青春も、萌えもんも摩訶不思議すぎて訳が分からない   作:黒虱十航

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辿世3

夜の探索ということでその子に従ってどんどん進んでいくがホント暗いな、ここ。まあ、夏休みに行った

龍のいる洞窟よりかは、ましだけどそれでも暗いし夜だから人も多いし。マジでなんか出そうだな。お化けとか

そういうのが出ないのは分かっているんだけどね。死人は必ず運び神によって転生させられるんだから

お化けとか幽霊なんていう風に変化するはずがない。この世界の成り立ち的におかしい。まあ、そんなことは

どうでもいい。とりあえずマジで腹減ったんだけどどうにかしてくれない?正直言ってこの子と歩いていても

特に会話が弾んだりしない。なので体のなじみとかそういうのを確認したい。今、こうして歩いてるんだが

若干違和感を感じている。だが、全然体が馴染んで無いというか力が出てこない。おそらくこれは、

スキル的なものがいくつかなくなってるのとステータスが一気に平均に戻ってるんだろう。そもそも転生して

1から成長という風になってないだけありがたい。何か多分その辺は考慮してくれたんだろう。神だと

転生しても1からにはならずに前世の年齢から継続されてそこから普通の寿命が寿命となる。つまり

たまにいる500歳というのは400年生きて転生してからまた100年生きたとかそういうことだろう。

「え、えっと・・・こ、この辺りなんですけど・・・・・・」

その子は、やっと口を開いた。まだびくびくしているがそれはおそらく会話に慣れてないとか自分以外の

生物にコンプレックスがあるとかそういうことだろう。それももし望まれれば俺が何とか解決してやろう。

一応それが俺のお礼的になるだろう。感謝はしておかないとな。ここまで世話になったんだから・・・・。

「おお・・・なんだ、これ。無茶苦茶フルーツがあるじゃん。それに小麦とかも・・・。これならある程度

料理が作れるか?水とかがあればいいんだけどな・・・・。とりあえず食べきれる分だけもっていくか」

フルーツは色とりどりに生っていて林檎や葡萄、蜜柑などの定番から中々お目にかかれないもの、この世界

特有だと思われるものなど様々なフルーツがあった。小麦などのお菓子を作るためのものもかなり

そろっていた。これならばそこそこ美味しいお菓子が作れる。問題は火と水。火については摩擦かなんかで

どうにかなるとして水はどうなのかよく分からない。まあ、とりあえずそこそこの量収穫する。もしこれが

自然のものだとしても撮りすぎて他の萌えもんに教われたりしたら嫌だし。平和主義イエーイ・・・。

「こんなもんかね・・・。うむ、結構作れそうだ。なあ、この辺に川か湖か、水を汲めるところ無いか?」

俺は、この地形についての知識がからきし無いのでもう、聞くしかない。何なら聞かないという選択肢は

存在しないレベルで聞くしかない。

「え?え、えっと・・・ありますけど・・・・・。それで何かするんですか?もう、さっきのところに

戻ったほうがいいと思うんですけど・・・・フルーツも取れましたし。」

よかった・・水を使える。というかあれなんだな。萌えもんたちには料理という概念は無いんだろうな。

フルーツそのままでもまあ確かに食べれるしこのまま直帰も全然構わないのだが・・・俺的には・・。

「どうせ食べるならより、美味しいほうがいいだろ?だからこれをもっと美味しくする」

「美味しく?ですか・・・・・。分かりましたえ、えっとこちらです」

俺がそういうとその子は普通に案内してくれた。おそらく川に近いという時には涼しい風が感じられた。

というか、この世界の季節はどうなんだろう。今は寒いほうなのだろうか。暑いほうならいいんだけど

夜だけど結構暑いしこれが寒いほうだったりしたら暑すぎてやばいかもしれないな。でも、この子が

この子も暑そうだし暑いほうだと見た。そうだよね?そうだといって・・・・。ということを

考えているうちにちょろちろと流れる川にたどり着いた。水はかなりきれい。正直言ってありがたい。

「おお、すごいな。涼しいし気持ちいし。これで水は完璧。後はその辺の木を使ってまな板を作って火を

つけて、と・・・・・」

「火?ですか・・・・・・。それも美味しくする為に使うんですか?」

俺が料理の計画を立てていると不意にその子は声をかけてきた。この子はどうなんだろう。俺にそれなりに

違和感を覚えているのだろうか。その辺知らないが急に美味しくするとか言ったら好奇心が疼くのも分かる。

「まあ、な。むしろ火と水があればある程度料理は作れるといってもいい。6割はそれで完成だ」

「そうなんですか・・・・。で、でもどうやって出すんですか?魔法とか使えるんでしょうか?」

やっぱりなぁ。火を使うという概念が無いんだろう。料理せずにってなるんなら普通火を使う機会ないだろう。

寒さも毛皮でしのげそうだし。というかこの子の着てる毛皮暖かそう。今は暑いから別だけど冬とかに

なったらもふもふさせて欲しい。まあ、そんなことしたら死ぬな、精神的に。この子女の子っぽいし。

「いや、とりあえず気を幾つか集めていの字を組んでそこからは、摩擦熱で火を出して空気を入れて調節する」

というか現段階ではそれしか方法が無い。効率悪いけどそれが最善策。幸いここまでの道のりで使えそうな木を

何本か調達していた。それでいの字(そういうのかは知らん)を組んでいるとその子はまたしても不思議そうな

顔をして俺に何か言ってきた。

「あ、あの火、多分作れると思うんですけど・・・お手伝いしましょうか?」

「え?火を作れるって何だ?口から火を吹けるとかそういうことか?それはちょっと嫌だな。今やると俺が

燃え尽きてしまいそうだ。」

火を出すといったらもうそれしか思いつかないのだが何か作戦があるようで首を横に振っている。

「い、いえ、そういうことじゃないんですけどあ、あの木に電気をぶつけて燃やせないかなぁ?っと思って」

「電気?電気出せるのかお前」

「は、はい勿論です。一応使えます。威力は保障できないですけどそれでも木を燃やすくらいなら・・」

すごいなぁ。正直言ってそれむっちゃ便利じゃん。それ欲しい。俺も魔法使えないかなぁっと手に力を

入れてみるが魔法は使えない。やっぱり魔法は消えてるか・・・。ただ力は成人男性平均よりかはある。やせ

マッチョというか細マッチョというかそんな体型だからな。平均よりかはあるぐらいで前とは比べられないけど。

「じゃあ、ちょっと待ってくれな。ここを組み立ててっと。よし、組み終わった。じゃあ、中にある細い枝を

燃やしてくれるか?威力は強くても弱くても何でもいい」

「わ、分かりました。やってみようと思います」

やってみますじゃない辺り自分に自信が無いんだな、と思ってしまうレベルだったが若干威力の弱い電撃が

今にも折れそうな細枝に当たると共にちょうどいい火力の炎が出た。

「おお、いい感じだな。ちょっと準備するから火が消えないように空気とか入れておいてくれるか?」

「分かりました、頑張ります」

成功してほっとしたのかその子は、笑顔で俺の頼みを受け入れてくれた。俺はとりあえず簡単に作れる

お菓子を幾つか考えて作る。フルーツタルトとパイでいいかな。クッキーも余ったら作るか。

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