ビジョン「結果発表……」
ハイド「重い!重いっスよ!もっとテンション上げて!」
ビジョン「なんで自分の入ってない人気投票でテンション上がるんですか。大体。そんなテンション高いのハイドさんだけですよ。ホラ!」
ファースト「一体何の催しだ」
ラピッド「怠慢、意識の低さ、危機感の欠如。憤怒の地位が下がっている時になんの冗談だ。全くもって度し難い」
アサルト「ガタガタうるせぇんだよ。やるならさっさと終わらせろ」
ハイド「うわー、なんでこうも堅いのばっか揃ってんスか」
ビジョン「会話が持ちそうにないんで進めますよ!
第二回人気投票、何を思ったのか敵キャラのノミネートです。投票総数は25票!オリキャラで出番も少ない奴らでしたが、投票ありがとうございました!」
ファースト「前置きは十分だ。さぁ、早く発表しろ」
ハイド「お、ちょっと乗ってきたっスか?坊ちゃん」
ファースト「坊ちゃんはやめろ」
ビジョン「えーじゃあ、結果発表です。
ファースト12票、ハイドさん8票、ラピッドさん4票、アサルト1票。優勝はウチの最強剣士、ファーストでした」
ファースト(無言で右手を上げガッツポーズ)
ハイド「やっぱテンション上がってるじゃないっスか。
いやーそれにしてもジブンが2位っスか~、やっぱ過去編やったキャラは強いんスね」
ラピッド「ルーズレスが出れば結果は変わっただろうがな。あいつはこういうの好きそうだ」
アサルト「人気だとか、どうだっていいんだよ。興味ねェ」
ファースト・ハイド・ラピッド「「「黙れ一票の男」」」
アサルト「るせぇ!んだコラァ!!」
ビジョン「えー、ではこれで結果発表を終わります!今後とも、我々憤怒をよろしくお願いします!」
アサルト「誰が一票だクソが!猫女やロリババァ入れて投票をやり直せ!アイツらよりはマシだ!」
ラピッド「ルーズレスなら貴様の10倍は得票する。世話の焼けるところが魅力的だ」
ファースト「まだ俺の方が多い」
ハイド「じゃあここは間を取ってジブンが一番人気という事で…」
アサルト「ざけんなヤブ医者!」
ビジョン「収拾つかないなコレ…」
えー、長くなった146です。合宿二日目どうぞ。
内容うっすいので、明日に次話を投稿します…どうぞよろしく。
朝7時半。覗き(未遂)の罪で縛られていた男子3人が、ようやく解放された。
瞬樹はまだ寝ているようで、一輝と永斗だけが起き上がった。
「全く…酷い目にあったな。大丈夫か士門君、君寝れてないんじゃないか?」
「まぁ…僕はもう寝なくてもいい体なんで」
「え?」
「あ、いや。何でも。それよりμ’sの皆は…」
6時からの早朝練習を終え、朝食を摂ろうとするμ’s一同は
見事に撃沈していた。
「無理…」
「死ぬ…」
「眠い…」
「「何この地獄絵図」」
流れるように弱音を吐くのは、凜、穂乃果、にこの3バカ。もはや朝食を食べる体力すら残ってない気がする。
「おら、早く飯食え。1時間後に再開だ」
「……」
そう言ってアラシが彼女らを急かす。反抗する気力すら起きないようで、黙々と食べ始めた。絵里はまだ比較的余裕そうで、ご飯をみたせいか花陽にも活力がみなぎっている。意外と花陽の扱いは単純で、アラシとしても助かっている。
一番ピンピンしているのは海未だろう。昨日ほとんど練習しなかったこともあり、水を得た魚のように生き生きとしていた。
「海未ちゃん…本当にコレやるの?」
「何度も言っているでしょう。昨日あれだけ遊んだ分、今日は練習すると」
穂乃果は眠たそうな目で再び練習表を見る。
ランニング10㎞
腕立て腹筋20セット
精神統一
発声
ダンスレッスン
遠泳10㎞
歌のレッスン
何度見ても練習が変わるハズもなく、穂乃果はため息をつく。ていうか、昨日よりなんか増えている。
瞬く間に休憩時間は過ぎ、ランニング10㎞へと向かう一同。寝転んでいた3バカは、海未に強制退出させられた。
「あ、真姫が行くなら俺も…」
「じゃあ僕は部屋でゲームでも…」
「待てお前ら」
サボろうとしている永斗は当然として、練習に参加しようとする一輝まで引き留められた。
「今回の合宿、もう一つの目的は永斗の体力強化だ。というわけでお前には、あるコーチの下で特別訓練を行ってもらう」
「えー…」
そう言われると、何かとアラシと波長の合う海未を想像するが、今は海未はランニングに行っており不在。少し安堵する永斗。
「特別コーチは烈だ」
「もっとヤバいの来た」
「そういう訳です。士門さん、今日はよろしくお願いします」
「待って。よろしくするつもりないでしょ。何するの?拷問!?」
どこからか現れた烈に、永斗は悲鳴と共に連行されていった。
「そんで瞬樹…ってアレ?どこ行きやがった」
さっきまで爆睡していた瞬樹が、いつの間にか姿を消している。サボるような奴ではないと思うが…
「じゃあ仕方ない。一輝」
「何だ。協力するつもりは無いぞゴミムシ」
「息をするように罵倒すんな。
前々から聞きたかったことがある。ちょっと付き合え」
___________
「何で僕が…」
とは言いつつも、大体察しがついている永斗。烈は自分よりも小柄なのに、あっちの方が断然パワーがあり、抵抗するに出来なかった。
冷徹な雰囲気を放つ烈をチラ見する。何度見ても中性的な顔だ。腕も足も男子にしては細いが、胸は無い。割と余裕のある服を着ているため、分かりにくいのもあるが。総じていえば、男なのか女なのかやはり全く分からない。
「切風さんから聞きました。Wの新形態、ファングジョーカーは士門さんの体で変身する。今まで切風さんに頼りっぱなしだった体力を放置するわけにはいかなくなったという訳です」
確かに、先日のボックス・ドーパント戦。ファングジョーカーのスタミナの消耗が激しかった。
「でも、僕はオリジンメモリと同化したから、これ以上の体力トレーニングは無意味だと思うけど…不変だし」
「そうですか、まずはそこを理解しなければ始まりませんね。現状を詳しく教えていただけますか?」
そう言われ、永斗は渋々説明を始める。これは烈にとっても幸運だった。オリジンメモリと同化した人間がどのような存在になるのか、それを知っておいて損は無い。
説明を要約するとこう
1・身体の変化はすぐに戻る。変化の度合いにもよるが、致命傷でもおおよそ10秒あれば完治する。そのため、身長も体重も変わらず、髪も切ったところから再生する。
2・窒息、飢餓、疲労、痛みなどによる苦しみは変わらないが、それによって死ぬことは無い。限界が来ると、限界直前の状態にロードされる感じ。
3・毒及び薬は効かない、病気にもならない。麻酔も効かなくなったらしい。
4・身体から切り離されたパーツは、再生する際に消える。血も同様。
5・少しだけ全体的な能力が向上した。
6・地球の本棚の閲覧可能範囲が拡大した。
「ボクとしては6番目が気になりますが…まぁいいでしょう。
身体が変化しないという事は、体力強化も不可能という事になりますね」
「そうそう。だから、僕はもうカンストしてるの。分かった?」
「分かりました。それなら…」
烈は無言で永斗の体にロープを括り付ける。そのまま持ち上げ…
海に放り投げた。
「うそぉ」
ちなみに言っておくが、永斗は泳げない。
泳げても手足を縛られた状態では、溺れるしかない。やっていることはヤクザと同じだ。「コイツ簀巻きにして東京湾に沈めやすかい」的なアレだ。
「傷はすぐに治るのなら、身体自体は無限に戦えるという事です。つまり要は苦しみさえ克服すれば、体力が切れても大丈夫なはず。死ぬほど溺死して慣れてください」
「そんなピーマン克服するみたいなノリで言われてもぉぉぉぉ!!」
叫ぶ永斗に烈は岩を蹴り落とした。
_____________
一方、アラシと一輝。
「お前、真姫に隠し事してんだろ」
「何だ、あったとしても貴様に教えてやる義理は無い。分かったらさっさと失せろ、シッシ」
「義理とかそういうのはいいんだよ。
いい加減説明したらどうだ、何故お前は病院を継がない」
一輝の顔が少し曇る。
以前、真姫から一輝のことについて聞いた。そのせいで、兄妹の溝が深まったことも。
真姫はもっと親しい人と距離を縮めたいと思っている。それなら、この男が何を思っているのか、それを真姫に知ってもらわねばならない。
「真姫は言ってたぞ。お前は何でも出来るくせに何もしないって。前はそうじゃなかったってことも」
「光栄だな。流石は真姫、世界一素晴らしい俺の妹。俺の魅力にも気付いていたか」
「一輝、お前はいつまでそうやって逃げる気だ?」
その言葉で、一輝の視線が少し鋭く変わる。
「…逃げる?何の話だ」
「お前はいつも一方的な愛を真姫にぶつけてばかり。正面から向き合おうとしてねぇんだ。そのくらい、部外者の俺でも分かる」
笑って返す一輝だったが、すぐにその顔から笑みが消えた。
それでも、アラシは続ける。
「お前は医者や学校を諦めざるを得なかった。でも、それを言えない理由があった。
秘密にしなきゃいけねぇ程の後ろめたい理由、知られたら真姫が傷つくような理由……
例えば、真姫を守るために公然に言えない事に手を染めた…とかな」
一輝は何も言わない。ただ冷たくアラシを見るだけ。
「真姫はお前と向き合おうとしてんだ!お前、兄貴だろ!ちゃんと向き合って、守ってやらねぇと…絶対……!」
「他人の心に土足でずけずけと…それが探偵か、いい身分だな」
黙っていた一輝が、詰め寄ってきたアラシを突き放した。
さっきまでの遊びのある声とはまるで別人のよう。
「向き合ってどうする。どうせ…
一輝の口から出たその言葉と蝉の声が、日差しの中に響く。
一輝はそれだけ言うと少し顔を緩め、アラシに背を向けた。
「半分ハズレだ名探偵。
真姫が帰ってきたら呼べ、それまで寝てる」
一輝は別荘の二階に消えていった。
残されたアラシはさっきの言葉の真意を探る。それだけの事をしたのか、それとも……
「西木野一輝、アイツ一体……」
____________
そして正午近く。日が天頂に上る頃。
既にμ'sの9人はバテバテだった。
「さぁ次は追加ランニングです!行きますよ!」
海未を除いて。
「追加って…アンタ馬鹿なの!?」
「海未ちゃぁん……」
「にこも穂乃果も情けないですよ!あんな山があるのです、登らなければ損です!山が私を呼んでいます!」
海未は太陽を背に受けて聳え立つ山を指さし、嬉々として語る。
絵里やことりも「さすがに…」となだめるも、山を見てテンションが上がり切ってる海未は聞く耳を持たない。
「帰ってから昼食です!モタモタしてると置いていきますよ!」
凄い楽しそうに走り出す海未。これ本当に置いて行かれる奴だ…と察した一同は、諦めて海未について行った。
ちなみに昼食を食べた後は、テンションが上がった海未によって遠泳も追加となるのだが…
結果として、夕暮れには海未を除くμ’s8人は、ほぼ屍の状態で帰ってきたのだった。
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そしてあっという間に日も落ち、地獄は終わりを告げようとしていた。
「終わったぁぁぁ……」
夕暮れに屍になってから歌のレッスンを経て、全ての練習メニューが終了した。
穂乃果、にこは部屋の机に突っ伏して微動だにせず、凜もぐったりしている。絵里や希、真姫にことりもさすがに応えたらしく床に寝ころんでいた。
花陽は静かに天に召されるが如く、部屋の隅で灰になっている。
海未は何故かまだピンピンしていた。今後一切、海未とアラシに練習メニューを任せないと心に誓った一同だった。
「私たちも凄かったけど…永斗は何されたらそうなるの…?」
絵里は、部屋の隅でタオルをかぶって何重にも布団を羽織りながら小刻みに震えている永斗を見て言った。よく見れば顔も真っ青だ。
そこにいた烈は、相変わらず無表情に説明する。
「長時間水中にいたせいで体が冷えたみたいですね」
「どう見てもそのレベルじゃないわよ!?トラウマとかそういうのじゃなくて!?」
「というか、長時間水中にって…」
絵里が激しくツッコミを入れる一方で、ことりが何かを察した。
烈はさも部外者みたいな顔をしているが、思いっきり加害者である。
「それと、瞬樹くんもボロボロだけど…
まぁそれはいっかにゃ」
「そうやね」
「オイ凜、希!なんだその扱いは!他の奴らも興味なさそうな顔をするな!」
朝から姿を見せなかった瞬樹も、何故か全身ボロボロで帰ってきていた。服には何か獣に引っかかれたような傷も入っている。
もう満身創痍で余裕がないのか、真姫はいつも以上に適当にあしらう。
「どうせ道に迷って山に入ってたまたま熊と遭遇したとかでしょう?」
「たまたまではない!この俺自ら、魔獣を討伐しに赴いたのだ!」
「あ、熊は本当なのね」
普通ならもっとリアクションを取る所だが、もう疲れて誰もそれ以上ツッコまない。
もうこのまま眠ってしまいそうな勢いだった。
「なんだ?どいつもこいつもボロボロだな」
そんなグッタリ空間に、アラシが何やら袋を持って帰ってきた。
当然のようにみんなの反応は最小限。それでも一応、にこは突っかかる。
「何よ、もうアンタに付き合うほど元気じゃないの。その辺で大人しくしてなさい」
「んだよ、折角今からバーベキューしようと思ったのに」
その単語を聞いて、眠りかけていた精神が目を覚ました。
枯れた大地に雨が降るような、求めていたものが降りてきたような感覚。
一応、穂乃果が聞き返す。
「今なんと?」
「いやだから、バーベキュー」
「バーベキューって、お肉焼いたりして食べるBBQのこと?」
「それ以外にあんのかよ」
“BBQ”その呪文はまさしく死者蘇生。灰になっていた花陽も、アラシの持つ袋に入った米を見て、満面の笑みで生き返った。
墓場のような雰囲気が一転。特に3バカが大はしゃぎし、にこまでアラシを胴上げする。
「神!」
「仏!」
「さすが我らが探偵部部長!」
真姫はそんな3人を見て少し笑う。
「ホント、単純なんだから」
「ええんやない?そういうのも」
地獄が終わり、一気に天国に。
日が完全に落ち、月が昇る。肉の焼ける煙が天へと昇り、一同は海岸でバーベキューを満喫していた。
穂乃果、ことり、海未は市販の打ち上げ花火をセットし、火を付ける。
「いっくよ~!それっ!」
「「た~まや~!」」
「それにしては少し小さい気もしますが…」
「もっと大きい方がいいかしら?それなら…」
「いえ!冗談です。ですから電話をしまってください、真姫」
「そう?」
慌てて海未は真姫を止める。この金持ちなら、今から花火職人を呼びかねない。
一方、アラシは串に焼きマシュマロを刺して、希と一緒にそれを眺める。
「もう花火してんのか、アイツら」
「そういえば、アラシ君は昼間に何してたん?」
「ランニングがてら買い出しに」
希は肉が入っていたレジ袋に目を向ける。
すぐにそれが山を3つほど超えた先のスーパーの物だと気付いたが、あえて黙っておいた。
(一輝の奴は…変わらずか)
一輝はいつも通り、真姫にくっ付こうとしては剥がされるのを繰り返している。普段と変わらない様子ではあるが、アラシとは目を合わせない。
アラシの中では、どうしてもあの言葉が引っかかる。
「はぁ…幸せ……」
「我が天使、何が欲しい?肉か!それなら俺が育てていたとっておきがある!そこで待っていろ!」
「あー!それ凜が取っといたやつ!
永斗くん、瞬樹くんが酷いにゃ!」
「ちょ…揺らさないで、波を…波を思い出すから……」
花陽も肉の乗った皿を傍に、丼ぶりいっぱいのご飯を頬張る。今日一番に幸せそうな顔だ。
瞬樹がどこかに飛んで行って凜と小競り合いしているのにも気づかず、皿に箸を伸ばす。
すると、皿の近くに何かあることに気付いた。
真っ黒な物体。形は六角形で、石ではないようだ。上部にスイッチもついている。
そう、昨日の時点で烈が持っていた装置だった。
「これ、なんだろ…」
捨てようとも思ったが、何故か惹き付けられる。見ていると意識が入っていきそうなそんな感覚が、穏やかな波のように押し寄せる。
「どうしたのだ?花陽」
「あ…瞬樹くん。ううん、なんでもないよ」
花陽はそれを、思わずポケットに仕舞った。
それを確認した烈は、焼きおにぎり片手に呟く。
「小泉さんで間違いないみたいですね」
連続で花火が打ちあがり、夜空に小さな華を咲かせる。
長いようで短かった合宿の終わり。
「アイドル、廃校、部活、探偵、合宿……もう十分楽しんだでしょう。
適合者に泳がせるのは終わりです。まずは彼女たちから……
アイドルを奪う」
線香花火をして笑っている矢澤にこに視線を送り、その宴の隅で烈は呟いた。
線香花火の火玉が落ちる。
μ's夏合宿、全日程終了。
合宿終了!チラッと現れた新アイテムは近々…
次回はオリジナルドーパントです。この方のドーパント案は、前回使い方が微妙だったので、今回で名誉挽回したいところ。
次回は明日のスピード投稿です!
感想、評価、アドバイス、オリジナルドーパント案などございましたら、よろしくお願いします!