1年生はあっという間に過ぎ、私たちは2年生。
といっても、所属国のことなどもあり、クラス替えはない。先生も、美都先生からは変わらない。
「はぁー・・・面白みがないなぁー・・・」
「まぁまぁ、いいじゃん?」
「ユノ・・・」
1人、机に突っ伏していると、親友の鹿島ユノがやってきた。
「ミク、つまんないのは分かるよ?でも、副委員長として、認められないっ!」
そう、ユノは2年5組の副委員長。偉くなったものだ。
「偉くなったものね、ユノも」
するとユノは、頬を膨らませた。
「ミクは会長でしょ?そっちのほうが、よっぽどじゃん!」
そう、私は生徒会長。まぁ、特待生だし、いろいろあって、半ば強制的だった。
「まぁ・・・そうかもね」
苦笑して、窓から空を眺める。快晴だ。
「わぁ・・・きれいな大空!」
ユノが、“大空”なんていうものだから、ちょっとだけ反応しちゃったり。
平凡で、楽しい日常が、ずっと続くと思っていた。
しかしそれは、突然変わった。
悪い話ではない。転入生がやってきたのだ。
1人目は、瀬名アラタ。まぐれで優勝できた、っていうデータがある、運の強い子。
2人目は、星原ヒカル。こちらは、かなりの実力派。アルテミス優勝者だし。
2人を迎えに行くよう、先生から指示があったため、私は門まで出る。
そこには、LBXを差し出す2人の姿。赤毛と金髪の2人の少年―――。
「瀬名くんと、星原くんね?」
2人の視線が、私に向けられたのがわかった。
「えっと・・・君は?」
「私は、大空ミク。この学校の、生徒会長で、貴方達の同級生」
挨拶をすると、星原くんの様子が変わった。
「大空ミクさん・・・!お会いできて、光栄です!アルテミス、2年連続優勝で、パラダイス事件、ミゼル事件の功労者のお1人・・・!アジア大会、優勝者で!」
「あ・・・知ってるんだ」
びっくり。よく知ってるなぁ、この子。
「当然です!本当に、嬉しいです」
彼は、クールな性格だと聞いていた。しかし、今は・・・。
「と、とりあえず、敬語はやめて?あと、ミクでいいよ?」
苦笑い気味で言うと、2人はうなずいた。
「よろしくな、ミク!」
「よろしく、ミク」
「よし、それでいいよ!じゃあ、教室に行こうか?」
私は2人を先導して、2年5組へと導く。
コンコンッ―――
「入りなさい」
中から、美都先生の声。さばさばとした性格の先生は、クールビューティー、といった感じ。
「失礼します。転入生2名、連れてきました」
2人に入るよう指示を出して、教卓の前に立たせる。
「瀬名君も、星原君も、挨拶して」
小声でそう告げると、2人は挨拶をし始めた。
「瀬名アラタです!」
「星原ヒカル」
私は、2人に席を教えて、授業へ戻る。
―――大変そうで、馬の合いそうにない2人だけど・・・
・・・きっと、最高のパートナーになると思う。
私の席は、ハルキの横。窓側から、サクヤ、ハルキ、私の順に座っている。
机は、ほかのところと違い、ひっついているもの特徴。
静かに座り、ハルキに告げる。
「・・・フォローなら任せて。頑張ってね、隊長さん」
横目でハルキを見ると、やっぱり悲しそうな顔をしている。
―――あのことは、ハルキの中で、相当の“傷跡”として残っているのだろう。
「ハルキ、しっかりね?」
腰をつつけば、やっとハルキは反応してくれたけど・・・。
―――ちょっと、寂しいと思ってしまったり。
瀬名くんと星原君かぁ・・・。
大変そうな、2人だな・・・。