「おい、大空」
走りながら、瀬名さんが声をかける。
「ミクでいいよ、瀬名さん」
「じゃあ俺も、アリスでいい」
「りょーかい。それで、何かな?」
すると、いきなりまじめな顔になるアリス。
・・・うん、やっぱりイケメン。
「俺の馬鹿兄貴が、馬鹿なことをしてないかと思ってな。あの馬鹿兄貴のことだから、馬鹿はしょうがないんだが」
「馬鹿4連発!?」
すごい・・・
アラタのこと、そんなに・・・!?
でも、それだけ気にかけてるってことだよね・・・?
「大丈夫だよ、アラタはいい生徒だよ」
「迷惑かけてないのか?」
「かけて・・・ないことも、ない・・・」
アラタ、ごめん。
「はぁ・・・やっぱりな。でも、ミクが一緒なら心強いよ」
「アリス・・・」
アリス、いい妹だなぁ・・・。
アラタってば、本当うらやましいよ。
「アリスって、いい妹だよね!」
「そっ、そんなことねぇよ・・・」照
かっ・・・可愛い!
「何話してんのー?」
出雲さんが息を切らし始めたから歩くと、後ろから星原さん。
「アリスのお兄さんのことだよ!」
「いつから名前呼びする親しい仲になったのっ!?
ずるいー!あたしもミヤビでいいよー!」
「うん、じゃあ私もミクで」
ヒカルは、アラタに呼ばれたら動揺してたなぁ・・・。
双子でも、こんなに違うものなんだー・・・。
「ヒカルはどんな感じ?学校で」
「すごく頼りになるよ。第1小隊の副隊長って感じ」
「第1小隊?なにそれ?」
そっか、ウォータイムの話、まだだった。
「・・・そろそろ話そうかな」
歩みを少し緩めて、皆が傍に来るのを待って、話し始める。
「この学園の生徒が果たさねければいけない義務、必須事項―――それがウォータイム。
簡単にいえば、放課後に行われるLBXバトルのことなんだ」
・・・まぁ、そんな簡単なことじゃないけどね。
「この学校の生徒は、学年無作為に30の敵対するチーム―――国に分けられるの。仮想国っていうの。
ちなみに私やアラタ、ヒカル、ハルキはジェノック、ムラクはロシウス、そして4人はハーネスだよ」
「皆一緒なんだな」
「でも・・・ってことは、ミクと敵じゃん!」
「それがね、ハーネスとジェノックは、この前から同盟を組んでるの。だから、今は仲間」
「だから、私だけお兄ちゃんと敵対する、ってことね」
サナには、ちょっと悪いことしたかな・・・。
「まぁ、お兄ちゃんを私は倒してみせるけどね」
・・・そんなこと、ないみたい。安心。
「学園の地下には、直径10キロの巨大ジオラマがあるの。そこでウォータイムは行われる」
「はわわ・・・すごいです・・・!」
「そのジオラマは、また後々見せるけど、実際の地球の地形と寸分たがわないの。
だから、セカンドワールドって呼ばれてる。
1小隊は、3人のプレイヤーと1人のメカニックで構成されてるの。
4人は、サナがメカニックみたいだね」
「えぇ」
「各小隊、1人小隊長がいるんだ。・・・4人は、ハーネス第5小隊なんだけど、小隊長はアリスかな」
アリスは、ポーカーフェイスを保ってるけど、驚いてる感じ。
「確かにアリス、小隊長って感じ!ミステリアスなクールガールっ!」
ミヤビは、はしゃいでいる。
いい子たちばっかり・・・まぁ、あの4人の妹だから、当然かも。
学園に着くと、日暮先生発見。
「日暮先生!連れてきましたよ!」
「大空・・・声、治ってるな」汗
「え・・・あー、あー・・・ホントだ。回復力、半端じゃないんで」笑
ちょっと雑談して、4人の紹介。
「この子が小隊長でプレイヤーの瀬名アリス。
この子がプレイヤーの星原ミヤビで、この子が同じくプレイヤーの出雲ヒナタ。
それで、この子がメカニックの法条サナです。
皆、こちらが皆のクラス担任の、日暮真尋先生」
「よろしくな」
日暮先生はそういいながら、3体のLBXを出す。
「大空、紹介してくれ」
「はーい」
アタッシュケースから、3体のLBXを出す。
セイレーンに似てるけど、さらにスタイリッシュで、高性能。
「これが、3人がウォータイムで使用する学園から支給されるLBX、ウイニング」
『ウイニング・・・』
「アリスには、白地に赤やピンクが映える“ウイニングパッション”。
ミヤビには、黒地に青や水色の映える“ウイニングクール”。
出雲さんには、白地に水鳥や黄緑の映える“ウイニングネイチャー”が支給されるよ」
3人は、それぞれのLBXを手に取る。
・・・うん、かっこいいなぁ。