D.Gray-man~The power that is hidden~ 作:黒薔薇
アレンとシュレイアと共に室長室に向かった
シュレイアは大きく息を吸い込んで吐き出した
自分の気を落ち着かせるために深呼吸したのだとアレンはシュレイアを見て思った
一方室長室で椅子に座って資料を見ながら考えていたコムイは今回の任務のことでやはりシュレイアのことを気にしていた
「シュレイア僕はどうしたらいいんだろうね…」
コムイがそう一言を言ったあとに扉の方からノックをされ、扉が開いた時に扉の向こうに立って見えたのはコムイが心配していたシュレイアがいた
シュレイアはコムイの所までゆっくり歩きながら心の中で何か決意した
「コムイさん私行きます、自分の力がみんなのために役に立つのなら…」
「ありがとうシュレイア」
シュレイアは思った、悲しい想いをしているのは自分だけではなかったのだとここにいる人達みんな自分と同じ境遇を持っているということ
「私、お兄ちゃん達が守ってくれたこの命を大切にする…」
するとドアの隙間からカファが入ってきてシュレイアに飛びこんできた
カファは寂しくてシュレイアに甘えていた
「シュレイア~、どうしたの?」
カファはスリスリとシュレイアの頬を擦っていた
「心配かけてごめんね。何でもないよ」
シュレイアは自分を心配してくれるカファに頭を撫でてカファは喜んでいた
シュレイアにとってカファは自分の不安になった時の癒しで唯一大切な友達でもある
「カファ私また次の任務に行かないといけないの…」
「僕も行く!!」
「カファ!?駄目、危ないんだからここで待ってて」
シュレイアはカファに説得するが、それでもカファは言うことを聞かなかった
「シュレイアは僕を一人ぼっちにするの…?」
シュレイアはカファに寂しいことばかりさせてしまっているのは分かっている
だけど、カファを危険なところに連れていくのは嫌だった
説得してもカファはついていくの一点張りだった
「カファ、私貴方を一人ぼっちにするつもりじゃなくてカファがいなくなることが嫌なの…」
シュレイアは暗い顔でカファに話しかけた
「カファはみんなにとって大切な友達であり、私にとって家族だよ」
シュレイアが“家族”と言った言葉にカファは笑顔になってシュレイアに飛びついた
「シュレイア、僕たち家族なの?」
「今日から私たちは家族だよ、カファ」
シュレイアがニッコリ笑うとカファもニッコリと笑った
シュレイアは家族を失ったが、今日からまた新たなカファという家族が増えた
カファは繋がりのない家族だがそれでも、本当の家族のようにカファのことが大切だ
「シュレイア、カファそろそろ行きますよ?」
「「は~い」」
シュレイア達は任務先であるシュレイアの兄・フュレイアの研究所へ向かった
研究所についたシュレイア達は研究所の辺りを確認した
どうやらこの研究所に最後に使われたのはフュレイアが殺される前の日付、シュレイアがアレン達に出会ったあの日の日付だった
「この研究所に来るの懐かしい…小さい時に1度だけ来ただけだからもう研究所変わっていると思っていたのに全然変わってない…」
この場所に来ると色々なことを思い出してしまいそうで本当はここには行きたくなかった
でも、自分のことで何か必要なことならたとえ思い出したくなくても行くことを決めたのはシュレイア自身だ
研究所の中に入ると、たくさんの本の山と研究資料がたくさん床やら机に散らばっていた
アレン達は資料と本を拾いながら見ていた
「難しい本ばかりですね」
アレンは本と資料を開き、ゆっくり中身を読んでいた
しかし、本と資料に書かれていることは一般の人には分からないことばかりの内容だ
この中に“心剣”についての本や資料は本当にあるのだろうか?
もしかしたら、フュレイアが持ち出しているかもしれない、悪用されないように燃やしたのかもしれないのに今更あるのかアレン達は思った
「この部屋には無いよ、兄さんは自分の大事な資料はいつも自分の部屋に置いているの」
「フュレイアさんの部屋はここから近い場所にありますか?」
「お兄ちゃんの部屋はこの研究所の最上階だよ、エレベーターを使わないといけない場所だから今エレベーターは誰も使っていないから電力を供給しないとエレベーターは動かないよ」
シュレイアは今入っていた部屋から10mくらいの距離に上へ上がれるエレベーターをアレン達に教えたのだが、エレベーターを使うには電力の供給が必要ということだ
電力を供給する場所はいったい何処にあるのかはシュレイアの小さい頃の記憶で本人はあまり覚えていない
「この研究所は何階あるんさ?」
「確か8階だったような気がするんだけど…」
エレベーターの前に来たアレン達は研究所の中の地図を見つけた
アレン達がいる場所は1階、電力を供給するには地下1階行かないと供給ができないみたいだ
「この近くに階段があるはずです。探しましょう」
歩いているとシュレイアは何かを感じて脚を止めた
ふと後ろを振り返ってみたが、後ろには暗闇だけで何もなかった
「シュレイア、どうかしましたか?」
「ううん、何でもないよ」
シュレイアは再び歩きだした
「彼女が“心剣”を抜くことができる子ねぇ~♪結構可愛い子じゃん♪♪」
赤髪で瞳がオレンジ色の大きな大剣を背中に指している男が獣のような目でシュレイアの姿を見ていた
「君みたいな野蛮な奴が心剣を抜く女性がとても可哀想だよ。それに彼女に触れること、彼女の心剣を君が抜くことは僕としては不愉快だな」
赤髪の男の横にいる青髪でクールな青年がまるで自分の物に触れることを嫌うそんな態度で赤髪の男に言った
青年はこの赤髪の男と一緒にいることも不愉快、だから距離をとり、嫌だというオーラを振り撒いている
「何で僕が君と一緒に来ないといけないのか理解できない」
「それはこっちのセリフだ!!」
お互いに距離をとりながら言い合いをしていた
「まぁ今回は千年公が欲しがっている“心剣”を抜ける子が教団にいるってことが分かったし、確認と彼らの今後の行動を知る必要もあるし」
「監察っていうのは退屈だな、暴れたらダメなのか?」
「いいわけないでしょう!まったく君は馬鹿なのかい?」
「なん、だと!?」
二人が言い合っている間に小さな女の子が二人の言い合いと止めに入った
「二人共いいの…?彼女見失うよ…??」
二人は“はっ!!”とお互い我に戻った時に声をかけてくれなかったらシュレイア達を見失う所だった
「ありがとうミューラ。君は僕の可愛い天使…」
青年が緑色の髪で瞳がアメジストのような紫の女の子に変な目で見て、触れようと近づいていた
「…嫌…」
「いい加減にしなさいティオール、ミューラが嫌がっているでしょう?」
緑色の女の子はティオールの手を汚いものを扱うように振り払い、銀髪のロングの女性のもとに走って行く
「…フリーゼ…ティオール怖い…」
「大丈夫よミューラ、あとでお仕置きしておくから」
ミューラはフリーゼの後ろに隠れてティオールの視野に入らないようにしがみついた
「このくらいにしておきますよ、なんせ偉大たる“白銀の魔女”と呼ばれる貴方に牙を向けるなんて命が幾らあっても足りませんからね」
「あらそう?私は構わないのに?」
“白銀の魔女”フリーゼ、その名はほとんどの者は彼女を知っている
人並み以上の力を持っていて、髪の色が銀色で瞳がサファイアのような深い青でその姿は、まるで周りを凍りづけるようなオーラを放っている、周りの者から悪魔、魔女と呼ばれている。いつの間にか“白銀の魔女”と彼女はそう呼ばれるようになった
「貴方に刃向かう奴は命知らずの奴ですよ」
ティオールは冷静に眼鏡をかけ直してフリーゼに言った
「僕は“心剣”の姫がこちらに来て頂ければいいだけの話です」
「おい、早く行こうぜ。階段の方へ向かっているみたいだしな。」
「いえ、私たちは最上階に向かいましょ。資料はあそこにあるみたいだし」
フリーゼはシュレイア達が行くところに向かわず、最上階に行こうと言った
「何でだ?」
赤髪の男の言葉に3人はため息をついた
「やっぱりアゼド、貴方は馬鹿だわ」
「アゼドは馬鹿なの…?」
「馬鹿だね」
3人はアゼドに哀れな目で見ていた
「はっ!?何で俺が馬鹿呼ばわりされなきゃいけなねぇんだよ!?」
「“心剣”の姫がさっき言っていただろ?大事な資料は最上階にあるってそこに行って無理やり部屋に入ればいい話だろ?」
ティオールの言葉にアゼドはなるほどと頷いた
「まあ扉を壊すのは君の仕事だからね、僕はアゼドみたいな野蛮なことはしないからね」
「まあ俺にかかればどうってことはないさ」
「…アゼド…頑張って…」
「おう、任せろって!!」
アゼドはミューラに頭を撫で撫でするとミューラは和んでいた
「さて、最上階に行くか!!」
アレン達は地下へ行く一方、千年公と関係がある4人組はフリーゼの力で最上階へひとっ飛びして最上階へ向かったのだった