組織の最高科学者、年齢不詳。その他個人情報不詳。常に白衣を着用していて、ガイアメモリを独自で作り出せる程の科学力を持つ。知能的には永斗以上。また、興味を持つとノンストップで独り言を言う癖がある。エレメントメモリを作り出し、ダブルに挑むが敗北。右腕を失ってしまった。どういうわけか、永斗とμ’Sメンバーを狙っているが…?
名前の由来は、仮面ライダードライブの「蛮野天十郎」から「天」と読み方をそのままに、漢字を変えて「狼」。彼が変身するゴルドドライブから「金」で「天金 狼」
特技:不明
好きなもの:不明(多分、研究)
嫌いなもの:不明
かなり急ピッチで書き上げました、146でございます!
今回はあの子の登場!あと、オリジナルドーパント案ありましたらお願いします(活動報告から)!大事なことなので先に言いました。
「それでは、メンバーを新たに加えた、新生スクールアイドルμ’sの練習を始めたいと思います!」
新たに加わった1年生の3人+2年生の2人+退院し、バイト終えたアラシの6人の前で、穂乃果がリーダーとして取り仕切る。
「いつまで言っているのですか、それはもう2週間も前の話ですよ?」
「だって、嬉しいんだもん!なので、いつも恒例の…」
穂乃果が姿勢を正し、他のメンバーも整列する。
「1!」
「2!」
「3!」
「4!」
「5!」
「6!」
「プラス1!」
「くぅぅ~!6人だよ6人!あとマネージャーも2人!」
「いや、俺たちマネージャーってわけじゃないし。あと1人はここにいないし」
自分で言って自分で感動する穂乃果と、冷静にツッコむアラシ。
「アイドルグループみたいだよね~!」
「アイドルグループな。一応」
「いつかこの8人が、神8だとか、仏8だとか呼ばれるのかな~!」
「おい、仏だと死んでるぞ。てか神8だと
「毎日同じことで感動できるなんて、羨ましいにゃ!」
「それ褒めてねぇからな!」
「私、にぎやかなの大好きでしょ。それに、たくさんいたら歌が下手でも目立たないでしょ。あと、ダンスを失敗しても…」
「オイ、穂乃果ぁ!」
いつもに増してアラシのツッコミが炸裂する。
メンバーが増えたが、凛は完全にボケ。花陽と真姫はまともではあるが、口を出さない。
ツッコミ要因はアラシと海未。
それも8:2位の割合であることは変わりはなかった。
ていうか、凛と穂乃果がボケの相乗効果を発揮させているため、前より負担が大きい。
「ダメだよ、ちゃんとやらないと。今朝言われたみたいに怒られちゃうよ?」
それは、遡ること今朝の早朝。
いつものように朝練に来ていた穂乃果とことり。
ことりが視線を感じ、2人で探していると中学生くらいの女子が現れ、
「解散しなさい!」
と言われたらしい。
その際、穂乃果はそいつからデコピンを食らっていたため、
今もおでこに絆創膏をつけている。
「でも、それだけ有名になってきたってことだよね!」
凛はナイスなポジティブ思考。といっても、他の奴らも大して気にはしていない様子だが。
「それより、練習は?どんどん時間なくなっていくわよ」
「お、やる気だな真姫」
アラシに褒められ、わかりやすく照れる真姫。
ここまでチョロいと、流石に心配である。
「べ、別に!私はとっととやって早く帰りたいの!」
「ん?でもお前、昼休憩に自主練してなかったか?」
「ゔぇえ!?」
清掃員のバイトであるアラシは、昼休憩に校舎裏でダンスをする真姫の姿を目撃していた。
「あ、あれはただ、この前やったステップがカッコ悪かったから、変えようとしてたのよ!あまりにも酷すぎるから!」
「あのステップ、私が考えたのですが…」
「あ、俺も。振り付けはことりに任せっぱなしだし、俺も今のところほとんど何もしてないから、とりあえず振付を海未と一緒に考えてみたんだが…
慣れないことはするもんじゃねぇな…って真姫!?」
見ると、真姫は廊下の隅で体育座りをして落ち込んでいた。
真姫らしからぬ様子に、海未とアラシは驚く。
「別にあそこまで落ち込む必要はないと思うのですが…」
「あいつ、あーゆータイプだったか?」
「気にすることないにゃ!真姫ちゃんは照れ臭いだけだよね!」
そう言って、階段を駆け上がり、屋上に向かおうとする凛。
凛は安定のポジティブ思考だが…
「雨だ…」
空模様までポジティブとはいかなかった。
___________________________________
ー永斗sideー
「雨…別に関係ないか…」
ただいま、事務所で留守番中の士門永斗です。
外では雨が降ってるみたいだけど、言ったように僕には関係ない。
なぜかって?ニートは晴れ、雨、雪の時は外に出ないからさ(キリッ)
「さてと…今度こそ…」
僕はゲームの画面を凝視しながら、一人呟く。
本日の午前中、地球の本棚を適当に検索。通称”本棚サーフィン”をしていたところ、
”タドルクエスト”の終盤で戦う暗黒騎士から、”邪神の剣”がドロップするという情報を手に入れ、正午から今まで検証をしている。
”邪神の剣”は主人公が中盤で手に入れる伝説の剣”英雄の剣”と対をなすアイテム。
”英雄の剣”が氷と炎を操るのに対し、”邪神の剣”は光と闇を操る。
暗黒騎士を倒すと、彼の使う”邪神の剣”が極稀にドロップするらしいが、そのは確率1%以下。
今まで数十回倒しているが、まったく落ちる気配もない。
それどころか、ドロップしたという報告もほぼゼロ。まさに幻のアイテム。
「地球の本棚レベルでないと分からないあたり、流石は幻夢ってとこかな…」
僕が暗黒騎士と戦おうとしているときに、呼び鈴が鳴る。
「なんかデジャヴ…」
恐る恐る僕はドアに近づく。
また仕事の依頼だろうな…適当なこと言って帰らせようか…もしくは居留守。
でも、アラシにバレればヤバいし……
「面倒だけど…仕方ない」
僕は渋々ドアを開けた
ガチャッ
「……」
ガチャッ
と同時に閉めた。
「なんだ今の…!」
さっきの一瞬、僕の目に映ったのは、異様な男。
もう6月だというのにロングコートで、深く帽子をかぶり、サングラス+マスクをしていた。
ロングコートは異常に大きく、足元まで完全に隠れ、手元も見えなかった。
わかりやすく言えば、金〇一少年によく出てた”明らかに見た目怪しいのに犯人じゃない”アレ。
なんにせよ、関わらないのが吉だね。うん。そうしよう。
ガチャッ
「……」
僕が部屋に閉じこもろうとすると、その男は黙って事務所に入ってきた。
ていうか怖い。その見た目で突然入ってきたら、通報されても文句言えないよ?
「ある人物の護衛を頼みたい…」
ボイスチェンジャーまで使ってるよこの人…もう恐怖以外の何物でもないよ…って…
「護衛…?」
襲うほうじゃなくて?と思ったが、声には出さなかった。
_______________________________________
ーアラシsideー
「土砂降りぃ~…」
「梅雨入りしたって言ってたもんね…」
屋上に続く扉を前に、俺たち7人は窓をのぞき込む。
空は雲に覆われ、雨は容赦なく降り続ける。とても練習ができる状況じゃない。
「それにしても降りすぎだよ!降水確率60%って言ってたのに…」
「60%なら降るだろ」
「あ、そうだアラシ君。こないだの空飛ぶマシンあったでしょ?」
「ハードタービュラーか?まさかそれを傘にするとか言わねぇだろうな?」
それを聞いた穂乃果の顔は瞬時にこわばる。図星か。
「全然広さ足らねぇだろ!せいぜい1人分だよ!」
「じゃあじゃあ!それに乗ってアラシ君たちが雨雲を追っ払いに行けば…」
「雨雲と戦えと!?」
「あ、雨少し弱くなったかも♪」
ことりがそういったのを聞き、穂乃果が窓をのぞくと
雨はいつの間にか小雨にまで落ち着いていた。
「本当だ!やっぱり確率だよ!」
「このくらいなら練習できるにゃ!」
雨が弱まり歓喜した穂乃果と凛は、外に出てアホみたいにはしゃぐ。
「でも地面は濡れていて滑りやすいですし、またいつ降りだすかも…」
そんな海未の心配も耳に入れることなく、2人は勝手に駆け出して行った。
「大丈夫大丈夫、練習できるよ~!」
「うぅ~!!テンション上がるにゃぁ~っ!」
すると、凛は地面に手をつき、ハンドスプリングを一回した後にその勢いで空中で2回転。
濡れた床を滑るように着地すると、クルッとターンし、横ピースで決めポーズ!
と同時に、狙ったかのように土砂降り。凛と穂乃果はびしょ濡れに。
うん、アクロバットはなかなかだったぞ。やる意味は分からんが。
「私帰る」
「私も今日は…」
真姫と花陽は、天候のせいか、先輩と同級生のバカさにうんざりしたのかはわからないが、
練習をするのを諦め、その場から立ち去って行った。
「そうね、また明日にしよっか」
「だな」
「えぇっ!帰っちゃうの!?」
「それじゃ凛たちがバカみたいじゃん!」
「「バカなんだよ(です)」」
__________________________________________
一足先に階段を下りた真姫だったが、やはりやる気はあったのか
上を見て残念そうにため息をついていた。
そんな真姫を隠れて見る、生徒副会長 東條希。
「どうやらあの子ら、やめるつもりは無いようやで、にこっち」
希の後ろには、ツインテールの小柄な少女。
少女は目つきを鋭くし、廊下をUターンして去っていった。
それから数十分後。
練習はできず、暇ということで、メンバー全員でファストフード店に行くことになった。
永斗に集合をかけたところ、嫌そうな様子ではあったが来てはくれた。
「雨、なんでやまないの!」
穂乃果は不機嫌な様子で、文句を垂れながらポテトを口に運ぶ。
「ストレスを食欲にぶつけると、大変なことになりますよ!」
「だって60%だよ?だったら普通降らないでしょ!」
「まだ言っているのですか…永斗も何か言ってやってください」
永斗は店内にも関わらず、猫背で画面をのぞきながら
未だにクエスト周回を続けていた。
「今、1%に四苦八苦してるから」
「聞く相手を間違えました…アラシは…」
海未はアラシに助けを求めるが、アラシはパンケーキを目の前に目を輝かせていた。
「それは…」
「期間限定、幻のパンケーキ”ストロベリースペシャル”だ。その名の通りイチゴをふんだんに使ったパンケーキで、生地、ソース、トッピングの全てに、博多産”あまおう”を使用している。それが破格の200円!ただし、作るのに手間を要し、赤字覚悟の商品のため一日限定10食。それもゲリラ販売だったため、食べられないと思っていたが…まさかこんなところで会えるとは…雨に感謝」
レポーターばりの説明を行うアラシに、一同は困惑。
アラシは喜んでツッコミどころではない。この男、スイーツが絡むとポンコツになるのである。
それも気にすることなく、穂乃果は文句を言い続け、永斗はゲームを続ける。
もう一種のカオス状態だ。
その様子を隣の席からのぞくのは、さっきのツインテールの少女。
オレンジのサングラスで、白い派手な服。頭には…ピンクの渦巻き。
なんというか…個性的な格好をしている。
「穂乃果ちゃ~ん。予報見たら、明日も雨だって」
「えぇ~……」
ことりの報告を聞いて落胆する穂乃果は、そこにあったハンバーガーを取ろうとする。
そこに、横からさっきの少女の手がニュッと伸びてきて、バーガーを目にもとまらぬ速さで奪い取った。
「あれ?海未ちゃん食べたでしょ!」
「自分の食べた分も忘れたのですか!?」
ギャーギャー言い合いをする2人を尻目に、真姫とことりは話をしていた。
「そんなことより練習場所でしょ?教室とか借りられないの?」
「前に先生に頼んだけど、ちゃんとした部活じゃないと許可できないって…」
「許可もらえばいいじゃねぇか。もう部員6人いるんだし」
アラシがパンケーキを食べながら放った一言に、辺りが静まり返る。
穂乃果がようやく気付いたのか、急に立ち上がって、口を開いた。
「そうだ!忘れてた!部活申請すればいいんじゃん!!」
「「忘れてたんかいっっっ!!!」」
穂乃果の天然ボケに、2方向からツッコミが飛んでくる。
一方はアラシ。もう一方は隣の少女からだった。
少女は慌てて姿を隠す。
「全く…そんなんじゃ行く末が心配…」
アラシはパンケーキにフォークを刺そうとするが、そこにあったのは紙皿だけ。
パンケーキの方は影も形もなかった。
「穂乃果…歯ぁ食いしばれ…」
「いやいや、私じゃないよ!」
「じゃあ凛か!?」
「凛たちを疑うなんてひどいにゃ!これは冤罪です、穂乃果裁判官!」
「その通りです!それでは永斗裁判長、判決を!」
「アラシ死刑」
「なんでだぁ!!」
アラシがふと机に目をやると、横から伸びた手が誰かのハンバーガーを掴んでいた。
気づかれたことに気付いたのか、手はハンバーガを離し、
仕切り越しに見えるピンクの渦巻きが、そそくさとその場から離れていった。
その瞬間、アラシは形相を変え、猛スピードでダッシュ。
数秒後には逃げた少女の腕を掴んでいた。
「解散しろって言ったでしょ!」
捕らえられた少女はそう言い放つ。
そう、この少女こそ今朝現れた、μ’sアンチなのだ。
「解散!?」
突然の一言に、声を荒げる花陽。だが…
「んなことより、パンケーキ返せ!!」
「そっち!?」
それを聞くと、少女は「取れるもんなら取ってみなさいよ」と言わんばかりに口を開ける。
「誰がテメェの汚ねぇ食いカス欲しいっつったよ!
買って返せ。できなきゃ一発殴らせろ!!」
「ケチ臭いわね!このくらい先輩への敬意でしょ?」
「俺は小学生を先輩に持った覚えはない」
「誰が小学生よ!私は高3よ!大体、何その恰好は!?
ツナギ姿で食事とかありえなさすぎ~」
「頭にウ〇コ乗っけたファッションモンスターに言われたくねぇんだよ!
それオシャレだと思ってんの?流行ると思ってんの?飾りだけでなく、頭の中身まで汚物か?」
「最先端ファッションよ!服のセンスのかけらもないダメ男にはわかんないだろうけど」
「んだと…?」
「何よ…!」
「はいはいストップ。視線が痛いんでやめてもらえます?」
2人の視線がぶつかる中、いつの間にかゲームをやめた永斗が制止に入る。
永斗は写真を取り出し、何かを確認している。
「うん、やっぱあってる。矢澤にこさんだね?」
「そうだけど?」
「切風探偵事務所の士門永斗。こっちが切風アラシ。
面倒だけど、君を護衛させてもらうよ」
「「護衛!?」」
にことアラシは顔を見合わせ、同時に言った。
「仲いいね」
「「よくない!!」」
___________________________________
「キーワードは”矢澤にこ”」
永斗の目の前の本が減っていき、一冊だけが残る。
それを流し読みすると、永斗は本を閉じ、地球の本棚を解除した。
その後、ファストフード店から追い出され、アラシ達はその場で解散。
永斗とアラシは、にこを連れて事務所へと戻り、にこの情報を検索していた。
検索の報告をすべく、永斗は自分の部屋を出ると…
「熱っ!このお茶熱すぎよ!もっとマシなもてなしはできないわけ?」
「テメェみたいな奴、護衛されるだけありがたく思え」
「この事務所をネットで炎上させてもいいのよ?
それがわかったら、この私をもっと丁重に扱いなさい!」
「上等だ!それより先に、テメェを簀巻にして東京湾にぶち込んでやる!」
まだ2人の口喧嘩が続いていた。
「まだやってたの?」
「守られる分際で、こいつの態度がデケぇんだよ!」
「そっちこそ、スーパースター矢澤にこの護衛ができるんだから、もっと光栄に思いなさい!」
「あぁ!?」
このままだと無限に終わりそうにないので、永斗が事件の話に戻す。
「えっと、にこちゃん」
「にこ先輩」
「にこ先輩に脅迫状が届くようになったのはいつ頃?」
「ちょっと!なんでそのこと知ってんのよ!?」
にこが驚きの声を上げる。アラシも多少は驚いているようだ。
「依頼人から教えてもらった。で、いつから?」
「そ、そんなのいう必要ないでしょ!」
「ま、2年前なんだけど」
「だから、何で知ってんのよ!」
立ち上がり、再び声を荒げるにこ。
永斗の検索にかかれば、大概の個人情報は入手できる。
それ故に、この事務所は優秀なのだ。モラル的に問題しかないが。
「2年前…結構昔だな。内容はどんなのだ?」
口喧嘩をしていたアラシも、既に探偵モードに移行している。
にこに質問するその目は、完全に探偵のソレだ。
「脅迫状っていうか、ただの嫌がらせみたいなものよ。
”お前を許さない”だとか”呪ってやる”だとか。特に意味はないわ。
現に2年間、何も起きてないんだから」
「最近特に変化はないか?電話がかかってくるとか」
アラシの質問に、嫌そうだが仕方なくにこは答える。
「特に。ただ、ストレスで幻聴が聞こえたり、変なものが見えるくらいよ。
何てことないわ。あの頃に比べれば……」
「あの頃…?」
にこが漏らした言葉に反応するアラシだが、そこに永斗が割って入る。
「まぁ、事情を知る人に聞いたほうが早いかもね。
彼女の過去もそこでわかると思うし…僕から言うのは面倒だし…」
「事情を知るやつって…心当たりあんのかよ?」
「アラシも知ってるでしょ?学院内の情報を完全網羅する、あの集団」
「あぁ…」
______________________________________
ーアラシsideー
ただいま、夜の7時30分ほど。まだ校舎は空いている。
俺はここに、こいつらに会いに来た。そう…
「話すのは初めてですかね!いつもお世話になってます!
私、新聞部の部長にして3年生の、
学院内の情報機関、新聞部である。
できれば、ここに来たくはなかった。
スパイダーマンの件といい、悪臭事件の件といい、少なからず俺とこいつらには因縁がある。
といっても、あっちが一方的に記事にしてるだけなんだが。
「で、こんな時間に何の用件で?記事の撤回なら受け付けませんよ!
盗撮だろうが、許可とってなかろうが、多少誇張してようが、自分たちなりのニュースを学院に伝える!それが、ジャーナリズム!それが音ノ木坂新聞部です!」
「自覚してんなら、最初からそんな記事書くな!ていうか、新聞なら真実を伝えろ!」
「嫌です!」
「もうなんか清々しいよ!」
あ~疲れる…なんで今日はこんな奴らばっかと出会うんだ…
「聞きたいのは矢澤にこの事だ。アイツの過去に何があった?」
「矢澤さんですか…彼女は2年前、スクールアイドルだったんです。
今は部員も一人になって、ひっそりとアイドル研究部をしているみたいですが」
「アイドル!?」
驚いたな…アイツがアイドル…俺たちの先輩にあたるわけか……
なんか腹立つな。
「当時の担当記者は既に卒業しましたが、
彼女にゆかりのある人物なら、何人か教えられますが?」
「そうか。それなら…」
「ただし条件付きです!また今度、μ’sのマネージャーとして
私たちのインタビューに答えてもらいます!」
「俺は正式なマネージャーじゃねぇぞ」
「それはどうでしょうか…?私たちの情報網を舐めてもらっちゃ困りますよ!」
コイツ、何言ってんだ?
「まぁ直に分かります。とにかく、インタビューの際には
多少の表現の変更は覚悟しておいてください!」
「それを堂々と言うか…」
「新聞は嘘と真実の織り成す芸術です!」
廃部になっちまえ、こんな部活。
数分後、職員室。
「やあ、君が切風くんだね」
俺の目の前にいるのは、この学校じゃ珍しい男性教員。
背は180センチくらいで、さわやかな雰囲気のメガネだ。
「僕が教員の
夏目先生は元アイドル研究部の顧問。
この学校では、部員が3名を切った部は、形式のみの部となり、顧問を外されるようになっているらしい。よって、夏目先生は今はアイドル研究部と関わりはない。
「当時、矢澤にこという生徒はどんな奴でした?」
「矢澤さんはすごく真っすぐで、目標に向かって一直線っていう感じの子だったよ。
でも、そのせいで温度差が生まれ始めて、部員は一人、また一人とやめていった」
「恨みを持った人物に心当たりは?」
もう時間が遅い。あとせいぜい1人に話を聞くのが限界だろう。
ここで話を聞くべき人間を絞り、今日の調査はそこにかける。
「う~ん…強いて言うなら、
今は、キックボクシング部の部長らしい。さっきの人物リストに書いてあった。
「彼女は矢澤さんと仲が良かったし、アイドルのことにも前向きな姿勢だった。
でも、突然やめてしまって…それからというもの、成績は伸びてない一方だし、なかなか上手くいってないみたいなんだ。それで矢澤さんを恨んでる可能性もあるんじゃないかな?」
確かに、その線はなくもない。ただ、その場合は完全な逆恨みだな。
「そうだ切風くん!矢澤さんをアイドルに誘ってくれよ!」
「はい!?」
「彼女はきっと、今でもアイドルがしたいんだ。仲間がいれば、きっと彼女は再び輝ける!」
熱い先生を少々うっとうしく感じながらも、俺は職員室を後にした。
体育館裏。もうすでに時刻は8時30分になっていた。
「矢澤にこについて聞きt」
「帰って」
1人で居残りして、サンドバッグに蹴りを入れ続ける久坂を発見し、声をかける。
だが、速攻で拒絶された。さすが格闘家、反応は早い…って言ってる場合じゃねぇな。
「元仲間だろ?それとも、何か話したくない理由でもあるのか?」
「あの子とはもう絶交した。それだけよ」
久坂はこちらに目も向けず、サンドバッグを蹴り続ける。
どうしようもないので、俺は強引に、彼女の右腕をつかんだ。
「痛っつ……触らないで!!」
彼女は俺の腕を振りほどくと、駆け足でその場から去っていった。
そんなに強くは触っていないんだが…
「なんにせよ、収穫は無しか…」
俺が校門に戻ると、そこには矢澤にこが待っていた。
「どう?何か分かった」
「別に。お前がアイドルやってたってことしか。
あと、お前は前から相変わらずのバカってことくらいしか分かんなかった」
「それどういうことよ」
「まんまの意味だよ。お前μ’s嫌いだろ。なんでだ?」
「アイドルを侮辱しているからよ!歌もダンスも全然なってない」
「ほらそれ」
「だから、どういうことよ!」
にこは意味が分かんなそうな顔をしていたが、何か思い出したような表情に変わる。
「忘れ物取りに来たの忘れてた!」
「はぁ!?」
「そこで待っときなさいよ!一応護衛なんだから!」
偉そうなムカつく態度で、にこは校舎に走っていく。
6月とはいえ、夜は寒いんだよ…
パカッ パカッ
突然、どこからか音が聞こえる。
その音はまるで馬の足音。足音は少しずつ大きくなっていく。
気づくと、背後に馬の怪物が立っていた。
「ッ…!ドーパント!」
《ジョーカー!》
俺はドライバーを装着し、メモリのボタンを押した。
もう夜だし、永斗が寝てなけりゃいいが…
そんな心配とは裏腹に、珍しくサイクロンメモリがすぐに転送されてきた。
「変身!」
《サイクロンジョーカー!!》
ドライバーを展開し、俺たちは仮面ライダーダブルへと変身。
と同時に飛び蹴りをかまし、このセリフを叫ぶ。
「『さぁ、お前の罪を数えろ!』」
________________________________________
馬のドーパントは素早い足技で、ダブルに攻撃を仕掛ける。
回し蹴り、ローキック、膝蹴り。多彩な技でダブルを翻弄していく。
だが、蹴り技が得意なのはサイクロンジョーカーも同じ。
キックの対決においては、ほぼ互角だった。
「馬だけあって、蹴りはやるな…」
『よく見て、角がある。あれは馬じゃなくてユニコーンだよ』
ユニコーン・ドーパントは重い一撃を次々と繰り出す。
さらに、ユニコーンは少しだけダブルと距離を取り、足の蹄からエネルギー波を発射した。
落ち着いてそれをかわすダブル。
だが、このままでは劣勢だと感じ、ダブルは更に距離をとる。
すると、どうしたのかユニコーンの攻撃はピタリとやみ、防御の構えをとっている。
「身体能力が高ぇな…おまけに小細工も使ってきやがる」
『でも惜しいね、身体能力だけじゃ…』
ダブルは地面を蹴り、一瞬で間合いを詰め、驚いたユニコーンに隙が生まれる。
その瞬間、ダブルはユニコーンの胴体に拳を叩き込んだ。
さらにユニコーンの顔をめがけて回し蹴り。その攻撃をユニコーンは右腕でガードする。
思いの外効いたのか、右腕を抑えてユニコーンがうずくまる。
そこにダブルは容赦なく飛び蹴りを放った。
その勢いで吹っ飛ぶユニコーン。
ダブルはそれに追いつき、ユニコーンに乗っかって動きを封じた。
『それだけじゃ、うちの相棒には勝てないよ』
「お前がやったみたいに言うなや。
ま、トドメいっとくか」
ダブルがサイクロンメモリを引き抜き、スロットに装填しようとする
その時だった。
上空に殺気を感じ、その場から離れるダブル。ユニコーンも同様に逃げる。
数秒後、さっきまでダブルがいたところに、鉄の大剣が突き刺さった。
こんな芸当できるやつは一人だ。
「また会ったな、仮面ライダーダブル」
「スラッシュ…!」
前回、ダブルと激闘を繰り広げた謎のドーパント、スラッシュ。
そいつが目の前に立っていた。
「言ったはずだ、次ぎ合うときは貴様のメモリを頂くと。
武士に二言はない。勝負だ、仮面ライダーダブル!!」
剣士の刃が、ダブルに牙をむく…
その様子を見ている、組織の幹部 朱月。
「面白そうだねぇ。さて、ここで問題!」
誰もいないのに、一人で質問する朱月。
「オレは今から何をするでしょうか?正解は…」
朱月が手を挙げると、空中に2つワームホールが出現する。
そのホールから、2体の怪物が
1体はハチのような姿をして、妙な形の腕輪を付けており、
暗い銀色をした、怪物の顔のようなバックルのベルトを着けている。
そして2体目はシカのような角を持ち、
全身にステンドグラスのような模様が刻まれた異形。
2体の怪物を、月は背後から照らす。
そして2体に挟まれた本物の怪物は、戦いを見下ろしながら、不敵に微笑んでいた。
最後の怪物の正体は…わかる人はわかると思います。
さて、今回の犯人は…久しぶりに、この回で分かるようにしています(一応)。
相当難しいと思いますが…
そして予告します。次回、2つ目のオリジナルフォームを出します。
次回もお楽しみに!
感想、評価、アドバイス等ありましたら、よろしくお願いします!
オリジナルドーパント案も待ってます(活動報告で)!
大事なことなので後にも言いました。