D.Gray-man~The power that is hidden~ 作:黒薔薇
-地下1階-
「ここに電気を供給するための発電システムがあるんですね」
アレン達は地下に続く階段を降りていた
上の階と違って暗さが増していて恐怖を感じさせる暗さだった
「今灯りをつけるさ」
ラビがそう言ってシュレイアは周りは見えないが、ラビが鞄から何か出す音だけしか聴こえなかった
ラビはライトを見つけてライトをつけるとふと周りが明るくなって周りが見えるようになった
「ここは発電室ですね、ということはここに発電システムがある部屋ですね」
アレンは発電室のドアノブを回して中に入った
中に入ってみるとあまり使われてなく、ゴミや機械に埃がかぶっていた
「あまり使われていないみたいですね」
「発電システムってこれかしら?」
リナリーは上下に動かす大きなレバーとたくさんのスイッチのある機械を見つけた
「そうみたいですね。」
「上に上がっているレバーを降ろせば…」
アレンは上がったレバーを下に降ろしたすると、部屋がさっきより明るくなってまわりの機械が少しずつ機能回復していく
すると、レバーの横にあるスイッチの画面に“Please push the switch in the place generating electricity”(発電する所にスイッチを押してください)というメッセージが表示された
アレンは画面の言葉通りに発電必要な場所の一覧が画面に表示されており、その中にエレベーターの発電のボタンがあり、エレベーターのボタンを押した
「これでエレベーターが使えますね」
「とにかく最上階に向かいましょう」
一方最上階に向かった謎の4人組はフュレイアの部屋にたどり着いたが、部屋の扉は厳重にロックされていてなかなか部屋に入ることができなかった
「流石に厳重にロックされていますね」
「…どうするの?」
ミューラは首を傾げた
「魔法か何かで扉を封じているわね。しかも、かなり強力な魔法でね」
「“白銀の魔女“の貴方がそんなこと言うなんて珍しいですね?」
ティオールの言葉にフリーゼは冷たい視線でティオールの足元を瞬時に凍らせ始めた
「何?私がこんな封印が解けないと思っているのかしら?貴方、死にたいのかしら…?」
「いえ、すみません」
そう言うと凍りかけた足元が溶け始めた
「ふ…、分かったならいいわ…」
フリーゼはふと微笑んだ
「さて、俺の出番か~♪」
後ろからアゼドが大剣を軽く担いでフリーゼの横を通って歩いてきた
「そうね、貴方がこういうことをしてもらうには一番最適だわ」
アゼドのもとにミューラが駆け寄った
「アゼド頑張って…」
ミューラの応援でアゼドがにっこり微笑んでミューラの頭を撫でた
「可愛い俺たちの姫様のために頑張るよ♪」
「…うん」
アゼドは大剣を軽々と持ち上げて勢いよく降り下ろした
封印されていて開けられなかった扉がアゼドの大剣の風圧によって扉は大破した
「この扉脆いな、簡単に壊れたな!!」
「扉潰れちゃったね…?」
「まぁ中に入れるようになったからいいじゃないかしら?中に入りましょ」
4人は部屋の中に入った、部屋の中は綺麗に整理されていて沢山の本と資料が置いてあった
「本が沢山…」
「これだけあればいいわね」
フリーゼはある程度の資料を手にとって中身を見ていた
中身が必要な所といらない所を印をつけ、置いてあった資料にも印をつけてミューラに渡した
「ミューラ、本の印をつけた所中身コピーできる?」
ミューラは印のついている本のページを確認した
「うん、できる…」
ミューラは印のついている本と資料の中身を広げて呪文を唱え始めた。すると、ミューラの足元に魔方陣が浮かび、大きな本と羽ペンが出てきた
召喚された羽ペンは大きな本に広げてある本と資料を写し始めた
「あれだけの量だと時間がかかりそうですね」
「しかたないわよ。あんな量私たちだけでは持てないし、記憶するのにも限界があるわ、だから写したほうが早いんだけど写すことができるのはミューラしかできないわ」
「それもそうですが…」
「あら?アゼドの姿がないわね?」
「全く何処にウロウロしているんだあの男は!?」
「そのうち戻ってくるでしょ?とにかく私たちはここから離れるわけにはいかないわ。今のミューラはこの状態では無防備になってしまうから」
「2人共ごめんね…もう少しで終わるから…」
アレン達はエレベーターに乗って最上階に向かっていた
「資料があるといいんだけど」
「無ければ他の方法を考えればいいんです」
「そうだね」
エレベーターが最上階で止まって扉が開かれるとフュレイアの部屋の辺りに扉が壊されている痕があった
「そんな!?この部屋は厳重に結界が張ってあるって聞いたのにどうしてこんなことに!?」
アレン達はフュレイアの部屋の前に向かうと話し声が聴こえてきた
「…………わね」
「女性の声ですね。他にもいる感じがしますね」
アレン達はそっと声のする方へ向かってのぞき込んだ
「それにしてもここはどれだけ資料があるんでしょうね」
「そうね。これだけ資料があると疲れるわ」
アレン達はそっと下がろうとしたときにシュレイアは何か気配を感じて後ろを振り返ると男の人が立っていた
「盗み聞きとはいい度胸じゃねぇか?」
「もう一人仲間が!?」
男は大剣を手に取り抜き出したが、シュレイアの顔を見て反応が変わった
「おっ!まさか姫も一緒にいるとなると少し面倒だなぁ…」
すると男の声が聞こえたのか奥の部屋にいた他の二人も駆けつけてきた
「何の騒ぎですか?」
「あら、エクソシスト達じゃない?もう仕事はもう少しで終わるんだけどまあいいわ、ミューラが終わるまでの間遊んであげましょうか?それに“鍵“も手に入るし私達にとって好都合だわ」
フリーゼの一言で残り二人の目付きと雰囲気が変わった
「予定変更、“鍵”の回収を最優先するわ」
「おう」
「はあ、仕方がありませんね」
アゼドとティオールは戦う体勢をした
「エクソシスト様達に申し訳ないんだけど、その子こちらに渡して頂けませんか?」
ティオールが指を指したのはシュレイアだった
「……!!」
「えっ…?」
フリーゼは話をしながらシュレイア達の方へ近づいてくる
「あの方のために…」
「あと少し…」
【ミューラ…聴こえるかい?】
「はい」
【もう終わりそうかい?】
「はい、もう終わります」
ミューラの発動していた魔方陣が役目を終えたと同時に消えた
【ミューラ、少しの間だけ君の身体を借りたいのだけど、構わないかい?】
「はい…」
アゼドはイライラしとうとう我慢できずにアレン達の方へ走って攻撃した、その攻撃をアレンは左手の対アクマ武器で受け止めた
「何故、シュレイアを…」
「貴方達には関係ありません」
ティオールは弐刀の剣を抜いてその斬撃をラビがギリギリで受け止めて押し返した
「「お前たちいつまで遊んでいるんだ?」」
部屋の奥から少女が出てきた、大人しそうな雰囲気の少女とシュレイアは感じたが、今は全く別の雰囲気でまるで少女が闇に包まれているような感じだった
「……!!も、申し訳ありません。今“鍵”を…」
「「私がやる、お前たちはじっとしていろ…」」
「はい…」
少女は一歩ずつアレン達に近づいていく
「「初めましてエクソシストの皆さん、僕はケティム。悪いんだけど彼女をこちらに渡してくれないかい?」」
「シュレイアをどうするつもりですか!?」
「「あぁ…五月蝿いね」」
少女から放たれたオーラがアレン達の動きを封じた
アレン達は身体を動かそうとしてもまったく身体が動かなかったが、シュレイアだけ何故か動けた
「私だけなんで動けるの…?」
「「僕が喋る時に邪魔しないで欲しいね、これでゆっくり君と話ができるよ、シュレイア姫…」」
するとアゼドとティオールがシュレイアのもとに近づいてくる
「「私はね君を向かいに来たんだよ、シュレイア姫」」
「…!!」
「シュレイア、君だけでも逃げるんだ!!」
アレン達は身動きが全く取れずただ言葉を発することしかできなかった
「一緒に来て下さい、シュレイア姫。我主のもとに…」
シュレイアはミューラから放たれるオーラが周りの人達と格が違って危険だと判断し一歩下がったが、その瞬間ミューラの姿が消えた
「ど、何処に…?」
「「ここだよ」」
後ろを振り向くと目の前にいたはずのミューラがいつの間にかシュレイアの背後に手を後ろに組んで立っていた
シュレイアとアレン達は何が起こったのか全く分からなかった
「…!!いったい何が?」
「「フリーゼ」」
「はい」
辺り一面の床が凍り始め、部屋の中は冷気が充満していた
「これはいったい…?」
「…!!脚が…」
部屋の中にいるアレン達とシュレイアはフリーゼの冷気によって脚が凍ってしまい、動けなくなっていた
アレン達は動きを封じられ、更に脚が凍っては流石に身動きが取れなくなった
「「さて、始めましょうか?」」
コツコツとミューラはシュレイアのもとに近づいて呪文を唱え始めた
「……貴方の心剣が見たい」
シュレイアはさっきまでの危険なオーラがいつの間にか消えて、今シュレイアの前にいるのは大人しい雰囲気の少女・ミューラのオーラに戻っていることに気がついた
「私の、心剣…!?」
「俺が抜いていいのか?」
ミューラの後ろから赤髪の男・アゼドが出てきた
「うん、ケティム様が言ってた“心剣はアゼドに抜かせて”って…?」
「心剣を抜くのは慣れているが、いくら何でも姫の“鍵”を抜くのは初めてだからどうなるかは分からないぜ」
「“心を壊さないように”って…」
「それはかなり難しい要望だな…」
そう言ってアゼドはシュレイアに近づいた
「嫌…来ないで!!」
シュレイアはアゼドの手を振り払おうとするが、振り払った手ともう片方の手もアゼドがシュレイアの手を掴みシュレイアの動きを封じた
「さあ姫のどんな心剣だろうなぁ…?」
アゼドはシュレイアの胸の辺りに手を翳した
「嫌、放して!!貴方なんかに私の心剣を抜いて欲しくない!!」
「そんなこと言っているとますます抜きたくなるじゃねぇか」
シュレイアは心剣を抜くのを必死に拒むが、アゼドは拒んでいるシュレイアを見て更に興味が湧いていく一方だった
「シュレイア…!!クソっ!!」
「エクソシスト、貴方達は何も出来ないままただ見ているといいわ。彼女が心剣を抜かれるところを」
アレンは必死に心剣を抜くのを抵抗するシュレイアを助けたいが、自分が全く動ける術もないままシュレイアが抜かれそうになる姿をただ見ることだけしかできなかった