D.Gray-man~The power that is hidden~ 作:黒薔薇
「シュレイア。今向かっている所は黒の教団だ。そこでお前を保護してもらう。」
「えっ?黒の教団ってアクマと戦っている集団の所?」
シュレイアは青年に訪ねた
「そうだ。フュレイアが黒の教団に連絡してくれているはずだ。だから黒の教団に行くんだ。」
シュレイアはブンブンと首を横に振った
「嫌!!何で私だけなの!?お兄ちゃんとブレイラは一緒に教団に行かないの!?」
シュレイアは低い声でブレイラに聞いた
。
「俺は、行けない。あいつと約束したから。」
「お兄ちゃんとの約束って?」
「それは言えない。約束は人に言ったら約束じゃないからな。」
「ブレイラ…。」
シュレイアはブレイラの方に目を向けたが、ブレイラはシュレイアの質問したことに何も答えなかった
「追い詰めマシタヨ。そのコをこちらに渡しナサイ。」
二人が話をしている時に二人の周りは敵に囲まれていた。
「断る!!俺はシュレイアを守る役目がある。貴様らに渡すわけにはいかないんだよ!!」
「貴方一人でこの数の多さで勝てると思っているのデスカ?」
「シュレイア。今から結界を張る。その間動かないって約束できるか?」
「う、うん。でも、無理しないでね。」
「あぁ、俺の強さお前は知っているだろ?そんなに心配するなってすぐ終わらせてくるからな。」
「うん。」
そう言ってブレイラはシュレイアの周りに外と内側からかなりの攻撃でないと壊れない結界を厳重に張った
「さぁ、殺しナサイ!!そして、あのオンナを奪いナサイ。」
「うぉーーーーー!!」
「ぎゃーーー」
ブレイラはシュレイアの周りの敵と自分の所の敵を次々と撃破していた。
「ううむ、これは厄介デスネ。彼に協力して頂きマショウカ。出て来ナサイ。」
すると、伯爵の呼び出しに応じてブレイラと戦っていた奴とは少し違うタイプが伯爵の前に現れた
「伯爵様。」
「仕事デス。あの青年を殺し、あのオンナを我輩の所まで連れてキナサイ」
「了解しました。」
「何だ。こいつは!!」
「我輩の可愛いアクマちゃんデスヨ。さあまずはそこの邪魔な男を殺しナサイ。」
伯爵の前に現れたアクマは真っ先にブレイラのもとに向かって、拳でブレイラに攻撃しようとしたが、ブレイラの剣で受け止められた
「くっ!!」
「人間、俺のエサになれ!!」
「ほざけ!!ならば貴様は無に帰れ!!」
ブレイラはアクマの攻撃を押し返し、再びアクマに攻撃するが、ブレイラの前にいたアクマの姿がない・・・
「どこ狙っているんだ?俺を殺すんだろ~??」
「くっ!!」
いつの間にかアクマはブレイラの背後に立ってブレイラに攻撃を仕掛けてくる、攻撃を防ぐタイミングがあと少し遅かったら命が危なかっただろう
「俺を殺さないと伯爵様の所にあの女を連れて行くぜ~。」
「貴様みたいな穢れているアクマがシュレイアに触るな!!」
アクマがシュレイアのことをいうと機嫌が悪い
「ひひひ!じゃあ、あの女の方はどうかな?」
「何!?」
ブレイラとアクマの1対1の戦闘の中で知らない間にシュレイアの所に他のアクマ達がシュレイアのもとに向かっていく
「なかなか破れないなぁこのバリアー。面倒だなぁ…。ちょっと派手にやっちまうか?」
「…!な、何!?」
「伯爵様、このバリアー破壊するのに派手にやっちゃっても良いですか?」
「そのコを早く捕まえるならいいデショウ。ただし、傷つけないようにして下さいネ?」
「了解です伯爵様。さぁ、派手イクヨ。」
シュレイアの周りを囲んでいるアクマ達は次々とシュレイアの守る結界を破壊し始めた。
「い、いゃ・・・!!」
「シュレイア!!」
シュレイアの周りに張られている結界が少しずつ弱まっていく
ブレイラはシュレイアのもとに急いで駆けつける途中、
「ブレイラ、後ろ!!」
「・・・!!」
「もう遅いよ?」
ブシャー!
「ぐはっ!」
シュレイアのもとに向かうことにいっぱいだった
自分の背後に向かって来ることは分かっていたはずなのに何故だろう?
今までこんなこと無かったのに何だこの気持ち・・・
「い、嫌ぁーーーーーーー!ブレイラ!!」
シュレイアの目の前にいたブレイラの伸ばしていた手が掴めるところまでもう少しだったが、アクマの背後の攻撃によってブレイラはアクマの攻撃を受け、シュレイアの目の前で倒れた
「心配するな…。お前を一人には…」
「しつこいヨ?いい加減死ねよ?」
アクマは倒れているブレイラの頭を踏んでトドメを刺そうとする
(フュレイア…。)
ドーン!
「何だ!?」
「何とか間に合った!!」
「あ・・・んた・・・は…?」
ブレイラの前に現れた黒いロングコートを着ている少年の胸の銀色のエンブレムはブレイラは見覚えがあった
「僕は黒の教団のアレン・ウォーカーです。あなたがブレイラさんですか?」
「そうだ…。頼むあいつを…結界の中にいるアイツを助けてくれ…。」
「大丈夫です。もう一人僕の仲間がそっちに向かっています。」
「すまねぇ…。」
アレンは倒れていたブレイラの身体を起こした
「何だお前!!邪魔するな!」
「…イノセンス発動!!」
アレンは右手の対アクマ武器・イノセンスを発動させた
「お前は、エクソシストか!!」
アクマは踏んでいるブレイラを蹴っ飛ばし、アレンの方へ向かっていく
「哀れなアクマに魂の救済を!!」
「ぎゃー!!」
ブレイラで倒せなかったアクマを一瞬にしてアレンという少年はアクマを撃破した。
「おのれエクソシスト。毎回我輩の邪魔ばかり…。」
「千年伯爵!!」
「今日は引き上げることにシマス。我輩たちはその少女が我輩の所に来るまでずっと追いかけている事を忘れてはいけませんヨ。」
「待て!!」
「アレンくん!!」
「リナリー。そっちは大丈夫だった?」
「えぇ。何とか間に合ったわ。彼女を保護したわ。」
アレンと同じ教団の仲間・リナリーの隣には結界の中にいたはずのシュレイアが立っていた
「彼女が依頼人からの保護対象の子よ。」
「ブレイラは!?」
「シュレイア…か…?」
「ブレイラ!!」
ブレイラの倒れた姿を見たシュレイアはブレイラのことが気になっていたが、ここまで傷口が深いとはシュレイアも予想外だった・・・
「もう…これから俺は…お前守る事が…出来なくなった…。」
「喋っちゃ駄目!!傷口が開いちゃう!!」
止まるはずの血はブレイラが喋る度になかなか血は止まらない
「いいんだ。俺はもう長くない…。」
「…嫌!!お兄ちゃんの次にブレイラがいなくなったら私一人になっちゃうよ!」
シュレイアの目から涙が溢れてくる
「泣くな。フュレイアにお前のこと任されているのに俺がちゃんとアイツとの約束を守らなかったらそれこそ会わす顔がねぇよ・・・」
「お兄ちゃんの約束って?」
「シュレイアを教団に保護、そしてシュレイアを教団の者に保護してもらうまで守り
抜くこと…。」
「そんな…。まさかお兄ちゃんはあの時私を助けるために一人残ったの!?」
「そうだ。アイツは自分の命よりお前を巻き込みたくないというアイツの願いを俺は受け入れた。俺だって嫌だった。だが、アイツは可愛い妹を穢れた世界に巻き込みたくないって言った。だから俺はアイツには色々借りがあったからな断るわけにはいかなかった。アイツの気持ちを受け入れてやってくれ…。」
「そんなの勝手すぎるよ…。私だけ助かっても昔みたいに三人でいることができなくなるよ…。」
シュレイアは泣き崩れながらブレイラに言う
「心配するな…。俺とフュレイアはいつまでも……お前の……そばに……」
話の最中にブレイラは静かに目を閉じ、シュレイアが握っていたブレイラの手はゆっくりと落ち、そしてブレイラの身体は砂になって消えていった
「ブレイラ・・・?」
「シュレイアさん」
「ブレイラ、ブレイラーーーーーー!!」
シュレイアは兄の次に敵から逃げている最中で兄の親友である、ブレイラまで失ってしまった。あまりにも自分の身内、友人を失ってしまうことがどれだけショックだったことかアレン達はそんな人達を今まで任務の中でたくさん見てきた。でも、これほど残酷なものはアレン達は今まで見たことが無かった…。