家に帰るけど、電気は付いていない。
そっか。先生とジンが、また密会だった、笑。
何話してるんだろう・・・。
作り置きされた冷凍のシチューを食べていると、先生帰宅。
「せんへい、おかえりなふぁい(先生、おかえりなさい)」
「・・・食べながら言わないの。
あと、話があるわ。ミク」
「・・・わかってます」
このまま終わる、なんて甘いこと、ないってわかってる。
でも、ジンと先生に黙っていたのは事実。
前にも1度、ジンとこんなこと、あったなぁ・・・。
シチューを食べて、シャワーを浴びて、話に移る。
「ミク、知っていたのね」
「はい。黙っていたのは、謝ります。
でも、理由は先ほども話した通り、確たる証拠がなかったからです」
「えぇ。それはミクのせいじゃないわ。
ただ、ミクが知っていたのは、それだけじゃないでしょう?」
それだけじゃない・・・パラサイトキーのことかな。
「・・・ジンと、何を話したんですか?」
「色々よ。・・・もっとも、貴方は全部知ってそうだけれどね」
先生・・・なんか威圧感が・・・。
「パラサイトキーがどこにあるのかは、盗み聞きしたから知っていただけです。
あともう1つは・・・知りません」
半分正解で、半分嘘。
きっとエゼルダームにでもあるんだと思う。
でも、これも証拠がない。
「・・・もう寝ますね。明日、見送りに行きたいんで」
「そう。わかったわ」
先生との話を中断させて、ベットに入る。
・・・証拠がないことでも、話した方がいいことってあるのかなぁ・・・?
翌日。
きれいな晴れ模様。でも、港にいるみんなの気持ちは・・・。
第6小隊とグレゴリー先輩とともに、見送りに来た。
皆の顔がくらい。
そして、ワタル君がやってきた。
悲しそうな、つらそうな顔をしている。
・・・この顔、私は見ているのが辛い・・・。
「ムラク先輩・・・ありがとうございました・・・!」
泣きながら頭を下げるワタル君に、私まで切ない気持になってしまう。
ムラクも、皆も、本当につらいんだと思う。
「ミク先輩」
次にワタル君は私に向き合う。
「何?」
「・・・本当に憧れていました。かっこよかったです。
最後に共闘できて、本当にうれしかったです。
ありがとうございました・・・!」
その後輩の、その心に。
私は思わず泣きそうになってた。
泣かないよう、必死にこらえたけど・・・―――
―――船が出た瞬間、皆、涙を流さずには居られなかった。
学校について、4人はジェノックの制服を着る。
今までロシウスばっかりだったから、全然似合ってない、苦笑。
「にあってなさすぎ」
「しょうがないだろ!?そのうち、似合うようになる・・・と思う」
「・・・うん、そうだね」
4人と一緒に美都先生と合流して、2年5組の前に立つ。
「今日からこのジェノックに、4人の生徒が配属されることになりました」
教室に入りながら、先生が言う。
私は入口に立って、クラスを見渡している。
クラスはざわめいてる。急過ぎるもん。4人なんて。
「ミク」
「はい。
・・・入って、4人とも」
私の後ろから出てきたのは、ジェノックの制服を着た第6小隊。
クラスはさらに騒然とする。
―――4人を加えた26人が、ジェノックになる。