騒然とした空気の中、先生が説明。
「ロシウスは、昨日のウォータイムで、エゼルダームにローズシティを奪われ、領土が大きく縮小されました。
それに伴い、一部の小隊を他の仮想国に振りわけ、転属させることになりました」
「よりによって、なんでムラク達なの?」
まぁ、今まで対立してたんだもん。
急に受け入れろ、って方が無理な話。
「これは、運営側の決定です。彼らは今日から、ジェノック第6小隊です」
アラタは、まぁムラク大好きだもんね。
ロシウスのころから共闘ばっかりだったし、むしろ嬉しいのかも。
っていうか、気分的には変わらないんだろうけど、笑。
でも・・・ハルキは・・・。
―――初めて小隊長を任されたあのウォータイムで、ムラクに仲間をLOSTさせられてるんだよね・・・。
でもでも!今のハルキなら、きっと!
急に席を立ったと思ったら、ハルキはずかずか前へ。
事情を知ってる皆は、動揺してる。
もちろん私も、ひやひや・・・
ムラクの前に行こうとしたら、バネッサとミハイル君が立ちふさがる。
・・・うん、この2人もこの2人だよね。
でも、ハルキは優しく手を差し伸べる。
つまり、これって・・・
「歓迎する」
ほら、やっぱり!
「優秀な小隊が加わるのは、心強い。よろしく」
笑いながら言うハルキ。
・・・なんだかんだ、第1小隊ってみんな、成長したなぁ。
ムラクは手袋をはずして、熱い握手。
「こちらこそよろしく頼む」
この光景に、若干唖然となってるけど、ゲンドウの一言で皆の気持ちも決まる。
「ウォータイムにLOSTはつきものだからな」
そうだよね。
皆がそうやって割り切れるって信じてたから、第6小隊を迎え入れたかったんだよね。
そして、アラタがたちあがって一言。
「よーしっ!皆!今日は帰ったら、ムラク達の歓迎会だっ!」
なんか、私までテンションあがってきたっ!
「大賛成っ!しようよ、歓迎会っ!」
入り口でこぶしを突き上げると、皆もテンションあがったみたい♪
・・・まぁ、しかし。
みんな揃いもそろってトメさんに言うのを忘れてて・・・汗
結局食べ物は、全部お菓子、笑。
でも、皆でシルバークレジットを出し合ったらしくって。
4人はびっくりしてるけど、さっそくジェノックの温かさに触れられたみたい。
「ミク」
「ん?あ、バネッサ!どうどう、我が自慢のジェノック!」
「最高だな。一体感があって、やっぱり強いわけだ」
「でしょでしょ!
これからは、バネッサも仲間なんだから!」
テンションも上がってきたころ。
「ミクさん」
「ナナミ、どうしたの?」
「ちょっと、お話が・・・」
あれ・・・ナナミはテンションが上がってない・・・?
「・・・うん、いいよ」
「すいません。ありがとうございます」
―――どうしたんだろう?
連れてこられたのは、ナナミの部屋。
ナナミは空きがある、とかじゃなくての1人部屋。
「どうしたの、改まって」
「お話ししておきたいことがあります。
・・・セレディ・クライスラーのことですわ」
セレディ・・・のこと・・・。
「ナナミ、何か知ってるの?」
「いえ・・・ちょっと調べてみたんですの。
セレディ・クライスラーは、学園長が言われていたように、飛び級を繰り返す天才です。
ですが・・・生年がおかしいんですの」
「おかしい・・・って?どういうこと?」
「―――彼の生年は、1965年だということが判明しまして」
―――え・・・どういうこと・・・?