・・・で、やって来たはいいんだけど。
「まぁ!アラたんがムー君に情熱的な告白~?」
・・・はい?って話しが聞こえてきたんだけど・・・
「が、学園長?何を話して・・・」
恐る恐る入ると、いつもの調子で手を振られる。
「ミクミク!ちょっと聞いてちょうだい!」
「は、はぁ・・・」
「アラたんがムー君に、一緒に戦おうって、情熱的な告白をしたらしいのよ~!」
あぁ、成程。そういうことか。
「まるでロミオとジュリエットみたいじゃない?」
そんなうれしそうな顔で言われましても・・・
「あ、ははは・・・」
苦笑しかできないよ・・・あはは。
おまけに、もっと変なことを言い出すし。
「あら、だったらムー君がジュリエットって事?」
「まぁ、髪長いし、アラタよりはジュリエットって感じ、しなくもないですけど・・・」
「そうよね!素敵ね~」
―――同意するんじゃなかったなぁ。
メタ沢さんが報告。
「美都先生と海道先生が、深夜の密会中だも」
ちょ、密会って・・・汗。
「同盟を組んだジェノックとハーネスの司令官2人が?面白そうな組み合わせ」
そして、何を想像したのかは知らないけど・・・汗。
「ありえないわね、あの堅物同士じゃ。どうせただの作戦会議。興味なーし!no romantic、no life」
“ただの作戦会議”以外に、何を想像されたのでしょうか・・・苦笑。
ロマンティックって・・・苦笑。
「そういえば、ならなんでミクミクは、ここに・・・?」
「ちょっと疲れちゃって」
「あら!ちゃんとやすむのよ?」
・・・まぁ、心配してくれるいい先生なんだけどね。
学園を出ようとしたら・・・
「大空」
「ん?あぁ、日暮先生。どうしたんですか?」
日暮先生に、声をかけられる。
まぁ、暇だからいっかぁ。
「いや、海道先生を見なかったかと思ってな」
「話し合いですか?だったら、先客がいるはずですけど?」
「先客?」
「美都先生ですよ。なんか話し合いをしてるみたいで」
すると日暮先生は、私の耳に顔をつかづける。
「あの2人は、そういう関係なのか?」
「えっ・・・!?」
「海道先生はいっても10代だがな・・・」
「ちょ、ちょっと、待ってください!そんなんじゃないですって!」
・・・でも、確証はないなぁ、笑。
っていうか、日暮先生まで、学園長みたいなこと・・・
ドキッてくるよぉ。
そして翌日。
「コホッ、コホッ・・・」
―――疲れが出たのか、風邪をひきました。
まぁ、熱はないから学校には行くけど。
でも、今日のウォータイムはジンさんと先生が指揮するだろうから、早く帰れるかな?
朝起きると、先生はもう家を出てたみたい。
朝食は作ってくれているところが、優しいと思うんだけどね。
学校へ行って、先生に作戦を聞く。
「先生、今日はどうなったんですか?」
「その前に、どうしたの、その声」
「風邪、引いちゃったみたいです」
すると、おでこに手を当てる。
「熱は・・・ないようね」
「はい、朝起きてから、測ってきました」
そしたら、ちょっと安心したような顔。
―――やっぱり。
本当は、優しい先生なんだよ。
気を取り直してもう1回。
「それで、作戦は・・・?」
「・・・退却することにしたわ」
「っ!何でですか?先生・・・あんなに強くいい張ってたのに・・・」
すると先生は、CCMでとある映像を見せてくれた。
「この最後の行動が意味すること、わかるわね?」
「・・・デスフォレストの破壊、ですよね」
先生がうなずく。
きっと、ジンさんが助言したんだな、笑。
でも、ここでふと1つの結末が浮かんだ。
―――ロシウス全員がLOST。
昨日のビーム砲だけでも、失った人数は半端じゃないはず。
あそこまで減らされたのに、ラージドロイドに対応なんてしていたら・・・。
おまけに、相手はあのパワー。
バネッサやミハイル君、そしてムラク―――。
「ミク?どうしたの?」
美都先生の声で、我に返る。
「い、いえ・・・」
「・・・風邪をひいているんなら、今日は帰ってもいいわ」
先生のその言葉、いつもなら悲しいんだけど、今日は話が別。
「・・・はい、わかりました。すいません」
「早く治すのよ」
先生はそう言い残すと、その場から立ち去る。
―――ここからは、私の単独ミッションだ。