ブリーフィングルームに戻ると、まだ戦闘中。
ゲンドウも、片手ないけど頑張ってた。
第4小隊も、第1小隊も。
・・・でも、あの話が抜けないなぁ。
ぼーっとしてたら、いつの間にか占領完了してた。
やばいなぁ・・・私。
きっとアラタとムラクの話、まだ続いてたんだろうな・・・。
―――代理戦争をする理由は、人の血を流さないため。
そりゃあ、それはすっごく大事なことだけど・・・。
ウォータイムが終わって、ダック荘に行ったけど・・・
アラタに話を聞きたかったけど・・・
なんか・・・なぁ・・・。
食堂を見渡してみると、アラタはいなかった。
なら、部屋かな?
アラタとヒカルの部屋に行くと、中から話し声。
―――第1小隊全員、そろってるんじゃん。
3人は信じてないけど、本当なんだよね・・・。
「アラタ・・・やっぱり言ったんだ・・・」
小さくつぶやいて、ダック荘を後にする。
・・・これは、すごいことになっちゃったかも・・・。
翌日の放課後、こっそり第1小隊の後をつけて、屋上のドアの前で止まる。
先生と、4人が話す声が聞こえる。
先生も、アラタとムラクが話していた内容を、知ったみたい。
でも、そう簡単には口を、割らないだろうなぁ・・・。
それに先生、話をそらすっていうか、まとめるのがうまいからなぁ。
言うこと1つ1つが、重みがあるの。
そこで聞いた、すごいこと。
―――ハーネスとの同盟。
でも、もうジンさんと先生は・・・。
「そっか、公じゃなかったっけ」
思い直して、聞き耳を立てる。
ジンさんの戦い方は、さすがってかんじ。
私も見習いたいくらい。
司令官として、本当に尊敬できる。
そんなジンさんだけど―――正体はバラしてない。
先生から第1小隊に課された、極秘任務。
―――ハーネス司令官“ドルドキンス”を突き止めること。
できたら、ちゃんと教えてあげるみたい。
期限は、明日の夕方。
「面白くなってきた・・・っ」
皆が来る前に、階段を駆け降りる。
ハーネスの大躍進の立役者は2人。
―――古城タケルと海道ジン。
この2人がいたから、小国のハーネスが躍進できた感じ。
ムラクのいない生徒会室で仕事をした後、スワローの前を通ると・・・
「あっ、ミク!ちょい聞いてやーっ!」
「スズネ、なにがあったの?」
ちょっとイライラモードのスズネ登場。
っていうか、ハーネス第1小隊。
「瀬名アラタっているやろ、アンタの仮想国に」
「うん、どうしたの?」
「ドルドキンスについて、聞いてきたんやけど!」
「・・・はぁ?聞いて教えてもらえるもんじゃないってば。馬鹿だなぁ、アラタ」
「せやろ!?もう、勘弁してほしいわぁ」
結構まいっちゃってるみたい。
しょうがないかぁ。
翌日。
なんか知らないけど、第4小隊まで巻き込んでるし。
極秘なのにねー、笑。
・・・私に聞けば、教えてあげないこともないけど、今回は聞いてこないみたい。
まぁ、本人たちはあくまで“極秘”らしいしね。
「せんせーい」
ブリーフィングルームにいる先生のところに行く。
「・・・ミク、何の用かしら?」
「私、全部知ってますよ」
「・・・そう。なら、どこまで知ってるのかしら」
私はニコッと笑う。
ちょっと怪しげな、笑ってるのに笑ってない感じの笑顔―――
―――この態度は、皆の前では出さない。
「全部、って言いましたけど?
ムラクがアラタに代理戦争を教えたのも、それを先生に聞いてきたことも。第1小隊が、皆知ってることも。
あと、先生が極秘任務を課したこともです。
でも、ちょっと意地悪ですね、先生。
ドルドキンス―――ジンさんのこと、知ってるのに、調べさせるんですか?
それはただの意地悪?それとも―――試練?」
「・・・本当に全部ね」
先生は、お手上げって感じ。
「ミク、このことはくれぐれも・・・」
「わかってますって。内密に、ですよね?」
―――ジェノックが、動き出したね。