「お、おえぇぇ……」
「全くさぁ、オーフィスの蛇の力を奪い取って体調不良とかやめてくんない? 私が偶然ノワールの部屋で爆睡してなかったらどうしてたわけ?」
アスタロト家次期当主、通称似非優男とのレーティングゲームを終えた俺達はキマリス領にある実家へと帰ってきた。どうやら先の戦いで似非優男が使用したオーフィスの蛇と呼ばれる力をほんの少し奪い取った影響で体調不良に陥ってしまい……こうしてトイレで吐く事態になっている。いやあの、マジで気持ち悪い。いきなり高熱が出た時のようにふらふらしたかと思えば吐き気が止まらないし、挙句の果てにはドラゴンのオーラが不安定になったからもう最悪だ……偶然夜空が俺の部屋で爆睡してなかったら死んでたレベル。こうして背中に手を置いて仙術を流してもらい嘔吐物と一緒に毒素と言うべきものをトイレに吐き出しているわけだが……凄く落ち着く。流石規格外の仙術だよ。
「い、意地でも治して、いた……おえぇぇ」
「はいはい。吐くか話すかどっちかにしろって。でもさぁ、オーフィスの力を奪うのはお勧めしないよぉ? だってあれは無限の存在だもんね。無限だよ? 分かってる? 上限なんて存在しない圧倒的な力の塊で二天龍や地双龍、聖書の神や魔王すら恐れた最強の存在がオーフィスなんだからさぁ。そんな奴の力を奪い取ったら死ぬに決まってんじゃん」
『ゼハハハハハ。その通りだぜ宿主様ぁ! 生前の俺様ならば何も問題は無いが今の宿主様があのジジイの力を奪って自らの力の糧にするのは無理だ。体調不良になった理由を教えてやるとだなぁ、蛇と呼ばれる存在を構築するオーフィスの力を奪い取った。そこまでは良いさ。問題は宿主様がオーフィスの力に耐えきれるほどの器じゃないってわけよ。あれの力によって宿主様の生命力が無限に等しく上昇してキャパシティを超えかけた……ただそれだけだぜぇ』
「ヴァーリが言ってたけどさぁ、あの雑魚が使ってたオーフィスの蛇って制限掛けた術式だから雑魚が使っても問題ないんだってさ。でもノワールの場合は術式じゃなくてオーフィスの力そのものに触れたからこんな風になっちゃったってわけ……もう無茶すんじゃねぇよ? 私との決着の前に死んだらマジで許さないから」
俺の背中に手を当てながら仙術を流し続けている夜空が心配そうな声色で言ってきた……ありがとう! 心配してくれてありがとう! お前に看病されるならもう一回ぐらい体調不良になっても良いわ!
俺の体内に残っていた毒素と言うべきものは全部吐き出したので洗面台で顔と歯を磨く。流石に嘔吐してそのままってのは嫌だしな……しかしあれがオーフィスの力、全体的な部分の1%にも満たないと相棒は言ってたけど流石無限の龍神、出鱈目すぎる。もし対決した場合はどうやって倒すかねぇ……そもそも倒せんのか?
『無理だな。あのジジイは死なねぇよ。対決するだけ無駄なのさ』
『そうですね。あれはドラゴンでありながら力を求めず、静かな世界で一人で居たいという願望のみを抱いています。禍の団のトップになったのもそれが原因ですよ――次元の狭間、そこに住まう
「そうそう。自分達の方が弱いのにあのオーフィスを格下扱いしてんだよ? 馬鹿でしょ。あっ! ちなみにオーフィスはねぇ! 黒髪ロングの幼女なんだよ! 乳首にテープ張って隠してる痴幼女!!」
痴女と幼女を合わせて痴幼女ってか? 確かドラゴンも人型になれるっていうしまぁ、幼女の姿になってもおかしくはないか……あれ? でも相棒はジジイって言ってたような? 名前ぐらいは知ってるがどんな姿をしているかとかは知らねぇんだよな。
『オーフィスは姿を持たない。自分の好きな容姿で俺達の前に現れたりするわけよ。しっかしあのジジイが今度は幼女かぁ! 誰の影響なのかねぇ? おいユニア! その辺どうなんだよぉ?』
『知りませんよ。そもそもオーフィスは未来永劫ぼっち属性ですから誰かに影響されてその姿になったとは考えられません。あるとすれば彼女の傍で話し相手になっている白龍皇の影響では?』
『白蜥蜴ちゃんってばロリコンだったのかよ! なんだよなんだよ! 人には趣味が悪いだのと言っておいて自分もその口ってかぁ! 次に会ったら煽ってみっかねぇ!!』
絶対に違うと思う……あのヴァーリがロリコンだったらちょっと、いやかなり引く。い、いや……待てよ、俺の隣に居る夜空は年齢十八歳の癖に子供体型をしている。つまりロリだ、合法ロリだ。そしてヴァーリは夜空を追い回しているわけで――変態だ!! やっべぇ!! 気づいちゃったよ!! あの銀髪イケメン野郎! 見た目が子供体型のこいつをを追い回すって事はガチのロリコンじゃねぇか!! これは夜空があの銀髪イケメン野郎に食われる前に殺しておこう。赤龍帝と白龍皇の因縁? 知るかそんなもん! 今は俺の精神安定もとい夜空の未来のためにあいつを殺しておくべきなんだ!
「とりあえずヴァーリは殺しとくか。うん」
「いきなりどうしたん?」
「何でもねぇよ。悪かったな、仙術流してもらってよ」
「べっつにいいよぉ~? ノワールが死んじゃうと私が困るし。でもマジで私の知らない所で死なないでくんない? 死ぬなら私の手で死んでよ」
「それはこっちのセリフだ。人間なんだから寿命で死ぬか俺に殺されろ。勝手に変な奴に殺されたり犯されたりしやがったら許さねぇからな」
「べーだっ! この私が死ぬわけないじゃん。そんじゃノワールぅ? おやつぅ!! お腹減った!!」
「はいはい。おやつでも飯でも何でも食わせてやるよ」
「ありがとぉ~ノワールだいすきぃ!」
「俺も大好きだ。だから一発ヤラせてくれ」
「ヤダぁ」
おかしい。今の流れはうん良いよ! とか言う流れだろう! マジで俺の童貞って何時無くなるんだろう……平家辺りにヤラせろって言えば多分抱ける。でもそうなるとめんどくさい事になりかねないんだよなぁ。見た目はアイドル級、ぶっちゃけ胸はどうでもいい、アイツの脇も夜空並みにグッとくるから抱きたいかと言えばYesになる。でも中身がなぁ。
おやつぅと叫びながら夜空は俺の体をよじ登って肩に座る。なんで俺が肩車しないといけないんだよ……太ももの感触が素晴らしいです! ありがとう!
「よっ。体調は治ったか?」
夜空を肩車した状態でリビングに戻ると不審者が居た。スーツを着崩しているチョイ悪風の男――アザゼルだ。
「なんで此処に居るんですか? 来る家間違ってますよ?」
「合ってるよ。俺はお前さんに会いに来たんだ……にしてもお前も無謀と言うか無茶なことするねぇ。ディオドラ・アスタロトが使用したオーフィスの蛇の力を奪おうだなんてヴァーリでもしねぇぞ?」
「どんなの使ってんのかなぁって感じでやってみたらあの様です。もう二度とやる気にはならないですね……所でマジで何でいるんですか?」
「サーゼクスから頼まれてな。お前さん達キマリス眷属は一応被害者って扱いになるから今後の処置について話しとかねぇとな。ディオドラ・アスタロトだがキマリス、お前さんとのゲーム終了後に禍の団に関与していたため捕らえられた。ゲームで敗北した奴らが転送される病院でな……医療班が即効で傷を癒したから今は取り調べの真っ最中よ」
「へー」
「……どうでも良いって顔してやがるな。たくぅ、お前さん強すぎるぞ? 若手悪魔という括りに入れて良いのかすら疑問視されてる。今回のゲームにおいてバアル家次期当主、サイラオーグ・バアルとキマリス家次期当主、ノワール・キマリスの二強だと極一部を除いた各勢力のお偉いさん方は声を揃えて言ってるよ。そうだ、これも一応言っておこう――ディオドラ・アスタロトは今後、普通の生活は出来ねぇだろう」
その極一部って悪魔側の老害ですよね? 俺の勝手な予想だけどきっと当たってるだろうなぁ。そんでなんであの似非優男が普通の生活できなくなってんの?
「なになにぃ? ノワールにビビって再起不能?」
「それだけなら良かったんだがなぁ。ディオドラは精神が完全に破壊されたと言ってもいいだろう。取り調べをするために連行しようと思ったらお前に襲われていると勘違いして発狂したそうだ。ただ叫んだだけじゃなく魔力による攻撃をしようとしたらしいが……どうやら魔力を練るという悪魔として大事な事すら忘れるほどお前を恐れているようだ。今も取り調べを進めてるが期待できるほど成果は出ないだろう……奴の目に映る人物全てが鎧を纏ったお前に見えているぐらいの精神状態だしな。まぁ、あれだけ力の差を見せつけられた上に前後から本来は死ぬはずの威力で殴られ続ければそうなるわな」
なんだろう……犬月達の視線が「やりすぎたんですよ」みたいな事を言ってきてる気がする。でも俺は悪くない! だって殺し合いだし相手を殺す気でやらないと終わらないんだから仕方ないじゃん! 似非優男……ごめんね? 多分今日の晩飯を食う頃までは罪悪感はあると思うから! それ以降は知りません。
アザゼルの話ではディオドラ・アスタロトは次期当主の座を剥奪、アスタロト家当主も責任を取って解任、そしてトドメに魔王を輩出する権利を失ったそうだ。正直どうでも良いな……だって俺達には関係ないし。でも意外だったのはあの似非優男がグレモリー先輩の所のシスターちゃんを罠にはめた犯人だったなんてねぇ。堂々と自分の部屋にシスターちゃんの写真を置いていたらバレるだろ……マジで変態だったんだな。平家が吐きそうになるわけだよ。
そう言えばどうでも良い事だけど似非優男が発狂したらしいが俺と対決した眷属達も同じらしい。ベッドの上で殺される! いやぁ! 助けてぇ! と今も悲鳴を上げてるそうだ。どうしてそうなった!
「アスタロト家は若手悪魔同士のレーティングゲームから除外。バアル家と対決したグラシャラボラス家も次期当主が戦意喪失した事で同じく除外。残ってるのはお前達キマリス眷属、グレモリー眷属、シトリー眷属、アガレス眷属、バアル眷属だ。そして次のお前達の対戦相手だが――リアス達だ」
へぇ。赤龍帝に聖魔剣、聖剣デュランダルが相手なら今日のゲームよりは楽しめそうだ。犬月達も先輩達が相手と知ってやる気を出しているようだ……多分、犬月の頭の中では赤龍帝を倒すってことを考えているだろう。仲が良いし同じ兵士、どっちが上か確かめたいとかだろうなぁ。
「その目、既にリアス達とどう戦おうか考えているって所か。やっぱりお前さんはヴァーリにそっくりだよ、戦いに関しては手は抜かない所がな」
「当然ですよ。悪いけどアンタから先輩方に伝えてほしい――遠慮なんてしない。テメェらの精神が壊れるぐらい殺す気でやらせてもらう、とね」
「――あいよ。お前さん達を利用するようで悪いがリアス達にも良い経験になるだろう。今のあいつ等に足りないのは殺意を持って自分達に向かってくる奴との戦いだ。今回のゲームをVIPルームで光龍妃や各勢力のお偉いさんと見ていたがグレモリーとシトリーのゲームよりお前達のゲームの方が評価は高い。特に王のお前さんと僧侶の水無瀬恵、お前達二人の戦い方は面白いと言ってたぜ」
「えぇっ!?」
「良かったっすね水無せんせー!! なんか、俺まで嬉しくなったっす! あの地獄を乗り越えた結果が出ましたよ!!」
「瞬君……うわーん! ありがとうございますぅ!」
「……ありがとうございます」
「なぁに礼なんていらねぇさ。俺自身も水無瀬恵が持つ逆転の砂時計に興味があるしな。ただでさえ性質を
「マジで!? アザゼル、それに犬月を連れて行ってもオーケー?」
「良いぞ良いぞぉ! 二人まとめて女を知ってこい!」
やべぇ……超行きてぇ! 美女と美少女の女堕天使にえっちぃ事をして良いとか最高じゃねぇか! 俺の兵士と書いてパシリと読む犬月瞬は俺の傍に跪いて「王様。この犬月瞬、どんなに険しい道であろうと王様と共に歩みます」と連れて行ってくださいオーラ全開だ。流石俺の兵士だ、欲望に忠実でなにより! いやぁ……でもデータ取られたらグレモリー先輩に教えられるかもしれない! だから断りたい! でもエッチタイムって響きが良すぎてすっげぇ行きたい! 畜生! これが堕天使のトップ、アザゼルの話術か!! この俺をここまで悩ませるなんてやるじゃ――はい、断ります。当然ですよね? はい橘様。断りますからその笑みをおやめください。喜んでしまいます。
「――大変、大変申し訳ありませんがエッチタイムという素晴らしい響きのお祭りには行けそうにありません。誠に申し訳ありませんがデータ取りもお断りさせていただきます」
平家が変態と言いたそうな視線で俺の足を蹴り、橘がえっちぃの禁止ですと横腹つんつん、水無瀬はいまだに号泣で四季音は関与しないとばかりに酒を飲む。そして俺の方に座っている夜空は――お腹減ったぁと叫びだす。そこはもっと違う反応をしてくれませんかねぇ!!
「王様、分かりますよ……女堕天使! 俺も教会出身は大嫌いだけど女堕天使という響きはエロ過ぎる……! 行きてぇよぉ!! エッチタイムってなんなんだよぉ!!」
『ゼハハハハハハッ!! 泣くな宿主様!! 俺様の息子ならば前を向け! 良いか! 女なんざ星の数ほど存在するんだぜぇ! チャンスなんざいくらでもある! だから泣くんじゃねぇぜぇ!! 堕天使の頭よ、一言だけ言わせてもらおうか――俺様、男の娘を所望する』
「おい」
『クロム、貴方はまだ男の娘好きだったのですか? 良い趣味とは言えませんので即刻考えを改める事をお勧めしますよ』
『うるせぇユニア! テメェの童貞好きに比べたらまだ優しいだろうが!! 男の娘の素晴らしさを知らねぇから言えんだよぉ!! アイツらはなぁ……男なのに女なんだよぉ! それが分からねぇのかテメェはよぉ!』
『全く理解できませんしする気もありませんよ。そもそも私は童貞が好きなのではなくて初めて交尾をした男の反応が好きなだけです。全く……死んだ方が良いですよ?』
『そりゃぁテメェの方だ!! 地双龍同士の殺し合いで俺様が勝利する事が多かっただろう? つまり俺様の方が強いってわけだ!! ゼハハハハハハ! 雑魚は雑魚らしく、ビッチはビッチらしく男の性処理道具になってればいいんだよぉ!』
『クフフフフフフ。おかしなことを言いますねぇ? クロム、貴方が勝利する事が多い? 私の記憶では貴方は敗北する事が多かったはずですよぉ? 雑魚は雑魚らしく男に掘られていればいいんですよ』
『ゼハハハハハ!』
『クフフフフフ!』
あのさぁ……喧嘩するなら聞こえないようにやってくれない? 相棒の男の娘好きは昔からだけどさぁ、お前が言うと俺までそういう目で見られるんだよ。残念な事に俺は男好きじゃねぇし普通に女の子大好き。特に脇が大好きな一般的な男子学生だからな? でもグレモリー先輩の所の吸血鬼レベルだったら普通に抱けると思う。
「掘られればいいのに」
「縁起でもない事言うんじゃねえよ。犯すぞ?」
「何時でもウェルカムだよ。ノワールが耳元で話してくれれば私は何時でも濡らすよ?」
「いらねぇ情報をありがとう。と、まぁ……ついでに言うとグレモリー先輩やシスコン魔王と通じているアンタにこっちの情報を教えると対策を考えてあっちが有利になりそうなんでお断りさせてもらいますよ」
「そうかい。まっ、そう言うとは思ってたぜ。お前さんはイッセーやリアスのように俺達を信用してるってわけじゃないからな。でもよ、禍の団のテロが活発化して来たらお前はあいつ等と共に戦う事があるかもしれねぇ……いや、確実にある。二天龍と地双龍は力を引き寄せる性質を持つからこそどんどん厄介事を引き寄せるだろうよ」
「でしょうね。それがドラゴンの性質ですし」
「そうだ。だから……いきなり信用しろとは言わん。お前のペースで良い、何年何十年経っても良いから俺達を信用してくれや。サーゼクス達四大魔王やミカエル、そして俺もだがお前を信用している。地双龍だからってんじゃねぇぞ? ノワール・キマリスって一人の悪魔をだ。お前さんもヴァーリのように色んな目に合ってきたってのは想像できる……でもな、お前はもう一人じゃねぇだろ。そこにいる光龍妃やお前の眷属が居る。それは紛れもない絆って奴でそいつは必ずお前を強くする。おじさんの言う事は結構当たるんだぜ?」
「うわぁ、カッコつけてる。キメ顔うぜぇ」
「ひっどい事言うなよぉ。お前がいきなりVIPルームに転移してきた時にどれだけ苦労したと思ってんだ? しかもまた悪魔側の重鎮を消滅させやがって。サーゼクスやセラフォルーが泣くぞ?」
「ウザかったあいつが悪い!!」
話を聞けばどうやら俺達若手悪魔のゲームを観戦するVIPルームに夜空が単独で転移した時に一騒動が起きたらしい。簡単に言えば頭の固い事で有名な悪魔側の老害が捕らえろと叫びだしたようだ……それを夜空がウザイの一言で光を放って消滅させて黙らせたらしい。流石規格外、どんどん悪魔側のお偉いさんが消えているような気がするがきっと気のせいだろう!
そしてどうでも良いけどグレモリーVSシトリーは予想通りグレモリー家が勝利したらしい。もっとも赤龍帝はヴリトラに負けたっぽいけど。無名の悪魔が赤龍帝を倒すか……これは良い意味で波乱が起きるな。
「……あの、早織さん? あの人って怖いもの知らず、ですよね……?」
「むしろ怖いものが有ったら驚き。散歩と言う言葉で他勢力の領地に侵入して大暴れ、今のようにいきなり現れてウザイと言って問答無用で殺害。善意悪意関係なく自分の好きなように遊んでいるだけだから質が悪い」
「悪魔さん……凄いですよねぇ。すっごく強いのに戦えているんですもん……私も頑張らなきゃ!」
「多分、志保がどれだけ背伸びしてもこの二人には届かないよ。そう言う次元じゃないしね。可能性があるのは花恋ぐらい?」
「にしし。さっすがに私でもノワールと光龍妃には届かないさ。直系の血を引く酒呑童子なら分かんないけどね」
「化け物だね」
「そりゃ鬼だからね」
後ろの方で何か話してるっぽいがスルーして……現魔王と天使長、堕天使の頭が俺を信頼しているねぇ。どうせ相棒の力が自分達にとって役に立つとかそんな感じだろうな。今まで実害と言う実害はキマリス家に殺されかけた事以外は無いけど陰口やらは言われ続けてきたこの俺様がそう簡単に信用しろと言われてはい、分かりました! なんて出来るわけがない。ぶっちゃけると眷属と夜空と母さん以外は信用してない。親父? あんなの信用するぐらいだったらセルスを信用するわ。
「……まぁ、確かに共闘する可能性もありますけど正直、今のままだと邪魔です。戦場でドヤ顔してるぐらいなら一体でも多く倒してくれと思いますし、魔王の妹やら紅髪の滅殺姫と呼ばれて調子乗るのも良いけど雑魚すぎてマジで邪魔です」
「お前さんからしたらそうだろうなぁ。ヴァーリ、光龍妃、そしてお前の三人は歴代の二天龍や地双龍とは違う成長をしている。俺から言わせたらお前達三人は過去、現在、未来において最強の存在だ。イッセーも歴代の赤龍帝とは違う成長をしているがまだまだ弱い。だがお前達を超す存在だと思うぜ?」
「う~ん、女の服を吹き飛ばしたりおっぱいの声を聞いたりするってのは面白いけどさぁ。女を人として見てんのって思っちゃうんだよねぇ。てか私を全裸にした罪はマジで重いよ。報復としてグレモリー家を消滅させようかとも考えたぐらいだし」
「何でやんなかったんだ?」
「疲れてた」
「あっそ」
「おいおい……疲れてなかったらリアスの実家が滅んでたのかよ。サーゼクスが聞いたら怒るぞ? アイツはシスコンであり親馬鹿だからな」
「身内贔屓の魔王がキレても何も怖くないんだよねぇ~まっ、相手にはしたくないけどさ。あいつ……なんか隠し持ってる感じだしね。それに私も処女喪失して子供産むまで死にたくないもぉん」
「だから何度も抱いてやるって言ってんだろ? そして俺のガキ産めよ」
「私に勝ったらヤラせてあげるし子供産んでやんよ。勝てない内はあきらめなぁ」
言ったなこの野郎! ぜってぇ勝ってやる……! 意地でも勝って抱いてやる!! アンアン言わせてノワールもうダメこわれるぅって泣かせてやる!!
「仲が良くてなによりだ。というわけだ、リアス達とのゲームを楽しみにしてるぜ? 遠慮なんていらねぇから俺達が引くぐらいまで徹底的に叩きのめしても構わん。あいつ等がそれで使えなくなったらその程度だったって事だしよ」
「一応、アンタって先輩達を鍛えてるんだろ? そんな事言って良いのかよ?」
「先生としてならダメかもな。だが実際問題、これからの戦いでお遊び気分でやられると困るんだよ。イッセーの原動力はエロだがそれが毎回通用するかって言われたら難しい。自分達を軽く殺せるほどの存在と対峙した時に冷静に対処できる能力を身に付けるチャンスを逃すわけにはいかねぇ。リアスやイッセー達にも既にお前達とゲームをすると伝えているが……かなりやる気だったぜ? 余裕ぶっこいてると負けるかもしんねぇぞ。あいつ等の成長力は異常だからな」
「ふぅ~ん、ノワール。あの牛乳に負けたら殺すからそのつもりでいてね。言っとくけどマジだから。負けたらキマリス領とノワールの両親が消えると思っててね――私以外に負けるとか死んでも許さない」
「知ってる。負ける気はねぇよ……どんなルールかは知らないがグレモリー眷属の中で真っ先に潰さないといけない相手が居るからそいつを潰せばあとは楽勝だ。おっと、敵のスパイが居るのに情報漏らしちゃったーどうしよー」
「うわーたいへんだーのわーるがまけちゃうー」
「すっげぇ棒読みっすね。ある意味感心しますよ?」
いやだって負ける気がしないし。滅びの魔力? 滅びの「力」を奪えば対処可能だし赤龍帝の方も雑魚すぎて四季音ぶつければ余裕。聖魔剣とデュランダルは……犬月で十分だな。とりあえずその時になったら作戦を考えるけど――あのシスターちゃんだけは真っ先に潰そう。てか潰さないと拙い。ダブルラッシュタイムしてでも必ず潰す。
でも俺の考えって見抜かれてそうでいやだなぁ。先輩もシスターちゃんを狙う事は予想してるだろうし……別に良いか。読まれたら力でねじ伏せればいいだけだし。
「安心しろ。俺は今回のゲームに関しては支援しない。自分自身で考えさせるさ……サーゼクスの方は、まぁ、諦めろ」
「それ……色んな所から苦情来ますよ?」
「言うな。あいつはこれでも真面目なんだ」
真面目に身内贔屓って魔王としてどうなんだよ……いや勝つから良いけど。
言いたい事を良い終えたのかアザゼルは家から出て行った。なんでも似非優男に接触した禍の団を捜索するとか言ってたけど大変そうだなぁ……手伝おうとは思わないけど。夜空も腹減ったぁと叫び出したのでゲーム初勝利と言う名目で親父達も混ざっての大宴会を開催、橘のライブが予想以上に好評でキマリス家執事全員がファンになるという事態や四季音のせいで酒が無くなると言った事件が起きたけど……まぁ、楽しかった。偶にはこういうお遊びも悪くないなってぐらいに楽しかったよ。
色んな事があったが俺達の初めてとなるレーティングゲームは幕を閉じた。
これで「冥界合宿のヘルキャット」編が終了です。
僕らのディオドラさんが再起不能になりました。見える者全てが禁手化中のノワールに見えてSAN値0状態です。
観覧ありがとうございました!