―――これは、私の家の近くにあるLBX塚にまつわる怪談・・・
ペリカン荘の男子が、また見たらしい。
―――幽霊を。
「・・・って、なんなのよ、その話ぃ」
「本当だってっ!ミク、信じてよぉ!」
ある日の休憩時間、リンコがやってきて、切羽詰まったような顔をしてきた。
そして話したのは、まさかの怪談。
4年前のミゼル以降、なんか怪談とか怖くなくなったんだよね。
「はいはい、わかったから。次、数学だよー?」
話を無理やり切り上げて、席に戻る。
授業中、横を見てみると、サクヤがクレジットの計算中。
メカニックって、本当に大変そう・・・。
「サクヤ」
「ん?何、ミク」
「大丈夫?何か出来ることがあったら言ってね」
「ありがとう」
そう言い残して、授業に戻る。
「ミク!話を聞いてよ!」
「私からも!」
昼食時間、リンコに加え、ノゾミまでやってきた。
しょうがないから、聞いてあげることにしよう。
その時、壁の向こうにブンタ。
あれって、ロシウスの子、だよね?
何してんだろ・・・?
リンコも気づいたらしくって、リンコはブンタの後をつけて行っちゃった。
「行っちゃったね」
「うん」
私とノゾミは茫然。
・・・ま、良いかと思って、ご飯を買う。
その日の放課後、ユノが私のとこにやってきた。
「なんか、アラタ達が変なのよ」
「変・・・って?」
「なんか、隠してるみたいで」
「ふーん・・・気にしなくていいんじゃない?」
私はそういうと、ブリーフィングルームへ。私に休みなんてないからね、笑。
ウォータイムが終わって、家へ帰る。
すっかり遅くなっちゃったなぁ・・・CCMを見てみたら、もう9時過ぎ。
会長の仕事、最近さぼってたからなぁ・・・。
「先生、先帰っちゃったし・・・バスもないし・・・」
このド田舎、バスも7時過ぎで終わり。
それ以上遅かったら、走って帰るしかない。
そんな帰り道、スワン荘、ダック荘、ペリカン荘など、荘の前を通って行っていると、前に見覚えのある影発見。
「あの子たち・・・なんでこんな時間に・・・?」
ゆっくりと近づいて、声をかける。
「アラタ、ユノ、サクヤ、リンコ、ブンタ。何してるの?」
一気にびくつく5人。こっちも、ビクッってなったじゃん、汗。
「ミク!み、ミクこそなんでこんな時間に・・・?」
「仕事が残ってたんだ。で、なんでここにいるの?副委員長も含めてっ!」
ユノとか、悪びれた様子もない。
「私は保護者よ」
ま、言い分も分かんなくもない、笑。
―――話を聞くと、LBX塚にいって、部品をもらいたいらしい。
確かに、月にあれだけのシルバークレジットじゃ、足りないよね・・・。
「了解!私が一任して、責任取るから、行ってよし!ただし、私も行くけどね」
皆がうなずいて、LBX塚までの冒険が始まった。
LBX塚、確かに不気味。
でも、亡霊なんていないじゃん。
「早く部品とってー!まってね、今カギあけるから」
鞄からカギを探していると、怪しい声が・・・
後ろで4人がびくついている。私は警戒態勢。ユノは、戦闘態勢、笑。
ユノが塀を乗り越えて入っちゃった。
「鞄からカギ探して入って!」
そう言い残して、私も壁を超えると、そこにいたのは―――
―――怪しい人だった。でも、すぐ分かった。
「何してるんですか、教官」
「ミク、こんな時間まで仕事か?」
「えぇ、まぁ。それで、なんで猿田教官はここに?」
―――この怪しい人、猿田教官だった、笑。