ミーティングのあと、小隊長会議があった。
私も、その場にいた。どの小隊に参加するか、重要となる。
「私たちはごめんです」
「ビビってるって認めたら~?」
しかし、一向に決まる気配はない。時間だけが、ただただ過ぎていく―――
私は、休憩5分前になったから、声だけはかけた。
「5分前だよ」
そして、ずっと考えていたことを言った。
「最悪、私1人でも大丈夫だからね」
その言葉に、反応したのはアラタとヒカル。
「ミク、正気か?」
「LOSTするかもしれないんだぞ?」
でも、私の決意は揺らがない。
「当然。この学校で、唯一あいつに勝てるのは、私だから」
そして、震える筋肉を無視して、無理やり笑顔を作った。
「じゃあ、俺もやる!」
「僕だって!」
1分たったころ、アラタとヒカルが急に立ち上がった。でも、ハルキは・・・
「駄目だ!許可できない!」
―――そりゃあ、あたりまえだよね。だって、仲間を・・・。
「アラタ、ヒカル、気持ちは嬉しいけど、小隊長の命令は聞いてあげて」
「いやだ。譲れない!」
アラタは、頑固だ。やめるようなことはしないだろう。
「委員長・・・どうする?」
ハルキは、怖い顔。・・・このままじゃあ、らちがあかない。
「もうすぐ終わっちゃう。早くもどろっか!」
その言葉に、皆は一斉に教室へ戻る。
授業中、ハルキは何度も怖い顔をした。―――あの記憶が、蘇っているんだと思う。
「ハルキ・・・」
聞こえない声で、小さくつぶやく。
授業が終わり、ハルキにアラタとヒカルが、懇願し始める。ハルキも、大変だよね・・・。ごめんね。
「駄目だ!何度言えばわかる!」
ハルキは、激怒モード。まぁ、しょうがないけど。
すろとサクヤが、ハルキにパンを差し出す。
「昼ごはん、食べてないだろ?食わなきゃ腹は膨れない」
私も、続くようにして言う。
「いつまでも、あの事を気にしない方がいいよ。今、ハルキには大切な“仲間”がいるでしょ?」
「前に進まないとね」
私とサクヤの言葉は、ハルキに響いたのだろうか。
「わかった。ただし条件がある」
ハルキは、おとりになることを決意した。―――大丈夫、この2人なら、絶対にLOSTしないと思う。
「俺がここまでだと思ったら、撤退だ」
アラタとヒカルは、嬉しそうな顔になる。私も、ちょっと安心。
「バイオレットデビルを倒すのは、俺だ!」
「いいや、僕だ!」
2人は、嬉しいのか否か、よくわかんないけど、さっそく喧嘩。
それもまた、ちょっと嬉しい。仲良くなってる証拠、だし。
コントロールポットに乗り込み、LBXをセット。
私だけは、アキレスS7が使えている。
この前は、皆と同じLBXだったから、ここでこの子を使うのは初めて。
「よろしくね」
―――そして、本日のウォータイムは始まった。
ギガントの壁は、近くで見れば大きかった。アラタも、感嘆の声をあげていたし。
でも、バイオレットデビルがどこかにいると思うと・・・。
皆で周りを警戒する。―――そして、見つけた。
とりあえず、普通のロシウスの敵。奴らは、ヒカルが簡単に倒しちゃった。
・・・ハルキは、また大変そうだぁ。
しばらくたったころ、ふと壁の上に気配を感じた。
「居た・・・ガウンタ・イゼルファー」
その言葉に、皆が一斉に振り返る。
恐怖で、顔が引きつるのがわかる。ムラクってウォータイムで会うと、こんなに怖いのか・・・。
バイオレットデビルは、ヒカルとアラタのLBXを、少しずつ破壊した。手と足を―――・・・
「アラタ、ヒカル!」
私は危険に思って、2人の前にでる。
「ミク!」
「大丈夫っ!」
そして、必殺ファンクションを発動。
『アタックファンクション、シャイニングバースト』
傷つけはしなかったものの、何とか2人のLOSTは免れた。