ハイスクールD×D~地双龍と混血悪魔~   作:木の人

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新年明けましておめでとうございます。
約一年ぶりの投稿です。


135話

「――で? いきなり呼び出されたと思ったら何クソめんどくせぇ事に巻き込んでんだよ?」

 

 

 八坂、ぬらりひょん、寧々の妖怪勢力のトップ勢から「空亡(そらなき)」という二つ名的なものを受け取ってから数日が経過した深夜、俺は一誠の家のVIPルームらしい場所に呼び出されていた。

 

 参加者は俺、アザゼル、グレモリー先輩とその眷属、生徒会長、グリなんとかと転生天使ちゃんといういつもの面々……いや一人だけ違う気がするがいつもの面々という事にしておくがぶっちゃけた話、俺としてはアザゼルからの呼び出しに応じる理由もないから家で夜空とイチャイチャでラブラブなエッチ三昧を送りたかったのが本音だ。でもどうやら色々と訳ありな事が発生したようであのアザゼルが! あのアザゼルが!! なんと俺の目の前でトリプル回転しながら土下座し始めるぐらいには面倒事っぽいのでそれを見ていた水無瀬の言葉もあり、渋々此処までやってきたわけなんだが……マジで面倒事じゃねぇか。

 

 若干……いや普通にめんどくせぇという表情とキレ気味の声を出した事でグレモリー先輩の背後に立ってるデュランダル使いやファーブニルの飼い主、天界勢力のお偉いさんの後ろに立ってる転生天使ちゃんが申し訳なさそうな表情をしているが何度も言おう――マジでめんどくせぇ!

 

 

「天界勢力の戦士、エクソシストやらが一斉にクーデターを起こしたのはぶっちゃけた話、俺達悪魔勢力と堕天使勢力と同盟を結んだんだからいずれは起きてたのは分かる……てか禍の団絡みで地味に話題にもなってたしな。それは別に良いんだよ……俺には関係ねぇし。たださ~! なんでクーデター起こした奴らとD×D(俺達)が戦わないといけないんだ?」

 

 

 アザゼルに呼ばれた理由は単純明快、それでいてシンプルな事――天界勢力所属の戦士達がクーデターを起こして何故か知らんが俺達「D×D」と戦いたいと言って一誠達に果たし状っぽい何かを渡したのが原因だ。正直な所……なんで俺達? いや天界勢力に文句があるからクーデターを起こしたのは分かる。だって旧魔王派だって似たような理由だったっぽいし理由としてはよくある事だ……が! それと俺達は何も関係ない気がするんですけどねぇ!

 

 

「……まっ、お前さんならそう言うと思ったよ。どうやら相手さんはエクソシストの権利と主張を守りたいらしい。良い悪魔も居るが滅ぼさなければならない悪魔もいるってな……そこで同盟の決め手となったこの駒王町で悪魔、天使、堕天使の面々が所属している「D×D」と戦って自分達の主張を伝えたいんだろうな」

 

「事実、今回のクーデターに関与した者達は過去に悪魔や妖怪、吸血鬼といった異形に親類、最愛の人を殺された者達ばかりです……同盟を結んだ事により自らが敵としていた者達を殺す事が出来なくなり……多くの葛藤の上で今回の一件を起こしたのでしょう……」

 

 

 アザゼルとグリなんとかが今回の一件が起きた原因を話し始めるが……俺としてはマジで他人事だ。ぶっちゃけ今回の出来事って簡単に言うと同盟を結んだから他人を殺せなくなりました! それが耐えられません! だからクーデターを起こします! って事だろ? 自分達の敵を殺せなくなったとかカッコイイ言い方をしてるけど結局は他人を合法的に殺したいだけでそれを自慢したいだけだろうしな。あと俺達D×Dと戦った所で同盟が破棄されることなんてないだろうし仮に……そう仮の話だが俺達が負けたとしても相手側の言い分が通る事も無い。

 

 そもそも悪魔や妖怪、吸血鬼を殺したいんだったら誰かに許可を貰わず殺したいなら殺せばいいだけだし同盟反対と思うんなら天界のトップのミカエルに直談判するなり、リゼちゃんの所に行けばいいだけだろ……いや悪魔と吸血鬼を殺しても別に文句は言わないが妖怪達を殺したんなら喧嘩売ってきた判定で天界勢力皆殺しにするけど。とりあえず俺が言えるのはこんな話を聞かされて仕方ないとか理解はできるという表情をしてる生徒会長やグリなんとかはアホだと思う。ただグレモリー先輩は何考えてるか分からないが少なくともあの二人よりはマシな事を考えてるっぽい表情をしてるけど……この辺りは経験の差かねぇ?

 

 

「で? そんなアホみてぇな理由で俺達が天界勢力の代わりに戦えって? ゼハハハハハハハハ! アホだろ。同盟結んだから合法的に殺せなくなりました! それが嫌です! って我儘言ってるだけの連中相手に天界勢力は兎も角、俺達悪魔や堕天使が動かないとダメなんだ? 別に殺したいなら勝手に殺せよ……他人を殺す理由を他人に求めんな。それともアレか? 今まで俺はこれだけの悪魔や吸血鬼を殺したんだぜって自慢できなくなったからか? だとしたらマジでアホだろ」

 

「……彼らへの侮辱は見過ごせません。影龍王、その発言を撤回してただけますか……!」

 

「嫌だけど。あぁ、もしかして図星か? だったら遅かれ早かれ俺以外の奴らにも言われてたと思うぞ。たくっ……夜空とイチャイチャする時間削った結果がこれかよ……あのさ――殺すぞ」

 

 

 ほぼ八つ当たり100%の殺気をグリなんとか含めたこの場にいる全員に放つと各々が険しい表情となったり息が出来なくて震え始める奴らも居るが俺は気にせず椅子に座りながらコーラを飲む……がヤバい。普通に()()痛いんだけど!?

 

 

「アザゼル。元凶の天界勢力はどうなってんだよ? 内容によっては今から天界勢力滅ぼすけど?」

 

「今から説明するからその殺気は収めろ……影の国に行ってからますます手が付けられなくなりやがって。まずミカエルだがチームD×Dに任せず、自分で動こうとしていた――がそれは俺が止めさせた。今回の件は奇跡の子――言ってしまえば天使と人間のハーフも絡んでいる上、デュランダルの前所有者もクーデター側に居る状況だ……天界としてもクーデター側にヤバイ連中が居る以上はお前さん達レベルじゃないと収拾が付かないんだよ……だからキマリス、お前さんが面倒と思うなら今回の件から外れても構わん。元々そういう契約だからな」

 

 

 アザゼルの言う通り、仮にチームD×Dが動く場面でも俺達キマリス眷属は自分達の意思、あるいはレイチェルの指示が無いと動かないというのは前に伝えているから今回の件に関しては別に不参加でも問題はない。ただなぁ……夜空とのイチャイチャでネチャネチャなズッコンバッコンのお時間が削られたこの怒りをはい不参加! ってだけで流すのも邪龍としても悪魔としてもダメな気がする。

 

 

「奇跡の子ねぇ……」

 

 

 アザゼルの言葉の中で気になる事と言えば奇跡の子……つまりは滅茶苦茶レア、ガチャで言うならSSR並みの存在である天使と人間のハーフだ。

 

 悪魔と人間、堕天使と人間の間のハーフが居るように天使と人間のハーフも存在はするが……確かあれって滅茶苦茶難易度高かった気がするんだが? エッチしてる最中にエロい事を考えちゃダメとか快楽に落ちたらダメとかまず無理……普通に無理だわ。だって夜空の腋見ただけでノワール君のノワール君が戦闘態勢に入るぐらい興奮するし!

 

 まぁ、それはどうでも良いとして……デュランダルの前所有者は俺としては気になる所だ。相棒曰く夜空レベルにバグってるっぽいし相手が殺し合いを求めてるんなら別に殺しても文句は言われないはずだ……でもそうなると天界勢力のパシリにされるよなぁ……どう考えても味をしめて次から次へと尻拭いをさせてくるに違いない。

 

 

『ゼハハハハハハハハハッ! 宿主様よぉ! 俺様としては天使共のパシリになっても良いと思うぜぇ!』

 

「……デュランダルの前所有者か?」

 

『その通りよぉ! 今の宿主様なら負けることはねぇが一度本気のデュランダルと殺しあうってのも悪くねぇと思わねぇか? ゼハハハハハハハハ! 実力ならこの俺様が保証してやるぜ! 確かにこんなクソくだらねぇ理由でウアタハたんのマイクロビキニ写真を眺める時間が削れた事には殺意しか出ねぇがそれはそれ、これはこれって奴よぉ!』

 

 

 俺の手の甲から気分が良さそうな相棒の声が聞こえる。

 

 確かにこんなクソくだらねぇ理由でパシリになるぐらいならスカアハに抱かれた方がマシと思えるが本気のデュランダルか……確かにデュランダル使いよりも確実に上だろうしデュランダルVSグラム(チョロイン)も悪くない気がする。何だかんだで使う機会が減ってきたのは事実だしそろそろ構ってやらねぇと平家二号にでもなったら面倒だ。ただでさえ夜空とイチャイチャしようとすると私も私もと寄ってくるし……下手すると俺、夜空、平家の三人で夜の大運動会が始まってもおかしくない。いや別に良いけど強いて言うならおっぱいが足りねぇな……!!

 

 あと相棒……俺が撮影したマイクロビキニ姿のウアタハたんの写真を気に入ってくれて嬉しいぜ……! 最初は嫌だと抵抗していたがあの夜空ちゃんですら堕ちたイケメンボイスで説得の説得、相棒のために滅茶苦茶頑張った末に撮影できた代物だからな! 正直、ウアタハたんなら抱ける。男の娘は女の子! はいこれはテストに出るから覚えておくように!

 

 

「――それもそうだな。満足したらミカエルぶっ殺せば良いだけだしぃ~! 偶には最上級悪魔っぽい事もしないと駄目だよなぁ~相棒!」

 

『そうだぜ宿主様! なんせ妖怪共から空亡っつう二つ名も貰っちまったしなぁ! ゼハハハハハッ!! 空亡の影龍王の初陣にはちょうど良い!』

 

「よし! アザゼル! やっぱり同盟結んでるからには持ちつ持たれつの精神は大事だよな! 任せろ!! 久しぶりに使うチョロイン魔剣で全員消し炭にしてやるからさ!」

 

 

 世界中の美少女が見惚れるであろうイケメンスマイルをすると俺以外の全員が頭を抱えるような仕草をし始める。おかしい……別に変な事を言ったつもりは無いんだがなんでそんな反応になるんですかねぇ? もしかして俺がイケメン過ぎた……! やっぱりかぁ! なんせあの夜空ちゃんを彼女に! 彼女に!! 出来たくらいには俺様カッコいいですし!

 

 てか夜空で思い出したが四季音姉はちゃんと生きてるよな……? 家に帰ったら首だけ残ってたとかホラーだからちょっと勘弁してほしい。まぁ、殆ど俺が悪いような気がしないでもないけども。

 

 

「……キマリス。数分前の発言は覚えてるか?」

 

「おいおいアザゼル? この世界で一番優しくてイケメンで人の心がよく分かる俺だぜ? 最初っからクーデター止めなきゃ! とかなんかそんな感じのこと言ってただろ」

 

「キマリス君……貴方、おもいっきり反対の事を言ってたわよ?」

 

「……何をどうしたら、言ってることを正反対に出来るのでしょうか……?」

 

 

 アザゼル、グレモリー先輩、生徒会長がお前マジかって顔してるけど気のせい気のせい。何だったら二人の背後に立ってる一誠と元士郎は「あぁ……うん。いつもの黒井だ」って顔になってるけど気のせい気のせい! だって自分の欲望優先は悪魔で邪龍な俺にとってはいつもの事だし。

 

 あとゴメン! グリなんとかさん! 口が空きっぱなしだけど大丈夫? 顎外れた?

 

 

「……いや待てキマリス!? 空亡だと!! この数日間で何しやがった!!」

 

「んあ? いやこの前妖怪勢力のトップに挨拶に行ったらなんかぬらりひょんや八坂、寧々の三人から名乗っていいぞって言われたんだよ。だから今度から空亡の影龍王と呼んでも良いぜ!」

 

「安心しろ。お前さんは遅かれ早かれ二つ名で呼ばれるようになるだろうさ……しかしよりにもよって空亡とはねぇ。まぁ、実質東西の妖怪勢力を束ねてるお前さんなら文句は言われんだろうが……キマリス。一応聞いておくが悪魔と妖怪、どっちが好感度高い?」

 

「妖怪」

 

「即答ありがとよ……またサーゼクスが苦労しやがるが、良いか! 偶には俺の苦労も味わってもらわんと困る!」

 

「まぁ、文句があるなら俺じゃなくて八坂達に言ってくれ。んじゃアザゼル、帰っていいか? 普通に我慢してたけど背中いてぇんだよ……」

 

 

 恐らくだが服の背中側は出血によって真っ赤に染まってるだろう……でも仕方がないことなんだ! これに関しては! 絶対に相棒の"再生"で治すわけにはいかないんだよ……!!

 

 

「なんだぁ? 光龍妃と喧嘩でもしたか?」

 

「喧嘩するわけねぇだろ……あるとしたらただのイチャイチャだっての。なんていうかあれだ……四季音姉と一日ぶっ通しでエッチした事がバレてマジギレされてな。百回ぐらい殺された後に背中にデカく"よぞら"って書かれたからそれが塞がってないだけだよ……あっ! 見たいって!? 仕方ねぇなぁ……! 今回だけだぜ!」

 

 

 というわけでなんか期待されたっぽいのでその場で上半身裸になってアザゼル達に背中を見せる。

 

 俺の背中全体にデカデカと書かれた……いや刻まれた"よぞら"という文字を見たせいか何人かはヒィッとビックリしたような声を上げ、何人かはうわぁとドン引きしたような声を上げた気がしたが気のせいと言う事にしておこう。だってこれって夜空なりの愛情表現ですし! 指先に雷光を集めた夜空が俺の背中に名前を刻んでいる間はマジで死にかけたが愛の力によってなんとか耐えきったのは言うまでもない……ただそのせいでここ数日間、出血が止まらねぇんだよなぁ。

 

 ちなみになんでこんな風になってるのかというと俺の発言通り、四季音姉……いや伊吹を抱いたからです! だって八坂達に挨拶をした後、家に帰ろうとしたら泊って行けと寧々が言い出して断れずにまた同じ部屋にされた結果がこれです……! まぁ、仕方ないよね! 前々から童貞捨てたら抱くって言ってたし! あと四季音姉が浴衣の下にマイクロビキニ着てたのが悪い。合法ロリがマイクロビキニ着て見せてきたら普通に抱くのは男としても悪魔としても邪龍として当然!

 

 ちなみに感想としては小学生相手にしてるようで背徳感やらなにやらで物凄く興奮しました! ただその代わりエッチしてる最中は鬼の怪力に戦車のパワーが合わさってるせいで腕砕かれたり背骨折られたりノワール君のノワール君を握り潰されたりと色々あったのは内緒だ。

 

 そんなわけで四季音姉を抱いた翌日は鬼の里ではお祭り騒ぎになったのは言うまでもない……寧々から娘を傷物にして逃げれると思うなよ的な事も言われたし、なんだったら四季音姉から滅茶苦茶顔真っ赤にしながら旦那様とか言い出してきりと地味に調子乗った結果、家に帰ってきたら夜空がキレてたわけで……玄関開けたら無表情で仁王立ちしてる夜空を見たときは漏らすかと思ったね! とりあえず夜空と四季音姉で話し合いという名の殺し合いが発生してると思うんだがマジで生きてるよな? アイツが簡単に殺されるとは思わないがその場にいた犬月が巻き添え食らって代わりに死んでるのは普通にあり得る。その場合は手でも合わせてドンマイとでも言っておこう。

 

 

「……なぁ、黒井。お前……プールの授業とかどうする気だ……?」

 

「は? このまま出るけど?」

 

「アホかぁ!! いくら何でも背中にそんな……す、ステキナオナマエを、刻んで、受けれる、受け、やべぇよ兵藤……! これなんか言ったら片霧さんに殺される未来しか見えねぇ!!」

 

「匙ぃ!! それは……俺もそう思う!!」

 

 

 夜空の恐怖に怯えているのかガクガクブルブル状態の一誠と元士郎が何か言ってるようだが俺としては別に気にしてないんだよなぁ。だってあの夜空が嫉妬心全開で名前を書いたんだぜ? 彼氏としては両手広げて全力で受け入れるだろ……あぁ、そうか……こいつら、まだ童貞だから分からないのか……!

 

 

「一誠、元士郎……たとえ背中に名前刻まれても満面の笑みで受け入れるぐらいの心の広さが無いとモテねぇぜ? あっ、ごめん。お前ら彼女いないどころかまだ童貞だったな……悪い悪い。俺ってもう脱童貞してるから忘れてたぜ! なんだったらスカアハに頼んで卒業するか? 適当になんやかんや言えば多分可能だぜ?」

 

「ふ、ふざけんなぁぁっ!! あ、あんな……あんな目には!! いやもう二度と会いたくないんだよぉ!! 嫌だ……いやだ……が、がっががががががががっ!?!!?!?!」

 

「兵藤!?」

 

 

 なんか影の国での出来事がトラウマになってるのか一誠が壊れた気がするけど気のせいだな! うん気のせい気のせい!! いや普通にトラウマになるのは理解できるしなんだったら同情するけど俺から言わせればまだ軽い方だったからな! 俺と夜空なんて朝から晩までほぼ不眠不休でスカアハと殺し合い! クロウ・クルワッハとの殺し合い! なんだったら一回神滅具抜き取られて影の国フルマラソンさせられて再生能力無しで微塵切りとか普通にあったんだぞ! 死ななかったけど! なんとか夜空への愛で乗り切ったけど!!

 

 

「……タンニーンとの修行すら順応したイッセーがここまでなるなんざ驚きしかないが……おいキマリス? 影の国での修行はどんな地獄だった?」

 

「何も言ってねぇのに地獄認定かよ? いや地獄だったけどよ。あーたしかオイフェが担当してたが俺や夜空に比べたらかなりマシだぜ? 寝てる間に襲撃されても対応できるようになるまで訓練したり死ぬ一歩手前までボロボロにされたり、白龍皇の力を使いこなせるようになるまでオナニー禁止……いや去勢されてたな。あと確かおっぱいしかない空間に放り込まれて本物のおっぱいに触れば脱出、偽物に触ったら爆発とか意味不明なゲームさせられてたぞ。あとは――」

 

「いやもういい。もう言わんでいい」

 

「あと女体化したヴァーリのおっぱい突くまで出られません的な部屋にもぶちこまれ――」

 

「あーあーあー!! 俺は聞いてない! 聞いてないからなー!!!」

 

 

 俺の言葉を聞いたアザゼルは必死に耳を塞ぎだし、グレモリー先輩達は一誠を見つめてマジでって表情をし始め、元士郎は一誠の肩に手を置いて泣き出した。いや……うん……あれは悲しい事件だった……白龍皇の力を最大限に引き出せるようになるために必要……かどうかは知らんが女体化したヴァーリの胸を突くという地獄っぽい何かをさせられた一誠は血涙流しながら発狂、ドライグとアルビオンの心すら粉々にした恐ろしい事件だった。まぁ、それを見てた俺達は爆笑したのは言うまでもない。

 

 ちなみに爆笑してたら俺が女に、夜空が男にさせられて同じような部屋にぶち込まれたけど普通にエッチしたので問題なく出られました。

 

 そんなわけで話し合い的な何かが終わったと判断した俺は若干カオスになりつつあるこの部屋から出て自宅へと戻る。クーデターを起こした奴らとの殺し合いが何時なのか聞いてないがそれは平家に聞けば良いだけだしな……決して聞き忘れたとかではない。絶対にない。

 

 

「――家が吹き飛んでるかと思ったがそんなことはなかったぜ」

 

 

 自宅に戻った俺の目の前にはいつも通りの光景が広がっていた。夜空と四季音姉が向かい合うように椅子に座って無言で睨み合い、平家はソファーに寝転んでスマホゲーぽちぽちしてるし、犬月は部屋の隅で死んでるし……ヨシ! いつも通りだな!!

 

 

「悪魔さん♪ おかえりなさい! アザゼル先生のお話ってなんだったんですか?」

 

 

 我がキマリス眷属が誇るアイドルが俺の腕に抱き着いておっぱいを押し付けてきたがこれもいつも通りいつも通り……やっぱりデカい。さすがアイドル! あとスイマセン……声が明るいのに目が笑ってないのは普通にホラーなんでやめてもらっていいですか……?

 

 

「なんかめんどくせぇことに巻き込まれた。平家」

 

「りょーかい。あとでベッドの中で教えてあげる。ちなみに志保が早くエッチしたいとか思ってるよ」

 

「悪いが順番的に次は水無瀬だからもうちょっと我慢してくれ。あーとりあえず先に言っておくが近々、教会の戦士共と殺し合いするから参加したい奴は俺に言えよ? 不参加OKだからな」

 

 

 キッチンの方からドンガラガッシャンと結構デカい音が響いたが気のせいと言う事にしておこう。




・ノワール・キマリス
嫉妬した夜空によって暴力系ヒロインがドン引きして悔い改めるレベルの行為をされたり背中にデカデカと"よぞら"と名前が刻まれたが満面の笑みで全て受け切った大馬鹿。
たとえ弱点になるとしても背中の名前は絶対に治さないらしい。
スカアハの手によって女にされた際はクール系黒髪ロング巨乳美少女になり、夜空に胸を引き千切られた。

・兵藤一誠
影の国での記憶はトラウマとなっている。

・ドライグ&アルビオン
ボクタチズットトモダチダヨー

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