休日の朝の目覚めは腹部に何かが叩きつけられる痛みから始まった。
「のっわーるぅ! あっそっぼぉ~!!」
「……ぐぅ、うぇ……よ、ぞらぁ!! 闇討ち、とは卑怯だぞぉ……!」
痛みに悶絶しながら重い瞼を開けると俺の身体の上、具体的には腹の上に規格外こと片霧夜空が跨っていた。腰元まで伸びている茶髪は寝癖一つなく、まだ夏前だというのに黒のノースリーブに白いミニスカ、そして一際目立つのは首元に黄色い宝玉が埋め込まれている肩から羽織っているマントだ。淡い光のようにクリーム色になる時もあれば透明にもなり、挙句の果てには偶に光りだす摩訶不思議なマント――ぶっちゃけるとこいつの神滅具。それを私服のように常時展開しているのは世界広しと言えどもこいつぐらいだろう。
まぁそんな事は置いておいて跨っている位置が腹でよかった。あと数センチ後ろに下がってたら……俺だって悪魔と人間の混血で男なわけで朝の現象ぐらいはなる。つまりはそういう事だ。位置の関係上、俺の視線の先には夜空のミニスカが存在しているわけでカーテンが閉まっているので部屋が少し暗く、神滅具のマントの光でスカートの中が暗くて見えない。なんという絶対領域、つか見えねぇ。俺の意志を汲み取ってくれるなら少しだけ上に動けよ。そうすれば中が見える……見たいわけじゃないが見れるんなら見るしかないだろう常識的にと言うか悪魔的に。
「闇討ちじゃないもぉんね! もう朝だし! ほらほら折角私が遊びに来たんだから起きてよぉ!」
ボフンボフンと俺の腹の上で上下に浮いたり下がったりする。白か……寝起きとはいえ悪魔の視力を甘く見てはいけない、朝から良いもの見れたなと言うかこれ傍から見たら拙くね? い、一応掛布団越しだし大丈夫大丈夫。と言うより白か……白かぁ!
「朝から元気だなお前……今何時だよ?」
「うぅ~んとねぇ~九時! ちゃんと朝だからね? カーテン開けて確かめる?」
「隙間から光が漏れてるから確かめなくても良い。なんだ? 朝っぱらから殺し合いをご所望か? だったらあと数時間後で頼む……今日は休みで一日中寝ていたいんだよ」
再び掛布団を被って寝ようとすると恐るべき力でそれを取り払われた。そして再び腹に心地よい重みを感じる……拙い拙い拙い。掛布団越しじゃなくてダイレクトかよ。凄く柔らかくて程よい温度だなおい……てかこいつやっぱり自分の性別を忘れてるんじゃねぇか? 大変ありがとうございます。
「この私が遊びに来たんだからさっさと起きろぉ! 寝るなんて許さないぞぅ! ほらほら早く起きてよ! もうこのままだとどこかの勢力を潰しかねないくらい暇なんだぞぅ! それでも寝るというならこれだぁ! ひっさぁ~つ! 美少女プレス!」
「っ、おい待て! 待て! 腹の上に跨るのは許すが自分の身体ごと乗ってくるな!」
「だったら起きろよぉ~と言うより起きてよぉ!」
別の所は既に起きてるがそれは言わないでおこう。さて……一つだけ気になったことがあるからそれを確かめようと思う。今の状況は俺の身体の上に夜空が寝そべっている。俺の顔の前には夜空の顔が有り俺の胸の所には夜空の胸がある。それはいい。てかマジで壁だな。かてぇ、なんか思ってたのと違う……じゃないそうじゃない。問題は――この鼻にくるつーんとした匂いだ。おかしいな……女子ってこの匂いはしないんじゃなかったのか? それともそれはただの幻想で実際にはするものなのか?
「うん? どったの?」
「……なぁ、夜空」
「はいはい夜空ちゃんですよ! 貴方の宿敵で普通の少女の片霧夜空ちゃんだぞぉ!」
「俺の気のせいじゃなかったらあれだが……お前、汗の匂い酷くね?」
「――」
「お前昨日ちゃんと風呂入ったのか? さっきから鼻につーんとした匂い、がぁ!!」
ノーモーション、拳を振りかぶる動作すら無く夜空は俺の顔面に拳を叩き込んできた。よく反応した俺の反射神経! もし遅れてたら俺の顔が貫通して穴が出来てたぜ!
「は、は、はぁ!? だ、だれが汗臭いってぇ!! お、女の子になんてこと言うんだこの変態ィ!!」
「その反応で丸分かりだわ!! 何で風呂入ってねぇんだよ!! 普通入るだろ!? お前性別上女だろ!?」
「うっさい!! 昨日はヴァーリが襲ってきて忙しかったの! 楽しかったけど! ちょ~楽しかったけど!!」
「あんの中二病の戦闘狂が! 後でぶっ殺す! てかそれ終わってから風呂入れよ!! まずここに来る前に入れよ!!」
「だから忙しかったって言ってるでしょぅがぁ!」
「忙しくても入れるだろ!! まさかお前、腋とかのムダ毛処理とかもやってませんとか言わねぇだろうな!? もしそうなら今日からお前の事をおっさんって認識するぞ!? てか男の幻想を粉々に砕くのやめてくれません!?」
「何さ幻想って!? いーよ! それなら見せてやろうじゃん!! ついでに匂い嗅いでみろよこのやろぉ!! どっからどう見ても綺麗で無臭だからなぁ!! もし臭いとか言ったら消滅させっぞぉ!!」
完全に頭に来たのか常時発動している神滅具を消して片腕を上げる。夜空の服装はノースリーブ、つまり袖がない。袖がないという事は必然的に腋が見える。ムダ毛すらない綺麗なものだ、うん? なんで俺は夜空にこんなことさせてるんだ? いや眼福だから文句なんて一言もありませんし本人が見ろとか嗅いでみろとか言うんだったら素直にやらないと相手に失礼だろう悪魔的に考えて。それよりも腋を俺に見せてる夜空がものすっごく可愛い件について。おい写真、カメラねぇのかよ。これ撮りたいんだが? きっと今のコイツの心境は俺と同じく何でこんなことになったんだろうとか思っているんだろう。だがやめない。俺様、悪魔、悪魔は欲望に忠実。ヤバいわー邪龍の気持ちわかっちゃうわー欲望に忠実になるの理解できちゃうわー。
何とも言えない空気の中、俺は夜空の腋に顔を近づけていく。あと少し……! あと少し……!
「――ノワール君、朝からどうした、んで、す」
「あ」
「……やべ」
自室の扉が開き水無瀬が入ってきた。恐らく彼女の視界には俺の身体に跨って腋を見せている夜空とそれに顔を近づけている変態の姿が見えているだろう。さてさて――説教タイムだなこれ。
俺の予想通り水無瀬が激怒して俺と夜空をその場に正座させた。逃げるのは簡単だがそれをすると今後の俺の食事が酷いことになりそうだから甘んじて受けよう……そしてあの規格外が素直に正座してるのは笑えるんだが? 夜空に説教とか誰が出来るというんだろうか――目の前にいましたね。
「朝っぱらからなんか腑に落ちねぇ」
「女の子の腋を見て匂い嗅ごうとした変態が言っても説得力無い」
「うぃ~なになにぃ~のわーるってばおんなのこぉのわきがみたいのぅ~? ほれほれぇ~みせいちょうのわきだぞぉ~みてもいいしなめてもいいよぉ~? ただしおさけちょうだぁ~い」
「その手があった。私のも見ても良いけど学園サボらせて」
「とりあえずお前ら少し黙れ。水無瀬の目に光が宿ってねぇ……これ以上この話題を続けたら飯が枝豆だけになるぞ」
「何故に枝豆、でも確かになりそう」
「まめはいやだなぁ~」
約三十分にも及ぶ水無瀬の説教から解放された俺はリビングで遅めの朝食を食べようとしていた。平家に四季音は先ほどの俺と夜空のやり取りを知っているため自分の脇を見せようとしてくるがキッチンに立っている水無瀬の姿を見てそれを止める。やべぇすっごく怖い。なにあれ? 今までの大天使水無せんせーと呼ばれる不幸っぷりはどこに行ったの? まっ、水無瀬が怒りで不幸を吹き飛ばしてくれるならそれはそれで良しとして……とりあえず夜空を襲った白龍皇は後で殺しとこう。なんなんだよ俺の周りのドラゴンは! 片や自分の性別を理解してない規格外! もう片方は戦闘大好きイケメン野郎! 死ねばいいのに! 白い方死ねばいいに。
ちなみに夜空は現在お風呂タイム。結局見ることはできたが肝心の匂いをかぐことはできなかった……だがせめて! あの時の夜空の表情だけでも写真に残しておきたかった!! そうすれば俺は十年ぐらい戦えると思う。
『宿主様、前半の言葉には俺様も同意するぜ。あの白蜥蜴野郎は一度死んどいた方が良いに決まってる。今日の夜辺りに襲撃と行こうか』
「オッケー、場所特定よろしく。俺、あいつの居場所知らねぇしな」
『旅先で偶然出会っただけだもんなぁ! その時は初対面で殺し合いに発展したが中々楽しかったな!』
「あれから一年か……月日が経つのは早いな」
「昔を思い出してるようだけどノワール、変態」
「……心読むなよ」
「聞こえるんだから仕方がない」
「さおりんからはにげられないぃ~にししぃ~おっさっけぇ~おっさけぇ~さわらぬおににたたりぃなしぃ~」
色々と文句を言いたいが基本的に俺が悪い……みたいだから黙っておこう。
そんなこんなで朝食を作り終えた水無瀬とお風呂タイムが終わった夜空を交えてテーブルを囲む。先ほどまで脇を晒していた規格外は俺の寝間着を身に纏って久しぶりの暖かいご飯だぁと美味そうに食べていた。久々ってお前いつも何食ってんだよ……こいつの食生活は一体どうなってんだ? あとサイズ大丈夫か? 俺とお前の身長差結構あるぞ?
『申し訳ありません。なにせ一週間ぶりの暖かい食事故に夜空のテンションが上がってしまっています』
「この声……ユニアか。マジでお前らの食生活どうなってんだよ?」
「うにゅ? 基本的にキノコとか生ごみとか生魚だよ? 私って料理の才能ないからさぁ」
「それでよく生きてる。流石規格外、私たちの想像の斜め上を通り過ぎていく」
「むしろ一週間前って俺が奢った時じゃねぇか」
「その時は助かったよぉ! またお願いねぇ? お礼は体で返すからさ!」
「殺し合いだな、りょーかい」
「……何故殺し合いと分かっていても驚かないのでしょうか?」
「そりゃぁ~のわーるとこうりゅうひぃ~のなかだもんねぇ~うむぅ、ぷはぁ、おいちぃ~」
こうして夜空を交えての食事をするのは初めてではない。こいつとの付き合いは既に数年単位だからお腹へったぁとかでここに転移してくることもあるからそういう時は飯を食わせている。そのお礼が殺し合い……至って普通だな。
「んで暇だって言ってたがどうする? 町でも行くか?」
「行くぅ! そうだよご飯食べに来たんじゃなくて遊びに来たんだよ! すぐ行くぞぉ今行くぞぉ早く行くぞぉ!」
「せめて飯を食うまで待て」
急かす夜空を他所に俺達は水無瀬が作った朝食を食べる。食べ終えるころには夜空が着ていた服の洗濯も終わり魔力パワーと言う名の乾燥機で水気を取ってから本人に返す。俺も部屋に戻って着替えてからリビングに戻ると早く早くと言いたそうな夜空が玄関で待っていた。恐らくこいつに尻尾があればブンブン振り回してるだろう、なんとも想像しやすいがお前はもっと待つという言葉を知らないのか? そんな言葉なんて知らなかったなコイツは。
水無瀬達に出かけてくると伝えてから夜空と共に家を出る。本来ならば一日中寝ている予定だったが朝から素晴らしいものを見れたのでこれぐらいは許そう。今なら変態三人衆が言っていた女子の脇は素晴らしいという発言にも同意できる。絡むつもりは今後無いけど。
「それで遊びに行くってどこ行くんだよ?」
「うんとねぇ~どこいこっか?」
「考えてねぇのかよ……相変わらずフリーダムだな。お前、その自由さをもう少し押さえろよ? 他勢力の方々が困ってんだろうが」
「迷惑かけてるつもりはないもんねぇ! ただすっごく暇だったからお散歩してるだけだもぉんだ。そしたら酷いんだよ! 侵略だーとか襲撃だーとか言って襲ってくるの! この前なんてとーせんしょーぶつって人が来て戦ったんだけどぉ~えへへ、楽しかった!」
『えぇ。流石は初代孫悟空と呼ばれる存在でした。仙術に妖術、夜空が押されそうになるなんて久しぶりでしたよ。いずれまた殺し合いをしたいものです』
『羨ましいぜぇ。こっちに来てからお前以外と殺し合ってねぇんだ、いい加減暴れてぇんだよ俺様は。おい宿主様、ちょっと暇つぶしに冥界上層部でもぶち殺しに行こうぜ。あいつらうぜぇから消えても誰も悲しまねぇだろ』
「そうすると平家たちが討伐されるから今はダメだ。あいつらが強くなってから殺しに行くぞ」
『ゼハハハハ! 一体何十年何百年先になるんだろうなぁ!』
「あっ! そのとき呼んでねぇ! 細胞一つ残さないで滅殺してあげるよ!」
「お前の神滅具なら魔王でも余裕で殺せるしなぁ」
俺の隣を元気に歩くこいつが今も身に付けているマント――
そんな冥界上層部抹殺計画を二人で話しながら街中を歩いていると視界の先でとあるカップルが目に入る。片方は駒王学園変態三人衆の一人、兵藤一誠。俺が学園に通う切っ掛け、二天龍、赤龍帝と呼ばれるドラゴンを宿している男だ。もっともクロムの話ではまだ目覚めてはいない様子でこのままいくと一生目覚めない可能性もあるみたいだが……多分、そうなったら白龍皇がなにかして目覚めさせるだろう。さて問題はそのお相手なんだが――あれ堕天使じゃね?
「およぉ? 赤龍帝じゃん」
「流石にお前も知ってたか」
「うん。なんていうんだろう……こぅ、お腹の奥底にトクンと来るような何かを感じたんだよねぇ。それをユニアに言ってみたら赤龍帝が眠ってるって教えてくれたんだぁ」
「へぇ。それはそれでいいがもう少し例えを何とかしてくれ……マジでおっさんと認識するぞ」
「そんなことしたら冥界滅ぼしちゃうぞ☆」
「俺としては両親を見逃してくれるんなら大歓迎なんだがなぁ――はいはい冗談だ、マジでやろうとするな流石にまだ早い。せめてお前が死ぬ一歩手前でやってくれ」
「りょうかーい。じゃあ数十年後に冥界滅ぼすねぇ~その時は一緒にやろう! きっと楽しいよぉ!」
「……そうだな。確かに面白そうだ」
『クフフフフ、楽しみが増えましたね。夜空、その日が来たら思いっきりやりましょう』
『ゼハハハハ、封印された時の仕返しには足りんが良いだろう! 塵も残さず消し飛ばしてくれるわ!!』
そんな事を話していると携帯に『何バカな事を言っているこの変態、ロリコン、脇好き』と平家からメールが届いた。あいつ今も俺の心読んでるのか、だったら半分ぐらいは冗談だって分かってるだろうに。
そんなことは置いておいて
「赤龍帝に堕天使かぁ。こりゃ死んだね」
「初めてのデートが堕天使、その見返りが死なんてありがちだよな」
「だねだねぇ~これで
「……寿司にケーキに焼肉食い放題ねぇ。期限はまだあるから大丈夫、だな。仕方ねぇから奢ってやるよ」
「やったぁ! ノワールぅ大好きぃ!!」
『此処まで赤蜥蜴の心配一つしない宿主様とお前の宿主は異常か?』
『正常でしょう。そもそも弱いのがいけないんですし気にしてても仕方ないと思いますよ?』
『だなぁ。にしても寿司かぁ、食いてぇなぁ』
『私達は魂だけの存在ですから食事もできませんしね。忌々しいあの聖書の神め……!』
『既に死んだらしいが最後は俺様が止めを刺したかったぜぇ』
なんか相棒達が話しているがお互いが対となる存在だし話したいことが山ほどあるんだろう。地双龍、その名で呼ばれるクロムとユニアは二天龍のようにお互いを殺し合う事は――大量にあった。確か大昔にこいつらが暴れまわっていた時はお互い力を合わせていたようだけど神器に封印されてからはその鬱憤を晴らすためにお互いの所有者が理性を失いながらも殺し合っていると聞かされたことがある。だから俺達のように呼吸するように殺し合うけどそれ以外は仲が良いのは長い歴史上でも珍しいことらしい。よく分からんな。
そんな事を思いながら夜空が拾ってきたチラシに書いてあった場所に到着。中々立派な店で休日だからか中には人で賑わっている……平家が来たら卒倒するレベルだな。
「よく食うなぁ」
「だって食べ放題だよ! 食べなきゃ損でしょ! おいしぃ~!」
テーブルには夜空が手当たり次第に持ってきた料理の皿がある。普通の女子ならこれだけ食べれば体重計に乗った瞬間に地獄を見ることになりそうだがそこは規格外、どれだけ食べようと動き回るため全消費されるんだそうだ。しかし残念な事にどれだけ食べようと胸が絶壁――
「うん?」
「……何でもない」
一瞬だけの殺気、しかも俺だけにしか分からない様に調節したものを浴びる羽目になった。流石にこの場所で暴れられたら面倒だしもう考えないことにしよう。
「そいえばさぁ~赤龍帝どうするのぉ? 死ぬ前提で話してたけど助けちゃう?」
「必要ねぇな。チラッとしか見えなかったが監視役が居たし俺達が出る事も無いだろ」
「そっかぁ~ここってノワール以外の悪魔が治めてるんだもんねぇ。じゃっ安心だ、ゆっくり楽しんで死んでいけばいいよ――神滅具持ちは一度辛い目に合う宿命なんだからさ」
その言葉を言った夜空の表情は真面目で、そしてどこか悲しげなものだった。その言葉には俺も同意する……俺も夜空も過去に辛い目に合ってる。俺の場合は夜空と比べると天と地の差があるがそれでも辛かったのは事実だ――なんせ一度殺されかけたしな。
「なぁ~んてね! 暗い話はこれでおしまいにしてさ、これ食べ終わったら殺ろ? 良いよね? 食後の運動に夜までたっぷりぃ! 嫌とは言わせないよぉ!」
「別に嫌とは言ってねぇだろ。ただ、食いすぎて途中で吐くなよ?」
「そんなこと絶対にないね!!」
その後、飯を食い終わった俺達はいつもの場所に転移して殺し合いを始める。寿司焼肉ケーキパワーと称して前回以上の出力と動きをし始めた夜空には少し手間取ったが今回も決着が付くことも無く引き分け……でも楽しかったぁ!! やっぱり夜空との殺し合いは最高だな!!
家に帰って傷の痛みに耐えながら風呂に入り、一息つくためにリビングに向かうと平家が携帯ゲーム機を持ちながらソファーに寝ころんでいた。着ているのは俺の部屋から勝手に拝借したと思われるワイシャツだけと言う物だったがいつもの事なのでもう気にしないことにする――
この変態という目をした平家から赤龍帝が死んだらしいよと聞かされたが……あぁ、やっぱり死んだかと思った俺は悪くないと思う。
光龍妃の外套の能力の1つ、「10秒間、自由自在に光を生み出す」ですがイメージしやすいのがピカピカの実です。
観覧ありがとうございました!