造られた4本腕   作:habanero

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日常回です。


こういった気持ちは正直に

ラウラが真吾の事をお兄ちゃんと呼ぶようになった日の放課後、生徒会室に来ていた。

その日は簪も本音に連れられ来ていた。

真吾はリーナとレーナに抱きつかれながら仕事を進める。

 

楯無は横目でその様子を微笑ましそうに見ながら仕事をしている。

 

するとリーナとレーナが喋りだす

 

「「パパーまだー?」」

 

「もう少しだから待ってて」

 

「「ママはー?」」

 

「んーもうちょっとだから…ッマ、ママ!?」

 

楯無はリーナとレーナを見る。

二人は凄くニコニコしていた。

 

「な、なんで私がマ、ママなのかしら?」

 

動揺しながら問うが、リーナとレーナは?マークを浮かべながら

 

「「だってパパの事好きなんでしょ?」」

 

それを聞いた瞬間

 

「ッ!?」

 

真吾は手を止め、驚く。

 

「ーーッ!!!」

 

いっぽう楯無の顔は真っ赤に染め上がった。

 

一緒にいた虚さんは口を手で押さえ、笑いを堪える。

 

本音はお菓子を食べながらニヤニヤする。

 

簪は「お兄さん?お兄ちゃん?おにい?」と考える顔をして呟いている。

 

「「違うの?」」

 

容赦の無い追撃、公開処刑である。

 

その追撃により、楯無はもじもじしながら

 

「ち、ちがくは無いけど…」

 

そう、嫌いでは無い、むしろ好きだ。

目の前に本人がいるから、否定は出来ない。

肯定も出来ない、恥ずかしいから。

 

「「じゃあ好きなんだ!」」

 

興奮した様子で楯無に詰め寄るが

 

「ま、待て二人とも少し落ち着け」

 

真吾が割って入る、だが二人の興奮は収まらない。

 

「「パパも好きなんだよね!」」

 

この子達恐ろしい。

 

実際、真吾は楯無の事が好きだ。あの時言われてから楯無の顔が事あるごとに浮かんでくるのだ。

 

そう、惚れたのだ。

 

だから

 

「ああ、好きだぞ」

 

正直に告白をした。

 

それを聞いたリーナとレーナは満足げに楯無に話しかけるが何の反応も無い顔を覗くように見ると

 

両手で顔を覆っていた。

 

「なんで顔隠してるのー?」

 

「なんでー?」

 

二人が不思議そうに見るが

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

その様子を見ていた虚さんが笑いながら

 

「ふふっ…お嬢様は恥ずかしがっているのですよ」

 

未だに顔を覆っている楯無、それを見た真吾は

 

「…やはり、迷惑だったか?」

 

『迷惑』という言葉で今まで覆っていた手を離し、真っ赤な顔で

 

「め、迷惑だなんて!私も好きよ!…あっ…」

 

その瞬間、口を両手で覆う。

まるで、「言っちゃった」みたいだ。

 

リーナとレーナは既に楯無に抱きついており

 

「「ママー!」」

 

甘えている。

 

「お嬢様、真吾さん、おめでとうございます。両思いですね」

 

微笑みながら祝福する。それに続くように本音が

 

「会長いきなり子持ちだねー!ねーかんちゃん!…かんちゃん?」

 

「お兄さん?お兄ちゃん?おにい?」

 

まだ言っていた。

 

「も、もうお兄ちゃんでいいじゃないかなぁ」

 

本音は苦笑いで答えると、簪は

 

「そっか、お兄ちゃんの方が普通でいいよね」

 

何故か満足そうに納得する。

 

すると、楯無は真吾に近づき

 

「し、真吾君ったらいきなり告白するから驚いちゃったじゃない…」

 

「い、いやこういった事は素直に言ったほうが良いと思ってな」

 

「それはそうだけど…なんかずるいわ」

 

「…これからよろしくな楯無」

 

「…刀奈」

 

「ん?」

 

「私の本当の名前」

 

「刀奈か…いいな」

 

「でも、ここに居る人以外の前では言わないでね」

 

「ああ…刀奈」

 

「なに?」

 

「いや、呼んでみただけだ」

 

「っ!もう!真吾君ったら!…ふふっ」

 

真吾にはその笑顔がとても美しく光り輝いていた。

 

すると、リーナとレーナが抱き付いてきた。

真吾はどうしたと声をかけると

 

「「パパお腹空いたー」」

 

時間を見てみると既に7時近かった。

 

「もうこんな時間か」

 

「じゃあもう帰りましょうか」

 

帰ろうかという時に、虚さんは何か思い出したようで楯無を止めた。

 

「お嬢様、ちょっと…」

 

「え?なに…?」

 

「実は…」

 

虚さんは楯無の耳元で小さな声で何かを伝えていた。

楯無はそれを聞いた瞬間笑顔になり、何も聞こえていない真吾達は?マークを浮かべていた。

 

虚さんは伝え終え、楯無から離れると

 

「し、真吾君、休みの日って空いてる?」

 

(休みの日…臨海学校の準備くらいか…)

 

「特に無いが?」

 

「じゃ、じゃあ…4人で出かけない?」

 

「お出かけ!?」

 

「パパ行こ!行こ!」

 

二人は『お出かけ』という言葉でピョンピョン飛んでいて、興奮している。

 

「ああ、行こうか」

 

二人を撫でながら言うと楯無は嬉しそうに行き先を答えた。

 

「本当!?じゃあレゾナンスに行きましょ!」

 

「レゾナンス?」

 

「モノレールですぐ行ける所にある大型ショッピングモールよ」

 

「ショッピングモールか、行った事無いな…楽しみだ」

 

「ふふっ楽しみね」

 

楯無はリーナとレーナの頭を撫でながら微笑む。

真吾もその様子を微笑みながら見ていた。

 

虚さん、簪、本音はその光景を見て、カップルというより『夫婦』だと、心の中で思っていた。

 

 

当日―――

 

 

真吾はリーナとレーナを連れてIS学園の駅前で楯無を待っていた。

なにやら、少し準備に時間がかかるため先に駅前で待っていてくれと。

 

3人の服装は

真吾は黒のタンクトップ、下はデニムパンツ、腕を隠すために細工をした少し大きめのリュック、そして目の色を隠すためのサングラスをしている。

リーナとレーナはお揃いで、黒と白の襟付きワンピースを着ている。

 

待つこと5分、楯無が薄手の青のカーディガンに白のワンピース、肩にポーチを掛けた姿でやってきた。

 

「真吾君!」

 

「こっちだ、刀奈」

 

「「ママー!」」

 

リーナとレーナはこっちこっちとピョンピョン飛びながら手招きをしている。

既に大興奮だ。

 

「待たせちゃってごめんね?」

 

「大丈夫だ、それよりその荷物持とうか?」

 

「ううん、大丈夫よ」

 

するとリーナとレーナが楯無の裾をクイックイッと引っ張り

 

「「早く行こ!」」

 

どうやら待ちきれないようだ。

 

「ふふっそうね、行きましょ」

 

「そうだな」

 

会話を楽しみながらモノレールに乗り込むと、運が良いのか、この車両には人が居なかった。

 

先に3人を座席に座らせ、その後に真吾がリュックを下ろしながら座った。

 

「こうしてみると本当に夫婦みたいね」

 

笑みを浮かべながら、真吾の手の上に手を乗せる。

 

「もう夫婦みたいなものだろ」

 

その手を握る。

 

「ええ、そうね」

 

二人はリーナとレーナを見ながら微笑む。

 

リーナとレーナは窓の外に釘付けだったが、二人の視線に気付き?マークを浮かべる。

 

「楽しみだな?」

 

と言ってみると

 

満面の笑みで

 

「「うん!」」

 

 

天使の様だ。




日常回って難しいですね・・・

真吾君は腕が多いから普通の服が着れないのです・・・

刀奈ママになりました。

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