乗り込んで移動していると、すぐに分かった。
第3小隊は、敵に囲まれてる。
第1小隊も、同じくバンデットに。
まんまと罠にはまってしまった、というわけ。
このまんまじゃ、危なすぎるよ・・・。
「ムラク、準備オッケー?」
「あぁ」
私たちは顔を見合わせて、再びうなずく。
「ムラクは右、私は左だよ?」
「了解した」
そして一斉に、バンデットに突っ込む。
つっこまれたLBXは、すぐにブレイクオーバー。
設定をして、第1小隊とも連絡をとれるようにした。
「法条ムラク・・・」
「ミク・・・っ!」
「助けに来たんだから、感謝してよねっ!」
ムラクと2人、バンデットを追い払う。
―――さすがのバンデットも、権力には勝てないのかな?
まぁ、私もムラクも、バンデットよりは強いしね。
バンデットを追い払って、ウォータイム終了。
「タイムアップに救われたな・・・」
ハルキの言うとおり。
とりあえずよかった。
ウォータイムを終えて、コントロールポットから出る。
「ありがと、ムラク」
「いや、構わない」
「意外とやさしいよね、ムー君」
「だからな・・・」汗
ムラクをからかって遊んでいると、怖い顔のヒカルが見えた。
「ミク、来い」
いきなり強く手を握られる。
「いたいってっ!」汗
でも、ヒカルは無言。
「む、ムラク!またあとでねっ!」汗
あいてる手でムラクに手を振る。
ムラクは、当然だけど呆然としてる。
連れてこられたのは、コントロールポットルームの端の方。
出入り口もなく、人気もない。
「なんで、あんなことしたの!?」
正直言えば、ヒカルにちょっと腹が立ってる。
ムラクのこと、少し睨んでたようだったし・・・。
「法条ムラクは、敵だろ」
そっぽを向いたまま、ヒカルはつぶやくように言う。
そういう態度、さらにムカつくんだよ・・・?
「なんで!?確かに敵だよ!?でも、今日は助けてくれたじゃん!」
「今日だけだ」
「なんでそういうの!?ムラク、何かした?認め合わないと・・・認め合うべきだよ!人には1人1人、役割があるんだから!」
その瞬間、ヒカルの顔が、つらそうに歪んだ。
「・・・のが」
「え・・・?」
「そういうのが、嫌いなんだ!誰よりも強く、誰よりも上にいないと・・・ッ!」
―――その時見たヒカルの顔、きっと忘れられない。
すっごく怖い顔をしてたけど・・・
すっごく辛くて、悲しそうな顔をしてた。
「ッ!すまない、忘れてくれ。じゃあ」
ヒカルはそういうと、私の顔を見ないで、出口へと向かった。
「まっ、待ってよ!ヒカル、私、まだ、聞きたいこととか・・・!」
―――その言葉は届かず、ドアは閉まってしまい、ヒカルの姿は見えなくなった。