俺はもう、神ではなくなってしまっているから。俺は、神じゃない。人だ。とりあえず目先の目標はロケット団とやらの討伐。そのために弱キャラ萌えもんで強くなる。そう考えてまた。萌えもんの本を読む。今度は萌えもんバトルでの現在発表されている戦略についての本だ。忍耐論理。簡単に言えば補助わざと呼ばれる相手に直接的なダメージを及ぼさないもののみを使う戦術。汎用論理は、あらゆる状況で戦える萌えもんを使うというもの。役割論理って言うのもあったな。相手萌えもんに合わせた萌えもんを使いダメージレースを優位に進める戦略らしい。まあ、俺には流石にこういう型にはまったきちっとしたやり方が出来そうに無いのでその場の思いつきで行くけど。ただ、ツボツボはかなり優秀な忍耐論理の萌えもんらしいのでツボツボが相手の場合忍耐論理を使ってくる可能性も視野に入れるべきだ。長期戦になる。まあ、後はおいおい、学んでいけばいいとして萌えもんにそれぞれつく特性についても勉強しなければならない。その本もまためくるんだがどうやらすごい奥深いもので例えばポチエナというホウエン地方とやらに存在する萌えもんだと、逃げ足という逃げるのが得意になる特性と威嚇という相手の攻撃力を弱める特性の二つがあるそうだ。またそれらは通常で存在しているのだがそうではなくものすごくレアな特性も存在しているようだ。ピカチュウの電気を吸収することの出来る特性は、隠れ特性、夢特性と呼ばれる。あの特性は避雷針。通常なら静電気という特性のピカチュウだが稀にこの特性をもっていて電気攻撃を受けると特攻といって特殊系の攻撃力を表わす能力がチャージされるらしい。これのおかげで前回、受け続けることであの技に対抗できたのだ。因みにあの萌えもんはライチュウといってピカチュウの進化系であの技は破壊光線という技だった。もろに受けたらピカチュウじゃ耐えられないレベル。
そこまで考えていたらやっと研究員か博士か知らんあの人がやってきた。
「おうすまんすまん。待たせたな。そこのピカチュウも目覚めたようだな。氷馬君、君については濾鬼君から聞いている。旅に出るのだろ?ちょっと頼みがあるので聞いて欲しいんだが」
「頼み?まあ、旅しながら出来ることならやってもいいですけど。その前にあなたの名前を教えてもらいませんか?ちょっと知らない人から頼みを受けるのは嫌です」
そいつが言ってくることに俺は正しく反応した。完璧だぜ。俺、流石ぁ。
「ああそうだった。俺の名前はオーキド。今は一応博士号を取得してるからオーキド博士と呼ばれている。この地方によく似た形のカントー地方に萌えもん研究の第一人者オーキド博士がいるんだがその大叔父だ。俺は、一応萌えもん研究の中でも進化について追い求めていてな。そこで君にはその関係で頼みがあるのじゃ。」
「お、お前、何歳だよ?語尾が・・・・」
「あ、すまんすまん。大叔父と昔からよく話してたから話し方が移っちゃって。・・よしこれで大丈夫。それで頼みなんだけど今、進化として発表されている種類が幾つかある。まあ、大きく分けると二つ。一つ目が進化。これには、特殊な石による進化やトレーナーに特別な信頼を置くと進化とかある程度強くなった進化とか色々方法があるんだけど」
「ちょい待ち。トレーナーって何だ?」
本でもちょいちょい出てきたが意味が分からなかった。マジで困ったので聞いておく
「あ、すまんすまん。こっちの地方のマスターを大叔父のいた地方じゃトレーナーって言ってさ。また間違えた。いや、慣れって怖いな。それでもう一つ進化呼ばれるものがあるんだけどそれがメガ進化。進化のときとはまた別の一部の萌えもんに当てはめられた石、メガストーンって言うのがあってそれをキーストーンって言う特殊ないしと併用すると一時的に萌えもんの姿が変わり力も変化する。」
「なるほど。それで頼みって言うのは?」
「ああ、それなんだけど俺は進化について研究してるっていっただろ?それでこの地方に来た。どうやらこの世界は、特殊な空気が流れているっぽくてな。他の地方じゃみれない進化がある場合がある。だからそういった進化を見かけたらこの図鑑に記録して欲しい」
そういって手渡されたのは、赤い色をした機械。それを受けとって理解した。
「了解。分かった分かった。それでいい。その頼みを聞いてやる。その代わりのものとかは無いのか?ウィンウィンな関係じゃなければ交渉にはなりえない」
「なるほどな。ならこの機械でどうだ?色々な情報がつまってる。かなり高価だ」
俺の言い分に納得したオーキドは、スマートフォン的な機械を渡してきた。
「よぉし、これで交渉成立。OK。じゃあ行けばいいんだな?」
「いや、それともう一つ。そこにいる子も君達のたびに連れて行ってくれないか?その子もそこのピカチュウと同じ境遇でな。特性テレパシーで珍しいんだがどうしても彼女の居た群れは派閥争いが厳しくてな。その中でも図太く生きては居たんだが数日前、倒れたらしく保護された。それをさっき任されたんだが」
そのポケモンは、俺の知っている萌えもんだ。さっき本にも出てきた。通常、ホウエン地方でみることの出来る萌えもん「ラルトス」である。確か進化としてはキルリアに進化したあとでサーナイトとオスならばエルレイドに進化するのだ。うむ、中々優秀なはずだがそれでも社会的弱キャラだろうな。
「分かった。お前、一緒に来るか?俺と一緒に来るなら色々大変なことにはなるだろうけどな。弱いしとことん利用してやるよ。それでも来るなら来い」
「行かせて貰う」
一言ラルトスはそういった。これで俺の仲間は、二人である。こうして旅が始まった。