直死と灼眼   作:ガーベラ

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随分と時間が空いてしまいました。ちょくちょく見に来ていただいていや皆様、大変お申し訳ありませんでした。パソコン買い換えたり、大学入試があったり、モンハン4gの極限の理不尽さにイラついたり、スマホ買ってパズドラ始めたり、パズドラやったり、ゴッドフェスで一喜一憂したりと、色々忙しかったんです。
・・・はい。本当にすいませんでした。ほぼ私事です。
これからはここまで遅れたりしないようにしたいと思います。・・・・・できるだけ
ともあれ、本編をどうぞ!


第五夜

「お前、何?」

 

太陽をそのまま閉じ込めたかのような、赤くて紅い、どこまでも真っ赤な視線が俺を貫く

 

「何? とはまたおかしな質問だな。俺の姿が人間以外の何かにでも見えるのかい?」

 

対する俺は正反対。どこまでも澄んでいて、しかしどこまでも濁っている。そんな矛盾した蒼を孕んだ視線でもって聞き返す

 

「……答える気はなさそうね」

 

「うむ。封絶の中で動いている。しかし、トーチやミステスと違い、喰われているわけではない。かといって、徒やフレイムヘイズの気配はまったく感じない。認識を歪める宝具でも所持しているのか?」

 

突然、彼女の胸のペンダントから声が響く

 

「喋るペンダント? 随分面白いアクセサリーだ。どこに行けば買えるのかな?」

 

軽口を叩きながらも、彼女の体から目を離さない。彼女の敵意と殺気が混じりあった、心地よい視線を受けて、戦闘で温まった身体が叫びを上げる、目の前の獲物を喰わせろと。殺人衝動も相まって、もはや戦闘のことしか考えられない

 

 

「アラストール」

 

「うむ。この殺気、”王”を凌ぐやもしれんな。戦闘は避けられまい」

 

向こうも準備は終わったらしい

 

「もういいな?・・・さあ、殺し合おう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先制したのは俺からだ。相手の足場たる電信柱へと倒れこむように一歩を踏み出し、そして一歩目から全速力へ(・・・・・・・・・)移行する。沈み込むように加速するこの動作と俺の速力も合わせて、見ている側からすれば消えるように移動する。電信柱までの十数mの間を刹那の時間もかけずに埋め、電信柱を駆け上がる

 

「っつ!!」

 

一瞬俺を見失ったのであろう。彼女の息を呑む音が聞こえる。目の前にいるのだから、聞こえても不思議はない

焦ったような表情を浮かべる彼女の首の動脈目掛けて、弧を描くようにナイフを振る。直死の線は狙わない。接近戦を得意とする相手と戦う場合、暗殺でもしない限り線を狙うのは難しいのだ。それに、別に直死の線を切らなくても動脈を切られれば、人は死ぬ

 

もっとも当たればの話だが

 

彼女は突如目の前に現れた俺に対して驚愕の表情を浮かべていたが、直感からか経験からか俺の攻撃に対し、上半身を僅かに逸らすことで、その一撃を躱していた。

 

「はぁ!!」

 

そして繰り出される反撃。彼女の身の丈ほどもありそうな日本刀が牙を剥く。真下から振り上げられた人体を軽く両断するであろうその一撃を、俺はナイフを振るった右手を勢いのまま振り切り身体を捻る、その勢いで左手での掌底

その一撃は攻撃のためではなく、回避のためのもの、日本刀の腹に当たった俺の掌底は壁を押すように俺の身体をずらし斬撃の軌跡から俺の身体を外す。彼女との間に2mほどの距離が生まれる

空中に放り出された俺と彼女の体は、重力に引かれ落ちていく。一瞬彼女と目が合う。凛としたその表情には敵意と殺意そして僅かな驚愕が含まれていた。俺は薄く笑うと、次の行動に移るため両足と両腕を振る。お互いに空中に投げ出されてしまっている以上、遠距離攻撃か空を飛べでもしない限り攻撃は届かない。そして俺と彼女は近接型だ。つまり先に着地した方が攻撃できる。

10m程の高さから自由落下していた俺の身体が不自然なまでに落下の速度を早める。腕と脚を振った反動で勢いをつけ、その後空気抵抗を減らすことで真下に加速したのだ。

彼女の顔が驚愕に染まる。先に着地したのは当然のように俺だった。そしてコンマ数秒の後に着地した彼女に対し、俺は既に攻撃を放っていた

 

閃鞘・七夜

 

その技はそう呼ばれる。再び消えるように加速した俺は、彼女の横をすれ違うように通り過ぎる。刃の奇跡は既に弧を描ききっていた

 

「っつ! ぐぅぅ!」

 

苦悶の悲鳴が僅かに漏れる。彼女の脇腹に5cm程の傷が生じていた。彼女に与えた初の有効打だが浅い、浅すぎる。着地の不利な体勢からでも俺の一撃に反応していた証拠だ。戦って初めて解る敵の歯ごたえに俺の口が意図せずして弧を描く

 

「あぁ、楽しいなぁ。ここまで楽しいのは久しぶりだ」

 

そう言った俺を彼女の瞳が射抜く。傷の痛みにわずかに歪んだその顔を見たおれは絶頂にも似た快楽を覚える

もっと苦痛に歪めてやりたい。危ない感情だと分かってはいるが止められない。俺は追撃を仕掛けるべく彼女までの距離を2歩で詰める。振るわれるナイフに対して彼女も刀を振るっていた

彼女の首目掛けて放たれた刺突は、しかし彼女の左手に腕を掴み取られ止められる。そして、彼女の振るった刀を左腕の脇に挟んで固定する俺。傍から見れば抱き合っているように見えなくもないが、お互いに抱いているのは愛情ではなく敵意のみ。

顔を伸ばせば唇が届きそうな距離だ。そう思いながら、俺はナイフを離した

 

「え?」

 

響く彼女の疑問の声。当然の反応だろう、戦闘中に自らの獲物を手放すのは愚か者のすることだ。そして、そんな想定外の行動に出た俺の動きに生まれた一瞬の力の緩み。それを見逃す俺ではない。ナイフを離した俺の右手は彼女の拘束を振り切り、首を掴む。

 

「っがぁ!! ぁぁぐっ!!」

 

首を絞められ、苦しそうに喘ぐ彼女の身体をそのまま地面に押し倒し、彼女の華奢な身体に馬乗りになって首をさらに絞める。必死に抵抗しているが、彼女の右腕は俺が抑えている。華奢な割に力が強いようだが、いかに力が強かろうと、左腕だけで、高校生男子1人分の体重を首にかけられているこの状況は抜け出せないだろう

 

段々と抵抗する力が弱くなっていく。意識が朦朧としてきたのだろう。そのとき後ろからおれに声が掛かる

 

「坂井君!! 離してあげて!! このままじゃその娘死んじゃうよ!!」

 

しまった!忘れていたが、この場には観客がいたんだった。クラスメイトに殺人を見せるわけにもいかず、殺人衝動が収まってしまった俺は静かに彼女から手を離した

 

「っげほ!! げほっ!!」

 

咳き込む彼女を尻目に、俺は平井さんに対する言い訳を考えていた。

 

(やっべぇ、なんて言い訳すればいいんだ? バカ正直に殺したくなったからやっちゃった✩とか言ってもだめだろ?)

 

平井さんは、紅い彼女に大丈夫?と声をかけている。そんな彼女の後方に忍び寄る影が1つ。先ほど殺しそこねたマネキンの塊だ

 

「……せめてその中身だけでも!!!」

 

叫びながら、平井ゆかりと紅い彼女に突進するマネキンボール。平井ゆかりはそれに気づき「ひっ!」と悲鳴を上げる

 

(しまった!徒が!身体が言うことを聞かない!)

 

紅い少女は悠二の攻撃の後遺症からか、まだ身体が動かないようだ

 

(やられる!!)

 

そう彼女が覚悟した瞬間。その声は響いた

 

「斬刑に処す」

 

瞬間彼女たちに突進していたマネキンの塊はずたずたに引き裂かれ墜落した。そしてもう2度と起き上がることはなかった。彼女たちの窮地を救った悠二は呆然とする2人に振り返り、語りかける

 

「さて、話でもしようか?」

 

 




シャナとの戦闘になってしまった。主人公勝っちゃったけど別にいいよね?シャナちゃんファンの人たちにはごめんなさい。プロットとか立てずに書いたらこうなってました。
さて次回の投稿ですが、いつになるかわかりません。本当にごめんなさい。いや、誰も待ってないかもしれないからいいかな。まぁ、頑張って投稿するようにはします。
では、また次回に。
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