──冷たい世界──
月軌道で待ち構えていたグ=ランドン率いるフューリア聖騎士団を打ち破った統夜達は、シャナ=ミアの案内でフューリーの母艦、ガウ・ラ=フューリアにいたる門、軍団の門開くため月面へと降り立った。
そこは、かつて宇宙港も併設された月面都市の近くであったが、その都市は人類同士の争いの結果、開発がはじまる前の月面と同じような光景となっていた。
統夜達はその光景に苦い思いをかみ締めながらも、シャナ=ミアにその門を開いてもらうのだった。
シャナ=ミアの存在に反応し、その言葉によって巨大な光の柱が立ち上がり、その門は開かれる。
「すごい……」
大きく立ち上がったその幻想的かつ神秘的な巨大な光を見て、誰もが驚きの声をあげた。
「これが、フューリーの機体も出入りする、空間の通り道です。さあ、このまま、ガウ・ラの中へまいりましょう」
「このまま入れちゃうんですね、わかりました! それじゃ皆さん、準備しましょう! いきなり戦闘になっても、慌てず出撃。いいですか!?」
「了解!」
シャナ=ミアの案内に、ユリカ(ナデシコ)が元気良く答えた。
様々なことを経験し、もうこういう事態にも慣れている統夜達もあっさり答え、一向はためらうことなく光の柱の中へと飛びこんでゆく。
目指すは、月の民、フューリー達の住まう船。ガウ・ラ=フューリア。
──中枢へ──
フューリーの母艦、ガウ・ラ=フューリアは、月のほぼ中心。月面から約1700キロもの距離にあるところに存在する。
それは、約40億年の時をかけ、ガウ・ラに隕石や塵が降り積もり、その艦を中心に月が生まれたからだ。
光の道を通り、そこに到着するまで、空間の移動にしてもしばしの時間を要した。
艦の周囲を光が流れる中、シャナ=ミアは改めて口を開く。
「考えうる最悪の事態を想定して動きましょう。そのために、まずは中枢をおさえねばなりません」
「最悪の事態、ですか?」
ユリカが聞き返す。
「はい。追い詰められたグ=ランドンが、このガウ・ラを、眠っているこの船を起動させるかもしれません」
「それって、オルファンみたいなものか? 飛び立つ時に、エナジーを吸い取るとか、吐き出すとか」
最悪の事態と聞き、勇(ブレンパワード)が聞く。
飛び立つだけで命が死滅するというなら、それは確実に最悪の事態だ。
「それとは少し違いますが、地球が滅びるのは確かです。ガウ・ラが月の中心にあるのはかつて説明しましたね。そこで、ガウ・ラが起動し、出力を増大させたとき、月はおそらく、その外殻が引き裂かれ、その大地の表面を宇宙に飛散させるでしょう……」
「そうか……確かに、そうなれば人類は、いや、地球は確実に滅亡するだろうな」
シャナ=ミアの言葉を聞いたフリーマン(テッカマンブレード)が納得したようにうなずいた。
「嘘!? ま、待ってよ。チーフ、脅かしてんじゃないでしょうね」
それを聞いたレビン(テッカマンブレード)が驚く。
「説明しましょう。つまり、飛散した月の外殻、その破片が問題なのよね」
「母艦の方じゃなくてですか?」
説明おばさんイネス(ナデシコ)の説明に、メルアが首をひねった。
「そう。例えば、過去に恐竜を滅亡させたと言われている隕石の直径は、推定10キロメートル。スピードにもよるけど、月を引き裂くほどのエネルギーで吹き飛ばされた破片なら、直径数キロの物がいくつか落ちただけで、地上は草一本残らなくなるわ」
月は地球に最も近い衛星だ。
その表面が勢いよく剥がれ落ちればその欠片のいくつかは間違いなく地球の方向へ飛び、その引力に引き寄せられる。
月が小さいとはいえ、砕けた欠片は下手すれば日本ほどの大きさもありえる。
そんなものが地球に落下すれば、恐竜を絶滅させた隕石とは比べ物にならないくらいの威力を発揮するだろう……
「草一本て、グ=ランドンの目的は人類だけ滅ぼして地球に移住することじゃなかったの!?」
「そんなことをすれば、自分達も住めなくなるわ」
テニアとカティアも驚きを隠せない。
「はい。ですが、グ=ランドンからすればそれは些細なこと。地球が死の星となっても、また最初から作り直せばいい。そう考えます。今度は、人類など生まれないよう、きちんと調整して……」
「ひどいわ! そんなのって無茶苦茶じゃない!」
シャナ=ミアの言葉に、さやか(マジンカイザー)も憤る。
「ズィー=ガディンはガウ・ラの中枢とも言える機体です。それを用いれば、ガウ・ラを起動させ、地球を壊滅させることができるのです。飛翔自体は鍵を用いねば出来ませんが、その鍵たるラフトクランズはあちらの手にありますから、今は中枢をおさえることを優先しないとなりません」
その最悪の可能性を排除するため、シャナ=ミアはガウ・ラを起動する中枢をおさえようというのだ。
そうして安全が確保できたのち、彼女は民の前に現われ、グ=ランドンの悪事を暴き、地球との共存を宣言するのである。
方針が決まるのとほぼ同時に、ナデシコとアークエンジェルはガウ・ラ内部へワープアウトした。
そこは、中枢近くの空間。
二隻の戦艦が楽々と余裕を持って移動できるほど、広大な空間だった。
統夜はその壁や床の質感に覚えがあった。
かつてアル=ヴァンに捕らえられつれて行かれた牢や廊下。それとまったく同じだったからだ。
つまり、帰ってきたのである。シャナ=ミアと共に逃げた、ガウ・ラ=フューリアへ。
警報音が鳴る。
ワープアウトして早々、フューリーの部隊が接近してくるのが感知された。
その中には強力な反応が二つ。すなわち、ラフトクランズが2機ともいることが確認される。
「どうやら、最悪の想定はあながち外れてはいないようだな」
中枢近くにおいてのこの遭遇に、フリーマンがつぶやいた。
「どうやら戦いは避けられないようです。全機、発進お願いします!」
「各機、統夜機を援護しつつ敵を撃破せよ!!」
ユリカ、マリュー、両艦長からの命が下った。
出撃である!
「よし、行こうか、『パートナー選択』」
──フラグのあれこれ──
さて。残り2話となり、いよいよ終わりが見えてきた。
ここで改めてエンディングに関する条件を説明しておこう。
統夜に関するエンディングは全部で五つ。
カティア、テニア、メルア、シャナ=ミアの四名との個別エンドが一つずつと、誰とも恋人状態にならない一応ノーマルエンドの合計五つである。
統夜と共に出撃したパートナーは、その出撃ごとに一定量のポイントが加算されて行く(シャナ=ミアが2ポイントで他は1ポイント)
このポイントが、最終話の終了までに25ポイントを超えていた場合、そのパートナーとのエンディングが確定する。
※ちなみに20ポイントで後継機の最強武器が解禁される。
ただし、全52話中40話から参戦するシャナ=ミアのみ例外で、ヒロイン四名の中で最もポイントが高い場合個別エンドとなる。
つまり、一周目ならば最終話の時点でシャナ=ミアだけ最強武器が解禁されていれば彼女のエンディングに間違いないということだ。
そして、全員が25ポイント以下で、シャナ=ミアのポイントがその三人以下の場合、ノーマルエンドへの派生となる。
ちなみに、このポイントは最強武器解禁以外において周回ごとの引継ぎはないので、全員25ポイント以上でさらにもう一つとかないので注意しよう。
決してフリではないしパッチも当てられないはずだ。期待しないように。
──パートナー選択/カティア/フラグ済み──
カティアと共にグランティード・ドラコデウスに乗り、統夜は出撃する。
「そうだ、カティア。いつか言おうと思ってたんだけどさ。俺、お前達に会えてよかったよ」
「えっ!? い、いきなりなんです?」
「もう、終わりも近いと思ったからさ。忘れないうちに言っておこうと思って」
フューリア騎士団との決着も近く、終わりを感じた統夜はその気持ちを口にしたのだ。
「俺、別に戦いが好きになったわけじゃないけど。こうやって、好きな物や好きな人を守ることが出来るようになった。例え、一人でもね。だから、感謝してる」
「そ、そうですか」
まさか感謝されるとは思わなかったカティアは、どぎまぎしながら答えを返した。
その中で、ふと気づく。
「あの、統夜君? 一つ聞いていいかしら?」
「なに?」
「その……守りたい好きな人って……?」
「あ、いや……それは、仲間とかさ。みんなのことだよ」
焦った統夜は、早口でそう答えた。
「そ、そうよね。ごめんなさい。つまらない質問を」
なぜかカティアも焦って、わたわたする。
(うう……自意識過剰だったかしら……)
(……今ここで言えないって!)
──パートナー選択/テニア/フラグ済み──
テニアと共にグランティード・ドラコデウスに乗り、統夜は出撃する。
「そうだ、テニア。いつか言おうと思ってたんだけどさ。俺、お前達に会えてよかったよ」
「えっ!? な、なにいきなり!?」
「もう、終わりも近いと思ったからさ。忘れないうちに言っておこうと思って」
フューリア騎士団との決着も近く、終わりを感じた統夜はその気持ちを口にしたのだ。
「俺、別に戦いが好きになったわけじゃないけど。こうやって、好きな物や好きな人を守ることが出来るようになった。例え、一人でもね。だから、感謝してる」
「ふ、ふーん」
まさか感謝されるとは思わなかったテニアは、どぎまぎしながら返事を返した。
その中で、ふと気づく。
「ところで統夜、聞いていい?」
「ん?」
「その、守りたい好きな人って、誰さ?」
「……俺、そんなこと言ったか?」
統夜ははて、と首をひねってとぼけた。
「言った! あーっ、ごまかす気!?」
「その話は終わり! 行くぞ!」
「もう!」
テニアがぷくっと頬を膨らます。
(……今ここで、言えるかって!)
──パートナー選択/メルア/フラグ済み──
メルアと共にグランティード・ドラコデウスに乗り、統夜は出撃する。
「そうだ、メルア。いつか言おうと思ってたんだけどさ。俺、お前達に会えてよかったよ」
「えっ!? な、なんですか、いきなり」
「もう、終わりも近いと思ったからさ。忘れないうちに言っておこうと思って」
フューリア騎士団との決着も近く、終わりを感じた統夜はその気持ちを口にしたのだ。
「俺、別に戦いが好きになったわけじゃないけど。こうやって、好きな物や好きな人を守ることが出来るようになった。例え、一人でもね。だから、感謝してる」
「そ、そうですか」
まさか感謝されるとは思わなかったメルアは、どぎまぎしながら答えを返した。
その中で、ふと気づく。
「ところで統夜さん、聞いていいですか?」
「なんだい?」
「その……守りたい好きな人って……?」
「それはだな……」
「それは……?」
ごくり。とメルアが息を呑んだ。
「それは、仲間とか、みんなのことだよ」
ははは。と、統夜は軽く笑い飛ばした。
「そ、そうだったんですか。すみません。つまらないこと聞いちゃって」
「いいって。それより、いいか? 行くぞ!」
「は、はい!」
(うう……期待しちゃいました……)
(……今ここで、言えないって!)
笑い飛ばしたのは誤魔化しの演技だった。
──パートナー選択/シャナ=ミア/フラグ済み──
シャナ=ミと共にグランティード・ドラコデウスに乗り、統夜は出撃する。
「もうすぐ、最後なんですね……」
サブシートに乗ったシャナ=ミアが、ぽつりとつぶやいた。
「ああ。もうすぐ終わる」
フューリア騎士団との決着も近く、終わりを感じた統夜はシャナ=ミアの言葉を肯定する。
「……」
だというのに、彼女はなぜか浮かない顔をしていた。
「どうした?」
「いえ。なんでもありません。トウヤ、私は、あなたにあえて本当に良かったと思っています」
「そ、そうか……」
いきなりの感謝に、統夜も少し困惑する。
「あなたがいたから、ここまでこれました。あなたがいたから、私はくじけず今まで戦えました本当に、ありがとうございます」
どこか悲しそうに、儚げに、シャナ=ミアは統夜を見て微笑む。
「おいおい、まだ気が早いだろ、それ。まだ終わってないんだぞ」
「そうでしたね。でも、言っておかないと決意が鈍ってしまいそうなので」
「どういうことだ?」
「なんでもありません。さ、トウヤ、行きましょう」
「あ、ああ」
統夜ははぐらかされたと思いつつも、深くは追求しなかった。
たとえ追求しても、満足のいく答えは返ってこないと理解したからである。
(言えるわけがないわ。あなたとこうして一緒にいられる時間が終わってしまう。それが、名残惜しい。なんて……)
──ジュア=ムとフー=ルー──
統夜達が出撃を済ますと、従士達を連れたジュア=ム。そしてフー=ルーのラフトクランズが姿を現した。
「やはり、来ましたわね」
「きやがったか! いやがったかぁ!」
統夜達の姿を確認したフー=ルー、ジュア=ム双方が声をあげた。
「フー=ルー・ムールー、ジュア=ム・ダルービ! 私の声が聞こえるならば、剣を納めなさい! すでにグ=ランドンの計画は潰え、大義は失われました! このままではあなた達まで逆賊としての汚名を着せられ、討たねばならなくなります。ですから、投降してください。従士の方も、過去のことは水に流しましょう! どうか、私の声に従い、武器を納めて……!」
シャナ=ミアの言葉に、ざわりと従士達へ動揺が広がった。
互いに顔を見合わせ、そしてジュア=ムを見る。
「ジュ、ジュア=ム様、わたしは……」
「……」
ジュア=ムへなにかを言おうとした従士に向かい、ジュア=ムは無言でライフルを向ける。
「え?」
次の瞬間、その声を残し、彼はコックピットを撃ちぬかれ、この世から消えた……
「ここまできてそんなことできるわけねぇだろ! なにが大義だ、なにが正義だ! 地球人に屈するなんて、誰が出来るか! 誰が受け入れられるか! 俺達は奴等の飼い主なんだ。いいかテメェら、これは、殺すか、殺されるかだ! 助かりたければ、奴等を消せ! 殺せえぇぇぇ!」
従士達に、恐怖が伝播する。
これでは、白旗もあげられない……!
「なんてことを……!」
「ジュア=ム! お前っ!」
シャナ=ミアが絶句し、統夜が叫んだ。
その行為は既に、理性を失ったかのような行為だ!
「統夜あぁぁぁ! テメェが、テメェがすべて悪いんだ! テメェさえいなけりゃなぁぁぁ!」
「フー=ルー! お願いです、あなたなら彼の暴走もとめられます! どうか止めてください!」
「ふふっ。皇女妃殿下。それはできません。出来ない相談ですわ」
「なぜですっ!」
シャナ=ミアの悲痛な叫びが響く。
「シャナ=ミア様。あなたは私の望むものを決して与えられない。私はずっとそう思っていました。ですが、そうではなかった。あなたは私の望むものをついにくれた。最高の敵と、最高の戦いをして、死ねる環境。あなたは私に、それを与えてくれた! ……ふふ、もう諦めてましたのに」
「こいつ……!」
「やはりか」
フー=ルーの言葉を聞き、ドモンが確信したようにうなずいた。
かつて推測したとおり、彼女は強者と戦うためだけにグ=ランドンについた。
統夜達と戦うには、統夜達の敵でなければならないからだ……!
だから、悪と知りながら彼女はシャナ=ミアに従わなかったのだ!
となれば、いかなる説得も無意味。
ジュア=ムの悪行も関係ない。
むしろ、戦う理由になれば彼女は歓迎するだろう!
「貴女は私にとって、最高の指導者となった! こうして、戦場での、しかも最高の相手と戦い、死を望めるのですから!」
「フー=ルー……」
シャナ=ミアは、悲しそうにその名を呼ぶ。
「戦の前に、一ついいことをお教えしましょう。シャナ=ミア様は既にご存知でしょうが、ガウ・ラを起動させるには、鍵が必要です。その鍵とは、私とジュア=ムの機体……」
「そうなのか?」
「はい」
統夜が確認すると、シャナ=ミアはうなずいた。
「すでに起動ははじまっております。私の舳先の鍵、ジュア=ムの機、艫の鍵。この二つともを破壊しなければ、ガウ・ラの起動は止まりません。もう、時間は10分をきったころかしら……」
なぜこのようなことを口にするのか。
その理由は即座に理解できた。
それはつまり、彼女のラフトクランズを破壊しなければグ=ランドンの地球滅亡がかなうということ。
すなわち、本気で殺しに来い。でなければ地球が終わるという、密かな主張なのだ。
「本気の敵と切り結ぶことこそが、騎士の本懐! さあ、行きますわよ、フューリア聖騎士団一番隊長、フー=ルー・ムールー、推してまいる! いざ、尋常に、勝負なさい!」
「くっ……なぜなのです!」
もう戦うしかないとわかり、シャナ=ミアは悔しそうに唇を噛んだ。
「もう諦めろ、こいつらに言葉は通じん。あるのは拳でわからせるのみだ!」
「その通りです。彼等を救えるのは、私達だけなのですから」
ドモンとジョルジュが武人としての見解を述べ、シャナ=ミアを慰める。
悪いのは彼女ではない。
歪んだ考えを頑なに正すのを拒んだ向こう側なのだ。
「全機に告ぐ、火線を集中! 全機連携して敵隊長機を破壊しろ!」
「時間がありません! なるべく早くお願いしますっ!」
マリューとユリカの号令が跳び、ジュア=ムとフー=ルーとの最後の戦いがはじまった……!
──戦闘前会話/対ジュア=ム──
ヴォルレントのメインパイロットを誰が勤めているかで会話が変わる。
※サブパイロットが誰でも会話に変化はない。
「出来損ないがあぁぁぁ!」(三人共通)
「そこまでして私達を否定して。味方まで否定して、あなたは一体なにを認めるというの!」(カティア搭乗時)
「どうして味方を撃った! あんたの、仲間なのに! どうして!」(テニア搭乗時)
「もうやめてください! これ以上戦って一体なんになるんというんです!」(メルア搭乗時)
「うるせぇうるせえうるせぇうるせえうるせぇぇぇぇ!」(三人共通)
シャナ=ミアがメインパイロットの場合会話が少し変化する。
「シャナ=ミアアァァァ!」
「最後の理性さえ失いましたか。どうしてそこまで……」
「てめえぇがあぁぁぁ!!」
──ジュア=ムの最後……──
統夜の機体にジュア=ムのラフトクランズが迫る。
彼の目にはもう、統夜を殺すことしかうつっていなかった……!
「統夜あぁぁぁぁ! テメエだけは、テメェだけはあぁぁぁ!」
「ジュア=ム! なぜ味方を撃った! 彼はお前の同胞じゃないか!」
「うるせえぇぇ! テメェらに味方する奴が同胞なわけねぇだろ! 奴も、あいつらも、お前も、全部敵だ!」
「誰も彼もを敵だなんて。ジュア=ム、どうしてわからない! お前も、俺達も、彼(さっき撃たれた人)も変わらないというのに!」
「うるせぇぇ! そんなわけあるか! テメェと俺のドコが同じだ! どこにも同じところなんか、あるわきゃねぇだろうがぁ! 邪魔する奴は殺す! お前だけは、お前だけは殺す!! ぶっ殺す!」
「この、わからずやああぁ!」
二機の体が、交錯する。
これはもう、何度目の交錯だろうか……
幾度となく戦場でうちあった二人。
その決着が、ついに……
「バカ、な……俺、が、やられた……?」
ジュア=ムの乗るラフトクランズが、傾ぐ。
小さな爆発が機体のいたるところから起き、それが広がる……
「し、ぬのか……? 俺が。嘘だ。嘘だろう!?」
「覚悟を決めろ、ジュア=ム。それが、お前がさっき与えたものだ!」
「い、いやだ……いやだあぁぁ! こんなの、こんなの……! こ、怖いよ……俺には、まだう、うわぁあああああぁあっ!」
大きな爆発が起き、ジュア=ムもろとも、その命が終わる……
「ジュア=ム。死が怖いのなら、なぜ君は……」
統夜はその姿を見て、どこか哀れみの目を、彼の消えた空間へ向けた……
──戦闘前会話/対フー=ルー──
カティア、テニア、メルアの場合。
ヴォルレントのメインパイロットを誰が勤めているかで会話が変わる。
※サブパイロットが誰でも会話に変化はない。
「はじめて会った時に比べ、見違えるほどになったわねお嬢さん! それでこそ、私の最後を飾るに相応しい!」(フー=ルー三人共通)
「統夜君の背中を必死に追いかけてきたのだから当然よ! でも、それはあなたのためじゃない。みんなの未来を掴むためなんだから!」(カティア搭乗時)
「あんたに言われなくても! アタシ達は、いつも前だけ見て進んできたんだ! あんたなんて関係ない!」(テニア搭乗時)
「わたし達の成長を喜んでくれるのは嬉しいです。でも、わたし達はそんな満足のために強くなったんじゃないんです! どうしてっ!」(メルア搭乗時)
「はははっ、あははははは」(フー=ルー三人共通)
フー=ルーは笑う。
少女達との戦いをとても楽しむように。
シャナ=ミアはメイン、サブどこ搭乗していても戦闘を行えば発生する。
ただし、統夜のサブの場合は統夜の会話が優先され、三人娘がいる場合そちらが優先される。
「フー=ルー! どうしてもとまらないと言うのですか!」
「くどいですわよ皇女殿下。私はこのためにここにいる。私を止めたいのならば、このラフトクランズを破壊する以外にありません。そのために、私を殺す気でかかっていらっしゃい!」
「フー=ルー!」
悲しみのこもったシャナ=ミアの声が、あたりに木霊した。
──フー=ルーの最後──
ジュア=ムが散ったことで、彼の存在により降伏を封じられた従士達の動きは止まった。
一部の者は戦いをやめる。
しかし、戦いをやめない者もいた。
その中の一人。それが、フー=ルーだ。
「ふふっ。あはは。強い。さすがの強さね! 私はこのために生き残ったのかもしれないわね! 感謝するわよ、統夜!」
「くそっ、なんて動きだ! 今までとは違う!」
「当然よ。あとにはなにもない、この一戦が全てなのだから! 心して相手なさい!」
未来もなにもかもを捨て、ただこの今、この一瞬の輝きのみを望むフー=ルー。
ろうそく最後のきらめきにも似たその光は、統夜達を苦戦させるには十分だった。
たった一機で、一騎当千の働きを見せる。
しかし、統夜の周りには、その一騎当千に匹敵するものが何人もいた。
となれば……
「……ふ、ふふふ。どうやら、これで終わりみたい……」
彼女の敗北は、必然と言えた。
「我が騎士の血、一滴残らず燃やすことが出来ました。もう、動けそうにない……感謝するわ……」
「フー=ルー、脱出なさい! 今ならまだ間に合います!」
動きを止めたフー=ルーのラフトクランズに、シャナ=ミアが声を掛ける。
「シャナ=ミア様? ふふ、ご冗談を。せっかく最高の散り方が出来そうですのに……」
「フー=ルー!」
「あの戦の折、こうして散ることができなかったのを何度夢に見たでしょう……でも、これで私も……」
「フー=ルー? まさか、あなた……!」
シャナ=ミアは、彼女の言葉でなにかに気づく。
さらにある、重要なことにも……!
「あはははは。さらば、全ての、愛すべき我が敵よ!」
彼女は、笑いながら光の中に消えていった……
フー=ルーが散り、この場での戦いは、終わりを告げた……
──ナデシコ──
戦闘が終わり、ガウ・ラの起動は阻止された。
残るは、あの戦いに現われなかったグ=ランドンを残すのみであるが、ガウ・ラの中枢を破壊するという方法を持って解決する。という手段も残されていた。
グ=ランドンの持ち出したズィー=ガディンはガウ・ラの中枢とリンクしており、それにより多大なエネルギーを用いることが出来るが、それが破壊されれば大幅に弱体化するからだ。
そうなれば、ガウ・ラ=フューリアは戦艦としての役目は果たせなくなるが、シャナ=ミアはそれで構わないと言った。
この船の戦う力は、もう必要ないものだからだ。
となればもちろん、グ=ランドンがそこで待ち構えている可能性も十分にありえた。
ナデシコ一向は、整備と補給が終わり次第、そこへ向かうことを決定する。
一方、鹵獲したラフトクランズの整備をウリバタケに頼んでいた統夜は、あっさりと終わったそれを見上げていた。
「もう直ったんだ。ウリバタケさん、さすがだな」
無事だったパーツをツギハギしたのか、それとも一機丸ごと無事だったのかはわからないが、とにかく動くようになっている。
ウリバタケには念のためあればラースエイレムのもとでも動けるからと、保険のごとく言ってあったが、その実は違う。
(なら、あとは俺が……)
統夜はこれを使い、一人でガウ・ラの中枢を破壊しに行こうと決めていた。
ラフトクランズならば、今の統夜であれば思うように動かせると考えたからだ。
統夜は覚悟を決め、その機体へ乗りこもうと……
──カティアルート──
「統夜君」
乗りこもうとした瞬間、背後から声を掛けられた。
「うわっ!?」
驚いて振り返る。
そこには、カティアが立っていた。
「なにをしているの?」
「カティアか。い、いや、別に。様子を見に来ただけだよ?」
なんとか平静を装いながら答えを返す。
だが、正直者特有のよそよそしさは隠し切れなかった。
いや、たとえ完全に平静を装えたとしても……
カティアは、ため息をついた。
「見え透いた嘘はやめなさい。統夜君。あなた、一人で行こうとしていたわね?」
「え?」
「単独で侵入して、ガウ・ラの中枢を壊せれば、それで全部終わるからって」
「よ、よせよ。なんでそんなこと。俺一人で行ったって、危険なだけじゃないか」
「……」
「大体、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ。理由がないだろ?」
「……あなたの考えていることくらいわかるわ。うまくいけば、みんなが戦わなくてすむ。できれば、他のフューリーも巻き添えにしたくない。だから、一人でどうにかしようと考えた。違う?」
「ええと……」
「どうなんですか! 答えて!」
「……まいったな。お見通しか。ごめん、カティアには嘘はつけないな。怒った?」
「はい。ものすごく」
「だろうな。悪いけど、あとでまとめて怒られるよ。今は……」
「……行かせないから」
「カティア?」
「行かせないと言ってるの! 統夜のバカっ! また、一人で抱えこんで。どうしていつもいつも、一人で背負いこもうとするの! バカ、バカバカ!」
そう言いながら、彼女は統夜の身体を抱きしめた。
背中に手を回し、ぎゅっとその身をしめつける。
「うわっ、お、おい、カティア……頼むから……」
「嫌よ! 一人で行って、敵に見つかったらどうするの! 帰って来れなくてもいいの!?」
「よくはないよ。でも……」
「いつもいつも、そうして一人で走って、どうしてわかってくれないの! 私を、一人にしないで!」
「え……?」
「だから、行かないでよ。お願いだから……」
それは、心の底からの懇願だった。
統夜のことが本当にいとおしく、心配だからこそ出た言葉だった……
「……カティア。ありがとう。でも俺、行かなくちゃ」
「統夜君……」
「だから、一緒に来てくれないか? 危ないけど、カティアが一緒なら、どうにかなる気がするんだ」
「もちろんよ。あなたと一緒なら、なんでもできるわ。ずっと、離さないんだから……」
そうして二人は……
──テニアルート──
「統夜」
乗りこもうとした瞬間、背後から声を掛けられた。
「うわっ!?」
驚いて振り返る。
そこには、テニアが立っていた。
「なにしてるの?」
「テニアか。い、いや、別に。様子を見に来ただけだよ?」
なんとか平静を装いながら答えを返す。
だが、正直者特有のよそよそしさは隠し切れなかった。
いや、たとえ完全に平静を装えたとしても……
「うそ。統夜、一人で行こうとしていたでしょ」
テニアは、きっぱりと言い切った。
「え?」
「こっそり侵入して、ガウ・ラの中枢を壊したら、それで全部終わるからって」
「よ、よせよ。なんでそんなこと。俺一人で行ったって、危険なだけじゃないか」
「……」
「大体、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ。理由がないだろ?」
「……統夜の考えることくらい、わかるよ。うまくいけば、みんなが戦わずにすむ。できれば、他のフューリーも巻き添えにしたくない。そう、考えて一人で行こうとしたんでしょ。統夜、優しいから」
「ええと……」
「どうなのさ!」
「……まいったな。お見通しか。ごめん、テニアには嘘はつけないな。このことは……」
「……行かせないから」
「テニア?」
「い、行かせないんだから! 統夜のバカっ!」
そう言い、彼女は統夜の身体を抱きしめた。
背中に手を回し、ぎゅっとその身をしめつける。
「うわっ、お、おい、テニア、ちょっと待て……」
「やだっ! 絶対離さないからね!」
「テニア、頼むよ」
「一人で行って、敵に見つかったらどうするのさ! 帰って来れなくなってもいいの!?」
「よくはないよ。でも……」
「そんなの嫌だよ! だって、だって! 統夜が死んじゃったら、アタシだって生きていけないもの!」
「え?」
「バカ! 一人にしないでって言ってるの!」
「テニア……」
「行かないで。お願いだよ。アタシをまた、一人にしないでよ、統夜……」
その声は、不安にまみれていた。
それは、彼女の元気を取り払った、心の底からの不安であった……
「ごめん、テニア。でも、俺行かなくちゃ」
「統夜……」
「だから、一緒に来てくれるか? 危ないだろうけど、お前と一緒なら、なんとかなるような気がするんだ」
「あ、当たり前だよ……アタシと統夜は、無敵なんだから……!」
テニアの涙の質が変わった。喜びの中、彼女はそう断言する!
「テニア……」
「だから、離れないんだからね……」
「ああ」
そうして二人は……
──メルアルート──
「統夜さん」
乗りこもうとした瞬間、背後から声を掛けられた。
「うわっ!?」
驚いて振り返る。
そこには、メルアが立っていた。
「なにしているんですか?」
「メルアか。い、いや、別に。様子を見に来ただけだよ?」
なんとか平静を装いながら答えを返す。
だが、正直者特有のよそよそしさは隠し切れなかった。
いや、たとえ完全に平静を装えたとしても……
「うそです。統夜さん、一人で行こうとしていました!」
メルアは、はっきりとそう言い放った。
「え?」
「こっそり侵入して、ガウ・ラの中枢を壊したら、それで全部終わるから……」
「よ、よせよ。なんでそんなこと。俺一人で行ったって、危険なだけじゃないか」
「……」
「大体、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ。理由がないだろ?」
「統夜さんの考えてることくらい、わかります。統夜さん、優しいから……うまく行けば、みんなが戦わなくてすむ。できれば、他のフューリーも巻き添えにしたくない。でしょう?」
「ええと……」
「わたし、わかります」
メルアはにこりと、だが強い意志で、言い切った。
「……まいったな。お見通しか。ごめん、メルアには嘘はつけないな。このことは……」
「……行かせません」
「メルア?」
「い、行かせませんから!」
そう言い、彼女は統夜の身体を抱きしめた。
背中に手を回し、ぎゅっとその身をしめつける。
「どうしても行くって言うなら、今から大声で泣いちゃいます!」
「うわっ! お、おいメルア! ちょっと待て。待ってくれ」
「ダメです。待ちません! 統夜さんのバカっ! バカバカ!」
「メルア、頼むから、少し離れて」
「一人で行って敵に見つかったらどうするんですか! 帰って来れなくてもいいんですか!?」
「よくはないよ。でも……」
「そんなの、そんなの絶対にいや! だって、だって統夜さんが死んじゃったら、わたしだって生きていけないもの!」
「メルア……」
「統夜さんは、わたしの一番なんです! チョコレートケーキよりも、トルテやシュークリームよりも……! それから、多分。他の誰より、統夜さんが、好き……」
「え?」
突然の告白に、統夜の身が固まった。
「あ、あの……だから、行かないで。お願いです……」
統夜に抱きつき、顔をうずめながら、彼女は言う。
その顔は、耳まで真っ赤だ。
「メルア、ありがとう。でも俺、行かなくちゃ」
「統夜さん……」
「だから、一緒に来てくれないか? 危ないけどさ、俺が、お前を守るから」
「え? あ、はいっ!」
「よし、いい返事だ。それじゃ……」
「待って、統夜さん」
「ん?」
「あの、もう少しだけ、こうして……」
「メルア……」
二人は再び、ぎゅっとその体を……
──シャナ=ミアルート──
「トウヤ」
乗りこもうとした瞬間、背後から声を掛けられた。
「うわっ!?」
驚いて振り返る。
そこには、シャナ=ミアが立っていた。
「行くのですね?」
「シャナ=ミアか。なんのことだ? 俺は別に、機体の様子を……」
なんとか平静を装いながら答えを返す。
だが、正直者特有のよそよそしさは隠し切れなかった。
いや、たとえ完全に平静を装えたとしても……
「隠さなくてもわかります。あなたは本当に、優しい人だから……」
「え?」
「単独で侵入し、ガウ・ラ中枢を破壊できれば、それで全部が終わる。そう考えているのでしょう?」
「よ、よせよ。なんでそんなこと。俺一人で行ったって、危険なだけじゃないか」
「……」
「大体、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ。理由がないだろ?」
「……あなたの考えていることくらいわかります。うまくいけば、皆が戦わずにすむ。できれば、他のフューリーも巻き添えにしたくない。だから、一人でどうにかしようと考えた。違いますか?」
「ええと……」
「会ったことさえないフューリーのことを考え、私にも心配かけまいと一人で行こうとしたトウヤを優しいと言ってなにがいけないのでしょう?」
「……」
統夜は、バツが悪そうに頬をかいた。
「……まいったな。お見通しか。シャナ=ミアには嘘はつけないな。でも……」
「……行かせませんよ」
「シャナ=ミア?」
「行かせないと言ったんです。それをするのは、私の役目。トウヤではなく私が行きますから、トウヤはここで待っていてください」
そう言い、彼女はコックピットの開いたラフトクランズへ乗りこもうとする。
「待て待て待て!」
統夜は慌てて彼女を背中から羽交い絞めにする。
「離してください。あなたに行かせるくらいなら、私が行きます!」
「シャナ=ミアじゃ途中で見つかったらどうしようもないじゃないか! 俺だって帰ってこれるか不安なのに!」
統夜でさえ帰ってこれるかわからないというのに、それより圧倒的に技術が劣るシャナ=ミアでは無理無理無理のかたつむりくらい無理な話だった。
「そ、そんなことありません! 私だって成長しているんですから!」
「だからって君を行かせるわけにはいかない。この戦いのあと、君にはやることがあるんだから!」
「いや……」
シャナ=ミアは、いやいやと首を横に振る。
「嫌なんて言わないでくれ。頼むから……」
「嫌です。もう、離れるのが!」
「……え?」
「私はもう、あなたから離れたくないの! せっかくまた会えたのに。一緒に居られるのに、またあなたと離れ離れになるなんて……! トウヤがいなくなるくらいなら、私が、私が行くんです!」
じたばたと、少女は暴れた。
まるで駄々っ子のように。
それは、今まで大人びて見えた為政者の少女からは信じられない行動だった。
「シャナ=ミア……」
統夜は、彼女の体をしっかりと抱きしめた。
その瞬間、だだっこの動きも止まる。
彼女の耳元に、その唇を近づけ……
「ありがとう、シャナ=ミア。でも、俺、行かなきゃ……」
「トウヤ……」
「だから、一緒に行こう。二人で、責任を果たしに行こう」
「とう、や……?」
「俺達二人なら、きっとどんな困難も乗り越えていける。だって、俺も、君と、離れたくないんだから……」
「はい。行きましょう。どこまでも……」
シャナ=ミアは、そっと自分を抱きしめるその手を握り返した。
そうして二人は……
──パイロットは見ていた──
マオ「はい、そこまで!」
統夜「え、ええっ!」
カティア「きゃああっ!」(カティアルート)
フェステニア「きゃああっ!」(テニアルート)
メルア「きゃああっ!」(メルアルート)
シャナ=ミア「きゃああっ!」(シャナ=ミアルート)
ユリカ「あ~~~! なんてことするんですかっ! これからがいいところなのに!」
エリナ「しょうがないでしょ、放っておいたらこの二人、このまま出てっちゃてたわよ?」
統夜「か、艦長……みんな……」
甲児「まーったく、お前らはよ」
ルリ「はっきり言います。バカです」
統夜「ど、どうして……」
マリュー「この二人が知らせに来てくれたのよ」(シャナ=ミアルート以外)
マリュー「統夜君が報告に来ないと聞いて、彼女が飛び出したからよ」(シャナ=ミアルート)
カティア「あ~っ! テニア、メルア!」(カティアルート)
フェステニア「あ~っ! カティア、メルア!」(テニアルート)
メルア「あ~っ! カティアちゃんとテニアちゃん!」(メルアルート)
シャナ=ミア「あ……」(シャナ=ミアルート)
統夜「お前等」(シャナミアルート以外)
統夜「シャナ=ミア……」(シャナ=ミアルート)
フェステニア「悪いけど、アタシ達にだって統夜の考えてることくらいわかるもんね」(カティアルート)
カティア「私達だって、統夜君の考えてることくらいわかるわ」(テニアルート)
カティア「私達だって、統夜君の考えてることくらいわかるわ」(メルアルート)
メルア「わたし達も統夜さんの考えに気づいていましたけど、先をこされちゃいましたね」(シャナ=ミアルート)
メルア「カティアちゃんほど一途じゃないですけどね~」(カティアルート)
メルア「テニアちゃんほど一途じゃないですけどね~」(テニアルート)
フェステニア「メルアほど正直じゃないのが、悲しいけどね。ま、しょうがない。譲ってやあげるよ」(メルアルート)
フェステニア「まさかシャナがここまで統夜のことを想っていたなんて思わなかったよ。ま、しょうがない。譲ってあげる」(シャナ=ミアルート)
カティア「わ、私は……」(カティアルート)
フェステニア「ア、アタシは……」(テニアルート)
メルア「わ、わたしは……」(メルアルート)
シャナ=ミア「わ、私は……」(シャナ=ミアルート)
忍「もう一度言ってやるぜ。バカかてめえらは?」
Dボウイ「俺も人のことは言えないがな。やめておけ」
豹馬「一人で行って、100パーセントうまく行くって言うなら別だけどな。逆にややこしくなっちまう可能性だってあるんだぜ」
宗介「君の行動は軽率だ。以前、中東の山岳地帯でのことだ。部隊の一人が、作戦を無視して単独で強襲をかけようとした。その結果作戦は失敗。捕虜となったその兵士は、後で救出されるまで身体的に考えられる限りの」
かなめ「ストップ! 要点だけ言いなさい、要点だけ!」
クルツ「要するに、かえってやりにくくなるんだよ。な?」
宗介「……肯定だ」
エイジ「全員で行くべきだよ、統夜。ここまで一緒に戦ってきたんだから」
統夜「みんな……」
カガリ「だいたい、お前の行動はこんなに筒抜けなんだぞ。敵にだって見つかるに決まっている」
キラ「仲間なんだからさ、僕たち」
ノアル「ま、そういうことだ。なにか言いたいことがあるなら、聞こうか?」
統夜「……ごめん、みんな。俺……間違ってた。ごめん」
カティア「統夜君……」(カティアルート)
フェステニア「統夜……」(テニアルート)
メルア「統夜さん……」(メルアルート)
シャナ=ミア「トウヤ……」(シャナ=ミアルート)
ウリバタケ「おう。わかりゃあいいんだ。海より深く反省しやがれ。それからな、もう一つ」
統夜「はい」
ウリバタケ「俺の神聖な仕事場で、男女が二人死ぬとか死なねえとか、人目もはばからずだな」
カティア「あ、あれは! あああ、あなた達が勝手に……その……」(カティアルート)
フェステニア「あ、あれは! あああ、あんた達が勝手に……その……」(テニアルート)
メルア「あああ、あれは……みなさんが、その……もう、いやです~~!」(メルアルート)
シャナ=ミア「そ、それは……! みみみ、みなさんが勝手に……でも、その……ああっ……」(シャナ=ミアルート)
ボス「それだ! ちくしょう、それを一番反省しろってんだこの野郎!」
統夜「……ご、ごめん」
ユリカ「ところでみなさん! せっかく全員が集まったんだから、このまま出発しませんか?」
マオ「そうねえ。補給もすんでるみたいだし」
鉄也「賛成だ。終わらせるのなら、早い方がいいしな」
マリュー「アークエンジェルも問題無しよ」
ユリカ「決まりですね! それじゃ、私もブリッジに行きます。みなさんは各自の……」
ごごごっ……!
なにかの振動が走り、ナデシコが小さく揺れた。
ユリカ「……なんでしょう、今の?」
マリュー「さあ……ここからだと……」
メグミ「艦長! 至急ブリッジに来て下さい!」
ユリカ「メグミちゃん! どうしたんですか、今の音!」
メグミ「それが……」
フリーマン「ガウ・ラのエナジーの流れが変わったようだ。末端の流動が途絶え、中心に向かっているらしい」
統夜「なんですって!? まさか……グ=ランドンがなにか……」
マリュー「ミスマル艦長、戻りましょう! 敵がなにか仕掛けるなら、おそらくこれが最後よ!」
ユリカ「わかりました! 総員第一級戦闘配備、急いでください!」
統夜「みんな、行こう!」
こうして統夜達は、ガウ・ラの中枢へむかう……!
──フラグ非成立時──
「統夜さん」
乗りこもうとした瞬間、背後から声を掛けられた。
「うわっ!?」
驚いて振り返る。
そこには、メルアが立っていた。
いや、居たのはメルアだけではなかった。
「なにしているんですか? トウヤ」
「アタシ達をほったらかしといてさ」
「ええ」
シャナ=ミア、テニア、カティアがにこりと微笑み、そこに立っていた。
「お、お前ら? い、いや、別に。様子を見に来ただけだよ?」
なんとか平静を装いながら答えを返す。
だが、正直者特有のよそよそしさは隠し切れなかった。
いや、たとえ完全に平静を装えたとしても……
「うそです。統夜さん、一人で行こうとしていました!」
メルアは、はっきりとそう言い放った。
「え?」
「こっそり侵入して、ガウ・ラの中枢を壊したら、それで全部終わるからって」
メルアの言葉を、テニアが続けた。
「よ、よせよ。なんでそんなこと。俺一人で行ったって、危険なだけじゃないか」
「……それで?」
カティアが問う。
「大体、なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ。理由がないだろ?」
「……あなたの考えていることくらいわかります。うまくいけば、皆が戦わずにすむ。できれば、他のフューリーも巻き添えにしたくない。だから、一人でどうにかしようと考えた。違いますか?」
シャナ=ミアが、微笑みながらずばりと言う。
「ええと……」
「隠さなくてもわかります。あなたは会ったことのないフューリーのことさえ考えている。本当に、優しい人だから……」
「……」
シャナ=ミアの言葉に、統夜は、バツが悪そうに頬をかいた。
「どうなのさ統夜!」
「まいったな。お見通しか。ごめん。みんなには嘘つけないな。怒った?」
「はい。ものすごく」
カティアが笑顔でうなずく。
「だろうな。悪いけど、あとでまとめて怒られるよ。今は……」
「……行かせないから」
「テニア?」
「そ、そうです。行かせませんから! どうしても行くって言うなら、今から大声で泣いちゃいます!」
「お、おい、メルア! ちょっと待て……」
「ダメです、待ちません! 統夜さんのバカっ!」
「どうしても行くって言うんなら、アタシ達を倒してから行くんだねっ!」
「ドモンみたいなこと言うなって」
「行かせませんよトウヤ。行くのは私の役目。トウヤではなく私が行きますから、トウヤはここで待っていてください!」
「待て待て待て! シャナ=ミアを行かせるわけにはいかないだろ! ……みんな、頼むから」
「嫌よ! 一人で行って、敵に見つかったらどうするの! 帰って来れなくてもいいの!?」
「カティア……よくはないよ。でも……」
「そんなの絶対にいや! だって……だって、私達を置いて、統夜さんが死んじゃったら……」
「メルア……」
シャナ=ミアが、今にも泣きそうなメルアを抱きしめる。
しかしそれは、逆効果だった。
「う……うわ~~~~ん! 統夜さんのバカ~~~っ!」
「おわっ! ちょ、メルア! ごめん、ごめんって!」
「あーあ、泣かした」
「この始末、どうするんです、統夜君?」
「ど、どうするって言われても……」
女の子の涙にかなうわけがない男の子は、わたわたと慌てるしか出来なかった。
──パイロットは見ていた──
マオ「はいはい、そこまで!」
統夜「え、ええっ!」
メルア「あ……」
フェステニア「艦長……みんな……」
甲児「まーったく、お前はよ」
ルリ「はっきり言います。バカです」
統夜「ど、どうして……」
マリュー「あれだけ大声出せば、大抵の事はばれちゃうわよ」
カティア「……そうでしょうね」
忍「もう一度言ってやるぜ。バカかてめえは?」
Dボウイ「俺も人のことは言えないがな。やめておけ」
豹馬「一人で行って、100パーセントうまく行くって言うなら別だけどな。逆にややこしくなっちまう可能性だってあるんだぜ」
宗介「君の行動は軽率だ。以前、中東の山岳地帯でのことだ。部隊の一人が、作戦を無視して単独で強襲をかけようとした。その結果作戦は失敗。捕虜となったその兵士は、後で救出されるまで身体的に考えられる限りの」
かなめ「ストップ! 要点だけ言いなさい、要点だけ!」
クルツ「要するに、かえってやりにくくなるんだよ。な?」
宗介「……肯定だ」
エイジ「全員で行くべきだよ、統夜。ここまで一緒に戦ってきたんだから」
統夜「みんな……」
カガリ「だいたい、お前の行動はこんなに筒抜けなんだぞ。敵にだって見つかるに決まっている」
キラ「仲間なんだからさ、僕達」
ノアル「ま、そういうことだ。なにか言いたいことがあるなら、聞こうか?」
統夜「……ごめん、みんな。俺……間違ってた。ごめん」
メルア「統夜さん……」
フェステニア「もう。せっかく頼れる感じになったって、思ってたのに」
カティア「やっぱり、最後まで心配させられましたね」
シャナ=ミア「でも、そこがトウヤのいいところでもあると思います」
クルツ「わかりゃいいんだ、わかりゃ。海より深く反省するんだな。それからな、もう一つ」
統夜「はい」
クルツ「尻に敷かれてる状態も、なんとかした方がいいぜ」
統夜「なな、なんですかそれは! 俺はそんなこと……」
カティア「そ、そうですっ! 変なこと言わないで下さい!」
フェステニア「ま、まったく冗談じゃないね! アタシ達、別になんでもないんだから! な!?」
シャナ=ミア「……わ、私はそのようなわけでは……」
メルア「……? 今の、どういう意味ですか?」
ユリカ「ところでみなさん! せっかく全員が集まったんだから、このまま出発しませんか?」
マオ「そうねえ。補給もすんでるみたいだし」
鉄也「賛成だ。終わらせるのなら、早い方がいいしな」
マリュー「アークエンジェルも問題無しよ」
ユリカ「決まりですね! それじゃ、私もブリッジに行きます。みなさんは各自の……」
ごごごっ……!
なにかの振動が走り、ナデシコが小さく揺れた。
ユリカ「……なんでしょう、今の?」
マリュー「さあ……ここからだと……」
メグミ「艦長! 至急ブリッジに来て下さい!」
ユリカ「メグミちゃん! どうしたんですか、今の音!」
メグミ「それが……」
フリーマン「ガウ・ラのエナジーの流れが変わったようだ。末端の流動が途絶え、中心に向かっているらしい」
統夜「なんですって!? まさか……グ=ランドンがなにか……」
マリュー「ミスマル艦長、戻りましょう! 敵がなにか仕掛けるなら、おそらくこれが最後よ!」
ユリカ「わかりました! 総員第一級戦闘配備、急いでください!」
こうして統夜達は、ガウ・ラの中枢へむかう……!
第27話 終わり