ブリーフィングルームにはいると、皆がこっちを見る。
「ミク、どこ行ってたんだよ?」
「ローズシティ」
「まさか、戦っていたのか!?」
「・・・うん。でも、それよりも、聞きたいことがあるでしょ?」
ハルキが私の前に立って、尋ねる。
「・・・どうなったんだ、ローズシティは」
「・・・エゼルダームのローズシティ制圧が、正式に認められた」
本来は、こんなこと、許されるはずがないのに・・・!
皆も、騒然とする。
そうだよね・・・テロ組織なのに・・・。
「運営が決定を下しちゃったの。
だから、もう変えられない。従うしかない。
―――それが、ここのルールだから」
皆が黙りこくる中、またハルキが尋ねてくる。
「ロシウスはどうなったんだ?消滅か?」
「ううん。本拠地を移動してたみたい。領土は縮小されたけど、国としては存続するって」
もっとも、クロスキー司令官はつらそうだった。
だって、あんなに―――90小隊も抱える大国だったのに、今じゃ第6小隊とグレイビースト先輩―――グレゴリー先輩をはじめとする、小人数だもんね・・・。
沢山の人が、今日も生徒会室にやってくるんだ・・・。
今日は、先輩にちょっと頼もうかな・・・。
情けないけど・・・もう、しばらくは向き合いたくないなぁ。
そのあと、学園長と美都先生とクロスキー司令官と話し合い。
そして、そこで決まった衝撃的なことを、ムラク達に伝えに行く。
「・・・ムラク達が、受け入れるのかな・・・」
―――今から話すことは、ジェノックにもロシウスにもかかわる、重大なこと。
コンコン
ドアをノックしても、誰も開けようとしない。
・・・まぁ、あたりまえかもしれないけど。
「開けなさい!法条ムラク、話がある!」
カーテンの隙間から、何人か顔をのぞかせてるのがわかる。
でも、そんなの気にしていたらきりがない。
「ムラク!開けて!話があるから!」
「・・・怒鳴らなくても聞こえている」
しんどそうな顔をしたムラクが、ドアの隙間から顔をのぞかせる。
その後ろには、バネッサとミハイル君とカゲト君。
「・・・入るよ。応接室、1部屋貸して」
「わかった」
他の生徒を刺激しないよう・・・まぁ、もう刺激しちゃってるかもだけど。
それでも、これ以上刺激しないよう、静かに入った。
「それで、話とは何だ」
4人とも、本当につらそうな顔をしてる・・・。
一番つらいのは、ワタル君のこと、だよね・・・。
「あのね、学園長と美都先生とクロスキー司令官からの伝言・・・っていうか、提案を預かってるの」
「提案?なんだよ?」
「あのね―――」
私の話したことに、4人とも絶句していた。
「そんなこと、いいのかよ!?」
「だって俺たちは・・・!」
「そうっスよ!?」
「ミク・・・しばらく待ってほしい」
まぁ、当然の反応。
だって、話が急すぎるんだもん。わかってる。
でも、急がないといけないことでもあるから・・・
「1時間ちょっと待つ。
その間に、4人で決めて。私たちの中では、他の4人じゃダメなの。
今のジェノックにとって、一番いいのは第6小隊だから!」
私が決めるよう言ったこと。
―――明日から、第6小隊はジェノックに来ないか、ということ。